微生物 燃料電池 書籍

No.1768

 

微生物燃料電池による

廃水処理システム最前線

発刊:2013年10月    体裁:B5判 254頁    定価:38,500円(税込)

発行:(株)エヌ・ティー・エス    販売:(株)技術情報協会    ISBN 978-4-86469-077-5 

【アカデミック価格対象外書籍です】
アカデミック価格は技術情報協会が発行元、主催元である商品のみです。技術情報協会以外の発行元、主催元の商品はアカデミック価格の対象外となりますのでご了承ください。


● 微生物燃料電池は嫌気処理で、通気にエネルギーを使わずかつ発電できるのが特徴。 さらに、廃水や汚泥また食品残渣などから有機物を取り除ける点で、省エネ型の廃棄物・廃水処理プロセスとしても大変有望である。

● 本書では、微生物燃料電池の開発から、廃水処理からのエネルギー回収と環境浄化を同時に行うシステム開発を中心に、技術動向を体系的に解説する

 

追加・訂正情報(正誤表)
※ PDF形式のファイルをご覧いただくには、お使いのブラウザにAcrobat Readerがインストールされている必要があります。

■著者紹介
監修者
 渡邉 一哉   東京薬科大学生命科学部 教授
 
執筆者(掲載順) 計37名
 
 渡邉 一哉   東京薬科大学生命科学部 教授
 石崎  創   北海道大学大学院工学研究科環境創生工学部門 博士課程
 岡部  聡   北海道大学大学院工学研究科環境創生工学部門 教授
 寺原  猛   東京海洋大学大学院海洋科学系 助教
 今田 千秋   東京海洋大学大学院海洋科学系 教授
 元田 慎一   東京海洋大学大学院海洋科学系 教授
 二又 裕之   静岡大学大学院工学研究科 教授
 石井 俊一   J. Craig Venter Institute, Microbial & Environmental Genomics Staff Scientist
 関口 勇地   独立行政法人産業技術総合研究所バイオメディカル研究部門バイオメジャー研究グループ 研究グループ長
 妻 篤史   東京薬科大学生命科学部 助教
 加藤創一郎   独立行政法人産業技術総合研究所生物プロセス研究部門環境生物機能開発研究グループ 研究員
 東  雅之   大阪市立大学大学院工学研究科 教授
 山口 隆司   長岡技術科学大学環境・建設系 教授
 山口 剛士   長岡技術科学大学エネルギー・環境工学専攻 博士後期課程
 幡本 将史   長岡技術科学大学環境・建設系 助教
 中村 明靖   長岡技術科学大学環境・建設系 特任助教
 川上 周司   阿南工業高等専門学校建設システム工学科 助教
 久保田健吾   東北大学大学院工学研究科 助教
 ラリサ キセレバ   沖縄科学技術大学院大学生物システムユニット 研究員
 ホンウ マ   エジンバラ大学情報学部 リサーチフェロー
 イゴール ゴリヤニン   沖縄科学技術大学院大学生物システムユニット 教授
 舘野 寿丈   産業技術大学院大学創造技術専攻 准教授
 角田  陽   国立東京工業高等専門学校機械工学科 准教授
 石井 良和   積水化学工業株式会社環境・ライフラインカンパニー技術・開発センター基盤技術研究所素材・プロセスグループ
 吉田奈央子   名古屋工業大学若手研究イノベータ養成センター テニュアトラック助教
 宮原 盛雄   東京薬科大学生命科学部 研究員
 神谷 信行   株式会社KMラボ 代表取締役社長
 渡邉 智秀   群馬大学理工学研究院環境創生部門 教授
 井上 謙吾   宮崎大学IR推進機構 IRO特任助教
 柿薗 俊英   広島大学大学院先端物質科学研究科 准教授
 日比野忠史   広島大学大学院工学研究院 准教授
 トウ ナロン   広島大学大学院工学研究院 特任助教
 加来 伸夫   山形大学農学部 准教授/山形大学東北創生研究所 研究員
 珠坪 一晃   独立行政法人国立環境研究所地域環境研究センター地域環境技術システム研究室 室長
 窪田 恵一   群馬大学理工学研究院環境創生部門 助教
 金  美雅   KORBI Co., Ltd., KORBI環境研究所 研究所長
 玄  文G   KORBI Co., Ltd. 代表取締役

■ 目  次   ※詳細目次は下部をご参照ください。

 
序論 微生物燃料電池開発の現状と今後の展望 (渡邉 一哉)

第1編 微生物機能解析と探索

第1章 生物機能解析

第1節 微生物燃料電池の高出力化に向けての生態学機能解析 (石崎 創、岡部 聡)
1. はじめに
2. アノードバイオフィルムの構造
3. アノードバイオフィルムの微生物生態系
4. 外部抵抗値の影響─電子生産量の調節
5. 電圧印加─スタートアップの短縮、電気生産細菌の集積
6. アノードバイオフィルムの酸性化防止策
7. まとめ

第2節 海洋微生物燃料電池の出力に関与するバイオフィルム中微生物の遺伝子解析 (寺原 猛、今田 千秋、元田 慎一)
1. はじめに
2. 海洋微生物燃料電池とは
3. PCR-DGGE法を用いたバイオフィルム中微生物の群集構造解析
4. まとめと今後の展望

第3節 微生物燃料電池における微生物共生システムの解明 (二又 裕之)
1. はじめに
2. 電子供与体は電気生産微生物を左右する
3. 負電極上におけるGeobacter属細菌の特異的集積
4. 負極槽における微生物生態系の特徴
5. おわりに

