第1章 防腐剤・殺菌剤・抗菌剤・防腐助剤の最適な選択と使い方
1節 食品における防腐剤・殺菌剤の最適な選び方と使い方
[1]食品における保存料,日持向上剤の選択と使用方法のポイント
1. 食品添加物としての食品保存料
2. 食品における保存料,日持向上剤の選択と使用方法のポイント
2.1 対象微生物(制御する微生物)に対する制菌効果での選択
2.2 対象食品の品質特性に対する適応性での選択
2.3 対象食品への使用用途・加工適性での選択
2.4 消費者,需要者に対する添加物の用途表示のイメージによる選択
3. 保存料の混合製剤化
[2]防腐効果を狙った植物エキスの効果的利用法
1. 食品添加物としての植物エキス
1.1 食品添加物の分類
1.2 既存添加物と植物抽出物
2. 日持ち向上剤としての植物エキス
2.1 日持ち向上剤
2.2 植物エキスの効果的利用
3. 植物エキスの利用例
3.1 カンゾウ油性抽出物
3.2 ユッカフォーム抽出物(別名:ユッカ抽出物)
[3]防腐剤の使用事例 〜ご飯パン
1. ご飯パンの作成
1.1 包括型
1.2 混合型
2. 抗菌剤の選定
2.1 天然成分からの抗菌剤の選定
2.2 抗菌剤を用いた真菌に対する抗菌作用
3. 抹茶を添加したご飯パンの防腐試験
[4]日持向上剤利用による加工食品の品質保持の事例
[5]耐熱性菌対策としての、保存料、日持ち向上剤の使用
1. 耐熱性菌とは
2. 耐熱性菌対策として使用される保存料、日持ち向上剤成分
2.1 保存料
2.2 日持向上剤
3. 殺菌効果を高める食品添加物
3.1 有機酸
3.2 ナイシン
[6]飲料水における防腐料・保存料の使用事例
1. 安息香酸、安息香酸ナトリウム
1.1 炭酸飲料中での増殖抑制効果
1.2 果汁飲料中での増殖抑制効果
2. ソルビン酸、ソルビン酸カリウム
2.1 炭酸飲料中での増殖抑制効果
2.2 果汁飲料中での増殖抑制効果
[7]天然物由来添加物による殺菌・静菌技術
1. 食品添加物の概要
2. 保存料と日持ち向上剤
3. 天然添加物の概説
4. ハードルテクノロジー
2節 化粧品における防腐剤・殺菌剤の最適な選び方と使い方
[1]化粧品における防腐剤の選択
1. 化粧品防腐剤の配合事例
1.1 パラベン配合製品の分析
1.2 その他の防腐剤配合製品の分析
2. 化粧品防腐の考え方
2.1 防腐剤の選定の基本
2.2 化粧品防腐への影響因子
[2]化粧品処方設計における防腐検討ポイント
1. 化粧品の防腐設計における前提条件
1.1 多くの化粧品に微生物は増殖しやすい
1.2 化粧品には多様な製剤が存在する
1.3 化粧品の保管条件や使用方法はコントロールされない
1.4 化粧品の組み合わせ特許は容易に作成できる
1.5 化粧品への防腐剤の配合は必要最小限にすべきである
2. 化粧品に用いられる防腐剤
2.1 パラオキシ安息香酸エステル
2.2 フェノキシエタノール
2.3 クロルフェネシン
2.4 ソルビン酸塩
2.5 イソプロピルメチルフェノール
3. 防腐力を向上させる成分
3.1 エタノール
3.2 多価アルコール
3.3 キレート剤
3.4 pH調整剤
3.5 香料
3.6 界面活性剤
4. 防腐剤の妨害物質
4.1 防腐剤の吸着
4.2 防腐剤の不活化
4.3 油相への分配
5. 製品設計における処方以外のポイント
5.1 容器
5.2 使用場所・方法
5.3 製造方法
[3]ヘアケア製品(シャンプー・リンス)における防腐技術
1. ヘアケア製品と微生物
2. ヘアケア製品に配合されている防腐剤動向
3. ヘアケア製品の微生物汚染防止ポイント
3.1 一次汚染
3.2 二次汚染
4. ヘアケア製品における防腐剤使用のポイント
[4]香気成分による防腐・殺菌効果
1. 精油、香料の香粧品への配合
2. 精油とその主要構成成分および試料
3. 精油・香料・香気成分の抗菌性評価法
3.1 蒸気法
3.2 溶液法
3.3 保存効力試験法(日局など公定法)
3.4 セパラブルフラスコを用いる方法
4. 香気成分等による微生物生育阻害
4.1 ラバンジュラ属精油
4.2 微生物の起源による抗菌性の差
4.3 香気成分のd-体とl-体
