押出 成形 書籍
 
No.1977
動的粘弾性チャートの解釈事例集
樹脂用添加剤のブリードアウト対策

★ 品質安定化に向けた『装置の設計』『加工条件の設定』! その理論とコツ・ポイント!
★ 材料面から成形不良を防ぐヒント! 樹脂の構造や粘度特性が成形性にどう影響するか? 

押出成形の条件設定とトラブル対策

―スクリュ設計/フィラー混練/ダイ設計/延伸/塗工・ラミネート/巻取り ―

発 刊 : 2018年12月27日  体 裁 : A4判 602頁   定 価:88,000円(税込)  ISBN:978-4-86104-734-3

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■ 執筆者(敬称略) 

(株)タクミナ 木下光 三井化学(株) 浅見琢夫
田端機械工業(株) 小巻麻里子 機能性カーボンフィラー研究会 前野聖二
大森機械工業(株) 一岡幹朗 (株)ケンシュー 倉地育夫
アクスモールディング(株) 横田新一郎 旭化成(株) 大田佳生
島根大学 横田正幸 (株)ニレコ 大田吉彦
凸版印刷(株) 加藤武男 (株)東レリサーチセンター 大田玲奈
包装科学研究所 葛良忠彦 (株)東レリサーチセンター 村上昌孝
東京インキ(株) 樺澤一弘 (株)東レリサーチセンター 岡田一幸
(国研)産業技術総合研究所 菊永和也 槇野産業(株) 大和田昌彦
(有)エスティア 橋爪慎治 (株)プラスチック工学研究所  辰巳昌典
日本ガイシ(株) 近藤良夫 アイ・ティー・エス・ジャパン(株) 朝井雄太郎
日本システム開発(株) 古川研二 長岡国際技術士事務所 長岡猛
(株)浅野研究所 溝口憲一 日本分光(株) 田村耕平
(株)奈良機械製作所 高島久継 福井大学 田中穣
北陸先端科学技術大学院大学 山口政之 (国研)産業技術総合研究所 渡邉亮太
富士フイルム(株) 山田健央 シーズシー(有) 難波重典
(株)ノリタケカンパニーリミテド 小島達也 二村技術士事務所 二村光司
(株)プライムポリマー 小林豊 福岡大学 八尾滋
(株)パルメソ 松原亨 金沢大学 比江嶋祐介
松本技術士事務所 松本宏一 金沢大学 木田拓充
山形大学 松葉豪 金沢大学 新田晃平
首都大学東京 水沼博 平井工業(株) 平井昌夫
中村科学工業(株) 星野三智雄 元 凸版印刷(株) 平山正廣
(株)HSPテクノロジーズ 清水博 東京工業大学 宝田亘
山形大学 西辻祥太郎 本間技術士事務所 本間精一
龍谷大学 石原英昭 テクノ菱和(株) 鈴木政典
CNコンサルティング事務所 千野直義 東京工業大学 齊藤卓志
(株)東ソー分析センター 取永一    

■ 目  次

第1章 樹脂の溶融粘度、履歴の成形加工への活用

第2章 押出混練機のスクリュ設計、運転条件設定

第3章 樹脂の造粒、乾燥とそのトラブル対策

第4章 押出成形のトラブル対策

第5章 フィルム延伸による分子配向制御とトラブル対策

第6章 フィルムの巻取り、切断技術とトラブル対策

第7章 フィルムへのコーティング、ラミネート技術とトラブル対策

第8章 フィルム製造環境のクリーン化、静電気対策


◇第1章 樹脂の溶融粘度、履歴の成形加工への活用◇

1節 押出成形加工に必要なレオロジー特性
1.成形加工とレオロジーの関係
 1.1 粉粒体のレオロジー
 1.2 可塑化とレオロジー
 1.3 溶融体輸送
2.溶融樹脂のレオロジー特性
 2.1 せん断流動場のレオロジー特性
 2.2 伸長流動場のレオロジー特性

2節 高分子の熱履歴測定と熱履歴を活用した構造制御、成形加工
1.熱履歴による高分子の構造の変化
 1.1 溶融温度と結晶核、結晶成長プロセスへの影響
2.ポリL乳酸/ポリD乳酸の結晶化機構
 2.1 ミクロンオーダーの結晶高次構造の変化
 2.2 結晶化度、結晶構造
 2.3 ラメラ構造の変化
 2.4 極小角X線散乱測定
 2.5 ガラス結晶化とメルト結晶化の相違
3.せん断流動結晶化における熱履歴の効果
 3.1 実験
 3.2 濃度依存性
 3.3 温度依存性

