1節
装置材料の損傷・劣化の予測とその抑制
1. 装置に生ずる寿命現象
2. 寿命現象を推定するために必要な情報、知識
3. 装置材料の損傷・劣化現象
4. 寿命予測
5. 寿命現象の抑制策
5.1 材料選定
5.2 環境制御
5.3 構造設計
2節 配管・タンクの腐食要因とその対策
1. 注意すれば防げるルージュ
-溶接時の炭酸ガス使用によるルージュの発生
-もらい錆によるルージュの発生
-インペラーの回転速度が早いために起きるキャビテーションおよび腐食
-高温蒸気によるルージュ発生
ルージュの発生し易い表面処理
2. 何故ステンレスは錆びにくいか。
3. 不動態化とは何か。
4. 各種不動態化方法とその優劣
4.1 自然酸化による不動態皮膜。
4.2 硝酸などの薬液による不動態皮膜
4.3 電解研磨による不動態皮膜
5. パイプの電解研磨技術と不動態化技術
5.1 半導体工場用パイプ
5.2 サニタリ管
6. タンクの電解研磨技術と不動態化技術
7. ポンプの材質選定と電解研磨技術、不動態化技術
8. バフ研磨は電解研磨や不動態化処理の下地処理に適さない
9. 電解研磨や不動態化処理に適した下地処理技術
3節 酸・アルカリ性薬液による装置、配管の損傷と対策
1. 酸性薬液による腐食挙動の特徴
1.1 硫酸の腐食性
1.2 硝酸の腐食性
1.3 塩酸の腐食性
1.4 有機酸による腐食
2. アルカリ環境での腐食作用
3. 対策としての各種金属材料の選定の目安
4. 実際の設備で生じた損傷事例と対策
4.1 硫酸による損傷事例
4.2 塩酸による損傷事例
4.3 有機酸酸による事例
4.4 アルカリによる事例
4節 フッ酸環境下での装置,配管の腐食現象とその対策
1. 腐食現象の概要
2. 金属材料の腐食現象とその対策
2.1 炭素鋼及び低合金鋼
-全面腐食、水素脆化割れ、エロージョン・コロージョン
2.2 ステンレス鋼
-オーステナイト系以外のステンレス鋼
オーステナイト系ステンレス鋼、局部腐食
2.3 ニッケル及びニッケル合金
2.4 その他の金属材料
3. 非金属材料の腐食現象とその対策
3.1 熱可塑性樹脂
3.2 熱硬化性樹脂
3.3 エラストマー
3.4 無機材料
5節 ルージュ発生を防ぐ配管設計と選定
1. ルージュの主な発生原因
1.1 外部からの鉄分の付着(もらい錆)
1.2 製造上の原因
1.3 ステンレス鋼の表面処理での原因
1.4 設備内の配管や部品に起因する原因
1.5 設備の運用による経年劣化
2. 配管設計(主にユース供給配管)
2.1 配管のGMP準拠項目
-デッドレグ、流速、勾配、表面処理
2.2 配管設計と注意点
-貯水槽、サニタリーへルール
サニタリーポンプ、溶接配管
オリフィス、ダイヤフラムバルブ
面積式流量計、リリーフバルブ、曲がり配管
2.3 ルージュの除去
6節 グラスライニング反応容器の静電破壊と対策
1. グラスライニング反応容器の静電破壊とそのメカニズム
1.1 静電破壊の形態
1.2 静電破壊を生じる放電の形態
1.3 沿面放電による静電破壊の理論的考察
2. 対策
2.1 一般的な手法
2.2 帯電防止GL材料の採用による静電破壊の軽減
2.3 卓上型試験装置によるスクリーニング
7節 硝酸、硫酸環境による各種金属材料の腐食現象とその対策
1. 硝酸
1.1 硝酸環境の特徴
1.2 硝酸環境中での各材料の腐食性
1.3 硝酸環境における腐食損傷事例
-SUS304L製ベント管と直管との溶接部HAZの粒界腐食
-鋳造欠陥部からの貫孔漏洩
-鍛造製温度計保護管先端部の加工フロー腐食
-NO2によるチタンの応力腐食割れ
2. 硫酸
2.1 硫酸環境の特徴
2.2 硫酸環境中での各材料の腐食性
2.3 硫酸環境における腐食性検討事例および損傷事例
-pH1硫酸中におけるSUS304系材料の腐食におよぼす含有Mo量の影響
-硫酸中での金属材料の腐食におよぼす硝酸添加の影響
-希硫酸環境における活性炭の付着したAlloy B-2製Uボルトの全面腐食
8節 化学装置用耐食有機材料の劣化機構と保守管理
1. 有機材料の劣化メカニズム
1.1 耐食樹脂
1.2 有機材料の耐水性と物理的劣化
1.3 有機材料の腐食劣化形態に基づく化学劣化とそのメカニズム
1.4 複合材料の劣化メカニズム
3. 有機材料の劣化形態
3.1 ふくれ(Blister)
3.2 剥離(Delamination)・浮き(Lifting)
3.3 膨潤(Swelling)・軟化(Softening)
3.4 変色
3.5 白化とチョーキング(Chalking)
3.6 割れ(Cracking)
3.7 摩耗
4. 有機材料の劣化評価法
4.1 環境液の浸入評価
4.2 高分子材料の化学変化測定
4.3 複合材料構造物の劣化評価
9節 高経年設備の管理と保全技術
1. わが国の高経年設備の現状と課題
2. 高経年設備の劣化の特徴
3. 高経年設備劣化の確認方法
4. 「計画保全の重要性」
4.1 事故からのはじまり
4.2 計画保全システム構築の時代
4.3 新たな課題の発生
4.4 計画保全の再構築と回復
