自由価格 Top 書籍一覧 研究開発マネジメント 化学 エレクトロニクス 医  薬 HOME
 
 

結晶 多形 書籍

1665

★豊富な事例を基に実用的 かつ 理論的に解説!
結晶多形現象・評価と晶析の科学
発刊 2012年2月1日   体裁 B5判 512頁   定価 80,000(税抜)  発行 SSCI研究所 販売 (株)技術情報協会
【基礎、事例、工業化、申請までレギュラトリーサイエンスに関わる内容を解説!】

■ はじめに
 本書は、「結晶多形現象と晶析の科学」を主題とし、基礎的なところから、評価法、実用性、科学性、工業化、製造、申請およびレギュラトリーサイエンスに関わる内容などに関してまとめたものである。本書は10年過前に出版され現在絶版となっている「医薬品の多形現象と晶析の科学」を基に、10年の間に進展した内容や規制状況などについて考慮し、新たな章を追加するとともに改訂を行なった。「結晶多形と晶析」に関する考え方や科学、技術については、医薬品に関わる研究者や技術者だけでなく、化学産業全般の研究や製造にたずさわる方々にも役立っていることであるので、医薬品を言及しない表題に改訂することとした。
 本書を作成した経緯は、医薬品の物性研究に取り組み始めた初学者、研究者らが最初に突き当たる課題として、どの様な知識を得ながらどのように物性研究に取り組めばよいか、またどのように勉強して行くのが良いのかと言った観点から、自らの経験を踏まえて感じたことを具現化できるような書籍があればと考えたからである。また、本書を作成する際には、尊敬する友人や諸先生方の研究への取り組みなどについても、知的財産として勉強に取り組んでいる方々に伝えていきたいとの考えでスタートしている。ご執筆いただいた諸先生方のご賛同を得ると共に、潟潟Kクをはじめとする物性評価などの関連のある企業からの理解と絶大なる協力や支援を得ることによりまとめることができた結果である。また、本書出版を企画する際には、本邦において読者として対象になる技術者、研究者、学者の数は10年前と比較すると激減している状況であり、出版コストや出版数量との関係においては大変に厳しい状況になっている。製薬企業の状況を例にすると、10年以前にはファイザーやメルクのような外資系の製薬企業が日本国内に研究拠点を設置して活発な活動を展開していたが、現在までには殆どの外資系企業の研究拠点が撤収となっているだけでなく、国内製薬企業間においても合併や連合化が進展するとともに研究拠点を海外へ移転することなども加わることにより、国内の研究拠点の数は大きく減少することになった。技術者、研究者の数は激減してきており、それ故に10年前に比べると、本書の読者として対象となる技術者、研究者及び学者の数も減少しており、当時の30%以下になっている可能性があると推察している。このような国内状況において、もの創りの原点となるマテリアルサイエンスなどの基礎技術を維持・継続して展開して行くことが向後の国内産業を発展継続させていくにために必要なことであると思われる。そして、本書が対象となる読者にとって少しでもお役に立てることになればと願うばかりである。
 本書の構成は、5章までは、主題の結晶関連事項に関する基本的な内容についてまとめている。本書を読むために必要な基本事項についての概要や製薬に関連する事例について紹介するとともに、新たにX線回折―DSC同時測定についての10年間の進歩を事例として4章にまとめているのが大きな特徴である。潟潟Kクの岸先生が継続されてきた様々な測定事例を取り上げた内容になっている。X線回折―DSC同時測定装置は、エーザイ鰍ェ潟潟Kクの協力を得て共同開発により商品化された装置であり、国内では100台を超える使用実績があるとともに海外においても使用され展開されている装置であり、日本を代表する技術になっている。5章までの内容については、結晶関連事項として特徴を出すように努力したつもりであるが、全てが網羅されている訳ではないので不足している項目については必要に応じて関連する他の成書を読んでいただきたい。次いで、6章から9章までは、結晶多形に関連する事例を中心に、私を含めた3名が執筆した。内容は、それぞれの研究者が、自らの研究体験を通じて書いたものである。6章を執筆された後藤先生は、結晶研究に関連して、30年にわたりご指導をいただいており、本書の執筆に関しては、大変ご無理をお願いして、脂肪酸の結晶多形現象について執筆していただいている。