3節 非晶性高分子の熱的性質と温度履歴の影響
1.非晶性ポリスチレンのエンタルピー緩和と時間―温度換算
 2.1 実験方法
 2.2 DSCの昇温データから緩和関数の重ね合わせまで
2.cp(T)データのモデル計算  
 2.1 TfモデルおよびScモデルの計算方法 
 2.2 実験値へのモデル・フィッティングとその適正
 2.3 Tgショルダーの形とモデルパラメータ
 2.4 Tfモデルにおけるジオメトリー−パラメータ関係
 2.5 Scモデルにおけるジオメトリー−パラメータ関係

 

◇第2章 押出混練機のスクリュ設計、運転条件設定◇

1節 ポリマー混練時の樹脂の伝熱メカニズム
1.熱エネルギーのバランス
2.伝熱現象の基礎
3.樹脂材料の溶融について
4.熱物性値について(熱伝導率を例に)
5.熱エネルギー方程式の導出

2節 同方向回転二軸押出機のスクリュ構成最適化と混練条件の設定
1.同方向回転二軸押出機の装置概要
2.同方向回転二軸押出機の5つの混練要素
 2.1 スクリュの充満率
 2.2 スクリュの圧力特性
 2.3 温度計算
 2.4 スクリュの混・練
 2.5 押出機のシミュレーションの計算例
3.スケールアップの考え方
 3.1 2〜3乗則でスケールアップ時の課題
 3.3 押出機の設計とスケールアップ
 3.3 分散混合と分配混合を使ったスケールアップ
 3.4 まとめ
4.応用事例
 4.1 スクリュ構成改良による溶融粘度比が大きな樹脂同士の分散性改良
 4.2 混練ゾーンとベントポートの距離が短いためベントアップする場合の対策例
 4.3 パウダー状樹脂のスクリュ構成による押出量の比較

3節 押出混練シミュレーション、樹脂挙動解析とスクリュ条件の求め方
1.押出機の仕事
2.搬送する
3.溶かす
 3.1 圧縮部の役割
 3.2 ソリッドベッドの破壊
 3.3 バリアフライト
 3.4 バリア部後
 3.5 バリアのタイプによる性能の違い
4.混練する
 4.1 計量部とミキサー
 4.2 ミキサーの選択
 4.3 温度ムラの検証
5.異物の吐出

4節 ポリマー(プラスチック)の押出における脱気・脱水
1.プラスチックの押出しにおける気体、水分の要因
 1.1 プラスチックの吸湿特性
 1.2 プラスチックからの発生ガス
 1.3 添加剤(充填剤)による空気の持ち込み
 1.4 水分による物性の低下
2.水分、気体の除去装置
 2.1 予備乾燥器
 2.2 真空ホッパー方式
 2.3 単軸ベントスクリュ
 2.4 二軸押出機
 2.5 タンデム式押し出し機

5節 ポリマーアロイ、ブレンドの混練条件が材料特性に及ぼす影響
1.相分離構造
2.リアクティブブレンド
3.相分離構造と力学物性
4.特殊溶融混練

6節 伸長流動装置による機能性樹脂の高品質化
1.改めて混練プロセスとは
2.混練技術のイノベーション
3.カオス混合機の発明
4.カオス混合機の効果
5.まとめ

7節 高せん断成形加工によるポリマーブレンドのナノ混合化、フィラーのナノ分散化
1.高せん断成形加工法の概要
2.新規なポリマーナノコンポジットの創製
 2.1 非相溶性ポリマーブレンドのナノ混合・相溶化
 2.2 高分子/フィラー系
 2.3 高分子/高分子/フィラー系(三元系)

8節 プラスチックへの顔料分散技術
1.プラスチックの種類
2.プラスチックでの使用色材と分散
3.プラスチック用着色剤の種類と特徴
 3.1 ドライカラー(DC)
 3.2 マスターバッチ(MB)
4.顔料分散機の種類と特徴
 4.1 ロールミル
 4.2 ニーダー
 4.3 二軸押出機
5.プラスチックにおける顔料分散
 5.1 プラスチックにおける顔料の濡れ
 5.2 プラスチックにおける顔料の解砕
6.プラスチック形状による顔料分散性比較
7.着色剤の種類による顔料分散性比較

