残留 応力 書籍
 
No.1886
動的粘弾性チャートの解釈事例集
ポリプロピレンの構造制御と 複合化、成形加工技術

★ 硬化・冷却過程では樹脂内部で何が起こっているのか?    
    様々なケースの “発生事例” “要因特定” から “緩和手法” まで一挙公開!

高分子の残留応力対策

-発生メカニズムと低減化ノウハウ-

発 刊:2017年2月28日  体 裁:A4判 480頁  定 価:88,000円(税込)  ISBN:978-4-86104-648-3

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■ 執筆者(敬称略)

京都工芸繊維大学 濱田 泰以 東京大学 水口 周
(地独)大阪府立産業技術総合研究所 櫻井 芳昭 金沢工業大学 新保 實
パルステック工業(株) 野末 秀和 名古屋工業大学 信川 省吾
九州工業大学 野田 尚昭 大阪大学 松嶋 道也
本間技術士事務所  本間 精一 筑波大学  松田 哲也
日立化成(株) 北嶋 貴代 (株)プライムポリマー  小林 豊
東京工業大学 宝田 亘 千葉大学 小関 健一
大阪府立大学  平井 義彦 秋元技術士事務所 秋元 英郎
東京測器研究所 渡辺 智美 (国研)産業技術総合研究所 寺崎 正
元 職業能力開発総合大学校 坪田 実 神奈川大学 山田 保治
i−PACKS Consulting  塚田 裕 (地独)大阪市立工業研究所 山田 浩二
京都工芸繊維大学 町田 邦郎 近畿大学  坂田 誠一郎
九州工業大学 中野 光一 埼玉大学 坂井 建宣
東京工業大学 中嶋 健 エデュース 佐伯 準一
(株)アクロエッジ 中宗 憲一 神戸大学  佐藤 春実
群馬大学  荘司 郁夫 高知工科大学  高坂 達郎
(株)CAEソリューションズ 前田 伸二 (株)JSOL 高橋 大輔
東京工業大学 扇澤 敏明 名古屋大学 荒井 政大
早稲田大学 川田 宏之 (国研)産業技術総合研究所 宮島 達也
中部大学  石鍋 雅夫 東京工業大学 久保内 昌敏
(国研)日本原子力研究開発機構 青木 裕之 (株)セイロジャパン 吉井 正樹
神戸大学 西野 孝 長岡技術科学大学 河合 晃
名城大学 清水 憲一 (株)IHI 検査計測  夏井 一樹
協和界面化学(株) 星埜 由典 (株)リガク 横山 亮一
山形大学 杉本 昌隆 (有)アイパック 越部 茂
<専>YIC京都工科大学校 杉山 征人 (財)化学物質評価研究機構 隠塚 裕之
(株)東レリサーチセンター 杉江 隆一 日本大学 伊掛 浩輝
ラドテック・サポート 阿久津 幹夫     

■ 目  次

第1章 プラスチックの粘弾性特性

第2章 プラスチックの残留応力発生のメカニズム

第3章 残留応力の測定手法の種類、特徴

第4章 硬化収縮に伴う残留応力発生による トラブルと低減対策、その評価法

第5章 複合材料の残留応力発生による トラブルと対策、その評価法

第6章 成形加工に伴う 残留応力の測定法と低減対策

第7章 フィルム成形時の残留応力発生によるトラブルと低減対策

第8章 塗料、コーティング膜における残留応力発生によるトラブルと対策、その評価法

第9章 異種材界面での残留応力発生による トラブルと低減対策、その評価法


◇第1章 プラスチックの粘弾性特性◇


第1節 高分子の弾性・粘性・粘弾性
1.弾性と粘性
2.粘弾性とは
 2.1 粘弾性材料の特性表現
 2.2 弾性と粘弾性の関係(二要素モデル)
  2.2.1 Maxwell Model
  2.2.2 Voigt Model


第2節 高分子材料の粘弾性挙動と時間−温度換算則の基礎概念
1.粘弾性挙動
 1.1 粘弾性
 1.2 粘弾性挙動を表現する力学モデル
2.粘弾性挙動に伴う特異現象
 2.1 クリ−プ変形挙動
 2.2 応力緩和挙動
3.時間−温度換算則
 3.1 時間−温度換算則の概念
 3.2 時間−温度換算則の成立と応用
4.ひずみ・応力の経時的変化の予測法

