第1節 細胞内動態を制御する核酸デリバリー用材料ssPalmの開発
はじめに
1.核酸送達用デリバリーシステムにおける細胞内動態・崩壊制御の重要性
2.脂質用材料ssPalmの設計
2.1 ssPalmの基本構造
2.2 脂質の親油基構造の改変による動態制御
3. ssPalmEを基盤としたワクチン開発
4. 粒子内加水分解反応を利用して自己崩壊するssPalmの開発
4.1 オレイン酸足場の導入
4.2 超分解性ssPalmの開発
4.3 ssPalmO-Pheの機能評価
4.4 ssPalmのアンチセンス核酸デリバリーシステムとしての応用
おわりに
第2節 薬物ナノ結晶製剤の眼内動態評価と眼疾患治療への応用性
はじめに
1.眼の構造と特徴
2.眼科用医薬品の投与方法と点眼薬の薬物吸収機構
2.1 眼疾患における薬物の投与方法
2.2 点眼薬の薬物吸収機構
2.3 角膜のバリア機能
3.難溶性薬物のナノ結晶化
3.1 ナノテクノロジー
3.2 ナノ結晶の調製方法
3.3 ナノ結晶の特徴
3.4 ナノ結晶粒子の細胞内への取り込み
4.ナノ結晶点眼剤による眼内薬物送達システム
4.1 ナノ結晶点眼剤の眼毒性への影響
4.2 ナノ結晶点眼剤の薬物眼内移行性
4.3 ナノ結晶点眼剤の眼疾患治療への応用
おわりに
第3節 デンドリマーの表面修飾によるリンパ節へのデリバリーシステムの構築
はじめに
1.リンパ節へのDDS
2.リンパ節内の免疫細胞へのDDS
2.1 デンドリマー表面でのアニオン性官能基
2.2 フェニルアラニン修飾カルボキシ末端デンドリマーによるpH応答性DDS
3.リンパ節内のがん細胞のイメージング
おわりに
第4節 ニオソームを利用した抗がん剤の新規デリバリーシステムの設計と開発
はじめに
1.ニオソームの調製
1.1 Spanの構造及び性質
1.2 調製したSpanニオソームの物理化学的特性
1.3 Spanニオソームの溶血活性の評価
2.調製したニオソームの機能評価
2.1 水溶性物質カルセインのSpanニオソームからの放出挙動
2.2 Spanニオソームの体内動態特性の評価
おわりに
第5節 自己崩壊機能を搭載した球状核酸の精密設計とキャリアフリーDDS製剤の創製
はじめに
1.球状核酸の機能と医療応用
1.1 球状核酸の医療応用への展開
2.自己崩壊機能を搭載した球状核酸の構造設計
2.1 自己崩壊性高分子
2.2 自己崩壊性高分子−核酸医薬コンジュゲートからなるナノ構造体の精密設計と自己組織化
3.今後の展望
第6節 ロッド状ベシクル構造体の抗がん剤デリバリーへの応用
はじめに
1.体内動態におけるキャリア形状の重要性
1.1 組織集積性
1.2 細胞内移行性
1.3 細胞内経路
2.両親媒性ポリペプチドを用いたチューブ状構造体の開発
2.1 ヘリックスの凹凸によって制御される集合体形状
2.2 異なる長さを有するチューブ状集合体の開発
2.3 細胞内移行性とアスペクト比
3.DDSへの応用
3.1 シーリング
3.2 抗がん剤の内包
3.3 腫瘍集積および抗腫瘍成長抑制効果
おわりに
第7節 中枢を標的とした経鼻投与製剤へのイオン液体の適用とその有用性
はじめに
1.経鼻投与による脳への薬物送達
1.1 中枢への薬物送達が可能な投与法:経鼻投与とは
1.2 中枢標的経鼻投与製剤の製剤設計
2.イオン液体の医薬品分野への応用
2.1 イオン液体とは
2.2 イオン液体を利用した難溶性薬物の溶解性改善
2.3 薬物のイオン液体化
2.4 水中におけるイオン液体の分子構造の解析
2.5 イオン液体を利用した経皮吸収と経口吸収
3.中枢標化経鼻投与製剤へのイオン液体の適用とその有用性
3.1 非ステロイド性抗炎症薬のNose-to-Brainデリバリー
3.2 エトドラクからなるイオン液体のキャラクタリゼーション
3.3 イオン液体化による鼻腔内滞留性と脳送達性の向上
3.4 イオン液体化による脳内での炎症抑制効果
おわりに
第8節 ペルフルオロ構造を利用したペプチドや核酸の細胞内送達技術
はじめに
1.ペルフルオロ構造を利用したペプチドの細胞内送達技術
1.1 細胞膜透過性ペプチド
1.2 ペルフルオロ構造を有するポリペプチド、ペプトイドおよびペプチド核酸
1.3 ペルフルオロ構造を有するペプチド
2.ペルフルオロ構造を利用した核酸の細胞内送達技術
2.1 核酸の細胞内送達
2.2 ペルフルオロ修飾核酸
2.3 ペルフルオロ修飾核酸の今後と展望
結語
第9節 ペプチド会合体のDDS
はじめに
1.ペプチドが形成する構造
1.1 アミノ酸の分類
1.2 αヘリックス
1.3 Coiled-coil (CC)
1.4 βシート
1.5 ターン
1.6 アミロイド線維
2.ペプチド会合体と薬物の複合体
2.1 CC-薬物複合体
2.1.1 CC-単鎖抗体
2.1.3 CC-(抗体)6
2.1.3 CC-抗体薬物コンジュゲート
2.1.4 CCミセル
2.1.5 CC中空ナノ構造体
2.2 βシート-薬物複合体
2.2.1 βシートファイバー-薬物複合体
2.2.2 βシートナノチューブ
おわりに
第10節 がん、後眼部(網膜)へのナノゲルエマルション型薬物送達システム
はじめに
1.ナノゲルエマルションの特徴
1.1 ナノゲルエマルション
1.2 安定性
1.3 薬物徐放性
1.4 生体適合性
1.5 体内分布動態
2.経皮送達・皮膚障害の治癒
2.1 経皮送達
2.2 皮膚障害の治癒
3.がんへの送達
3.1 生体外評価
3.2 動物実験
4.後眼部(網膜)への送達
4.1 生体外評価
4.2 動物実験
5.まとめ
第11節 遺伝子吸入剤の開発
はじめに
1.遺伝子治療用原薬に導入されるDDS技術および経気道投与のアプローチ
2.遺伝子治療用原薬の吸入製剤化における課題
3.遺伝子治療用原薬の吸入粉末製剤化
3.1 噴霧乾燥法
3.2 薄膜凍結乾燥法
3.3 噴霧急速凍結乾燥法
4.遺伝子吸入剤の開発・研究に関する著者らの成果・知見
4.1 SFD法によるpDNA吸入粉末剤の開発
4.2 SFD法によるsiRNA吸入粉末剤の開発
4.3 遺伝子吸入剤に適した評価法の確立
おわりに |