第1節 知財力強化のための知財ミックス戦略の思考法とその実践力
1.知財力強化と知財ミックスの基本的思考法
1.1 知財力強化の目的
1.2 先発企業と知財力強化
1.3 後発と知財力強化
1.4 知財ミックスの思考法
2.知財ミックスの必要性
2.1 技術・製品の多様化
2.2 法的側面(制度上と実務上)
2.2.1 登録性
2.2.2 意匠特有の制度
2.2.3 保護期間(存続期間)
2.2.4 保護範囲
2.3 意匠と商標の接近化
2.4 小括
3.知財ミックスの態様
3.1 特許と意匠の戦略的知財ミックスの態様
3.1.1 特許による保護態様
3.1.2 意匠による保護態様
3.1.3 特許と意匠の併存型保護態様
3.2 商標と意匠のミックス現象
4.知財ミックスの事例1)
4.1 特許と意匠の事例
4.1.1 海外の特許と意匠の事例
4.2 意匠と商標の事例
4.2.1 ボールペンの例
4.2.2 ノートパソコンの例
4.2.3 スマホ画面の例
4.2.4 海外の意匠と商標の事例
4.3 商標の意匠化 (商標のパッケージデザイン化)
4.4 意匠の商標化 (パッケージデザイン)
5.特許権と意匠権の保護範囲とその限界
5.1 特許権の保護範囲とその限界
5.2 意匠権の保護範囲とその限界
6.特許権と意匠権の併用による侵害訴訟事件2)
6.1 はじめに
6.2 具体的訴訟事件と知財ミックスの効果例
7.企業の知財ミックス戦略による知財力強化策
7.1 企業対応力
7.2 戦略家の必要性
7.3 先見性
7.4 経営、事業との一体化戦略
第2節 経営・事業に有益な知的財産戦略とは
1.「オープン&クローズ戦略」と「IPランドランドスケープ」
2.知的財産戦略と技術開発成果の対応
3.事業部の知財責任者としての事例
4.ベンチャー企業の知財担当役員としての事例
5.経営・事業に有益な知的財産戦略の推進者は
第3節 タイトル ポスト・シンギュラリティの時代と「見える化」にもとづく知的財産戦略
1.「ポスト・シングラリティの時代」とは?
1.1 デジタル情報の高速、高容量化に伴う「有形資産から無形資産の時代」へ
1.2 モノづくりからモノ・サービスづくりへの変化
2.見える化にもとづく知的財産戦略
2.1 無形資産(とくに特許情報)の見える化の一手法
2.1.1 経営上の「見える化」の位置づけ 「戦略と研究開発のライフサイクル・マネジメント」
2.1.2 「開始」、「競合優位」および「継続」への経営判断の一手段
2.2 ポスト・シンギュラリティの時代における知的財産戦略
2.2.1 「モノ・サービスづくり」と「社会全体」へのシンギュラリティの影響
第4節 知財戦略を強化する組織づくり
1.三位一体の知財活動の必要性
2.三位一体の知財活動の現状
3.三位一体の知財活動の実現を妨げるボトルネック
3.1 三位一体の知財活動の目的が不明瞭
3.2 三位一体の知財活動の主体が不明瞭
3.3 複数の事業又はビジネスユニットにまたがる場合の三位一体の知財活動の進みにくさ
3.4 三位一体の知財活動を担う関係者間の情報共有の難しさ
3.5 知財部門の影響力の弱さ
4. 三位一体の知財活動体制構築の事例紹介 (ダイセルのケース)
4.1 三位一体の知財活動の実現に向けた長期ビジョン
4.2 三位一体の知財活動チームの形成
4.3 知財活動チームによる知財活動の進め方
4.4 全社の知財活動の状態
4.5 知財活動チームによる知財活動の成果
5.三位一体の知財活動を推進する上での留意事項
5.1 知財活動チームのトライアルの仕方
5.2 知財活動チームのマネジメントの仕方
5.3 知財活動チームにおけるPDCAサイクルの回し方
5.4 知財部門のリーダーシップについて
第5節 GAFA に学ぶプラットフォーム構築のための知財戦略
1.GAFAの実力
2.事業戦略としてのプラットフォーム戦略