第3節 温度・時間・周波数換算則を用いた樹脂材料の寿命予測
1. マイナー則
2. マスターカーブの計算手順
3. 適用事例
 3.1 Tg より低温側のナイロン6/ GF45%の解析
  3.1.1 マスターカーブの算出
  3.1.2 マスターカーブからの寿命予測
 3.2 Tg より高温側のナイロン6/ GF45%の解析結果
 3.3 ポリブチレンテレフタレート/GF30% の解析結果
  3.3.1 Tg より低温側のマスターカーブ
  3.3.2 Tg より高温側のマスターカーブ
 3.4 ポリアセタール/ GF25%の解析結果
4. 求めた予測値の妥当性


第4節 成形加工におけるレオロジーの基礎
1.流動性付与
2.成形加工とレオロジー
3.レオロジーの基本的な考え方
 3.1 ひずみ
 3.2 変形速度
 3.3 応力
 3.4 理想弾性体(フック弾性体)
 3.5 理想粘性体(ニュートン流体)
 3.6 マクスウェルモデルと動的粘弾性
 3.7 高分子溶融体の粘弾性
 3.8 キャピラリー(細管)レオメーターによる粘度測定


◇第2章 プラスチックの残留応力発生のメカニズム ◇

第1節 硬化過程及び冷却過程で生ずる残留応力発生メカニズム
1.残留応力の発生要因
 1.1 応力と残留応力
 1.2 残留応力の発生要因
2.硬化収縮による残留応力の発生メカニズム
 2.1 熱硬化性樹脂の硬化過程
 2.2 熱粘弾性力学モデル
 2.3 硬化収縮による残留応力
3.粘弾性挙動による残留応力の発生メカニズム
 3.1 熱粘弾性モデル
 3.2 熱粘弾性モデルを用いた残留応力の発生メカニズム


第2節  異種材料界面での残留応力発生メカニズム
1.残留応力の重要性
2.残留応力の原因
3.残留応力の検出法
4.無機粒子の充てんによる残留応力の低減化
5.ポリイミド/金属界面の残留応力
6.残留応力の利用と課題


◇第3章 残留応力の測定手法の種類、特徴 ◇
第1節 高分子材料の応力/ひずみの評価

1.応力/ひずみ曲線の意義
2.各種材料の応力/ひずみ曲線
 2.1 樹脂材料の応力/ひずみ曲線
 2.2 エラストマー材料の応力/ひずみ曲線
3.公称応力と真応力
 3.1 真応力/ひずみ曲線の測定
 3.2 真応力/ひずみ曲線測定の為の試験片形状
 3.3 試験片作成方法
 3.4 ひずみ等の測定方法
 3.5 ゴム材の真応力/ひずみ曲線の実測結果
 3.6 樹脂材の真応力/ひずみ曲線測定について


第2節 ひずみゲージによるひずみ測定の原理

1.ひずみゲージによるひずみ測定の概要
2.ひずみゲージによるひずみ測定の基本原理
 2.1 ひずみゲージの原理と構造
 2.2 接着剤
 2.3 ゲージベース
3.ひずみゲージの特性
 3.1 ゲージ率
 3.2 横感度
 3.3 直線性
 3.4 熱出力
 3.5 ヒステリシス
  3.5.1 機械的ヒステリシス
  3.5.2 熱ヒステリシス
 3.6 ゲージクリープ
 3.7 周波数特性
 3.8 疲労限界
 3.9 ゲージ電流
 3.10 吸湿の影響
4.ホイートストンブリッジ回路
 4.1 ホイートストンブリッジ回路の原理
 4.2 ブリッジ回路
 4.3 1ゲージ法
 4.4 2ゲージ法
  4.4.1 アクティブ・ダミー法
  4.4.2 2アクティブ法
  4.4.3 対辺2アクティブ法
 4.5 4ゲージ法
 4.6 1ゲージ法3線式結線法
5.ひずみ測定器
 5.1 静ひずみ測定器
 5.2 動ひずみ測定器
6.各種補正
 6.1 温度補償
 6.2 感度補正
  6.2.1 ゲージ率の補正
  6.2.2 温度によるゲージ率変化の補正


