第1章 骨疾患向け創薬研究
第1節 関節リウマチ治療薬の開発(田中良哉)
1. はじめに
2. 関節リウマチ治療の基本戦略
3. サイトカインを標的とした生物学的製剤
4. 細胞表面抗原に対する生物学的製剤
5. 経口低分子量化合物によるキナーゼ阻害薬
6. おわりに
第2節 骨粗しょう症に関与する分子モーターの回転メカニズムと創薬への取組み(水谷健二、村田武士)
1. はじめに
2. 腸球菌V1-ATPaseの結晶構造に基づいた回転メカニズム
3. 膜内ローターリングの結晶構造に基づいたイオン輸送メカニズム
4. 創薬への取組み
5. おわりに
第2章 骨免疫と臨床応用の可能性(松口徹也)
1. はじめに
2. 骨ホメオスタシスの定常的維持機構とその破綻
3. 免疫細胞はいかに骨病変に関わるか
4. 破骨細胞と抗原提示細胞に共通する共刺激分子
5. 骨芽細胞主導型の免疫反応
6. 造血幹細胞ニッチ(免疫細胞の産みの親としての骨)
7. 骨免疫学の臨床応用
8. おわりに
第3章 骨研究からの最新歯科治療
第1節 骨研究から見た最新インプラント治療(吉成正雄)
1. 歯科インプラント表面の所要性質
2. 表面形状(surfacetopography)
3. 表面性状(物理化学的性質)(surfacephysicochemistry)
4. 薬剤送達システム(DDS)
第2節 矯正歯科用骨膜下デバイスの開発と治療への応用(森山啓司、上園将慶、鈴木聖一、高久田和夫、菊池正紀)
1. 序文
2. 矯正歯科治療におけるアンカレッジ
3. アンカレッジにおける新しい試み
4. 矯正歯科用アンカースクリューと矯正歯科用ミニプレート
5. 骨膜下デバイス“オンプラント”
6. 新規骨膜下デバイスの開発
7. ラット頭蓋骨骨膜下設置モデルによる評価
8. 今後の展望
第3節 骨代謝からの歯科治療へのアプローチ(吉村健太郎、上條竜太郎、宮本洋一)
1. 骨代謝と歯科治療の関わり
2. 歯周病と骨代謝
3. 口腔インプラントと骨代謝
4. 骨補填材
5. おわりに
第4節 インプラント産業の活性化に向けた標準化研究(岡崎義光)
1. はじめに
2. インプラントに求められる性能
3. 金属系生体材料の生体適合性の支配因子
4. インプラント用部材の製造プロセス
5. カスタムメイドインプラントを用いた治療
第4章 骨の再生医療 第1節 骨形成を調節する天然由来化合物(禹済泰、米澤貴之)
1. はじめに
2. アルカロイド
3. ポリケチド化合物
4. テルペノイド(イソプレノイド)化合物
5. フェニルプロパノイド化合物
6. フラボノイド化合物
7. おわりに
第2節 骨の再生を促進する複合多孔質足場材料の開発(川添直輝、陳国平)
1. はじめに
2. PLGA、コラーゲン、BMP4を複合化した多孔質足場材料
3. PLGA、コラーゲン、アパタイトを複合化した多孔質足場材料
4. おわりに
第3節 滑膜由来間葉系幹細胞を利用した半月板再生技術(堀江雅史、宗田大、関矢一郎)
1. 背景
2. ラット広範囲半月板損傷モデルを用いた検討
3. ウサギ無血行野部分欠損モデルを用いた検討
4. 展望
第4節 間葉系幹細胞を用いた種々骨再生医療(大串始、赤羽学)
1. はじめに
2. 間葉系幹細胞(MSC)の骨分化能
3. MSCを用いた種々骨再生治療の方法論(生体材料の視点より)
4. MSCの細胞ソースとMSCの問題点
5. 将来展望
第5節 骨再成のためのミクロスフェア[Microspheresforboneregeneration]
1. 骨組織工学のための焼結ミクロスフェア三次元足場材料
2. 骨組織工学のためのミクロスフェア
第6節 軟骨再生技術(妻木範行、山下晃弘)
1. 軟骨の構造
2. 関節軟骨変性の進行様式
3. 軟骨再生の2つの方法
4. 限局した軟骨欠損に対する外因性の修復方法
5. 今後の展望―細胞リプログラミング技術を使った軟骨再生
第5章 診断のための要素技術開発
第1節 破骨細胞のライブイメージング技術の開発(菊田順一、石井優)
1. はじめに
2. 二光子励起顕微鏡による骨のライブイメージング
3. 破骨前駆細胞のライブイメージング
4. 成熟破骨細胞のライブイメージング
5. おわりに
第2節 非侵襲骨応力計測の原理(但野茂)
1. 骨強度と骨疾患
2. 骨強度と応力
3. 骨の階層構造と応力
4. X線回折による骨組織応力計測
5. イメージングプレートIPによるひずみ計測
6. 骨残留応力計測
7. まとめ
第3節 転倒による骨折予防のための歩行バランス機能計測靴デバイスの開発(太田裕治、中嶋香奈子、安在絵美、山下和彦)
1. 研究背景・目的
2. 歩行バランス機能計測靴デバイスの開発
3. 実験方法
4. 実験結果
5. 考察
6. 結論
第6章 ロコモティブシンドロームの研究動向(藤田博曉)
1. ロコモティブシンドロームとは
2. 背景となったコホート研究
3. セルフチェックとしての運動器評価
4. ロコモティブシンドロームに対する対策
5. おわりに
第7章 股関節系疾患の運動療法によるQOL改善(永井聡)
1. はじめに
2. 手術しないことによるQOLの低下
3. 手術することで改善するQOL
4. 人工股関節置換手術によって考慮しなければならないこと
5. QOL改善に必要な運動療法
6. おわりに |