2.1 プラットフォーム戦略総論
2.2 プラットフォームが成功するための3つの要素
2.2.1 安全性
2.2.2 検索技術
2.2.3 電子決済システム
2.3プラットフォーム各論
2.3.1 Appleのプラットフォーム戦略
2.3.2 Googleのプラットフォーム戦略
2.3.3 Amazonのプラットフォーム戦略
2.3.4 Facebookのプラットフォーム戦略
3.知財戦略の基本的な考え方
3.1 事業戦略を支援する知財戦略
3.2 プラットフォーマの知財戦略
3.3 GAFAの知財戦略
3.3.1 Appleの知財戦略
3.3.2 Googleの知財戦略
3.3.3 Amazon の知財戦略
3.3.4 Facebookの知財戦略
3.4 GAFAの知財戦略のまとめ
4.結言
第6節 カゴメにおける知財力強化のための組織体制の構築及び運営
1.知的財産グループの生い立ち
1.1 唯我独尊の時代(〜2013年3月)
1.1.1 知的財産部門の不存在
1.1.2 知的財産業務の属人化
1.1.3 知的財産業務の中心
1.1.4 商標関連業務の中心化の背景
1.1.5 小括
1.2 皮相浅薄の時代(2013年4月〜12月)
1.2.1 技術知財グループの組織背景
1.2.2 技術知財グループの実体
1.2.3 小括
1.3 五里霧中の時代(2013年12月〜2014年7月)
1.3.1 専門家の加入
1.3.2 上層部の甘い認識
1.3.3 筆者への期待
1.3.4 不毛な知財戦略議論
1.3.5 「守り」・「攻め」の客体
1.3.6 不毛な議論の終焉
1.3.7 小括
1.4 生い立ちの纏め
2.カゴメにおける知財力強化の必要性
2.1 経営課題の言語化
2.1.1 戦略不在
2.1.2 経営の関心事
2.1.3 三位一体の幻想
2.1.4 経営課題の言語化
2.2 言語化された経営課題
2.3 知財責任者の専門的視点(1)
2.3.1 当時のトマトジュース市場
2.3.2 競合の差別化戦略
2.3.3 カゴメのミート戦略(同質化戦略)
2.3.4 同質化の阻止
2.4 知財責任者の専門的視点(2)
2.4.1 牽制先
2.4.2 対処状況
2.4.3 武器数
2.4.4 考察
2.5 特許権の競争要因化阻止
2.6 特許力の均衡
2.7 不均衡の是正
2.7.1 競合の特許力の弱化
2.7.2 自社の特許力の強化
2.8 小括
3.組織体制の構築及びその運営
3.1 組織
3.1.1 組織の構築
3.1.2 現組織及び旧組織の共通点
3.1.3 現組織及び旧組織の相違点
3.2 体制
3.2.1 体制の構築
3.2.2 少数精鋭集団
3.3 体制の運営
3.3.1 課員の役割
3.2.2 業務課題
3.2.3 業務課題の設定領域
3.2.4 課業
3.4 小括
4.抑止力の価値評価
4.1 仮想事例
4.2 A社の損失
4.2.1 損害賠償
4.2.2 弁護士費用
4.2.3 小括
4.3 抑止力の価値
4.4 知財責任者のジレンマ
5.纏め
第7節 シスメックスにおける知的財産戦略と戦略実現のための環境整備、人材の育成
1.知的財産戦略の考え方
1.1 企業理念との関係
1.2 知的財産活動の基本理念
1.3 経営に資する知財活動
1.3.1 経営層の求めていることの理解
1.3.2 実践している知財活動の適切な「報告」
1.3.3 知財活動に満足していただく
2.検体検査分野の競争環境
3.知財戦略の立案
3.1 知財はビジネスのルールであり競争のツールである
3.2 第三者特許に対する戦略
3.3 自社特許に対する戦略
3.4 オープンイノベーション・アライアンスに対する考え方
3.5 商標に関する戦略
4.知財戦略実践のための環境整備と人材育成
4.1 環境整備
4.1.1 社内環境整備
4.1.2 社外環境整備
4.2 人材育成
4.2.1 知財部員に対する教育