第3節 穿孔法による残留応力測定技術

1.穿孔法の歴史
2.規格について
 2.1 三種類の解析カテゴリ
  2.1.1 薄肉/均一応力の解析
  2.1.2 厚肉/均一応力の解析
  2.1.3 厚肉/不均一応力の解析
3.測定要件
4.測定手順


第4節 テラヘルツイメージング分光による高分子材料の劣化の可視化と分析

1.テラヘルツ分光を用いた高分子材料の結晶化度の評価と二次結晶化の追跡
 1.1 実験
 1.2 THzイメージングによるPHBの結晶化度の分布
2.テラヘルツイメージング分光による高分子材料の劣化の可視化
 2.1 実験
 2.2 UV照射時間によるTHzイメージング画像の変化


第5節 3軸応力測定を視野に入れたX線残留応力測定法とその適用例

1.結晶によるX線回折
 1.1 高分子材料の性質
 1.2 X線の散乱
 1.3 X線回折
 1.4 高分子材料のX線散乱
2.]線残留応力測定
 2.1 測定対象
 2.2 sin2Ψ法
  2.2.1 sin2Ψ法の測定原理
  2.2.2 sin2Ψ法による応力測定法
  2.2.3 積分強度補正
  2.2.4 ひずみ感度
  2.2.5 X線の波長と回折角
  2.2.6 X線の透過と侵入深さ
  2.2.7 応力評価に用いる反射の選別
 2.3 sin2Ψ法による高分子材料の残留応力測定例
  2.3.1 測定目的
  2.3.2 試料
  2.3.3 測定
  2.3.4 応力解析
 2.4 3軸応力測定法とその測定例
  2.4.1 3軸応力測定法の原理
  2.4.2 3軸応力測定の測定例


第6節 ポータブル型X線残留応力測定装置の基礎と活用事例

1.「μ.X360」の測定原理
 1.1 測定原理の概要
 1.2 Braggの法則を活用した測定方法
2.「μ.X360」の特長
 2.1 単一入射法(cosa法)
 2.2 試料距離設置マージン
 2.3 取得データの信頼性
 2.4 測定の確からしさ
 2.5 X線の安全性
3.4点曲げ試験による精度検証
4.大型構造物への現場適用性
 4.1 溶接による残留応力
 4.2 試料距離の違いによる残留応力測定精度
5.「μ.X360」の活用事例
 5.1 問題解決・管理の共通尺度
 5.2 金型の寿命管理
 5.3 ショットピーニング加工
 5.4 熱処理加工
 5.5 インフラメンテナンス


第7節 顕微インデンターによる局所力学物性の評価

1.顕微インデンターの原理
2.顕微インデンテーション法の理論
2.1 弾性、塑性、粘弾性の定量分離
2.2 レオロジー解析
3.測定事例
3.1 プラスチック成形品内部の硬度分布およびヤング率分布
3.2 レオロジー試験(クリープコンプライアンス


第8節 AFMを用いた応力緩和測定

1.位相像の解釈法
2.弾性率マッピング
3.応力緩和測定


第9節 応力発光材料を用いた高分子応力分布の可視化技術

1.応力発光塗技術(材料、センサ、特徴、計測法)
 1.1 応力発光材料
 1.2 応力発光センサ
 1.3 応力発光計測システム
  1.3.1 CCDカメラ等の撮像素子
  1.3.2 目視
  1.3.3 光ディテクタ
  1.3.4 応力履歴システム
 1.4 特筆すべき特徴
2.応力発光材料を用いた高分子応力分布の可視化
 2.1 CFRPのひずみ分布の応力発光可視化
 2.2 接着に関するひずみ分布の応力発光可視化
 2.3 3D印刷器物を用いた設計者等への機械的情報可視化の取り組み