9節 導電性カーボンブラックの樹脂中への分散機構と高導電化
1.導電性カーボンブラックとは?
 1.1 導電性カーボンブラックの種類と構造
 1.2 カーボンブラックによる導電性発現機構
 1.3 導電性カーボンブラックの物性と導電性能
 1.4 導電性カーボンブラックの樹脂中への分散機構
2.導電性カーボンブラックによる高導電化技術
 2.1 導電性カーボンブラック凝集塊の低減
 2.2 マトリックス高分子材料の種類による高導電化
 2.3 導電性カーボンブラックの分散粒子径による高導電化
 2.4 その他の高導電化手法

10節 二軸押出機による(ナノ)フィラー分散技術
1.餅つき理論
2.バウンドポリマー、バウンドラバー
3.二軸押出機でのフィラー分散特性
4.無機ナノコンポジット
 4.1 スラリー分散法
 4.2 伸長流動分散法
5.ポリマーナノ分散

11節 押出機によるポリプロピレンのコンパウンド技術
1.自動車用途のPPコンパウンドとは
2.単純調色
3.フィラー充填PPの混練
4.エラストマー強化PPの混練
5.押出機の周辺技術

12節 配合設計支援システムを用いた配合指示書、混練チャート作成の効率化
1.配合設計支援システムの具体例
 1.1 配合設計現場では多くの課題を抱えている
 1.2 表計算ソフトとファイルサーバー管理の限界
2.配合指示書作成の効率化
 2.1 配合レシピから直接出力
 2.2 システム利用者が自由にフォーマットを変更できる仕組み
3.混練チャート作成の効率化
4.MDSSの今後の予定(「混練チャート」機能のバージョンアップ)

13節 レオ・オプティカル近赤外分光法による樹脂-フィラーの密着性評価
1.レオ・オプティカル近赤外分光法
2.界面構造を制御したモデル材料
 2.1 サンプル調製
 2.2 機械特性
3.レオ・オプティカル近赤外分光法の適用
 3.1 近赤外スペクトル
 3.2 二次元相関解析
 3.3 機械特性向上メカニズム

14節 樹脂/フィラーの分散状態評価
1.ゴム中のカーボンブラックの分散性評価
2.光学顕微鏡
3.電子顕微鏡(SEM、TEM)
4.走査型プローブ顕微鏡(SPM)
5.超音波映像装置(SAT)
6.画像解析
7.3次元TEM(TEMトモグラフ)
8.X線顕微鏡
9.3次元SPM(ナノトモグラフィー)
10.共焦点レーザースキャン顕微鏡

 

◇第3章 樹脂の造粒、乾燥とそのトラブル対策◇

1節 ロータリーバルブによる樹脂ペレットの輸送と不具合対策
1.空気輸送の装置と方式
 1.1 ロータリーバルブ方式とブロータンク方式
 1.2 圧送方式と吸引方式
2.粉粒体の空気輸送特性
 2.1 合成樹脂粒体の空気輸送特性
 2.2 流動性の良い粉体の空気輸送特性
3.粉粒体の空気輸送に関するトラブルと対策
 3.1 輸送元ホッパーでのラットホール形成トラブル
 3.2 輸送元ホッパーから排出時のブリッジ形成トラブル
 3.3 輸送元ロータリーバルブのロータ停止トラブル  
 3.4 ロータリーバルブの「噛み込み」によるトラブル
 3.5 粒体(ペレット)の空気輸送での異物発生トラブル

2節 物理劣化理論に基づくリサイクルプラスチックのペレタイザー手法
1.廃棄プラスチックの物理劣化理論
2.射出成形品の力学物性のペレタイズ条件依存性
3.樹脂溜まりを持つペレタイザー

3節 プラスチック成形、造粒プロセスにおける固着ポリマーの除去
1.ポリマー除去装置クリーン・ショットの基本コンセプト
2.クリーン・ショットの概要
3.クリーン・ショットの特徴
4.クリーン・ショットの種類
5.腐食性ガスや溶融粘度の低い樹脂の対策

4節 プラスチックの粉砕、分級と混合、輸送技術
1.プラスチックの粉砕
 1.1 粉砕作用について
 1.2 プラスチックの粉砕に適した粉砕方
2.プラスチックの分離工程
 2.1 微粉とフロスの発生メカニズム
 2.2 分離技術の変遷
 2.3 ディダスター
 2.4 成形機用小型ディダスター
3.プラスチックの輸送技術
 3.1 ペレット輸送の設計に必要な条件
 3.2 空気輸送の分類
 3.3 特殊エルボウ

