1節 海外におけるゲノム編集技術を用いた遺伝子治療開発への規制事項
1.米国における規制事項
1.1 遺伝子治療製品のCMC情報に関するガイダンスの改正
1.2 遺伝子治療後の患者の長期フォローアップ観察に関するガイダンスの改正
(1)背景
(2)ゲノム編集製品の非臨床評価に関する考慮事項
(3)臨床での長期フォローアップ観察に関する考慮事項
1.3 米国における今後の規制動向
2.欧州における規制事項
2.1 in vivo遺伝子治療製品に関するガイドラインの改正
2.2 ex vivo遺伝子改変細胞製品に関するガイドラインの改正案
(1)適用範囲
(2)原材料
(3)製造工程
(4)ゲノム編集細胞の特性解析
(5)純度試験と品質管理
(6)ゲノム編集細胞製品に特有の非臨床試験の考慮事項
2節 ヒトの受精卵ゲノム編集の臨床利用や基礎的研究に関する国内外の規制動向
1.海外の主な国における動向
1.1 英国
1.2 米国
1.3 カナダ
1.4 ドイツ
1.5 フランス
1.6b中国
2.わが国における現状と動向
2.1 ゲノム編集技術等を用いたヒト受精胚などの臨床研究
(1)科学技術的課題
(2)社会的倫理的課題
(3)ゲノム編集技術等を用いたヒト受精胚等の臨床利用のあり方に関する専門委員会が示した方向性
2.2 ゲノム編集技術等を用いたヒト受精胚などの基礎研究
3節 ゲノム編集技術の遺伝子治療への応用と課題
1.ゲノム編集技術の概要
1.1 基本原理
1.2 ゲノム編集技術の種類
(1)タンパク質による識別
(2)核酸による識別
2.ゲノム編集技術を用いた臨床試験
2.1 ex vivoゲノム編集
2.2 in vivoゲノム編集
3.ゲノム編集技術の安全性
3.1 オフターゲット作用
3.2 造腫瘍性
3.3 免疫原性
4.In vivoゲノム編集の安全性
4.1 標的遺伝子と生体内分布
4.2 動物実験
4節 染色体組み換えによるiPS細胞の拒絶反応の低減 大阪大学医学系研究科 吉村康秀
1.染色体組換え(相同組換え)という現象
1.1 染色体組換えの定義
1.2 生殖細胞における染色体組換え
1.3 体細胞における染色体組換え
2.人工的な染色体組換えシステムの構築
2.1 システムの概要
2.2 システムの課題と将来への展望
3.iPS細胞におけるHLAホモ化
3.1 免疫適合性を上げるHLAホモ化
3.2 親族間での適用
3.3 iPS細胞ストックプロジェクトへの貢献を目指して
4.造血幹細胞におけるHLAホモ化
4.1 臍帯血細胞への適用
4.2 高齢者の急性骨髄性白血病への適用=
5.組織幹細胞への適用
5.1 臍帯における間葉系幹細胞
5.2 皮膚における間葉系幹細胞
6.iPS細胞を用いた創薬への応用
6.1 モデル生物並みになってきたヒトの遺伝学
6.2 部分染色体ホモ化技術の創薬への応用
6.2.1 未知の疾患関連領域の探索手法として
6.2.2 GWASデータに命を吹き込む
5節 ゲノム編集による非ヒト霊長類モデルの作製と再生医療応用での課題
1.実験動物としての非ヒト霊長類動物
1.1 非ヒト霊長類動物とは
1.2 マーモセットの特徴
1.3 マーモセットの発生工学技術
2.非ヒト霊長類動物における遺伝子改変
2.1 遺伝子改変動物の作出
2.2 遺伝子改変霊長類動物の作出
3.ゲノム編集技術と霊長類動物
3.1 ゲノム編集
3.2 ゲノム編集による遺伝子改変霊長類動物の作出
4、再生医療への応用
4.1 再生医療におけるゲノム編集
4.2 再生医療研究における霊長類動物実験
4.3 再生医療における課題
6節 ゲノム編集を応用した難病に対する遺伝子治療の開発とその課題
1.DSBを起こす遺伝子治療
1.1 ドナーDNAを用いない遺伝子治療
1.1.1 1つのgRNAを用いた遺伝子治療
1.1.2 2つのgRNAを用いた遺伝子治療
1.2 ドナーDNAを用いる遺伝子治療
1.2.1 相同組換えを利用した遺伝子治療
1.2.2 非相同組換えを利用した遺伝子治療
2.DSBを起こさない遺伝子治療
2.1 転写調節技術を用いた遺伝子治療
2.2 塩基編集を用いた遺伝子治療
2.3 新しいゲノム編集ツールを用いた遺伝子治療
2.3.1 プライムエディティングを用いた遺伝子治療