◇第4章 硬化収縮に伴う残留応力発生による トラブルと低減対策、その評価法 ◇


第1節 熱硬化性樹脂の残留ひずみ・応力の予測
1.熱硬化性樹脂の物性値の変化
2.モデル式の構築
 2.1 反応速度モデル
 2.2 粘度モデル
 2.3 樹脂のひずみ、弾性率予測モデル
  2.3.1 樹脂のひずみモデル
  2.3.2 樹脂の弾性率のモデル
  2.3.3 線膨張係数の検討
3.モデル式を用いた3次元解析例
 3.1 解析方法
 3.2 解析モデルと条件
 3.3 計算結果
  3.3.1 キャビティ内樹脂充填挙動
  3.3.2 パッケージ中央部でのひずみと弾性率の変化
  3.3.3 ひずみと弾性率分布の変化
4.応力解析手順
5.応力解析の結果と検証 
 5.1 残留応力と変位分布の計算結果
 5.2 実測値との比較
  5.2.1 比較方法
  5.2.2 検証結果


第2節 熱硬化樹脂の収縮率、応力測定技術
1.エポキシ樹脂の硬化収縮モデル
2.測定装置概要
3.装置構成
4.収縮率計算式
5.測定例
 5.1 収縮率測定例
 5.2 紫外線硬化―熱硬化収縮率測定例
 5.3 収縮応力測定例
 5.4 2段階反応収縮応力測定例



第3節 エポキシ硬化物の内部応力と衝撃試験
1. 内部応力
 1.1 熱応力
 1.2 残留応力
 1.3 エポキシ樹脂の残留応力評価
 1.4 エポキシ樹脂の冷熱サイクル試験による内部応力評価法
2. 熱衝撃
 2.1 熱衝撃における応力解析   
 2.2 破壊力学計算
 2.3 縁に切欠きを持った円盤試験片による熱衝撃試験方法
3. 耐熱衝撃性の改善とその評価
 3.1 無機フィラー充填による耐熱衝撃性の向上
 3.2 無機フィラーの種類による耐熱衝撃性

第4節 フィラー充填系エポキシ樹脂の流動特性と成形性
1.フィラー充填による増粘と流動挙動
 1-1 フィラー充填による増粘
 1-2 フィラー充填系の流動挙動と粘度モデル
2.硬化反応による増粘
3.半導体用封止材の硬化・流動特性



第5節 フィラー充填系エポキシ樹脂の流動特性と成形性
1.フィラー充填による増粘と流動挙動
 1.1 フィラー充填による増粘
 1.2 フィラー充填系の流動挙動と粘度モデル
2.硬化反応による増粘
 2.1 硬化反応速度式
 2.2 硬化反応による増粘モデル
3.半導体用封止材の硬化・流動特性


第6節 半導体パッケージの応力発生と信頼性向上
1.パッケージの形態
2.材料の熱膨張係数差による応力
 2.1 セラミック基板のフリップチップ
 2.2 有機材料基板のフリップチップ
 2.3 チップ絶縁層の脆弱化
 2.4 アンダーフィル適用後の応力状態
 2.5 接続部狭ピッチ化の障害
 2.6 フリップチップ接続部応力の対策
  2.6.1 アンダーフィル適用前の課題
  2.6.2 アンダーフィル適用後の課題
3.パッケージの反り
4.チップ3D実装


第7節 封止材料の内部応力発生メカニズムと対策
1.封止材料
 1.1 封止材料における応力
  1.1.1 材料組成
  1.1.2 硬化反応
   1.1.2.1 成形時応力
   1.1.2.2 後硬化時応力
 1.2 封止材料における応力対策
2.PKG
 2.1 PKGにおける応力
 2.2 PKGにおける応力対策
  2.2.1 封止材料の熱伸縮を小さくする
  2.2.2 封止材料の弾性率を小さくする
 2.3 PKG応力の模擬解析
3.複合型PKG
 3.1 複合型PKGにおける応力
 3.2 複合型PKGにおける応力対策
4.三次元型PKG
 4.1 三次元型PKGにおける応力
 4.2 三次元型PKGにおける応力対策


第8節 ラマン分光法による半導体チップの残留応力の評価
1.ラマン分光法による応力評価原理
2.試料前処理
3.測定事例
 3.1 ダイシング加工に由来する応力
 3.2 ICチップの局所応力
 3.3 4段積層チップの応力
 3.4 SiCパワーデバイスの応力


