第1節 フェムト秒レーザーパルス励起によるテラヘルツ波放射とその応用
1.フェムト秒レーザーパルス励起によるテラヘルツ波放射:電気双極子放射
1.1 差周波過程(光整流)
1.2 光電流
1.2.1 光伝導スイッチによる光電流
1.2.2 光デンバー効果による光電流
1.2.3 シフト電流
1.2.4 超伝導電流
1.2.5 プラズマ中のドリフト電流
1.3 コヒーレントフォノン生成
1.4 円偏光フォトガルバニック効果
1.5 光誘起相転移
2.フェムト秒レーザーパルス励起によるテラヘルツ波放射:磁気双極子放射
2.1 光誘起磁化減少
2.2 光誘起磁化変調
2.3 逆ファラデー効果
2.4 スピン波生成
2.5 スピン流生成
3.テラヘルツ波放射を利用した応用例:強誘電体や磁性体におけるドメイン観察
第2節 注入型テラヘルツ波パラメトリック発生器による多波長発生と検出手法
1.テラヘルツ波パラメトリック光源
2.光注入型テラヘルツ波パラメトリック発生器
3.テラヘルツパラメトリック検出
4.テラヘルツ波パラメトリック発生/検出を用いたリアルタイム分光器
4.1 is-TPGの高速波長可変化
4.2 is-TPGからの多波長同時発生/検出
4.3 多波長is-TPGを用いたリアルタイム分光識別
第3節 波長可変バックワードテラヘルツ波パラメトリック発振の開発
1.バックワードテラヘルツ波パラメトリック発振
1.1 位相整合条件
1.1.1 波長可変性
1.2 実験光学系
1.2.1 サブテラヘルツ周波数領域での高出力化
1.2.2 非破壊テラヘルツ波イメージング応用
第4節 共鳴トンネルダイオードを用いたテラヘルツ波発振の原理、特性と高性能化
1.共鳴トンネルダイオードの基本動作
1.1 基本構造
1.2 放熱構造
2.共鳴トンネルダイオードの発振原理、バイアス回路
2.1 発振原理
2.2 バイアス回路
3.高出力化
3.1 オフセット給電構造
3.2 単体デバイスの高出力化
3.3 発振器アレイ
3.4 RTDデバイスの特性まとめ
第5節 テラヘルツ量子カスケードレーザーの高出力化、高温動作の研究動向
1.THz-QCLの開発動向
2.高出力THz-QCLの開発動向
3.THz-QCLの室温発振に向けた研究動向
第6節 フォトミキシングによるテラヘルツ波の生成、制御技術
1.テラヘルツ波通信の研究動向
1.1 伝送距離
1.2 変調技術
2.フォトミキシングによるテラヘルツ波の生成
2.1 フォトミキシングの原理
2.2 フォトミキサの開発動向
3.フォトミキシングにおける位相制御
3.1 位相変化の方法
3.2 位相制御によるパワー合成とビームステアリング
3.2.1 アレー化の効果
3.2.2 アレーフォトミキサによるパワー合成
3.2.3 光フェーズドアレーによるビームステアリング
第7節 フォトニック結晶導波路を用いた高効率テラヘルツ波発生技術
1.THz波発生技術
1.1 THzギャップ克服への様々なアプローチ
1.2 差周波発生(DFG)によるTHz波発生(THz-DFG)
2.二次元フォトニック結晶導波路による高効率THz-DFG
2.1 フォトニック結晶
2.2 二次元フォトニック結晶導波路(PhC-WG)
2.3 低群速度・低分散(LVLD)-PhC-WG
3.LVLD-PhC-WG構造設計とTHz-DFGの検証
3.1 LVLDフォトニックバンド計算による構造最適化
3.2 パルス光伝搬シミュレーションによるTHz-DFGの検証
3.3 THz-DFGの周波数可変性
4.集積型LVLD-PhC-WGからの差周波発生
4.1 PhC-WGを介した集積化
第8節 電気光学ポリマーを用いたテラヘルツ波発生・検出技術の開発
1.光変調やテラヘルツ応用に向けたEO結晶とEOポリマーの光学特性