2.3.2 トランスポゾンを用いた遺伝子治療
7節 ゲノム編集を利用した血友病治療技術開発の動向と今後の課題
1.現状の血友病に対する遺伝子治療
2.ゲノム編集による血友病治療の可能性
3.新規ゲノム編集技術による血友病治療の可能性
4.血友病治療に向けたゲノム編集技術の課題
4.1 編集可能領域
4.2 非特異的編集(オフターゲット作用)
4.2 肝臓へのゲノム編集ツールの送達
4.3 塩基編集の課題
8節 ゲノム編集を利用した遺伝子治療用製品の安全性評価とその課題
1.序論
2.従来の遺伝子治療と比較したゲノム編集技術の課題
2.1 ゲノム改変に付随する目的外の遺伝子改変リスクやがん化リスク
2.2 生殖細胞における意図しない遺伝子改変のリスク
3.遺伝子編集技術の分類とその特徴に関連する課題
3.1 ゲノム編集ツールによる分類と留意点
(1)ZFN、TALEN、CRISPR/Cas
(2)DSBを起こさないゲノム編集
3.2 ゲノム編集ツールの特徴とその課題、遺伝子改変細胞の評価
(1)ウイルスベクター、プラスミドベクター
(2)mRNAを用いたゲノム編集
(3)タンパク質とsgRNAを用いるゲノム編集
(4)ゲノム編集技術を用いたヒト細胞由来製品
3.3 ゲノム編集の目的による分類
(1)遺伝子ノックアウト)(21-26)と相同組換え(7,27,28)
(2)ゲノム切断を伴わない遺伝子改変などの新技術(dead Cas9、based-Cas9等、DNAメチル化/脱メチル化などのDSBを伴わないDNA改変)
4.安全性評価
4.1 ゲノム編集技術を用いた遺伝子治療製品の応用における課題
(1)オフターゲット作用
(2)ゲノム欠失・意図しないDNA配列の挿入と染色体の転座・逆転
(3)ゲノム編集細胞におけるp53などのDNA修復遺伝子変異リスク
(4)対象細胞間でのがんリスクの違い
(5)ゲノム編集酵素の免疫原性
4.2 その他の要因
5.臨床試験(長期フォローアップを含む)における重要な問題点
9節 輸血後に拒絶反応を起こさないiPS細胞由来血小板の作製とその課題
1.血小板輸血
1.1 輸血の概要
1.2 血小板輸血が解決しきれない課題
2.巨核球株、乱流型バイオリアクター、新規薬剤を用いたiPS血小板の製造
2.1 iPS細胞からの血小板製造の数的課題
2.2 生体内における血小板造血の様態
2.3 iPS細胞からの増殖可能な巨核球株imMKCLの樹立
2.4 imMKCLの増幅と成熟の促進、産生血小板の機能維持に寄与する新規薬剤の開発
2.5 乱流型バイオリアクターによって可能となったiPS血小板の大量産生
3.血小板輸血不応症とiPS血小板の臨床応用
3.1 自家iPS血小板によるファーストインヒューマン臨床試験
3.2 HLAホモ接合体iPS細胞を用いたoff the shelf同種iPS血小板
3.3 ユニバーサル製剤としてのHLA欠失細胞の製造
(1)NK細胞によるHLA欠失細胞拒絶の懸念
(2)HLA-C残しおよびHLA-E発現によるNK細胞免疫の逃避
(3)HLAクラスI欠失iPS血小板の作出とインビトロでのNK細胞に対する免疫原性の検証
(4)ヒトNK細胞も再構成されたヒト化マウスの作出と循環検証
4.HLAクラスI欠失iPS血小板の応用製剤の開発
4.1 HPA改変製剤
4.2 機能増強血小板製剤
10節 ゲノム編集技術を応用した精子受精能力の制御メカニズムの解明
1.CRISPR-Cas9による高効率KOマウス開発と必須遺伝子スクリーニング
2.精子の子宮-卵管移行を制御する分子メカニズムの解析
3.受精膜融合に関与する精子膜タンパク質の解析
11節 CRISPR-Cas9の立体構造をもとにしたゲノム編集技術開発
1.CRISPR-Cas9
2.CRISPR-Cas9の立体構造
3.異なるPAMを認識するCas9改変体
4.特異性の向上したCas9改変体
12節 改良型オーキシンデグロン法(AID2)を利用したタンパク質機能解析
1.オーキシンデグロン(AID)法
2.培養細胞におけるAID2によるタンパク質分解制御
3.マウス個体におけるAID2によるタンパク質分解制御
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