後藤先生は、経済産業省・産業総合研究所(旧工業技術院)において、長きに亘って粉末X線回折法、単結晶によるX線回折法を用い、多くの物質の分子状態を研究して来られている。単結晶による結晶構造解析における解析例については私の想像が付かないほど多く、また分野も広い、更に難解な化合物の構造解析においては、X線を通じて、おそらく世界で一番多くの物質を観て来られているのではないかと推察する次第である。とりわけ脂肪酸類の結晶構造解析については、結晶品質が上がらずに、解析が大変に難しい物質であるにもかかわらず、このような難解物質の構造を次から次ぎへと解析してきている。彼女は大変気さくな方で、大学の先生方をはじめ、産・官・学の様々な分野の方々の構造解析をお引き受けされるとともに、論文化を指導することなにより多くの研究功績に繋げており、社会・産業界に貢献されている。
 宮前先生には、第7章と5章についてご執筆をお願いした。先生は、藤沢薬品工業株式会社の物性研究所にて、長年医薬品の結晶構造と物性研究の仕事に従事されてきた。先生とは、学会や研究会などのCMCに関連する物性研究の場で、同じ製薬に働くライバルの一人としていろいろな議論を通じ交流していただいている。学会や論文などにおける先生の発表された内容は、結晶構造解析の手法を中心に、熱分析や顕微鏡、赤外線スペクトル測定、固体のNMR測定などの技術を用いて、固体の分子状態と物性を解明するものであり、製薬に働く物性研究の手本となっている尊敬すべき研究者である。
 第11章と2章は、豊倉先生が工業晶析の立場から、晶析方法、装置などについて執筆され、今回は高弟である山崎先生によって10年間の進展を含めた内容を含む大改定となっている。豊倉先生は、早稲田大学を退職されるまでの40年の間、晶析工学における世界の第一人者として学会・産業界を指導してこられている。例えば、化学工学便覧では晶析の章を退職までの31年間担当されたことを考慮すれば、先生の教育並びに産業界に対する多大な貢献が容易に理解される。また、豊倉先生は早稲田大学の名誉教授になられてからも、山崎博士とともに引き続いて日本粉体工業技術協会の晶析分科会を担当されるなど晶析に関連する様々な分野を指導されご活躍されている。豊倉先生は、晶析分野において、非常に高名な方であり、本書の執筆においてはいろいろご指導いただいたことは大変な誉れである。先生の研究哲学においては、C−PMT…ED(Crystallization-Phenomena, Model, Theory, Process, Market, Technology, Production, Evaluation, Development)が示されており、研究の場並びに産業界で実証されている。晶析研究はPhenomena -Model-Theoryの手順で理論を提出し、次の段階Process-Market-Technology-Productionへと発展させ、ここで得られた製品はEvaluation-Developmentすることによって新たなC−PMT…EDへ発展させることが先生の研究の基本的な考え方である。このような考え方は、製薬のマテリアルサイエンスの現場に従事する我々にとって、非常に共感されるものである。最終11章は、山野博士に、プロセスケミストイリーにおけるバッチプロセスのスケールアップの重要ポイントについて、実用的な面と理論の両輪から解説をいただいている。バッチプロセスとして実施される医薬品の晶析操作は、スケールアップする際の難しい単位操作であり、プロセスケミストリーの重要な研究分野であり、結晶多形に関しては、工業化・実用化のための過程で多くの課題が見られるところである。山野博士はプロセスケミストリーにおける未解決とされる課題を解決することに向けた研究に自ら取り組まれている研究者である。上記以外の各章、各節については、全体を調整させていただく意味で芦澤が編集及び執筆を行った。十分に推敲ができていない部分もあるものとは思われるが、ご容赦いただき、ご批判をいただきたい。
 本書の順序は、基礎的なもの、事例、工業化・申請などの応用的なものへと配列しているが、ある程度独立しており、広範な分野におよんでいるので、読者の興味を覚えたところから読んでいただきたい。また、不備・不十分な点が多々あることについては、お詫びするとともに、次版では改訂して行きたい。