2.EOポリマーを用いたテラヘルツ波発生・検出のための新規プロセス技術
2.1 EOポリマー転写法
2.2 EOポリマーフリースタンディング膜・積層膜作製法
3.EOポリマーを用いたテラヘルツ波発生
4.EOポリマーを用いたテラヘルツ波検出
4.1 EOポリマーのシュタルク効果を用いたテラヘルツ波検出
4.2 EOポリマーの電気光学(EO)効果を用いたテラヘルツ波検出
第9節 強磁性金属薄膜からのテラヘルツ波放射
1.磁化歳差ダイナミクスによるテラヘルツ波放射
1.1 磁化歳差ダイナミクスとLLG方程式
1.2 強磁性金属薄膜からのテラヘルツ波放射
1.3 MnCrAlGe高配向極薄膜におけるサブテラヘルツ磁化ダイナミクス
2.超高速スピン流を用いたテラヘルツ波放射
2.1 超短パルスレーザーによる超高速スピンダイナミクス励起
2.2 スピン流とテラヘルツ波発生
2.3 材料依存性と設計指針
2.3.1 配向多結晶CoFe薄膜からのテラヘルツ波放射
2.3.2 Co基ハーフメタルホイスラー合金薄膜からのテラヘルツ波放射
第10節 テラヘルツ自由電子レーザーによる水中光音響波発生とその評価
1.光音響波の発生と利用
1.1 光波と音波
1.2 光音響波発生の原理
1.3 光音響波の測定法
1.4 光音響波の利用
1.5 従来の光音響波発生法の問題点とテラヘルツ光利用
2.テラヘルツ自由電子レーザー
2.1 高強度テラヘルツパルス光の発生
2.2 テラヘルツ自由電子レーザー
2.3 単一テラヘルツパルス光の切り出し
3.テラヘルツ光誘起水中光音響波発生と観測
3.1 光音響波の発生・検出装置
3.2 光音響波パルス列の発生
3.3 単一光音響波パルスの発生
4.光音響波の応用
4.1 混合溶液の組成測定
4.2 水中アクチンタンパク質重合体の断片化
第11節 高温超伝導体を用いた小型テラヘルツ波発振器の開発と高性能化
1.小型テラヘルツ波発振器について
2.超伝導体を用いた高周波電流の発生について
3.銅酸化物高温超伝導体Bi2Sr2CaCu2O8+δ (Bi2212)の単結晶とテラヘルツ波発生について
4.Bi2212単結晶を用いたテラヘルツ波発振器の発振特性について
4.1 発振周波数特性
4.2 発振強度特性
4.3 発振線幅特性
4.5 発振特性の制御技術と応用化に向けた試み
5.Bi2212単結晶を用いたテラヘルツ波発振器の高性能化に向けて
5.1 素子自己発熱への対策
5.2 素子の加工・配線方法の最適化
5.3 発振素子に用いる結晶材料特性の最適化
第12節 超短パルスレーザーを用いたリアルタイムテラヘルツ波形検出技術とその応用
1.シングルショットテラヘルツ分光手法の原理
1.1 反射型エシェロンを用いたシングルショットテラヘルツ分光技術
1.2 チャープパルスを用いたシングルショットテラヘルツ分光技術
2.シングルショットテラヘルツ分光手法の応用
2.1 反射型エシェロンを用いた高速テラヘルツラインイメージング
2.2 フェムト秒レーザー加工初期過程におけるテラヘルツ放射計測
2.3 デバイスから放射されるテラヘルツ波の電場波形計測
3.まとめと今後の展望
第13節 マイクロ光周波数コムによるTHzキャリア発生と低位相雑音技術
1.光周波数コム
1.1 マイクロコム
1.2 マイクロコムの発生
1.3 マイクロコムの位相雑音測定
1.3.1 マイクロコムの低位相雑音化
1.3.2 冷却レーザーを用いたマイクロコムの低雑音化
1.3.3 2波長自己遅延ヘテロダイン干渉計を用いたマイクロコムの低雑音化
1.3.4 位相雑音比較
第14節 遠赤外・テラヘルツ自由電子レーザーの開発と応用
1.自由電子レーザー
2.産研テラヘルツ自由電子レーザーの特徴
3.FELを用いた実験に必要な利用環境の構築
4.物質との相互作用(線形応答)
5.物質との相互作用(非線形応答)
