メディカル デバイス 書籍
 
No.1882
ウェアラブルデバイスの小型、薄型化と伸縮、柔軟性の向上技術

Implantable Electronic Medical Devices

インプラント型電子メディカルデバイ ス

発刊日:2016年10月  体 裁:B5判 178頁  定 価:35,000円(税抜)

発行:(株)エヌ・ティー・エス  販売:(株)技術情報協会  ISBN:978-4-86043-461-8


欧米で認可が進む主力のインプラント型電子メディカルデバイ スについて、最新のテクノロジーやデザイン技術を中心にわか りやすく解説。 人体の部位毎に章立てされ、デバイスやアプリケーションに関 わる解剖学的・生理学的根拠についても言及。

原書『Implantable Electronic Medical Devices』(2015年) Elsevier

原書著者 Dennis Fitzpatrick

■ 執筆者
● 監訳者プロフィール ●  

中山 淑
Kiyoshi Nakayama

上智大学名誉教授、工学博士
  東京大学大学院工学系研究科電子工学博士課程修了。 上智大学理工学部電気電子工学科専任講師、同助教授、同教授を経て定年退職。専門分野は、循環器系の解析、計測、制御に関する医用工学一般;医用超音波工学;宇宙医学;医用光工学。
● 翻訳者プロフィール ●  
廣瀬 千秋  
Chiaki Hirose
東京工業大学名誉教授、理学博士
  東京大学大学院化学系研究科化学専攻博士課程中退。東京工業大学資源化学研究所助手、同助教授、同教授を経て定年退職。その後、東京工芸大学芸術学部・工学部、学習院大学理学部、大妻女子短期大学、および放送大学面接授業の非常勤講師を歴任。現役時代の専門は物理化学(構造化学、気体分子のマイクロ波分光、分子分光学、レーザー分光、表面和周波発生分光)。
● 原書著者の紹介 ●  
Dennis Fitzpatrick ウエスト・ロンドン大学 INSPIRE リーダー
(INSPIRE: Institute for Practice, Interdisciplinary Research and Enterprise)
  PhD(生体工学)、チャータード・エンジニア(CEng)、BEng(Hons)(電子工学)、英国工学技術学会所属(MIET)、米国電気電子学会所属(MIEEE)、高等教育アカデミー所属(FHEA)Fitzpatrick 博士の専門は、機能的電気刺激による膀胱機能の回復および脳発作や脊髄損傷による歩行障害の回復で、インプラント型医用システムの設計開発に的を絞った研究を進めている。

■ 目  次

翻訳にあたって


第1章 人工網膜 Retinal Implants

1.1 序論
1.2 網膜
1.3 光受容細胞
1.4 双極細胞および神経節細胞
1.5 人工網膜
1.6 マイクロ電極
1.7 マイクロフォトダイオードデバイス
1.8 人工網膜Argus(R) II(Second Sight Medical Products 社)  
1.9 シリコンチップを使う人工網膜(Optobionics 社)
1.10 Alpha-IMS インプラント(Retina Implant 社)
1.11 Bionic Vision Australia
1.12 ボストン人工網膜プロジェクト(Bionic Eye Technologies 社とVisus Technologies 社)
参考文献


第2章 スマートコンタクトレンズ Smart Contact Lens

2.1 序論
2.2 眼内圧の測定  
2.3 Sensimed 社のSENSIMED Triggerfish(R)
参考文献


第3章 横隔神経刺激 Phrenic Nerve Stimulation

3.1 序論
3.2 Atrostim 横隔神経刺激装置(Atrotech 社)
3.3 呼吸ペースメーカーシステム(Avery Biomedical Devices 社)  
3.4 NeuRx(R) 横隔膜ペーシングシステム(Synapse Biomedical 社)
参考文献


第4章 グルコースバイオセンサ Glucose Biosensors

4.1 序論
4.2 電流測定型グルコースセンサ
 4.2.1 過酸化水素の測定を用いるグルコース検出器
 4.2.2 酸素の測定を使うグルコース検出器
4.3 電気化学の手法(ポテンショスタット)によるグルコース測定  
4.4 次世代のグルコースセンサ
4.5 埋込み型グルコースセンサ(GlySens 社)
4.6 埋込み型の持続血糖測定(GlySens 社)
4.7 GlucoChip(PositiveID 社とReceptors 社)
参考文献