第9節 ナノインプリントにおける残留応力の影響
1.樹脂材料の収縮による影響
 1.1 モールド/樹脂界面の剥離
 1.2 収縮による形状寸法の変化
  1.2.1 計算モデル
  1.2.2 寸法変化の評価方法
  1.2.3 収縮による線幅変化
  1.2.4 実験との比較
2.成型時の応力・歪による影響
 2.1 プレス中に生じる歪とその緩和状態


◇第5章 複合材料の残留応力発生による トラブルと対策、その評価法 ◇

第1節 複合材料の熱粘弾性解析と積層板の残留応力解析
1.基礎理論
 1.1 線形粘弾性体の構成方程式
 1.2 線形熱粘弾性体の構成方程式
 1.3 境界要素法による定式化
2.解析例
 2.1 熱粘弾性解析の基礎検討(1次元問題)
 2.2 CFRP積層板の熱粘弾性解析


第2節 複合材料のマルチスケール確率応力解析
1.複合材料のマルチスケール解析
2.複合材料のマルチスケール確率応力解析
 2.1 ばらつきの種類
 2.2 異なるロット間でのばらつきの解析
 2.3 複合材内部でのばらつきの解析
3.解析方法の例
 3.1 モンテカルロシミュレーションを用いる方法
 3.2 近似的に解析を行う方法
  3.2.1 摂動法を用いる方法
  3.2.2 多点近似を用いる方法


第3節 熱弾粘塑性ツースケール解析手法に基づくCFRP積層板の熱残留応力・熱変形解析
1.熱弾粘塑性ツースケール解析手法
 1.1 問題設定
 1.2 マクロ境界値問題
 1.3 ミクロ境界値問題
2.CFRP積層板の熱残留応力・熱変形解析
 2.1 解析条件
 2.2 解析結果
3.L字型一方向CFRP積層板のスプリングイン解析
 3.1 解析条件
 3.2 解析結果


第4節 CFRP積層板の熱残留応力の解析
1.CFRP積層板の応力フリー温度の計測
2.CFRP積層板の熱残留応力の計算
3.熱残留応力を考慮したトランスバースクラック形成に伴うエネルギ解放率
4.疲労におけるトランスバースクラック累積挙動及び発生寿命の評価


第5節 内部ひずみ計測に基づくCFRP複合材の成形残留応力予測
1.光ファイバセンサを用いたその場硬化収縮計測
2.光ファイバセンサ応答に基づく成形時材料物性の同定
3.シミュレーション手法の妥当性評価
4.残留応力低減への活用


◇第6章 成形加工に伴う 残留応力の測定法と低減対策 ◇

第1節 残留応力・歪みを低減する成形加工技術
1.射出圧縮成形・射出プレス成形
 1.1 射出圧縮成形の動作
 1.2 射出プレス成形の動作
 1.3 射出圧縮成形、射出プレス成形の効果
2.微細射出発泡成形
 2.1 微細射出発泡成形の原理と超臨界流体
 2.2 微細射出発泡成形のプロセス
 2.3 微細射出発泡成形におけるプロセス制御
 2.4 微細射出発泡成形の利点
 2.5 残留応力・歪み低減の理由
3.ヒート&クール成形
 3.1 ヒート&クール成形の原理
 3.2 ヒート&クール成形の種類
 3.3 ヒート&クール成形の効果
 3.4 金型温度制御による反りや残留応力・歪みの解消方法



第2節 プラスチック成形品の残留応力とアニール処理による低減対策
1.残留応力
 1.1 残留ひずみと残留応力
 1.2 射出成形における残留ひずみ
  1.2.1 冷却ひずみ
  1.2.2 インサートひずみ
  1.2.3 熱ひずみ
2.アニール処理
 2.1 応力緩和とアニール処理
 2.2 アニール条件
  2.2.1 アニール温度
  2.2.2 アニール時間
 2.3 アニール処理方法
  2.3.1 熱風加熱炉による方法
  2.3.2 油またはソルトバスによる方法
  2.3.3 高温水による方法
  2.3.4 遠赤外線加熱炉による方法
 2.4 アニール処理では低減できない残留応力
 2.5 アニール処理の注意点
 2.6 アニール処理を必要とするケース
  2.6.1 接着、塗装、印刷などの処理をする成形品
  2.6.2 大口径丸棒、厚肉成形品などの製品