5節 ポリマー材料の粉粒体乾燥処理とその設備
1.乾燥機の種類と最適機種選定
2.4大汎用ポリマーの乾燥
 2.1 PVC(塩化ビニール樹脂)
 2.2 PP(ポリプロピレン樹脂)
 2.3 PE(ポリエチレン樹脂)
 2.4 PS(ポリスチレン樹脂)
3.モディファイヤー樹脂の乾燥
 3.1 ABS(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン)
 3.2 MBS(メチルメタクリエート・ブタジエン・スチレン)
4.エンジニアリングプラスチックの乾燥
 4.1 PET(ポリエチレンテレフタレート)
 4.2 POM(ポリアセタール)
 4.3 その他
5.水溶性ポリマーの乾燥
 5.1 PVA(ポリビニルアルコール)
 5.2 SAP(高吸水性樹脂)
6.今後の課題と展望

6節 プラスチックペレットに含まれる水分測定と乾燥技術
1.概要
2.ミリ波水分測定システム 特徴
 2.1 装置構成
 2.2 設定および測定フロー
 2.3 仕様一覧
3 新しい管理方法
 3.1 連続測定モード
 3.2 インライン計測・リアルタイム表示
 3.3 様々なチェック体制
4.水分率の見える化

 

◇第4章 押出成形のトラブル対策◇

1節 押出成形に関する基礎知識
1.材料特性
 1.1 樹脂特性と押出成形
 1.2 熱可塑性ポリマーの分子形態
 1.3 分子量および立体構造と押出加工性
 1.4 分子量とメルトマスフローレイト(MFR)およびメルトボリュウムフロレイト(MVF)の関係
 1.5 転移温度
 1.6 結晶性プラスチックと非晶性プラスチック
 1.7 PvT特性
 1.8 配合剤
 1.9 押出成形材料
2.押出成形特性
 2.1 押出成形
 2.2 押出成形装置
 2.3 溶融張力
 2.4 溶融粘度
 2.5 押出機およびスクリュ

2節 押出成形で起こる現象の理解
1.押出成形の検討事項
2.押出成形の難しい製品
3.異形押出の留意点
4.材料と押出成形性
5.押出成形過程における樹脂圧と樹脂温度の変化
6.スウェリング
7.ドロウダウン
8.メルトフラクチャー、シャークスキン
9.配向(分子配向、結晶配向)
10.ドロウレゾナンス
11.残留ひずみ

3節 押出成形における加工条件の最適化
1.予備乾燥と乾燥設備
2.材料の粒子形状と押出特性
3.スクリュの可塑化過程
4.スクリュにおける輸送力
5.シリンダ温度の制御
6.スクリュにおける混錬
7.ガス分の脱気方法
8.ダイの温度、圧力の制御
9.賦形過程の冷却方法

4節 押出成形のトラブル対策
1.ドロウダウンを防ぐには
2.ドロウレゾナンスを防ぐには
3.サージング(脈動)を防ぐには
4.メルトフラクチャー、シャークスキン
5.ダイライン
6.光沢をよくするには
7.残留ひずみ
8.そりを低減するには
9.光学ひずみを低減するには
10.アニール処理で残留応力を低減するには
11.異物を防ぐには
12.ギヤマーク、粘着・剥離マーク
13.ブリードを防ぐには
14.メヤニ不良を防ぐには
15.ウェルドライン
16.気泡不良を防ぐには

5節 押出成形の高速化とその安定化
1.押出成形高速化の課題(メルトフラクチャー)
 1.1 これまでの研究
 1.2 押出流れの不安定化現象
2.高速化法
 2.1 添加剤
 2.2 ダイ壁面の表面加工
 2.3 ダイ形状
 2.4 ローラーダイ

6節 HIP押出・造粒・塗工ダイの特徴

7節 Tダイ設計のプロセスと構造
1.Tダイの種類とラインナップ
 1.1 フィルム用Tダイの特徴
 1.2 シート用Tダイの特徴
 1.3 多層用Tダイ
 1.4 ディッケル付Tダイ
 1.5 ラミネート用Tダイ
 1.6 キャスティングダイ(塗工ダイ)
 1.7 フィッシュテールダイ
2.Tダイを設計するためのプロセス
3.Tダイのリップ調整ボルトとチョークバーの構造
4.チョークバーの役目
5.ヒータ温調の考え方
6.Tダイの精度 芯直度と平行度と平面度,面粗さ,リップの先端Rの考え方
7.硬質クロームメッキによるTダイ先端リップの最小R加工
8.Tダイ内部の滞留軽減のための流路形状
9.Tダイのリップランドの長さ
10.Tダイ内部の面粗度と表面処理
11.Tダイの当たり面(取付面)
12.樹脂焼けが起こった場合のトラブルと対策
13.ダイリップのシャープエッジによる目ヤニ対策
14.樹脂漏れ対策とTダイの設計思想
15.樹脂の流れが不均一の場合のTダイ修正加工対策

