【講座趣旨】
高分子フィルムの加熱接合技術は、広範に実用化されています。 ヒートシール技術として古くから実用化されている技術です。
しかし、その基礎原理は単純ではありません。 はじめに、加熱接合プロセスにおける高分子の溶融、固化、結晶化などの挙動について、高分子科学を専門としない方に対しても、できるだけわかりやすく解説していきます。
その上で、加熱接合のメカニズム、接合強度の制御と不具合の回避、接合の評価、さらにヒートシール性を制御し得る高分子材料の設計についても紹介していきます。
1.高分子材料の基礎
1-1 ヒートシールする高分子材料とは
1-2 ガラス転移
1-3 結晶化
1-4 高分子の結晶化とヒートシール温度
1-5 ヒートシールされる高分子
1-6 ヒートシールできない高分子
1-7 ポリエチレン(PE)
1-8 ポリプロピレン(PP)
1-9 PEとPPのまとめ
2.接合のメカニズムと強度制御
2-1 接合のメカニズム
2-2 接合強度の制御と不具合の回避
2-3 高分子の各種接合方法とそのメカニズム
3.加熱接合技術のメカニズムと特徴・要因
3-1 加熱接合の基本とメカニズム
3-2 フィルムの外部加熱接合法
3-3 マクロスケールの接合機構
3-4 高分子鎖スケール(ナノ)の接合機構
3-5 加熱接合のスケール別要因
4.ヒートシールできない高分子のヒートシール
4-1 ヒートシールできない高分子とは
4-2 なぜヒートシールできないのか
4-3 ヒートシールを可能とする因子
5.フィルムのヒートシールプロセス解析
5-1 ヒートシール面の温度測定
5-2 ヒートシール面の温度プロフィール
5-3 加熱・冷却プロセスにおける結晶化
6.ヒートシール材料(シーラント)設計
6-1 包装用フィルムの積層構造
6-2 ヒートシールプロセスと結晶化
6-3 シーラントの材料設計
7.ヒートシール強度の測定と評価(包装袋の機能評価)
7-1 ヒートシール強度を支配する要因
7-2 耐圧縮性の評価
7-3 耐破裂性の評価
7-4 耐落袋性の評価
7-5 耐ピンホール性の評価
7-6 破損の実例と対策
【質疑応答】
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