1節 スーパーコンピュータによる創薬プロセスの高速化と精度向上
1.タンパク質変異体解析
1.1 タンパク質構造の準備
1.2 ドッキングシミュレーションによる結合ポーズの推定
1.3 結合自由エネルギー計算
2.生体超分子変異解析
2.1 実験データを用いた粗視化構造モデリング
2.1.1 XFELテンプレートマッチング法
2.1.2 回折像類似性判定法
2.1.3スーパーコンピュータ「京」を用いた大規模分類
2.2 粗視化シミュレーション・粗視化ポテンシャル整備
2.2.1 粗視化粒度
2.2.2 様々な粗視化モデル、エネルギー関数
1)Elastic network model
2)古典的なCα Go model
3)AICG model
4)DNA model
2節 スーパーコンピュータへの分子動力計算の最適化
1.レプリカ交換分子動力学(REMD)
1.1 REMDの概要
1.2 REMDの計算法
1.3 REMDの特徴と設定
1.4 REMDのバリエーション
1.5 ソフトウェア
1.6 REMDの位置付け
2. 並列カスケード選択分子動力学(PaCS-MD)
2.1 PaCS-MDの概要と計算法
2.2 PaCS-MDの応用例
2.3 非標的並列カスケード選択分子動力学(nt-PaCS-MD)
2.4 ソフトウェア
2.5 今後の展開
3. 重み付きアンサンブル法(WE)
3.1 WEの概要
3.2 WEの実行手順
3.2.1 オーダーパラメータの決定と分割
3.2.2 MD軌道の生成
3.2.3 軌道の複製と統合
3.3 WEで得られる定常状態
3.4 ソフトウェア
3.5 WEの応用例
3.6 今後の展開
3.6.1 セルの設定
3.6.2 軌道の統合
4. マルコフ状態モデル(MSM)
4.1 MSMの構築
4.1.1 構造を低次元の空間にマッピング
4.1.2 構造のクラスタリング
4.1.3 遷移行列の推定
4.2 定常状態
4.3 ソフトウェア
4.4 MSMの応用例
4.5 今後の展開
3節 スーパーコンピュータによるタンパク質の分子動力学シミュレーションと創薬応用
1.MDシミュレーションの並列化
1.1 ハイブリッド並列化
1.2 MDシミュレーションの並列化
1.3 レプリカを用いた並列化
2.細胞内分子混雑のシミュレーション
2.1 分子混雑と細胞環境
2.2 MG細胞質の全原子モデル
2.3 MG細胞質の全原子MDシミュレーション
3.創薬応用のシミュレーション
3.1 薬剤候補化合物との結合構造の予測
3.2 結合定数の予測
4節 分子動力学シミュレーションが創薬にどのように役立つのか
1.生体高分子系の分子動力学計算
2.分子動力学法の分類
3.力学系の粒度
3.1 力学系の粒度
3.2 サンプリング方法
4.分子動力学法の創薬応用
4.1 タンパク質の動的特性を考慮した低分子化合物との複合体構造の予測
4.2 結合自由エネルギーの計算
4.2.1 endpoint法(MM-PBSAとMM-GBSA)
4.2.2 熱力学積分法
4.2.3 自由エネルギー摂動法
4.3 自由エネルギー地形の解析
4.3.1 レプリカ交換法
4.3.2 マルチカノニカル法
5.分子動力学法の基礎的な課題(力場、静電相互作用、周期的境界条件、水)
5節 スーパーコンピュータによるウイルス変異のメカニズム解析
1.電子状態計算に基づく分子間相互作用の解析
2.インフルエンザウイルスへの応用
2.1 ヘマグルチニンと糖鎖レセプターの相互作用
2.2 ヘマグルチニンと抗体との相互作用
2.3 ノイラミニダーゼと薬剤との相互作用
3.モルビリウイルスへの応用
6節 製薬企業からみた、創薬へのスーパーコンピューターの応用のポイント
1. 創薬における課題とスパコン創薬への期待
1.1 創薬における課題
1.2 スパコン創薬への期待
2. スパコン創薬のための産学協働コンソーシアムの設立
3. スパコン創薬コンソーシアムKBDDにおける製薬企業の役割
3.1 製薬企業の役割
3.2 製薬企業協議会の活動
4. 製薬企業の立場からのスパコンへの期待
4.1 KBDDへの参画動機
4.2 機械学習法の活用フェーズ
4.3 MD計算による結合自由エネルギー予測技術の活用フェーズ
4.4 CGBVSおよびMP-CAFEE技術に対する期待
4.5 ポスト「京」への期待
5. 製薬企業によるスパコンの活用例
7節 人工知能を用いた遺伝子と機能の相互関係の解明
1.データセットと解析方法
1.1 遺伝子データと機能情報
1.2 非負値行列因子分解 (NMF)
2.各クラスターの意味づけ
2.1 要素の検討
2.1.1 基底1
2.1.2 基底2
2.1.3 基底3
2.1.4 基底4
2.2 基底数の検討
2.2.1 NMFの指標
2.2.2 基底数による指標の変化
2.2.2 取得できたクラスター
2.3 NMFのマルチオミックスデータへの応用可能性と今後の展望
8節 人工知能を用いた統合的ながん医療システムの開発と創薬研究への応用
1. 人工知能技術とがん研究
2. 医学研究における人工知能技術の重要性
3. CRESTプロジェクトの概要
4. メディカルAI技術開発の現状
5. 人工知能を用いたがんの分子標的治療薬開発
9節 ディープラーニングを用いた創薬ビッグデータの解析技術
1.バーチャルスクリーニングの概要
2.学習対象となるデータベース
3.化合物の表現
3.1 分子記述子
3.2 ケミカル・フィンガープリント
3.3 ネットワーク・フィンガープリント
4.ディープラーニングの構成
4.1 マルチタスク学習
4.2 ドロップアウト
4.3 畳み込みニューラルネットワーク
4.4 再帰型ニューラルネットワーク
5.学習の検証方法
10節 ディープラーニングを用いた化合物―タンパク質の相互作用予測
1.創薬とディープラーニング
2.深層ネットワークの入出力
3.化合物―タンパク質の相互作用データ
3.1 負例データの発生
3.2 データのバイアス問題
4. 学習
4.1 CPU型かGPGPU型か
4.2 ディープラーニングのモデル
4.3 プレトレーニング
4.4 ハイパーパラメータ
4.5 オプティマイザーの選択
11節 スーパーコンピュータを用いたFMO研究の実際
1.フラグメント分子軌道法
2.FMO計算の準備
2.1 分子モデリング
2.2 フラグメントへの分割
2.3 計算方法の選択
2.4 相互作用エネルギーと結合性予測
2.5 QMレベルの構造最適化
3.FMO法によるタンパク質‐リガンド間の相互作用解析
3.1 単一構造の計算結果の解析
3.2 複数のリガンドに対する計算結果の解析
4.FMO創薬コンソーシアムによる大規模データ解析
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