                                                        執筆者を代表して
                                                             芦澤一英

■ 執筆者【敬称略】    [編著] 芦澤 一英 氏
                           エーザイ(株) 創薬研究本部
                           現エーザイフード・ケミカル(株) CMC部長
                           武蔵野大学・客員教授
                           SSCI研究所・代表

 

早稲田大学名誉教授 豊倉  賢   産業技術総合研究所 後藤みどり
日本化学工業(株) 取締役・執行役員 山崎 康夫   (株)リガク 岸   證

元藤沢薬品工業(株)

宮前  彰
 


武田薬品工業(株)


山野 光久

 
■ 目  次   

◆ 第1章: 序論

第1節 結晶多形について

第2節 製剤工程における結晶状態の変化
 1.粉砕の影響
 2.製剤中における薬物の結晶成長現象
 3.錠剤中におけるテオフィリンの結晶成長現象

第3節 医薬品開発における多形の課題
 1.医薬品開発における塩・結晶形の選定

 

◆ 第2章: 結晶の基礎


第1節 基礎的内容
 1.結晶について
 2.結晶および本書に関する用語
  2.1 結晶に関する用語
  2.2 熱分析関連の用語
  2.3 医薬品原薬関連の用語
  2.4 安定性試験関係の用語
 3.結晶の分類・結晶構造
 4.結晶化の原理
 5.結晶化と結晶多形
 6.結晶多形と溶解度
  6.1 溶解度の測定
  6.2 結晶多形の溶解度
  6.3 結晶多形による溶解度の差異と溶解熱
  6.4 回転ディスク法による溶解速度の測定
 7.結晶多形転移
 8.晶析の基礎
  8.1 溶液中における溶質の挙動
  8.2 溶解度と溶液中の粒子径

第2節 結晶製造と晶析現象
 1.結晶製造
 2.過飽和溶液
  2.1 過溶解度曲線と操作条件
  2.2 結晶多形を有する系の溶解度曲線
 3.結晶核発生現象
  3.1 一次核化現象
  3.2 二次核化現象
   1) イニシアルブリーディング
   2) コンタクト核化
   3) 粘性流に基づく核化
  3.3 二次核発生のための種晶最小粒径
  3.4 核化現象と待ち時間
  3.5 真の核化速度と有効核化速度
 4. 工業装置内の結晶成長速度
 5. 晶析現象の総括

 

◆ 第3章: 多形評価と各種分析装置

第1節 熱分析
 1.示差熱分析(DTA,differential thermal analysis)
  1.1 示差熱分析(DTA,differential thermal analysis)
  1.2 示差熱分析装置(DTA,differential thermal analyzer)
 2.示差走査熱量測定法(DSC,differential scanning calorimetry)
  2.1 示差走査熱量計(DSC,differential scanning calorimeter)
  2.2 熱量補償形DSC(power compensation DSC)
  2.3 熱流束形DSC(Heat flow DSC)
 3.熱重量測定法(thermo gravimetry)
  3.1 熱重量分析装置(TG,thermo-gravimetric analyzer)
  3.2 示差熱天秤(TG‐DTA)

第2節 X線回折
 1.X線回折装置
 2.装置の構成
 3.粉末試料によるX線回折
  3.1 粉末X線回折で何がわかるか
  3.2 粉末X線回折法の原理
  3.3 粉末試料に使用するX線回折装置について
   3.3.1 ゴニオメータの種類
   3.3.2 光学系(平行ビーム法と集中法)
  3.4 粉末回折用試料
   3.4.1 試料の形態
   3.4.2 試料の調整

第3節 固体の少量試料による新規な物性評価法の事例
 1.X線回折−熱分析同時測定について
  1.1 X線回折−示差熱同時測定
   1.1.1 装置の概要
   1.1.2 X線回折―示差熱同時測定の事例
 2.マイクロバランスを用いた自動水分吸着脱着測定について
  2.1 水蒸気自動吸着測定装置
  2.2 水蒸気自動吸着測定例
 3.固体の少量試料による新規な物性評価法の事例のまとめ
 

◆ 第4章: X線回折―DSC同時測定

第1節 X線回折―DSC同時測定装置の概要
 1.1 X線回折、DSC個別測定の問題点
 1.2 装置の概要
 1.3 XRD−DSC同時測定の特長
 1.4 XRD−DSC同時測定の主な用途

第2節 XRD−DSC同時測定の事例
 2.1 結晶化溶媒の違いによる多形・転移挙動の違いを見る−トルブタミドの転移
 2.2 医薬品の湿度による転移をみる
 2.3 トレハロース2水和物の脱水・再水和に対する湿度の影響をみる
  2.3.1 なぜ脱水・再水和挙動の簡便な測定が必要か
  2.3.2 トレハロース2水和物の脱水に対する湿度の影響
  2.3.3 トレハロース2水和物の脱水・再水和に対する湿度の影響
 2.4 DSC単独測定では見落とすような小さいピークの確認
 2.5 自由水(付着水)の脱離を確認する
 2.6 水溶液系の低温結晶化をみる
 2.7 高速1次元検出器で近接したDSCピークを見る
 2.8 分子間化合物の形成過程を高速1次元検出器でみる
 2.9 高速2次元X線検出器で転移・融解・結晶析出過程を詳細にみる
 