第3節 射出成形における異方性の発現とラマン分光法による評価
1.ラマン分光法の特徴と用途
2.高分子材料への適用
3.PPの内部構造
 3.1 ラマンスペクトルの特徴
 3.2 PP成形品内部の分子配向
 3.3 PPのウェルドラインにおける内部構造
4.PSの内部構造
 4.1 PS成形品内部の分子配向
 4.2 PSのウェルドラインにおける分子配向


第4節 残留応力、反り変形解析
1.理論的アプローチおよび仮説
2.検証手順
 2.1 Multi.Component Molding (MCM) プロセス
 2.2 High Speed Molding (HSM) プロセス
3.結果と考察
 3.1 Multi.Component Molding (MCM) プロセス
 3.2 High speed molding (HSM) プロセス


第5節 樹脂流動解析による残留応力とその対策
1.樹脂流動解析ソフトによる残留応力解析結果
2.残留応力への対応方法
3.透明のプラスチック製品による残留応力


第6節 光ファイバセンサによる樹脂の成形誘起ひずみ測定
1.光ファイバひずみセンサ
2.樹脂の成形ひずみシミュレーション
3.EFPIセンサによる樹脂の硬化収縮ひずみ測定
 3.1 目的および実験方法
 3.2 実験およびFEM解析結果
4.樹脂のポストキュア過程における成形誘起ひずみの評価
 4.1 目的および実験方法
 4.2 実験結果
 4.3 FEM解析結果


第7節 Mechanical Proerties and Stress hitening of Polypropylene Composites
1.Experimental
2.Results and Discussion
 2.1 Mechanical properties of PP/talc composites
 2.2 Morphology of PP/talc composites
 2.3 Deformation mechanism of PP/talc composites
 2.4 Stress whitening of PP/talc composites



第8節 ポリプロピレン成形品の残留応力とアニーリング
1.PP成形品に発生する残留応力
2.PP成形品の熱アニーリング
3.残留応力の制御

 

 


◇第7章 フィルム成形時の残留応力発生によるトラブルと低減対策 ◇
第1節 高分子溶液からのフィルム形成過程における表面・界面の固化現象と残留応力発生メカニズム
1.溶媒成膜過程と残留応力
2.残留応力発生機構
3.一般的な固化過程
4.乾燥条件が固化に与える影響


第2節 外部応力下における高分子鎖の振る舞い 
 -ナノ光学顕微鏡による単一高分子鎖の直接計測による評価-
1. 緒言
2. 波長の制限を超えるナノ光学顕微鏡
3. 単一高分子鎖のコンホメーション解析
4. 一軸延伸における高分子鎖の形態変化
5. 結言


第3節 非晶フィルムの延伸過程における構造形成
1.フィルムの変形と複屈折
 1.1 複屈折
 1.2 変形応力と複屈折
2.非晶フィルムの延伸に伴う構造形成
 2.1 延伸温度の影響
 2.2 延伸倍率の影響
 2.3 延伸速度の影響


第4節 光学用高分子フィルムの応力と複屈折制御
1.高分子材料の複屈折
2.分子配向と残留応力
 2.1 高分子フィルムにおける分子配向と応力
 2.2 溶融延伸フィルムにおける分子配向と複屈折
 2.3 溶液キャストフィルムにおける分子配向
3.光弾性複屈折
 3.1 残留応力と光弾性複屈折
 3.2 熱処理による光弾性複屈折の抑制
 3.3 逆可塑化による光弾性複屈折の抑制


第5節 PETフィルムの熱収縮と溶媒浸漬による改善検討
1.PETボトルの製造プロセス
2.伸長と熱収縮の繰り返し試験
3.PETフィルムの伸張特性の温度依存性
4.モノマー浸漬による耐熱性の改善検討
5.モノマー浸漬による耐熱収縮性の向上
6.モノマーによる微結晶化
7.延伸性の出現
8.モノマー浸漬の安全性に関する検討


