【講演ポイント】
スマートフォンを代表に、高周波対応が可能な低誘電基材を用いたFPCの要望は高まっており、LCPやMPIが基材として採用されている。
本講演では、LCP-FCCLの製法やLCPを用いた多層FPC形成に必要となる要素技術について解説する。
また、さらなる高周波化の要望も強く、近い将来にLCPやMPIでは誘電特性の要求を満たせなくなる。
このため、材料の多孔化やフッ素樹脂等よりLow-Dk・Low?Dfな材料を用いた高周波対応FPC材料の採用が模索されているが、これらの材料は電気特性的には優秀であっても、FPC基板としての基本的な適性を有していない場合が多く、実用的なFPCの形成が困難である。
本講演ではこのような低誘電特性とFPC基材としての基本特性を両立させるための考え方と、それに基づいて開発した破砕型LCP微細繊維を用いたフィルムの実例を紹介する。
【プログラム】
1.FPCの基本
2.LCPを用いたFPCの基礎
2.1 LCPとは?
2.2 LCPフィルム/FPC開発の歴史
2.3 LCP-FPCの構造とプロセス(材料構成、多層化プロセス)
2.4 表面処理による接着性改善(加水分解対策、高周波特性)
3. LCPフィルム/FCCL構造の作成法と課題
3.1 LCPフィルム/FCCLの作り方
(溶融押し出しフィルム+ラミネート、溶液キャスティング)
3.2 LCPフィルム/FCCLの問題点
(溶融押し出しタイプ:耐熱性の限界)
3.3 複合化、溶液キャスティングタイプ:吸水性)
4.FPC基材にLCPとポリイミドが使われる理由
5.LCP多層FPC形成の要素技術
6.LCPフィルムの低誘電化に向けた検討
6.1 low-Dk化の限界
6.2 LCP以外の高周波対応材料と問題
6.3 発泡フィルム、多孔化の可能性
6.4 低誘電材料とのハイブリッド化
6.5 破砕型LCP微細繊維の適用とシート化、配向制御
6.6 複合化による低誘電化と配向対策
6.7 FPC基材以外の破砕型LCP微細繊維の用途
7. まとめ
【質疑応答】
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