8節 Tダイを作製する工程
1.Tダイの加工材料
2.3Dマニホールドの形状からCAM加工まで
3.Tダイの研磨加工
4.ミガキ工程
5.硬質クロームメッキとカニゼンメッキ
6.Tダイの修理について

9節 多層共押出成形トラブルのメカニズムとその対策
1.高機能性フイルム・シート成形装置概要
2.押出機(単軸押出機及び二軸押出機)
3.定量昇圧装置(ギャポンプ装置)
4.フィルタ装置(異物混入防止)
5.多層金型
6.多層押出における溶融樹脂の粘度差における問題点(低粘度樹脂の廻りこみ、層転換現象)
7.流路断面形状における構成変化(2次流れの発生)
8.層表面及び層界面におけるメルトフラクチャー
9.金型加工精度と温度ムラによる製品厚み精度への影響
10.ダイ下流装置による影響
11.ドローレゾナンスによるMD方向の厚み精度不良
12.Tダイ内流動解析

10節 押出ブロー成形の原理、条件設定とトラブル対策
1.ブロー成形の原理
2.ブロー成形法の分類
3.押出ブロー成形法
4.多層ブロー成形法
5.押出ブロー成形工程の不良現象と対策
 5.1 材料変え・色変え対策
 5.2 パリソンの状態と製品重量
 5.3 ダイスウェル
 5.4 ドローダウン
 5.5 吹込用圧縮ガス
 5.6 冷却時間
 5.7 収縮
 5.8 肉厚不均一性対策
 5.9 ボトル成形品の表面対策
 5.10 成形品形状設計
 5.11 製品設計上の留意点
6.共押出ブロー成形における諸問題
 6.1 層厚制御
 6.2 層間接着性

11節 レオロジー試験による押出成形における不良現象の解析
1.ポリマー溶融体のレオロジー特性について
2.押出成形とレオロジーとの関係
3.レオロジー試験による押出成形の解析について
4.押出成形の現象をレオロジーにより解析した例
 4.1 押出し履歴とレオロジー
 4.2 キャピラリー流動における荷重(応力)の振動と滑り
 4.3 キャピラリーレオメーターによる押出成形時の応力の振動現象の解析

 

◇第5章 フィルム延伸による分子配向制御とトラブル対策◇

1節 フィルム延伸による分子配向、結晶制御と物性の変化
1.フィルムの変形と複屈折
 1.1 複屈折
 1.2 変形応力と複屈折
2.非晶フィルムの延伸に伴う配向形成
 2.1 延伸温度の影響
 2.2 延伸倍率の影響
 2.3 延伸速度の影響
 2.4 Multi-mode Maxwell Modelによるモデル化
 2.5 延伸による配向制御
3.結晶性ポリマーフィルムの延伸に伴う結晶化
 3.1 フィルムの延伸と結晶化
 3.2 PETフィルムの一軸延伸に伴う結晶化
 3.3 延伸形態の違いによる結晶化挙動の変化
 3.4 逐次二軸延伸における結晶化挙動と延伸性への影響
 3.5 延伸過程における結晶化の制御
4.フィルムの延伸に伴う物性変化

2節 フィルムの成形過程における厚みムラ などの不均一現象の発生と低減策
1.フィルム成形における不均一現象
 1.1 製膜過程における不均一現象
 1.2 延伸過程における不均一現象

3節 フィルム延伸による高次構造変化の解析
1.延伸による物性への影響
2.結晶性および結晶配向の確認
3.非晶部変化の確認

4節 ラマン分光法によるフィルム延伸挙動のその場観察
1.その場ラマン分光装置とスペクトル
2.配向パラメータによる分子配向状態の評価
 2.1 原理・解析方法
 2.2 PEおよびPPの一軸延伸過程における配向パラメータ
 2.3 <P2>-<P4>平面を用いた配向状態の表現
3.配向分布関数による分子配向状態の可視化
 3.1 原理・解析方法
 3.2 一軸延伸過程におけるHDPEの配向分布関数
4.ピークシフトによる分子鎖環境の検知
 4.1 原理・解析方法
 4.2 一軸延伸過程におけるPEの応力負荷状態

