第1節 生物、自然界にある接着・非着と接合技術
-「接着と分離」を繰り返せる未来の接合技術
1. 昆虫の脚の接着機構
2. 植物の罠
4. 昆虫ミメティクスによる水中接着
5. 落葉型の可逆的接合
第2節 アメンボの水上歩行メカニズムとその工学的応用
-小さな物体の浮かせる「表面張力」の利用
1.アメンボを浮上させる力
2.アメンボの推進特性
3.アメンボに倣ったロボットの可能性
3.1 ロボットの脚について
3.2 ロボットの推進性能
3.3 ロボットの転回性能
第3節 羽ばたき型ヒレの推進メカニズムとその水中ロボットヘの応用
-スクリュープロペラを用いた推進機構では実現できない機能の実現
1. 羽ばたき型ヒレ推進のメカニズム
1.1 羽ばたき型ヒレ推進の動き
1.2 羽ばたき型ヒレ推進する水棲生物
2. 羽ばたき型ヒレ推進を応用した水中ロボット
2.1 単純な機構による羽ばたき型ヒレ推進
2.2 フェザリング運動による羽ばたき型ヒレ推進
2.3 フラッピングとフェザリングを独立して制御する羽ばたき型ヒレ推進
2.4 フラッピングとフェザリングを機構
第4節 ミミズの蠕動運動を規範としたロボット設計と様々な分野への応用
-内視鏡搭載ロボット、人工筋肉、高粘粘度流体の搬送への応用
1. 蠕動運動の特徴
2. ミミズの蠕動運動1)
3. プロットタイプ型蠕動運動ロボットと移動パターン2)3)
4.蠕動運動型ロボットの応用例4)5)
4.1 医療分野:大腸内視鏡搭載型ロボット
4.2 軸方向繊維強化型ゴム人工筋肉
4.3 大腸内視鏡推進補助ロボット
4.3.1 ロボットの基本構造
4.3.2 空気噴射装置
4.3.3 切り離しデバイス
4.4 動作実験
4.4.1 実験システム
4.4.2 体内モデル実験
4.4.3 死んだ豚の大腸での実験
4.2 工業用分野:工業用内視鏡ロボット3)7)
4.3 宇宙分野:月・惑星地中探査ロボット8)
4.4 蠕動運動ポンプ9)
4.4.1 実際の腸管構造の搬送方法
4.4.2 人工筋肉を用いた蠕動運動ポンプの構造
第5節 トンボの羽の表面形状が生み出す空気の流れとその微風発電風車等への応用
-微風でよく回り、台風にも耐え、かつ低コストな翼
1. トンボの羽の周りの流れ
1.1 トンボの羽の断面形と空力特性
1.2 低速流の可視化装置
1.3 トンボの羽の周りの流れ
1.4 コルゲート翼周りの流れによる力
2. トンボの羽の空気力学の応用
2.1 超小型飛翔体への応用
2.2 微風発電への応用
2.2.1 トンボの羽の空力特性を風車等の機械に応用することについて
2.2.2 紙製の風になびく風車
2.2.3 実用化をイメージしたトンボ風車
2.2.4 人工筋肉を用いた蠕動運動ポンプの構造
第6節 偏光を用いたサバクアリのナビゲーションメカニズムとロボットへの応用
-GPS用人工衛星のような大型設備を不要とする革新技術
1. 太陽光の散乱と偏光特性
2. サバクアリのナビゲーション
3. 偏光センサ
4. 偏光によるロボットナビゲーション
4.1 オドメトリ
4.2 実験環境と実験方法
5. 偏光と太陽の位置を利用した方位角推定
第7節 鳥の翼運動を模倣したメカニカルシステムの開発
-羽ばたき翼の運動とその空気流動
1. 羽ばたき機の構造
1.1 翼の構造
1.2 翼のフラッピングモーション
1.3 翼のフェザリングモーション
1.4 翼のリード・ラグモーション
1.5 水平尾翼