第6節 フィルムのアニーリング処理とモルフォロジー観察
1.ポリ.L.乳酸フィルムの作製
 1.1 本研究で使用する試薬
 1.2 ポリ乳酸の合成
 1.3 ポリ乳酸フィルムの作製
2.アニーリング条件および装置・測定条件
 2.1 フィルムのアニーリング条件
  2.1.1 示差走査熱量計測定用フィルム試料の作製
  2.1.2 モルフォロジー観察用フィルム試料の作製
 2.2 装置・測定条件
3.ポリ乳酸フィルムのモルフォロジー観察
 3.1 ポリ乳酸フィルムの示差走査熱量計測定
 3.2 ポリ乳酸フィルムのモルフォロジー評価


第7節 シリカフィラーの種類,特性と熱膨張率の低減,収縮対策
1. シリカフィラーの概要
 1.1 シリカの構造と基本物性
 1.2 シリカフィラーの種類と特性
 1.3 シリカフィラーの合成法
2. シリカフィラーの複合化
 2.1 複合材料の合成法
 2.2 シリカフィラー複合化の効果
3.シリカフィラーによる機能化
 3.1 シリカフィラーの機能と用途
 3.2 熱膨張率の低減
 3.3 材料の収縮対策



第8節 透明導電膜とフィルムのアニール処理技術
1.ITO透明導電膜とアニール
2.熱アニールによる物性変化とその機構 〜真空蒸着法の場合
3.熱アニールによる物性変化とその機構 〜スパッタリングの場合
4.常温結晶化法によるアニーリング
5.透明導電性フィルムにおけるアニーリング


◇第8章 塗料、コーティング膜における残留応力発生によるトラブルと対策、その評価法◇

第1節 塗膜における内部応力の発生メカニズムと欠陥現象とその対策
1.塗料と塗膜
 1.1 塗料の必要条件−固まること
 1.2 固まる過程
2.内部応力の発生メカニズム
 2.1 常温乾燥・常温硬化塗料
 2.2 焼付け塗料
3.内部応力の支配要因
 3.1 塗膜の熱膨張係数αについて
 3.2 塗膜のTgについて
 3.3 経時変化について
4.欠陥現象とその対策
 4.1 PE粉体と被膜の熱的特性
 4.2 内部応力について


第2節 塗膜や薄膜コーティングにおける内部応力の発生メカニズムと測定技術
1.内部応力の発生
2.内部応力の測定法
 2.1 たわみ測定法
 2.2 TFD法(Thin Foil Deflection Method) による内部応力の評価
  2.2.1 TFD法の原理と試験方法
  2.2.2 TFD法による測定例
  2.2.3 TFD法による内部応力評価の問題点


第3節 塗膜の内部応力による欠陥現象とその対策
1.膜応力の評価
 1.1 はじめに
 1.2 アンダーカット量による付着力評価
 1.3 塗膜内の応力分布解析
 1.4 塗膜パターン剥離と応力集中
  1.4.1 凹凸パターン
  1.4.2 開口パターン
  1.4.3 ラインパターン
  1.4.4 表面硬化層
2.浸透性の評価
 2.1 はじめに
 2.2 コーティング膜の抵抗測定
 2.3 真空処理と塗膜内の残留溶剤量
 2.4 TMAH水溶液の浸透効果
3.レジスト欠陥の評価
 3.1 はじめに
 3.2 クラック
 3.3 ポッピング
 3.4 表面硬化層
 3.5 環境応力亀裂(クレイズ)
 3.6 ウォータマーク
 3.7 乾燥むら
 3.8 液体メニスカス


第4節 UV硬化型コート材の硬化収縮の測定とその対策
1.UV硬化型コート材の硬化収縮について
 1.1 硬化収縮とは
  1.1.1 一般的な塗料の場合
  1.1.2 UV硬化型コート材の場合
2.硬化収縮の測定方法
 2.1 比重法
 2.2 硬化塗膜の反りによって硬化収縮を測定する方法
 2.3レーザー変位計を使用した方法
 2.4 その他の測定方法
3.代表的なモノマーの硬化収縮値と一般的傾向
 3.1 官能基数
 3.2 ガラス転移温度(Tg)
 3.3 化学構造
4.硬化収縮を低減させる方法
 4.1 UV硬化型コート材の配合面における工夫
  4.1.1 硬化収縮の少ないオリゴマー、モノマーを使う
   4.1.1.1 ハイパーブランチ型オリゴマー
   4.1.1.2 デンドリック・アクリレート
   4.1.1.3 光カチオン重合型のUV硬化型コート材
  4.1.2 体質顔料を使う
  4.1.3 ナノシリカ、コロイダルシリカを使う
  4.1.4 不活性樹脂(イナート樹脂)を使う
 4.2 装置面からの工夫