6.他の照射実験および今後の展開
第15節 テラヘルツエレクトロニクスを用いたグラフェン光検出器の光?電気変換プロセス解明
1.オンチップテラヘルツ分光法
1.1 時間領域分光法
1.2 周波数領域分光法
2.グラフェンにおける超高速光電変換
2.1 新規デバイス構造による超高速光電流検出
2.2 グラフェンにおける光電変換プロセスの解明
2.2.1 光電流の発生および伝播のメカニズム
2.2.2 光電流の減衰メカニズム
2.2.3 光電変換過程の全貌
第16節 MEMS技術を用いた室温動作・高感度テラヘルツ検出器の開発
1.微小電気機械システム(MEMS)共振器を用いたテラヘルツ・赤外ボロメータ
2.化合物半導体(GaAs)両持ち梁MEMS共振器を用いたテラヘルツ・赤外ボロメータ
3.MEMSボロメータの信号読み出しと動作速度
4.MEMSボロメータの周波数雑音、感度とダイナミックレンジ
5.MEMSボロメータの光検出感度
6.MEMSボロメータの感度スペクトル
7.梁の内部応力の制御による感度向上
8.多孔性フォノニック構造によるMEMSボロメータの感度向上
9.MEMS共振器の機械的非線形性とモード間結合効果
第17節 フェルミレベル制御バリアダイオードを用いたテラヘルツ波検出器
1.テラヘルツ波検出器の課題
2.FMBダイオードの特徴と特性
2.1 FMBダイオードの特徴
2.2 FMBダイオードの基本特性
3.FMBダイオードの実装構成改良
4.FMBダイオードによるヘテロダイン検波
5.FMBダイオードのアレイ化とイメージングへの適用
6.FMBダイオードの無線伝送への適用
第18節 超伝導技術によるテラヘルツ波検出器の高感度化
1.超伝導体の特徴
1.1 超伝導体ギャップ
1.2 直流抵抗率と比熱の温度変化
1.3 交流における複素電導度と表面インピーダンス
2.超伝導体検出器
2.1 力学インダクタンス検出器
2.2 超伝導転移端センサー
2.3 超伝導トンネル接合検出器
2.4 超伝導単一検出器
2.5 SISミキサー
2.6 HEBミキサー
2.7 作製プロセス
3.超伝導検出器の高感度化
3.1 感度の理論限界
3.2 準粒子寿命の延長
3.3 検出効率の向上
3.4 応答度の向上
3.5 雑音対策
第19節 テラヘルツ波発生・検出へ向けた有機非線形光学結晶の開発
1.有機非線形光学結晶の諸特性
1.1 テラヘルツ波発生へ向けた有機非線形光学結晶の開発状況
1.1.1 有機非線形光学結晶に対するアニーリング処理とレーザー損傷閾値向上への効果
1.1.2 気相成長による有機非線形単結晶薄膜を用いたテラヘルツ波発生
1.1.3 有機非線形光学結晶へのソフトマテリアルを使用したARコートとテラヘルツ波発生
1.2 有機非線形光学結晶を用いたテラヘルツ波検出への試み
第20節 吸収率と熱応答性を両立したテラヘルツ波吸収体の開発
1.研究背景
1.1 従来のテラヘルツパワーメーター
1.2 応答時間の重要性
1.3 吸収率と熱応答性の両立を妨げる要因
2.吸収率と高速熱応答性を両立したテラヘルツ波吸収体の開発
2.1 吸収機構
2.2 熱伝達機構
2.2.1 金属薄膜による熱応答性の向上
2.2.2 準中空構造による熱応答性の向上
2.3. 吸収体の作製方法
2.3.1 光造形3Dプリント技術を用いた樹脂中空構造体の製作
2.3.2 無電解めっき法を用いた金属薄膜の形成
2.4 作製サンプル及び評価方法
2.5 吸収特性および熱応答特性
2.5.1 Ni-Pめっき膜の導電損失による吸収率の向上
2.5.2 Ni-Pめっき膜厚が光学特性に与える影響
2.5.3 無電解めっき膜による熱応答特性の向上
2.6 構造最適化による熱応答性の向上
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