第1章 量子センサ
第1節 IV族色中心を含む爆轟ナノダイヤモンドを用いた温度センシング
(藤原 正規,水落 憲和)
1.はじめに
2.色中心の構造と発光スペクトル
3.IV 族色中心を含む爆轟ナノダイヤモンドの合成
4.爆轟ナノダイヤモンドを用いた全光学的温度計測法
5.ダイヤモンドセンサのサイズと温度感度との関係
6.おわりに
第2節 蛍光性ダイヤモンドナノ粒子を用いたpH計測センサの開発
(五十嵐 龍治)
1.はじめに―生命系のpHを計測するために
2.pHを計測するナノ量子センサはいかにして開発されてきたか
3.まとめ―生命系のpH計測を超えて
第3節 蛍光性ダイヤモンドナノ粒子を用いた細胞温度計測センサの開発
(藤原 正澄)
1.はじめに
2.色欠陥中心を用いた温度計測法
3.光検出電子スピン共鳴を用いた温度計測の実際
4.生体試料への応用
5.おわりに
第4節 生体ナノ量子センサによる単一細胞レベル温度計測手法の開発
(湯川 博)
1.はじめに
2.ナノ量子センサと光検出磁気共鳴(ODMR)計測によるイメージング技術
3.ナノ量子センサによるin vitro 細胞計測
4.ナノ量子センサによるin vivo 生体内計測
5.in vivo 計測における課題と展望
6.おわりに
第5節 蛍光性ダイヤモンドナノ粒子による細胞内熱伝導率計測
(鈴木 団)
1.はじめに
2.動 機
3.蛍光性ダイヤモンドナノ粒子のハイブリッド化
4.局所的な熱伝導率の計測
5.更新された値から導かれる細胞内温度上昇
6.おわりに
第6節 ダイヤモンド量子センサによるリン脂質ラベルフリー計測手法の開発
(石綿 整)
1.はじめに―細胞膜計測
2.ダイヤモンド薄膜表面における量子センサを用いたナノスケールにおけるラベルフリー計測
3.量子センサ(NVセンタ)を用いたNMR計測(NV-NMR)
4.脂質二重層ダイナミクスとナノスケール計測
5.2次元分子拡散シミュレーション
6.ナノスケールNMR・量子温度計測を用いた脂質二重層相転移計測
7.おわりに
第2章 量子デバイス
第1節 蛍光性ダイヤモンドナノ粒子を用いた光検出磁気共鳴顕微鏡の開発
(五十嵐 龍治)
1.NVセンタはなぜ高感度なのか?
2.蛍光性ダイヤモンドナノ粒子に用いる光検出磁気共鳴計測法
3.まとめ―ナノダイヤモンドNVセンタを用いた光検出磁気共鳴顕微鏡の開発
第2節 量子技術を用いたラベルフリー超解像顕微鏡の開発
(馬越 貴之)
1.プラズモンを用いたラベルフリーな超解像顕微鏡:近接場光学顕微鏡
2.生命科学応用へ向けた高速近接場光学顕微鏡の開発
3.生命科学応用へ向けた高安定な近接場光学顕微鏡の開発
4.その他の近接場光学顕微鏡技術
5.まとめ
第3章 量子理論に基づく解析・分析手法
第1節 電子スピン分極の空間映像化を用いる量子計測―光反応中間体の動的立体効果の解析
(小堀 康博)
1.はじめに
2.光電荷分離過程で生成する中間体構造の解析
3.励起子分裂で生成する多重励起子スピンの量子計測
4.おわりに
第2節 量子もつれ光による時間分解分光手法の開発
(藤橋 裕太,石崎 章仁)
1.はじめに
2.量子もつれ光子対の生成と量子状態
3.分子系と輻射場の相互作用
4.単一光子時間分解蛍光分光の理論
5.もつれ光子対によるCW励起時間分解分光の理論
6.まとめ
第3節 量子トモグラフィを用いた密度行列の分光学的測定法
(大畠 悟郎)
1.はじめに
2.密度行列
3.量子トモグラフィ
4.2光子吸収過程を利用したDMS
5.4 光波混合過程を利用したDMS
6.周波数領域DMS
7.おわりに
第4節 光量子による放射性核種分析法の開発
(富田 英生,寺林 稜平)
1.放射性炭素同位体とその応用
2.レーザー吸収分光に基づく14C分析の原理
3.中赤外CRDS に基づく14C分析システムの概要
4.応用例1:薬物動態分析への適用
5.応用例2:植物生理学への適用―稲の生育
6.まとめと今後の展望
第5節 量子ビームを用いた2次イオン質量分析法
(松尾 二郎)
1.まえがき
2.イオン衝突と2次粒子放出
3.超高空間分解能質量イメージング技術
4.生体分子のSIMS分析
5.最新のSIMS分析技術
6.免疫染色法質量イメージング技術
7.MeV-SIMS法と大気圧下でのSIMS 測定
8.おわりに
第4章 量子材料
第1節 量子技術を用いた生体関連分子の高核偏極化を可能にする色素材料
(西村 亘生,楊井 伸浩)
1.はじめに
2.Triplet-DNPの進展とメカニズム
3.易溶性・高安定性偏極源の模索
4.水溶性偏極源の開発
5.ナノ材料による水の高偏極化
6.おわりに
第2節 量子検出のためのアルキン標識生理活性物質の開発
(塗谷 睦生)
1.蛍光では見えない分子の可視化に向けて
2.アルキンタグ
3.アルキンタグ・ドーパミンの創出
4.アルキンタグ・オキシトシンの創出
5.おわりに
第5章 医療分野における量子技術
第1節 量子理論によるガンマ線を用いた革新的核医学診断技術の開発
(島添 健次,上ノ町 水紀)
1.核医学診断技術の進展
2.PET と量子技術
3.もつれ光子対核医学診断技術
4.将来展望
第2節 生体ナノ量子センサによるがん研究・診断技術の開発
(今岡 達彦,鱧屋 隆博,柳原 啓見,森岡 孝満,臺野 和広,飯塚 大輔,大内 則幸)
1.緒 言
2.培養細胞におけるがん研究技術の開発
3.実験動物におけるがん研究技術の開発
4.がん診断技術の開発
5.生体ナノ量子センサの安全性
6.がん研究・診断における既存技術と生体ナノ量子センサ計測の融合の可能性
7.結 語
第3節 量子センサを用いたブレインマシンインターフェイスの開発―センサ機構を中心に
(門脇 慎,黒住 和彦,澤田 和明,瀬藤 光利)
1.はじめに
2.BMIの概観
3.BMIのセンサ機構
4.量子センサを用いたBMIセンサ機構の開発
5.おわりに
第4節 動的核偏極法の医療応用
(松尾 政之,兵藤 文紀)
1.はじめに
2.超偏極MRI
3.動的核偏極法(DNP)
4.DNP法の課題と展望
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