5節 赤外・ラマン分光法によるフィルムの分子配向状態の評価
1.赤外・ラマン分光法の概要
 1.1 赤外分光法の概要
 1.2 ラマン分光法の概要
 1.3 赤外分光法とラマン分光法の比較
2.FTIRの代表的な測定方法と各種アプリケーション
 2.1 代表的な測定手法
 2.2 異物分析
 2.3 膜厚測定
 2.4 多層膜のイメージング
 2.5 偏光(配向)測定事例
3.顕微ラマン分光装置の代表的な測定対象と各種アプリケーション
 3.1 代表的な測定対象
 3.2 埋没異物分析
 3.3 結晶化度の評価
 3.4 偏光(配向)測定事例

 

◇第6章 フィルムの巻取り、切断技術とトラブル対策◇

1節 フィルムハンドリングにおけるテンションコントロールとトラブル対策
1.ロールtoロール,(Roll to Roll)
2.張力(tension)―フックの法則(Hooke’s law)
3.巻戻しロール制御(unwinding roll)
 3.1 閉ループ
 3.2 巻き戻し軸トルクとテンション(張力)
 3.3 フイルムの張力とセンサ
 3.4 調節器とPI動作―ブレーキの例
 3.4 操作部の特性―ブレーキの例
 3.5 ブロック線図と―巡伝達関数
4.プロセスのライン中間での張力制御
 4.1 駆動ローラ間の張力の伝達
 4.2 ローラ周速変化とテンション変動
 4.3 駆動ローラ速度制御
 4.4 ダンサローラによる制御。
5.巻取り張力制御
6.張力制御の不具合
 6.1 制御の精度と安定
 6.2 運転中のループゲインの変化
 6.3 テンションゾーン(スパン)間の干渉
 6.4 ローラ、駆動機構の問題

2節 巻取欠陥の発生メカニズムとその対策
1.背景
2.機能性フィルムに求められる巻取り品質について
3.巻取り欠陥の種類と発生メカニズム
 3.1 転写系欠陥(Trace defects)
 3.2 滑り系欠陥(Slippage defects)
 3.3 接触系欠陥(Contact defects)
 3.4 座屈欠陥(Buckling defects)
4.巻取り条件の設計手法
 4.1 巻取り欠陥の発生マップ
 4.2 巻取り条件の設計
5.巻取り内部応力の計算方法(巻取りシミュレーション)
6.巻取り条件の設計事例
 6.1 巻取り欠陥の発生マップの作成
 6.2 欠陥が発生しない巻取り条件の設計  
 6.3 結果

3節 スリット加工工程における製品ロスの低減と前工程の製品仕上がり状態の改善
1.印刷・ラミネートの製品状態とスリット製品の出来栄え
 1.1 フィルムスリット加工までの工程と問題点
 1.2 歩留り管理を最終歩留りで管理する
2.スリッターの主な基本構成
 2.1 スリット装置
 2.2 繰出部
 2.3 巻取部
 2.4 スリット部
3.印刷・ラミネート製品の巻き芯シワの原因と対策
 3.1 帯状部分印刷ラミネート製品のスリット加工のシワロス対策
 3.2 粘着剤コート軟包装材料のスリット加工でのロス低減の最適化とスピードアップ
 3.3 印刷原反の巻芯でのシワ不良の発生と原因と対策
 3.4 印刷原反の紙管外径差による巻芯のシワの発生状態
 3.5 印刷原反の緩巻き製品が次工程(ラミネート)で巻き締りシワの発生源になっている

 

◇第7章 フィルムへのコーティング、ラミネート技術とトラブル対策◇

1節 単層・重層塗布技術と不良対策
1.塗布可能な条件
2.塗り付け部の現象と高速塗布化
3.後計量と前計量方式
4.代表的な塗布方式とその特徴
 4.1 単層塗布
 4.2 同時多層コーティング方式
5.塗布故障と対策
 5.1 スロットダイ膜厚分布
 5.2 点状欠陥、スジ

2節 塗工液の送液技術とトラブル対策
1.開発背景
2.ポンプの分類
 2.1 回転式ポンプとその構造
 2.2 往復動式容積ポンプとその構造
3.ダイヤフラムポンプの脈動防止
 3.1 脈動波形
 3.2 無脈動波形
 3.3 特殊等速度特殊カムを用いた2連無脈動
 3.4 2連無脈動波形
4.TPLポンプの特徴と構造
 4.1 特徴
 4.2 ポンプ構造
 4.3 ポンプ性能
 4.5 メンテナンス性
 4.4 ポンプ仕様能力
5.吐出性能比較例
6.代表的塗工液による性能比較
 6.1 エポキシ系樹脂、ポリイミド、BTレジン等
 6.2 PSA(粘・接着剤) 
 6.3 シリコーン系PSA
 6.4 試験フロー
 6.5 試験方法
 6.6 試験結果
 6.7 脈動データの比較
 6.8 まとめ(代表的塗工液による性能比較)
7.高粘度液への対応
8.まとめ(課題と展望)