2. 羽ばたき機の性能
2.1 装置を用いた実験
2.2 屋外での飛行実験と考察
第8節 コガネムシ科昆虫の羽ばたき飛行の特徴とその産業への応用
-昆虫の表面構造や飛翔形態が教えてくれる効率のよい揚力・推力獲得
1. コガネムシ科昆虫
1.1 表面観察
1.2 羽ばたき動作
1.3 羽ばたき翼周りの流れ場
1.4 産業応用
第9節 水棲昆虫の遊泳メカニズムとそのマイクロロボットへの応用
-微細毛の構造や動きが推力に及ぼす影響
1. 水棲遊泳微小生物
1.1 ゲンゴロウ
1.2 トンボの幼虫
1.3 その他の遊泳微小生物
2. 水棲遊泳微小生物の遊泳解析実験装置および方法
3. 水棲生物の遊泳解析
3.1 ゲンゴロウの自由遊泳
3.2 ゲンゴロウの遊泳メカニズム
3.3 チビゲンゴロウの遊泳
3.4 若虫の遊泳
3.5 コペポーダの遊泳
4. マイクロロボットへの応用
4.1 マイクロ泳動メカニズムの駆動実験装置系
4.2 マイクロ泳動メカニズムとその周波数特性
4.3 ゲンゴロウ型マイクロロボット
4.4 その他の泳動メカニズム
第10節 生物の動きを模倣したマイクロマシンの設計とその応用
-バッテリーや電源ケーブルを用いないマイクロマシンの実現-
第11節 魚の胸ひれ運動のメカニズムとその水中ロボットへの応用
-スクリュー式推進機の欠点を克服する糸口
1. 胸ひれ運動
1.1 魚の三次元胸ひれ運動
1.2 胸ひれまわりの流れ
1.3 胸ひれまわりの流体力学
2. 胸ひれ運動装置
2.1 胸ひれ運動装置の流力特性
3. ウミガメの前肢の運動
4. 胸ひれ運動装置付き水中ロボット
5. 胸ひれ運動装置付き水中ロボット"Platypus"の姿勢・誘導制御
6. カメの前肢の運動を模倣した水陸両用ロボット"RT-I"
第12節 モリアオガエルの精子の構造と運動メカニズム
-高粘度環境中で高い運動性能を発揮するには?
1. 特異な形態の精子とその運動
2. 尾の運動と推進力
3. 尾の構造
4. 微小管の滑りから屈曲と伸展へ
5. 固くて強いモリアオガエルの尾の構造
5.1 2本の軸糸
5.2 微小管結晶構造
6. モリアオガエルの精子の運動メカニズム
7. アオガエル科精子の構造と運動の進化
第13節 生物の飛翔、遊泳運動の計算力学的解析と原理の解明
-生物のデザイン思想を工業製品の活用するためのヒント
1. 生物の飛翔
2. 生物の遊泳
3. 生物運動のバイオミメティクス
第14節 生体模倣技術応用による家電製品の価値創造
-エアコン室外機、洗濯機、扇風機、掃除機、炊飯器、ドライヤーの高効率化・計量化事例-
1. エアコン室外機に鳥を応用
1.1 用いた鳥の翼の特徴と効果
1.2 製品の性能革新
1.3 性能革新のメカニズム
2. エアコン室内機にトンボを応用
2.1 用いたトンボの翅の特徴と効果
2.2 製品の性能革新
2.3 性能革新のメカニズム
3. 縦型洗濯機にイルカを応用
3.1 用いたイルカの尾びれ・表皮しわの特徴と効果
3.2 製品の性能革新
4. 扇風機に蝶を応用
4.1 用いた蝶の翅の特徴と効果
4.2 製品の性能革新
5. その他の生体模倣技術の事例紹介
5.1 ネコ科動物の舌の表面構造応用 サイクロンごみ圧縮ブレード技術
5.2 ペンギンの翼/円環状魚群応用 炊飯器攪拌ブレード技術
5.3 鳥(アマツバメ)の翼の平面形応用 ドライヤー用ファン技術
5.4 ひまわりの種の配列(フィボナッチ)応用 洗濯促進突起技術 |