5. プラント・設備保全のしくみ「計画保全」
5.1 計画保全の基本フロー
5.2 機器別管理基準
5.3 保全の現状評価方式
5.4 保全費の分類方式
6. 網羅的劣化管理
6.1 網羅的劣化管理法
6.2 長期未検査設備への対応
7. 高経年化設備への対応
7.1 回転機器への高経年化対応
7.2 静止機器、配管への高経年化対応
7.3 各種の劣化パターン
7.4 劣化の延命対策
8. 配管事故事例(事例4つ)
9. 配管事例のまとめと高経年化への考え方
10. 槽類の事例
10.1 屋外貯蔵タンクの事例
10.2 圧力容器の事例1
10.3 圧力容器の事例2
11. 回転機器の事例
12. 今後の展開
10節 スラリーの分散コントロールとクロスコンタミネーション対策
1. ナノヴェイタTMによるスラリー分散コントロール
1.1 スラリー分散コントロールの概念
-分散コントロールとは
-装置によるエネルギーの違い
1.2 ダメージコントロール
-ダメージレス分散の考え方
-装置の種類
-均一エネルギーとは
1.3 ナノヴェイタTMの原理と構造
-ナノヴェイタTMの構造と処理フロー
-ナノヴェイタTMの原理
2. ナノヴェイタTMによるクロスコンタミネーション対策
2.1 ナノヴェイタTMのコンタミ対策
-コンタミ発生箇所
2.2 ナノヴェイタTMのコンタミ量
-コンタミ量の指標
2.3 クロスコンタミ対策
3. ナノヴェイタTMのスケールアップ
3.1 スケールアップの難しさ
-ナノヴェイタTMのスケールアップ
11節 真空攪拌脱泡ミキサーの原理と応用
1. 真空攪拌・脱泡ミキサーについて
1.1 材料の攪拌・脱泡の原理
1.2 EME真空攪拌・脱泡ミキサーの特殊機能
1.3 真空攪拌・脱泡の必要性
1.4 真空攪拌・脱泡が材料に及ぼす影響
2. 真空攪拌・脱泡ミキサーを使用した事例
2.1 接着剤(LCDパネル製造の場合)
2.2 銀ペースト
2.3 LED
2.4 リチウムイオン電池
2.5 有機EL
3. エレクトロニクス分野に不可欠な真空攪拌・脱泡ミキサーに要求される条件
12節 スケールアップ時の泡発生原因と対策
1. 泡トラブルの発生
1.1 背景
1.2 反応例
1.3 トラブルの原因
2. 原因の追究
2.1 簡単なモデル実験
-実験装置の概要
-モデル流体の泡立ち高さの推定
2.2 縮重合場における泡沫層の実験
2.3 起泡トラブル発生時の状況の推測
13節 リチウムイオン二次電池製造工程における溶剤回収とVOC処理対策
1. リチウムイオン二次電池の製造に関わる設備関連技術
2. 電極工程の乾燥炉から排出されるNMPの回収
2.1 NMPの特徴
2.2 NMP回収方法
-湿式方式、乾式方式、NMP回収装置
NMP回収装置の比較、活性炭カセット式吸着濃縮装置
3. 注液〜封止及びガス抜き工程から排出される電解液排気の処理
14節 微生物汚染の発生箇所と対策法
1. 菌の検出形態
2. 栄養源の拾い出し
3. ヒトの対策
3.1 服装具と更衣
3.2 手指の洗浄と消毒
4. 建屋由来の微生物汚染
4.1 内装
4.2 防虫対策
5. 支援システムの微生物対策
5.1 製造用水
用水配管の留意点、貯水タンクの留意点
製造用水設備の殺菌・消毒
5.2 空調
15節 工場・クリーンルームにおける害虫トラブルの発生要因と対策
1. 虫体異物混入事故原因となる昆虫類及び虫類
1.1 微小な種
1.2 特異的な生態を持つ種
1.3 周辺環境下に多産する種
1.4 施設の環境に適応する種
2. 防虫設備への過信
2.1 エアーシャワー室・エアーカーテンなどの設備
2.2 室内の陽圧化
2.3 灯火管理による誤認
3. 防除対策
3.1 防虫モニタリング
3.2 化学的防除
3.3 周辺環境モニタリング及び整備
3.4 予察
16節 加工機由来の異物混入要因とその対策
1. 製造工程で混入する異物
1.1 流動層造粒機
1.2 撹拌造粒機
1.3 練合機・押出し造粒機
1.4 粉砕機
1.5 ふるい
1.6 打錠工程
2. 昆虫管理
2.1 昆虫の防除方法
2.2 昆虫の検出
17節 イオナイザを用いた静電気対策
1. イオナイザの除電原理
2. イオナイザの種類と特徴
3. イオナイザの選定方法及び使用上の注意点
3.1 イオナイザの選定方法
3.2 イオナイザの使用上の注意点
4. イオナイザの除電性能の評価方法
4.1 有効除電電流による性能評価
4.2 帯電プレートモニタによる性能評価
5. クリーンルーム用イオナイザ
5.1 クリーンルームにおけるイオナイザの問題点
5.2 シースエア式低発塵イオナイザ(コロナ放電式)
5.3 イオン化気流放出型イオナイザ(軟X線照射式)
-液晶カセット用イオン化気流放出型イオナイザ
-チャンバー型無発塵イオナイザ
-静電気対策用層流吹出口
-防爆型無発塵イオナイザ
18節 コータにおけるコンタミ対策
1. 装置の特長、仕様
2. 装置の基本構成
3. コータにおけるコンタミ対策
3.1 塗布液中に存在しているもの
3.2 プロセスにおいて新たに発生するもの |