4.4 セパラブルフラスコを用いる試験法の応用
5. 香料の抗菌性と製品開発
[5]化粧品抗菌剤としてのカワラヨモギエキスの使い方
1. カワラヨモギの抗菌性
1.1 カワラヨモギの抗菌成分と抗菌性
1.2 カワラヨモギの抗菌成分の管理
2. 化粧品への応用
2.1 カワラヨモギエキスの化粧品への応用
2.2 化粧品用抗菌剤としてのカワラヨモギエキス
3. カワラヨモギエキスの化粧品抗菌剤としての活用例
3.1 SYプランテックスKNの抗菌性評価
3.2 SYプランテックスKNの抗菌性評価
[6]化粧品中におけるホルムアルデヒド供与型防腐剤の分解
1. ホルムアルデヒド供与型防腐剤と法規制
2. ホルムアルデヒド供与型防腐剤と化粧品中で生じるホルムアルデヒド
3. ホルムアルデヒド供与型防腐剤と分解により生じるホルムアルデヒド以外の分解物
3.1 ジアゾリジニル尿素
3.2 イミダゾリジニル尿素
3.3 DMDMヒダントイン
[7]特許からみた最近の防腐剤の開発動向と課題
1. 国内特許からみた開発動向
2. 海外特許からみた開発動向
3. 課題とまとめ
[8]低刺激性型高分子抗菌剤
1. 新しい材料(非イオン型水溶性ポリビニルフェノール)の開発
2. 抗菌活性
3. 今後の展開
[9]防腐剤/抗菌剤の効果増強剤としての天然由来成分の活用法
1. ニンニク由来成分の活用
1.1 ニンニク由来成分アリシンの抗菌作用
1.2 アリシンによって増幅するアンホテリシンBの殺真菌作用
1.3 応用展開の可能性
2. ブロッコリー由来成分の活用
2.1 ブロッコリー由来成分の活性
2.2 スルオラファンによって増幅するパラベンの抗菌作用
2.3 応用展開の可能性
3節 医薬品における防腐剤・殺菌剤の最適な選び方と使い方
[1]医薬品における目的・用途に応じた防腐殺菌剤の選択
1. 医薬品に配合される防腐剤及び留意事項
1.1 注射により投与する製剤に配合される防腐剤及び留意事項
1.2 皮膚などに適用する製剤に配合される防腐剤及び留意事項
1.3 目に投与される製剤に配合される防腐剤及び留意事項
2. 医薬品として配合できる防腐剤及び最大使用量
3. 医薬品の保存効力試験
3.1 製剤とそのカテゴリー
3.2 試験菌株と培地
3.3 製剤区分別判定基準
4. 防腐剤の低減に関して
[2]医薬品における目的・用途に応じた防腐殺菌剤の選択 〜固形製剤の場合
1. 疾病の治療を目的に抗菌剤を含有した固形製剤
2. 品質保持を目的に防腐剤を含有した固形製剤
3. 医薬品に用いられる防腐剤・殺菌剤の種類と変遷
3.1 医薬品の微生物学的品質に関する規制
3.2 保存・殺菌の対象となる微生物
3.3 保存剤・殺菌剤の利用現状と使用規制
4. 製造工程における微生物汚染防止対策
4.1 外来汚染微生物の制御
4.1.1 原料・副原料
4.1.2 製造用水
4.1.3 プロセスガス(窒素、空気)
4.1.4 設備・治具
4.1.5 資材・容器
4.1.6 製品が暴露される区域の空気
4.2 製造過程で増殖する微生物の制御
[3]点眼剤における防腐剤由来の眼表面毒性の評価事例
1. 塩化ベンザルコニウムと細胞毒性
1.1 塩化ベンザルコニウムの殺菌効力と保存効力試験
1.2 塩化ベンザルコニウムの細胞毒性
2. 細胞毒性の評価方法
2.1 ドレイズ眼刺激性試験法
2.2 培養細胞を使用した毒性試験
3. 点眼薬の細胞毒性
[4]医薬品処方における亜鉛と防腐剤の相互作用
1. 亜鉛(Zn2+)の欠乏と対応
2. 防腐剤・チメロサールの安全性
3. 亜鉛(Zn2+)、カルシウム(Ca2+)と防腐剤・チメロサールの相互作用
3.1 安全性の評価
3.2 細胞内亜鉛(Zn2+)および細胞内カルシウム(Ca2+)の測定
3.3 チメロサールの細胞内亜鉛(Zn2+)および細胞内カルシウム(Ca2+)の
動態に及ぼす影響:相互作用
4. 防腐剤・チメロサールの安全性評価
[5]吸入薬における微生物汚染の影響と保管管理の検討
1. 方法
1.1 対象の吸入薬ならびに希釈調整薬吸入薬
1.2 供試菌
1.3 試験方法
1.4 評価方法
2. 結果
3.考察
4.結論 |