第5章 人工内耳(蝸牛インプラント)Cochlear Implants

5.1 序論
5.2 難聴の型
5.3 人工内耳
5.4 人工蝸牛の電極アレイ
5.5 音声符号化
5.6 人工内耳システム
5.7 連続インターリーブサンプリング
5.8 HiRes120
5.9 LifestyleTM 人工内耳システム(Advanced BionicsTM 社)  
5.10 ClearVoiceTM
5.11 n-of-m 法、スペクトルピーク抽出法(SPEAK)、および高度組み合わせ符号化法(ACE)
5.12 Nucleus(R) 6 システム(Cochlear 社)
5.13 デュアルループAGC 回路
5.14 微細構造処理法(FSP 法)
5.15 MAESTRO(R) 人工内耳システム(MED-EL 社)
参考文献


第6章 ペースメーカーおよび植込み型カーディオバータ・除細動器

Pacemakers and Implantable Cardioverter Defibrillators

6.1 序論
6.2 ペースメーカーの種類
6.3 抗徐脈ペーシングのための改訂NASPE/BPEG コード
6.4 植込み型カーディオバータ・除細動器
6.5 NASPE/BPEG 除細動器コード
6.6 植込み型カーディオバータの仕組み
6.7 Medtronic 社のカプセル型小型心臓ペースメーカーMicra(R) Transcatheter Pacing System
6.8 Medtronic 社のViva(R)およびEvera(R)  
6.9 Sorin 社のKora 100 ペースメーカー
6.10 Biotronik 社
6.11 St. Jude Medical 社のNanostimTM ペースメーカー
6.12 St. Jude Medical 社の Unify QuadraTM とAccentTM ペースメーカー
6.13 Boston Scientific 社のINGENIOTM およびINCEPTATM
6.14 Boston Scientific 社の皮下植込み型除細動装置
参考文献  


第7章 膀胱に関連する植込み型電子機器 Bladder Implants
7.1 序論
7.2 排尿筋過反射症
7.3 排尿筋無反射症
7.4 過活動膀胱症候群
7.5 仙骨前側根刺激  
7.6 Finetech Medical 社のFinetech-Brindley 仙骨前側根刺激装置
7.7 Medtronic 社のInterStim(R) 療法
参考文献

第8章 鎮痛および疼痛緩和のための電気刺激療法

Electrical Stimulation Therapy for Pain Relief and Management

8.1 後頭神経刺激療法
8.2 St. Jude Medical 社の後頭神経刺激療法に使われる植込み型パルス発生装置  
8.3 Boston Scientific 社のPrecision SpectraTM SCS システム

第9章 パーキンソン病およびジストニアに対する電気刺激療法

Electrical Stimulation Therapy for Parkinson’s Disease and Dystonia

9.1 序論
9.2 Boston Scientific 社の脳深部刺激装置VerciseTM
9.3 Medtronic 社の脳深部刺激装置Activa(R) PC+S  
9.4 St. Jude Medical 社の脳深部刺激装置BrioTM

第10章 てんかんに対する電気刺激療法

Electrical Stimulation Therapy for Epilepsy

10.1 序論
10.2 発作の検出法
10.3 NeuroPace 社の神経刺激装置RNS(R)  
10.4 Cyberonics 社の迷走神経刺激装置VNS
参考文献

第11章 末梢神経の刺激 Peripheral Nerve Stimulation
11.1 下垂足(drop foot)用の刺激装置
 11.1.1 序論
 11.1.2 Finetech Medical 社の装置STIMuSTEP(R)  
 11.1.3 Ottobock 社のの装置ActiGait(R)
11.2 ハンドグリップ刺激装置
 11.2.1 Finetech Medical 社の装置STIMuGRIP(R)  

第12章 下部食道刺激装置 Lower Esophagus Stimulator
12.1 序論  
12.2 EndoStim(R) 社の下部食道刺激装置

第13章 迷走神経ブロック療法 Vagal Blocking Therapy
13.1 序論  
13.2 EnteroMedics(R) 社のvBloc(R) による迷走神経ブロック療法  