第4節 微生物燃料電池内の微生物群集の遺伝子発現解析 (石井 俊一、関口 勇地)
1. はじめに
2. 刺激応答型遺伝子発現解析の準備
3. 微生物群集のゲノム解析
4. 微生物群集の遺伝子発現解析  
5. 今後の展望

第5節 微生物の細胞外電子伝達の分子メカニズム (妻 篤史)
1. はじめに
2. 電極呼吸のメカニズム
3. Shewanellaの細胞外電子伝達機構
4. Geobacterの細胞外電子伝達機構
5. おわりに

第6節 細菌のエネルギー代謝メカニズムと電気共生 (加藤 創一郎)
1. はじめに
2. 生物のエネルギー代謝
3. 電流消費微生物・電流産生微生物のエネルギー代謝
4. 電流を介した微生物間共生 (電気共生)
5. おわりに

第2章 微生物燃料電池向け電気生成微生物探索

第1節 微生物燃料電池向け酵母の開発 (東 雅之)
1. はじめに
2. 微生物燃料電池の研究背景
3. 電池に使用される各種微生物
4. 酵母による発電

第2節 微生物検出向け新規高感度FISH法の開発 (山口 隆司、山口 剛士、幡本 将史、中村 明靖、川上 周司、久保田 賢吾)
1. はじめに
2. rRNA含有量が少ない環境微生物を検出するin situ HCR法の開発
3. 微生物の機能遺伝子を検出するtwo-pass TSA-FISH法
4. 総 括


第2編 微生物燃料電池効率化技術

第1章 メタゲノムによる微生物燃料電池群集構造解析 (ラリサ キセレバ、ホンウ マ、イゴール ゴリヤニン)  
1. Introduction
2. Anodic biofilm microbial communities diversity and structure studied by gene-targeted PCR-based approaches
3. Bioprospecting of metagenomics
4. Metagenomic analysis of microbial community structure in lab-scale acetate-fed MFC
5. Conclusion remarks

第2章 超音波による微生物の操作を利用した微生物燃料電池の高性能化技術 (舘野 寿丈、角田 陽)
1. 超音波の微生物燃料電池への応用可能性
2. 微生物の超音波耐性
3. 超音波によるMEA洗浄
4. 超音波定在波による微生物の搬送・集積
5. 超音波発振の電力の課題

第3章 微生物燃料電池用アノードの開発 (石井 良和)
1. はじめに
2. 電極性能の評価パラメータと解析手法
3. 研究動向と性能向上のメカニズム
4. おわりに

第4章 電流生産微生物を集積・パッケージングする炭素分子アノード (吉田 奈央子)
1. はじめに
2. MFC電極に利用される炭素材料
3. 酸化グラフェン (GO)によるMFC電流生産の促進効果
4. まとめと将来展望

第5章 微生物燃料電池用カソードの開発 (宮原 盛雄、神谷 信行)
1. 微生物燃料電池に用いる電極
2. カソード反応の概論
3. 微生物燃料電池用カソードの開発の現状
4. 総括と展望


第3編 バイオマス型微生物燃料電池の開発

第1章 廃水処理向け微生物燃料電池開発

第1節 水処理用微生物燃料電池の開発 (宮原 盛雄)
1. 微生物燃料電池の水処理への応用
2. 水処理用微生物燃料電池の開発
3. 課題と今後の展望

第2節 脱窒バイオカソードを用いた微生物燃料電池 (渡邉 智秀)
1. はじめに
2. カソード反応
3. 脱窒バイオカソードを用いたMFCの特性
4. 含窒素有機性廃水処理への展開
5. おわりに

第2章 牛糞を原料とする微生物燃料電池の開発 (井上 謙吾)  
1. 燃料としての牛糞
2. 牛糞を原料とする微生物燃料電池
3. 牛糞を用いた微生物燃料電池の微生物群集構造
4. おわりに

第3章 バイオマス活用型微生物燃料電池 (柿薗 俊英)
1. 下水処理場の現状
2. 下水を浄化して電力変換するMFC
3. MFCのしくみ
4. MFCでデンプン廃水を浄化処理する
5. 低炭素社会では、化石燃料を使わない廃棄物処理が必須である


第4編 微生物燃料電池による廃水処理システム開発

第1章 微生物燃料電池によるヘドロ浄化システムの開発 (日比野 忠史、トウ ナロン)
1. はじめに
2. 燃料となる堆積有機泥に付着する有機物の分解特性
3. SMFCによる堆積有機泥の浄化
4. SMFCの性能評価手法
5. ヘドロ浄化システムの将来性

第2章 微生物燃料電池技術を用いた環境モニタリング用電源 (水田発電) (加来 伸夫)
1. はじめに
2. 水田生態系の特徴
3. PF-MFCにおける出力密度の季節変化と水管理の影響
4. 太陽光が発電に与える影響
5. 植物の種類が発電に与える影響
6. 負極の位置や素材、外部抵抗値が発電に与える影響
7. 負極微生物
8. PF-MFCが水稲の生育に与える影響
9. PF-MFCの設置が水田からのメタン放出量に与える影響
10. おわりに

第3章 スタック型微生物燃料電池による省・創エネルギー排水処理システムの開発 (珠坪 一晃、窪田 恵一)
1. はじめに
2. 微生物燃料電池の出力性能とスタック化
3. 排水処理技術の確立に向けて
4. まとめ

第4章 微生物燃料電池を用いた水質センサの開発 (金 美雅、玄 文G)
1. 微生物燃料電池を用いた水質センサの概要─無媒介体型の微生物燃料電池と電気化学的活性微生物
2. 微生物燃料電池を用いたBODの測定技術
3. 微生物燃料電池を用いた生物監視技術
4. まとめ─展望

 
 

微生物 燃料電池 廃水 書籍