◆ 第5章: 結晶の分子状態評価

第1節 単結晶によるX線結晶解析
 1.四軸型自動回折計
 2.単位格子の決定
 3.回折強度データの測定
 4.測定上の注意
  4.1 良質な単結晶の見分け方
  4.2 試料結晶の外形と大きさ
  4.3 試料の取り付け
  4.4 各種アタッチメント
 5.結晶構造解析
  5.1 空間群の設定
  5.2 位相決定
  5.3 直説法
  5.4 構造解析に必要な知識
  5.5 最小二乗法と結果の評価
  5.6 解析結果の整理と評価

第2節 単結晶による結晶構造解析の事例
 1.ニルバジピンの解析例
  1.1 ニルバジピンの化学構造
  1.2 X線回折強度データの収集
  1.3 結晶構造解析
  1.4 結果
  1.5 考察
 2.セフチゾキシム(CZX)および塩酸セフチゾキシム1水和物(CZX-HCI)の解析例  
  2.1 セフチゾキシムの化学構造
  2.2 X線回折強度データの収集
  2.3 結晶構造解析
  2.4 結果
  2.5 考察
 3.FR900359の解析例
  3.1 FR900359の化学構造
  3.2 X線回折強度データの収集
  3.3 結晶構造解析
  3.4 結果
  3.5 考察
 4.E5166の解析例
  4.1 E5166の化学構造
  4.2 X線回折強度データの収集
  4.3 結晶構造解析
  4.4 結果
  4.5 考察

第3節 スペクトル測定(IR、固体NMRなど)
 1.赤外線吸収(IR)スペクトル
  1.1 IRスペクトル原理
  1.2 FT-IR測定装置の特徴と留意点
  1.3 IRスペクトルの使い方
  1.4 IRスペクトルで何がわかるか
  1.5 IRスペクトルの読み方
  1.6 試料調整・測定法
 2.固体高分解能NMR測定
  2.1 NMRの原理とケミカルシフト
  2.2 測定装置
  2.3 固体試料測定に必要なテクニック(積算効率の向上)

 

◆ 第6章: 結晶多形現象T 脂肪酸の結晶多形とそのエネルギー的考察


 1.直鎖飽和脂肪酸の多形と構造
 2.高級飽和脂肪酸の結晶構造
  2.1 炭素鎖のPackingの違いが多形をひきおこす
  2.2 パッキングがおなじでも多形が存在する鎖の末端面のずれが多形をきめる(tilt angle)
  2.3 分子のconformationの変化
  2.4 A型で起こるいろいろな多形
  2.5 不純物を含む場合の多形
 3.格子エネルギーの比較
  3.1 ステアリン酸B,C,Eにおける格子エネルギーの比較
  3.2 A型についての格子エネルギー
  3.3 奇数酸の場合
 4.結論
 

◆ 第7章: 結晶多形現象U 医薬品開発において見出された結晶多形の物理化学的研究

第1節 抗潰瘍剤FR101853の結晶多形
 1.結晶多形の確認
 2.X線結晶構造解析
 3.結晶多形の転移現象に及ぼすメカノケミカル効果
 4.結晶転移現象の速度論的解析
  4.1 U形からT形結晶への転移を定量化するための検量線の作成
  4.2 転移速度の測定
  4.3 転移現象の速度論的解析
  4.4 結晶転移の活性化エネルギー

第2節 抗アレルギー剤:FR62156の結晶多形
 1.結晶多形の確認
 2.固体NMR法による検討

第3節 抗心不全剤:FR58664の結晶多形
 1.結晶多形の確認
 2.X線結晶構造解析
 3.ベンゼン含有結晶からのベンゼンの脱離に関する速度論的解析
  3.1 粉末X線回折の昇温測定による熱転移現象の確認
  3.2 ベンゼン含有結晶からT形結晶への相転移を定量化するための検量線の作成
  3.3 転移速度の測定
  3.4 転移現象の速度論的解析
  3.5 ベンゼン含有結晶からT形結晶への相転移の顕微鏡観察
  3.6 ベンゼン含有結晶からT形結晶への相転移の機構
 4.結晶多形に及ぼすメカノケミカル効果および熱的挙動 