第5節 UVインクジェットインク塗膜の内部応力制御
1.UV硬化型ジェットインクの基材接着性
2.UV硬化に伴う収縮挙動の評価
3.UV硬化膜の接着性に影響を与える他の因子

 


◇第9章  異種材界面での残留応力発生による トラブルと低減対策、その評価法 ◇
第1節 電子デバイス樹脂実装部の接着タイミングを考慮した残留応力評価
1.供試材料および実験方法
 1.1 供試材料
 1.2 硬化反応時における体積収縮率測定
  1.2.1 測定方法
  1.2.2 測定結果
 1.3 接着タイミングの測定
  1.3.1 測定方法
  1.3.2 測定結果
2.FEM解析による接着タイミングを考慮に入れた残留応力
 2.1 解析モデル
 2.2 材料物性値
 2.3 接着タイミングを考慮した残留応力計算方法
3.硬化温度が残留応力に与える影響

第2節 異材接合界面に生じる特異応力場の応力解析法
1.異材接合界面に形成される特異応力場
2.FEMによって得られる界面上の応力分布とその比
3.特異応力場の強さの解析方法
4.接合板の特異応力場の強さ
5.単純重ね合わせ継手の解析
 5.1 解析モデル
 5.2 界面端部での特異応力場の特性


第3節 金属/樹脂接着界面応力発生とその評価
1.実験方法
 1.1 供試材および試験片 
 1.2 応力評価
 1.3 疲労試験とAE(Acoustic Emission)
2.実験結果および考察
 2.1 はく離の発生・成長とAE
 2.2 はく離に沿う開口変位と相対すべり変位
 2.3 界面応力分布


第4節 顕微ラマン分光法による金属/樹脂界面近傍のひずみ分布の測定
1.実験方法
 1.1 バルク試験片の作製
 1.2 引張試験に伴うラマンスペクトルの測定
2.実験結果および考察
 2.1 エポキシ樹脂硬化物の引張試験
 2.2 引張荷重下におけるバルク試験片のラマンスペクトル測定
 2.3 十字型試験片による2軸引張荷重下におけるラマンスペクトル測定
 2.4 鋼/エポキシ接合体の界面近傍のラマンスペクトル


第5節 鉛フリーはんだ接合部の熱応力解析
1.電子機器におけるはんだ接合部の熱疲労寿命評価法
2.はんだ接合部の熱応力解析
 2.1 FEMモデルの作製
 2.2 材料物性値の取得
 2.3 解析と評価
 2.4 解析例(ガラスインターポーザ基板の鉛フリーはんだ接合部の熱応力解析例)


第6節 低弾性材料によるはんだ接合部のクラック抑制技術
1.車載基版におけるはんだクラックの現状
2.車載基版におけるはんだクラック問題の基板材料からの対策手法
3.低弾性プリプレグのはんだクラック抑制効果確認.シミュレーション解析
4.低弾性プリプレグの設計コンセプト及び特性
 4.1 低弾性プリプレグの設計コンセプト
 4.2 低弾性プリプレグのはんだクラック抑制効果確認.チップ部品実装基板
 4.3 低弾性プリプレグの耐熱性およびスルーホール信頼性
5.今後の展開
 5.1 BGA実装基板での低弾性プリプレグのはんだクラック抑制効果確認.シミュレーション解析
 5.2 BGA実装基板での低弾性プリプレグのはんだクラック抑制効果確認

第7節 傾斜機能材料における応力発生とその評価
1.高分子材料と金属材料からなる複合材料のアニール処理による残留応力の可否
2.高分子材料と金属材料との接合に期待される傾斜機能材料
3.異種材料単一接合界面における丸棒によるせん断応力モデル
4.―軸方向に傾斜組成化させた 傾斜機能継手の丸棒によるせん断応力モデル
5.高分子材料と金属材料との接合に期待される 傾斜機能継手における応力発生とその評価

 

応力 残留 内部