3節 精密塗工における塗工液の高速連続供給技術
1.SM熱交換器の構造
2.SM熱交換器の特長
3.SM熱交換器の設計計算例
4.SM熱交換器の粘着剤塗工工程における導入例

4節 赤外線照射によるフィルムの乾燥と熱ダメージの抑制
1. 塗布物(スラリー)
2. 乾燥炉と乾燥プロセス概要
3. 赤外線について
4.近赤外線選択波長制御ヒータ
5. 波長制御システムの適用性
6.低温乾燥プロセスの可能性
7. まとめ(新たな乾燥プロセス実現に向けて)

5節 ディジタルホログラフィを用いた塗膜の乾燥解析
1.ディジタルホログラフィによる塗膜乾燥の評価
 1.1 ホログラムの記録と像再生
 1.2 変位計測を用いた乾燥度の評価
2.各種塗膜の解析を行う実験系
 2.1 溶剤系塗料の乾燥解析
 2.2 UV光硬化型接着剤による塗膜の硬化解析
 2.3 微小なインクドットの乾燥・硬化解析
3.塗膜の乾燥解析結果と考察
 3.1 溶剤系塗料の乾燥評価
 3.2 UV光硬化型接着剤による塗膜の硬化解析
 3.3 微小なインクドットの乾燥・硬化解析

6節 フィルム、コーティング膜の表面性状の試験・計測技術
1.先端モノつくりが抱えている問題点と機械特性試験へのニーズ
2.MSE試験法の開発
3.MSE試験法の概要と試験法の位置づけ
 3.1 試験法の原理
 3.2 機械的特性の断面連続分布の取得
 3.3 材料特性の異なる2面性マッピング
4.試験事例
 4.1 ゴム、樹脂、金属、セラミックスのランキング
 4.2 多層膜(塗装)の断面分布の可視化
 4.3 フィルム表面コーティングの断面分布の可視化
 4.4 超薄膜多層膜(メガネAR膜)の断面分布の可視化
 4.5 樹脂の環境劣化分布の可視化
 4.6 樹脂開発とMSEマップ
 4.7 薄膜成膜強度とMSEマップ
 4.8 樹脂劣化挙動とMSEマップ

7節 押出ラミネート・コーティングの条件設定とトラブル対策
1.押出ラミネーションの概要
2.押出ラミネーションの種類
 2.1 シングル押出ラミネーション
 2.2 サンドイッチ押出ラミネーション
 2.3 タンデム押出ラミネーション
 2.4 共押出ラミネーション
3.押出ラミネーション装置
 3.1 押出機
 3.2 Tダイ
 3.3 引取り装置
 3.4 AC剤塗工・乾燥装置
4.押出ラミネーションの接着
 4.1 ポリエチレンの酸化
 4.2 AC(アンカーコート)剤
5.押出ラミネーションで使われる樹脂
 5.1 低密度ポリエチレン(LDPE)
 5.2 直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)
 5.3 エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)
 5.4 エチレン・メタクリル酸共重合体 (EMAA)
 5.5 エチレン・エチルアクリレート共重合体(EEA)
 5.6 アイオノマー(IO)
 5.7 ポリプロピレン(PP)
6.押出ラミネーションのトラブル対策
 6.1 接着不良
 6.2 偏肉
 6.3 ポリ臭

8節 ラミネート加工の手法とその装置、接着剤およびトラブル対策
    (ノンソルベント、ドライラミネートを中心に)
1.ノンソルベント(NS:non-solvent )ラミネーション
 1.1 ノンソルベントラミネーションの主な特徴
 1.2 NSラミネーションの主な基本構成
 1.3 NSラミネーションでの主な問題点
 1.4 NSラミネート用接着剤
2.ドライ(DL :dry)ラミネーション
 2.1 ドライラミネート用の主な材料と用途
 2.2 ドライラミネーターの主な基本構成
 2.3 ドライラミネーションプロセスでの主なトラブル
 2.4 ドライラミネート用接着剤
 2.5 基材と接着剤