第4節 尿酸排泄促進剤:FR76505の結晶多形
 1.結晶多形の確認
 2.結晶多形に及ぼすメカノケミカル効果
 3.粉砕試料の熱的挙動

第5節 総括
 Appendix

 

◆ 第8章: 結晶多形現象V メソソルビニルおよび脂肪グリセリドの結晶多形現象

第1節 メソソルビニルの結晶多形現象
 1.結晶多形の差異:粉末X線回折パターンの比較
 2.赤外線スペクトルの比較
 3.熱量測定結果
 4.結晶多形転移と熱力学的安定性
 5.結晶成長における結晶核の役割
 6.結語

第2節 メソソルビニルの結晶多形と結晶構造
 1.メソソルビニルの分子構造と多形の結晶構造
  1.1 β形結晶のX線構造解析
  1.2 メソソルビニルの分子構造
  1.3 粉末X線回折データと単結晶回折データの比較
  1.4 α形結晶の格子構造
 2.結晶多形における分子状態の差異
  2.1 β形結晶における分子状態
  2.2 α形結晶における分子状態
 3.分子充填様式の差異と結晶転移
 4.結語

第3節 光学活性と多形現象(脂肪酸グリセリドの結晶多形の例
 1.グリセリドの結晶多形の差異
  1.1 粉末X線回折パターンの比較
  1.2 赤外線吸収スペクトルの比較
  1.3 熱量測定と安定性評価
 2.結語

第4節 結晶多形のまとめ
 1.多形結晶における分子状態の解析
 2.結晶多形現象についての比較

 

◆ 第9章: 擬似結晶多形(水和物・溶媒和物)の事例

第1節 結晶形の分類,ICHの判定基準
 1.結晶多形,擬似結晶多形の分類・表記方法について
 2.ICHのガイドラインによる結晶多形の判定基準の設定について

第2節 擬似結晶多形(水和物・溶媒和物)

第3節 擬似結晶多形の事例1(抗生物質セフクリジン水和物結晶)
 1.4種固相と擬似結晶多形の差異
  1.1 粉末X線回折パターンの比較
  1.2 結晶の水に対する溶解性
  1.3 顕微鏡観察
  1.4 結晶水と付着水
 2.吸湿下における擬似結晶多形転移
 3.真空乾燥による脱水反応
 4.含水結晶の結晶水と付着水のモデル的考察
 5.擬似結晶多形の固体相の熱的な安定性
  5.1 解放系の熱的解析
  5.2 密閉系での熱的解析
 6.擬似結晶多形における固体相の相互転移と物理的安定性
  6.1 擬似結晶多形における固体相の相互転移
  6.2 擬似結晶多形相の物理的安定性
 7.擬似結晶多形固体相の化学的安定性
 8.結語

第4節 擬似多形現象の事例2(シメチジンの擬似結晶多形)

 

◆ 第10章: 塩・結晶形の検討,原薬並びに製剤化研究まで

第1節 開発候補の塩・結晶形の検討
 1.塩形の検討
 2.結晶形(結晶多形,擬似結晶多形)の検討

第2節 原薬の製造プロセス
 1.原薬製造のプロセス研究
 2.分析評価
 3.治験用原薬製造とプロセスバリデーション
 4.治験薬の製造にGMP適用が求められる理由

第3節 プレフォーミュレーション研究と製剤開発のプロセス
 1.プレフォーミュレーション研究
 2.プロトタイプ製剤の処方設計と製剤化研究
 3.製剤の設計品質と処方検討
 4.プロトタイプ製剤の検討と品質設計について
 5.経口製剤の製造に関する留意点
  5.1 原薬並びに添加剤の物性
  5.2 原薬の粉砕工程
  5.3 混合工程
  5.4 造粒工程
   5.4.1 撹拌造粒工程
   5.4.2 流動層造粒工程
  5.5 湿式破砕
  5.6 乾燥工程
   5.6.1 水分の影響
   5.6.2 粒度分布の影響
   5.6.3 給気風量の影響
   5.6.4 給気温度の影響
   5.6.5 給気湿度の影響
   5.6.6 運転時間の影響
  5.7 整粒工程
  5.8 混合工程(滑沢剤混合)
  5.9 打錠工程
  5.10 コーティング
  5.11 スケールアップ
 6.スケールアップと治験薬製造

