【習得できる知識】
・スクリュ形状、及びプロセスデザインの基礎、及び応用
・シミュレーション技術、AIやIoT、ケミカルリサイクルなどの最新トレンドについて
【講座の趣旨】
二軸押出機は樹脂材料のコンパウンディングなどに活用される装置であるが、スクリュ形状の選定や運転条件の最適化などは蓄積されたノウハウが必要とされ、高い難易度を有する技術分野である。これら技術を若手技術者にも習得できれば大きな価値を生むため、基礎的な知見と応用の技術力習得が有用とされる。本セミナーでは、二軸押出機の構造から実際の装置構成最適化、及びスクリュデザインに至るまでの知識をわかりやすく教える。
1.二軸押出機の基礎
1.1 押出機の歴史
1.2 二軸押出機の概要
2.二軸押出機 ハードウェア概論
2.1 押出機本体
・スクリュ軸、シリンダ、減速機、などの主な構造や役割
・ベント金物とその特性
2.2 補機、付帯機器
・原料フィーダー
・カッティング装置
・サイドフィーダー、ベントスタッファー、スクリーンチェンジャー、ギアポンプ
2.3 押出機の基本性能を決める要素とその見方
・モーター動力とトルク、及び運転範囲
・溝深さの違いがプロセスへ与える影響
・スクリュ構成やシリンダL/D
3.スクリュデザインの基礎と応用
3.1 基礎1:混練のイメージ化・・・難しく考えるのをやめよう!
・混練の種類について(分散と分配)
・混練強度について(内圧分布予測のポイント)
3.2 基礎2:プロセス別のスクリュ形状の事例紹介とその挙動
・プロセス別 スクリュ形状の考え方の違い(概略)
・異なるスクリュ構成において運転条件を変化させた場合の挙動の違い
3.3 応用1:混練部形状の詳細
・スクリュ周りの様々な混練形態
・チップクリアランスの調整方法とその効果
3.4 応用2:特殊技術
・特殊用途スクリュエレメント、特殊混練シリンダ
・脱ガスサイドフィーダー
4.押出プロセスの事例紹介
4.1 コンパウンドプロセス
・フィラーコンパウンド
・ポリマーアロイ
4.2 特殊プロセス
・分離プロセス
・リアクティブプロセス
・炭素繊維複合材 LFT-Dプロセスなど、特殊プロセス
4.3 ケミカルリサイクル
・低圧プロセス
・高圧プロセス
・有機物の熱分解プロセス
5.トピックス
5.1 プロセス別のスケールアップ事例
・スケールアップの乗数の考え方と実例(造粒、コンパウンド、脱揮、リアクティブ)
5.2 最新のシミュレーション技術
・2次元FAN法
・3次元FEM、粒子法
5.3 樹脂の溶融混練・流動挙動とその可視化ツール
・可視化シリンダ(二軸、1軸)
・透明シリンダ
5.4 これからの押出成形でのIoT活用
5.5 AI(人工知能)を活用したIoTシステム
【質疑応答】
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