第14章 埋込み型ドラッグデリバリーシステム Implantable Drug Delivery Systems
14.1 序論
14.2 電磁マイクロポンプ
14.3 浸透圧マイクロポンプ
14.4 電気浸透流マイクロポンプ
14.5 電解式マイクロポンプ
14.6 MicroCHIPS 社のワイヤレス・マイクロチップDDS
14.7 Godman & Shurtleff 社のCODMAN(R) 3000 定流量注入埋込み型システム  
14.8 Medtronic 社の薬物注入システムSynchroMed(R) II
14.9 DebiotechTM 社の埋込み型圧電作動マイクロポンプMIP
 14.9.1 DebioStarTM
14.10 Replenish 社のOphthalmic MicroPumpTM
14.11 IntelliDrug 社のIntelliDrugTM システム 参考文献  

第15章 ワイヤレスのカプセル内視鏡検査装置 Wireless Endoscopy Capsules
15.1 序論
15.2 Covidien 社のPillCam(R) カプセル内視鏡装置
 15.2.1 PillCam(R) SB 3
 15.2.2 PillCam(R) COLON 2
 15.2.3 PillCam(R) ESO 2
 15.2.4 PillCam(R) Patency カプセル
 15.2.5 PillCam(R) センサベルトおよび記録計
15.3 RF SYSTEM lab 社の内視鏡カプセルSayaka  
15.4 IntroMedic 社のMiroCam(R) カプセル内視鏡システム
15.5 CapsoVision 社のCapsoCam(R)SV-2 カプセル内視鏡装置
15.6 Olympus 社のカプセル内視鏡EC-S10
15.7 C hongqing Jinshan Science & Technology( Group) 社のカプセル内視鏡システムOMOM

索引   ※ 2016年9月現在。変更の可能性があります

■ 翻訳にあたって

本訳書は、旧友中山淑氏(上智大学名誉教授、工学博士、元日本医用超音波工学会長)の 監訳を得て完成した。

原書“Implantable Electronic Medical Devices”は2014 年11 月に出版されたもので、医 用生体科学および生体工学の泰斗West London 大学教授 Dennis Fitzpatrick 博士(PhD CEng BEng(Hons))の労作である。 人間の様々な機能に生じる障害や疾病を電子工学の手法を用いて治療又は軽減するのが医 用電子工学あるいは生体工学だが、目次を一読すると分かるように、本書では心臓疾患や消 化器不全など馴染みの深い事項について、機能の仕組みから説き起こして、それらに障害が 生じる筋道を記した上で、植込みデバイスに絞っているとは言え最新の治療・補助システム について機能と仕組みを解説している。

監訳者の言を借りると、本書は「電子技術者(含む電子工学科学生)が、他の医学書を参 考にしなくても機器の本質を理解し、技術的内容にすすめるように意図して書かれ、一応成 功している」。そうして、「原書が専門辞書なしに読み進めるのに、訳書は医学辞書が必要と いう愚に陥らないようにしたい」とする方針のもと、現在の高校の物理、化学のレベルを想 定して翻訳・監訳を進めた。

医用電子工学の分野で研究・開発に関わる研究者および技術者、電気電子工学を専攻する 学生の皆さん、そして診療現場で様々な測定に関わる医師、検査技師、看護師の方々にとっ て、本書は優れた案内書になるだろう。また、高齢化社会にあって身体の不自由さに苦しめ られている方々およびその周囲の方々にとっても、本書に記されている最先端機器の解説は 最高度の参考知見になると思われる。

監訳者の中山淑博士は日本の医用電子工学における先駆者の一人だが、大学の新入生時代 から親しくして頂いている訳者の懇請を快く受けて頂き、誤訳はもとよりあやしげな文言も 数多く修正することが出来た。原書における曖昧な記述や著者の理解不足・誤解に基づくと 思われる記述を正した箇所も幾つかあった。

最後に、この翻訳の機会を提供していただいた(株)エヌ・ティー・エスの吉田隆社長と 臼井唯伸氏、および手落ちの指摘・訂正から用語の統一や校正まで多岐にわたる労を取って いただいた高橋晴美氏に心から感謝する。また、吉田隆社長のお知り合いの清水節子氏か ら、医学関係者の立場から用語等にコメントを頂いたことを付記しておく。

廣瀬 千秋

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