第4節 用時溶解型の注射剤事例(注射用抗生剤セフクリジンの製剤化研究)
 1.塩形の検討並びに安定化剤の検討
 2.安定化剤の最適化条件
 3.安定化における塩素原子の役割
 4.安定化に対するハロゲン原子の立体的効果
 5.結晶性を利用した製剤の安定化
 6.晶析工程を含む凍結真空乾燥による用時溶解剤の製造
 7.結晶原薬の粉末充填による製造方法
 8.結語

 

◆ 第11章: バッチプロセスのスケールアップの特徴


 1.バッチプロセスと連続プロセス
 2.スケールアップの考え方
 3.撹拌槽での操作
  3.1 伝熱の問題
  3.2 撹拌の問題
   3.2.1 溶解の問題
   3.2.2 晶析の問題
 4.多相系操作の問題
  4.1 気液反応および気液固反応
  4.2 液液抽出および液液反応
  4.3 固液抽出
 5.固体の取り扱いの問題
  5.1 濾過
  5.2 乾燥
  5.3 粉砕
 6.その他の問題
  6.1 水分および酸素の問題
  6.2 移送の問題
  6.3 濃縮操作の問題

 

◆ 第12章: 晶析法と装置・操作の設計

第1節 過飽和度生成方法による晶析法の分類
 1.冷却法(冷却晶析)
 2.蒸発法(蒸発晶析)
 3.反応晶析法(反応晶析)
 4.貧溶媒法(非溶媒添加法)
 5.その他の晶析法

第2節 晶析による多形制御
第3節 晶析装置
第4節 連続晶析装置・操作の設計
第5節 回分晶析装置の設計法
第6節 晶析装置のスケールアップ 態の変化

第7節 工業晶析法による光学分割

 1.d・I-SCMC過飽和溶液内のI-SCMC優先晶析
 2.対掌体表面核発生までの待ち時間と光学分割プロセス

第8節 最近の工業晶析技術
 1.ダブルジェット晶析技術
 2.多形転移を利用した晶析技術
 3.その他の操作過飽和度制御技術
  3.1 固液反応速度の利用による過飽和度制御

 

◆ 第13章: 安定性

第1節 安定性評価
 1.安定性のカテゴリー 
 2.様々な場面で実施される安定性試験
 3.開発段階から承認後の変更までの各ステージにおける安定性評価
 4.規格設定と安定性評価について
  4.1 規格・試験法設定における分解物の考え方
  4.2 規格を設定するための安定性試験の検体・方法・保存期間など
  4.3 医薬品の有効期間の考え方
  4.4 再試験と有効期間の考え方について
 5.「安定性ガイドライン」と「承認済み医薬品の変更ガイダンス」について

第2節 結晶の化学的安定性(事例:セフクリジン結晶の安定性)
 1.セフクリジンの固体状態における化学的安定性
 2.擬似結晶多形相の比較と無水固体形の性質
  2.1 擬似結晶多形相の比較
  2.2 無水固体形の特性
 3.固体状態における化学的安定性
  3.1 固体の安定性に及ぼす分子容比の影響
 4.非晶質体とγ形結晶の化学的安定性の差異
  4.1 非晶質体の熱的安定性
  4.2 γ形結晶の熱的安定性
 5.固体の熱分解パターンと分解速度について
  5.1 分解速度式の設定と速度定数の算出
  5.2 固体相の分解に対する考察
 6.結語

第3節 結晶化度の評価(事例:セフクリジンγ形結晶の結晶化度)
 1.γ形結晶の結晶化度の定量
 2.X線回折による結晶化度の測定
 3.X線回折法による結晶化度の定量
 4.FTIR−PASによる結晶化度の測定
 5.FTIR−PAS法による結晶化度の定量
 6.結晶化度と化学的安定性の関係
 7.結語

第4節 結晶形と安定性についてのまとめ
Appendix−1 安定性ガイドライン:医薬審発第0603001号(6.3.2003)
Appendix−2 医薬品の製品ライフサイクルと製造の変更管理
文  献

 

◆ 第14章: 医薬品の新薬申請


 1 はじめに
 2 CMCに関連する物性評価の項目
 3 新薬開発と新薬申請
  3.1 FDAの新薬審査プロセス
  3.2 申請の手続きについて
  3.3 IND申請
  3.4 IND修正申請(IND Amendments)
  3.5 NDA申請
 4 物性評価項目
  4.1 原薬の物理化学的性質
  4.2 原薬の固体物性と生物学的利用能との相関
 5 溶液物性について
  5.1 酸解離定数
  5.2 分配係数
 6 固体物性
 7 結語
 おわりに

 
 

結晶 多形 書籍