9節 軟包装におけるシーラント材、ヒートシール技術
1.包装の役割
 1.1 内容物の保護
 1.2 フレキシブルパッケージの基本構成とシーラント材
 1.3 各種シーラント材
2.ヒートシール性について 
 2.1 ヒートシール性の種類
 2.2 フィルムのヒートシール性
 2.3 各種シール性
 2.4 樹脂相互の熱接着理論
 2.5 ヒートシール性を阻害する要因
3.軟包装に要求されるその他物性
 3.1 各種樹脂の屈曲性
 3.2 突き刺し強度
 3.3 衝撃強度
 3.4 圧縮強度
 3.5 落下強度
4.パウチ(袋)に要求される品質強度と要求特性
5.各種ヒートシール方式
 5.1 ヒートシール方式
 5.2 インパルス方式
 5.3 高周波シール方式
 5.4 超音波シール方式

10節 製袋機の構成と運転条件設定、トラブル対策
1.パウチの形状
 1.1 三方パウチ
 1.2 チャック付三方パウチ
 1.3 スタンディングパウチ
 1.4 チャック付スタンディングパウチ
 1.5 平底パウチ
 1.6 チャック付平底パウチ
 1.7 角底パウチ
 1.8 全周打抜き異形パウチ
 1.9 口栓付パウチ
 1.10 異形パウチ
2.製袋加工技術
 2.1 製袋機(チャック付スタンディングパウチ)の各ユニット
3.製袋における不具合問題点
 3.1 シール部のエアー混入
 3.2 袋のカール
 3.3 エージレスによるシール不良
 3.4 スタンディングパウチの交点ズレ
 3.5 異物混入
 3.6 袋内部溶着不良

11節 ピロー包装の装置運転条件の設定、品質管理
1.ピロー包装機の種類
 1.1 正ピロー包装機
 1.2 逆ピロー包装機
 1.3 横型4方シール包装機
 1.4 横型3方シール包装機
 1.5 横ピローシュリンク包装機 
2.横ピロー包装機の包装工程とフィルム適性
 2.1 フィードコンベア(供給コンベア)
 2.2 フィルムサプライ
 2.3 フィルム絵柄合わせの制御について
 2.4 製袋器(フォーマー)
 2.5 センターシール装置
 2.6 トップ(エンド)シール装置
3.横ピロー製袋充填包装機の代表的なオプションとフィルム適性
 3.1 フィルム自動接合装置
 3.2 フィルム蛇行修正装置
 3.3 空袋防止装置
 3.4 位置ズレ検知(位置ズレスルー)および噛み込み検知装置

12節 プラスチックシートの熱成形と品質向上のポイント
1.加熱方式
 1.1 熱板接触加熱式
 1.2 輻射加熱式
2.主な成形品の品質不良
3.成形品の品質を向上させるポイント
 3.1 熱板加熱成形の品質向上のポイント
 3.2 輻射加熱成形の品質向上のポイント
4.成形型の留意点
 4.1 金型温度
 4.2 型設計

 

◇第8章 フィルム製造環境のクリーン化、静電気対策◇

1節 製造プロセスの静電気分布可視化技術
1.製造現場における静電気問題
2.静電気計測技術
3.音波を用いた静電気分布可視化技術
 3.1 概念
 3.2 音波を用いた電荷振動による電界の誘起
 3.3 電界測定と静電気計測の精度
 3.4 集束超音波による局所的励振と静電気計測の空間分解能
 3.5 集束超音波を用いた静電気分布可視化技術
4.小型アレイセンサを用いた静電気分布可視化技術
 4.1 概念
 4.2 センサおよび装置の構造
 4.3 静電気計測の精度と空間分解能
 4.4 スキャニング方式による静電気分布可視化技術
 4.5 静電気スキャナーを用いた静電気分布可視化の例

2節 フィルム加工工程のクリーン化と静電気対策
1.室内清浄度と不良率の相関関係
2.異物が起因する不良率の改善策
 2.1 クリーンルーム内の気流
 2.2 発生させない(発塵源を探る)
3.除去する・堆積させない=清掃の重要性
4.持ち込まない
5.交差汚染

3節 イオナイザーによる静電気除去とそのフィルム加工工程への応用
1.イオナイザーの除電原理
2.イオナイザーの種類と特徴
3.イオナイザーの選定方法及び使用上の注意点
 3.1 イオナイザーの選定方法
 3.2 イオナイザーの使用上の注意点
4.イオナイザーの除電性能の評価方法
 4.1 有効除電電流による性能評価
 4.2 帯電プレートモニタによる性能評価
5.フィルム加工工程への応用
 5.1 フィルム加工工程における静電気障害
 5.2 クリーンルームにおけるイオナイザーの問題点
 5.3 シースエア式低発塵イオナイザー(コロナ放電式)
 5.4 イオン化気流放出型イオナイザー(軟X線照射式)

押出 成形 混練