4.2.2 全社員(知財部員以外)への教育
第8節 戸田工業における知財力強化のための組織・体制の構築
1.戸田工業の歴史
2.戸田工業の組織体制
3.出願状況
3.1 出願件数の推移
3.2 出願分野の変遷
4.発明届から権利満了までの取り組み
4.1 発明届について
4.2 出願検討会
4.3 審査請求時
4.4 中間手続
4.5 海外出願
4.6 特許維持について
5.他部門との連携
5.1 開発部門
5.2 パテントリーダー
5.3 営業・マーケティング部門
5.4 法務部門
5.5 経営層
6.6 事業戦略・開発戦略
6.弁理士との関係
7.特許検索システム
8.知財教育
9.特許出願時・明細書作成時に意識すること
10.他社特許対応
11.今後の展開
11.1 価値評価
11.2 戦略立案
第9節 JTたばこ事業における知財体制構築及び知財強化施策
1.知財組織開発経緯
1.1 知財組織開発の背景
1.2 JT知財組織開発の取り組み
1.2.1 JT知財部門の組織開発
1.2.2 知財組織のさらなる進化
1.2.3 グローバル知財体制の構築
2.知財強化重点施策及び権利活用方針
2.1 知財体制構築と強化重点施策
2.1.1 知財戦略立案及びインテリジェンス機能(Strategy and Intelligence)
2.1.2 出願及び権利化機能(Filing and Prosecution)
2.1.3 知財渉外機能(License and Exploitation)
2.2 知財権利活用戦略
2.3 知財権利事例
3.人財育成・組織力強化
3.1 知財部員の育成
3.2 社内研修・啓蒙活動
3.3 多様な人財を含む組織運営・ライフワークバランス
3.4 組織力
第10節 日本電産における知財力強化のための組織・体制の構築
1.日本電産について
2.日本電産 知財力強化の基本方針
3.他社に勝つパテントポートフォリオの構築
4.パテントポートフォリオマネジメント 活動の推進
5.知財リスクの低減
6.日本電産におけるグローバル知財活動
7.知財業務のオンライン化と管理システムの統合
8.Nidec Patentバッジ活動と報奨制度の統一
9.組織の統合・強化
10.まとめ
第11節 ナブテスコにおける知財力強化のための組織・体制の構築と戦略の実行
1.はじめに
2.ナブテスコの知財経営戦略
2.1 知財経営戦略の目的
2.2 知財経営戦略の実行体制
2.2.1 知財経営戦略体制と知的財産部のミッション
2.2.2 知財経営戦略活動の概要(経営者型)
2.2.3 カンパニー知財戦略活動(経営コンサル型)
2.2.4 事業競争力を強化する知財戦略活動(知財管理者型)
2.2.5 知的財産部の組織体制と活動内容
3.IPランドスケープの活動事例紹介
3.1 IPランドスケープの定義
3.2 IPランドスケープの実践方法
3.3 アンゾフの成長マトリックスに基づくIPランドスケープの実行
3.4 風力発電事業におけるIPランドスケープ実施事例
3.4.1 新事業、M&A候補探索(多角化(D))
3.4.2 ニーズ探索、新技術開発(製品開発(B))
3.5 IPランドスケープ活動の社内展開
4.DX社会における知的財産部の変革
第12節 古河電工における知財活動体制とその取り組み
1.知財活動指針
2.知的財産活動
2.1 活動概要
2.2 三位一体活動の体制
2.3 知的財産活動の運営体制
2.4 SBU-IP活動
2.5 知財情報活用の促進
2.6 体制を支える教育/人材育成と報奨制度
3.活動事例
3.1 細径超多心光ファイバケーブル
3.2 波長可変レーザ(ITLA:Integrable Tunable Laser Assembly)製品
3.3 車載周辺監視レーダ
3.4 サーマル製品
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