水素 H2 書籍
 
No.2266
水素の製造とその輸送,貯蔵,利用技術
アンモニアの低温・低圧合成と新しい利用技術

水素利用技術集成  Vol.6

〜炭素循環社会に向けた製造・貯蔵・利用の最前線〜

発刊 : 2024年4月   体 裁 : B5判 232頁   定 価:58,300円(税込)

発行:(株)エヌ・ティー・エス   販売:(株)技術情報協会   ISBN:978-4-86043-893-7 C3043


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・実用化への研究が進む水素の製造・貯蔵・利用の最新技術を詳解!
・水素が引き起こす金属材料の脆化メカニズムと  抑制技術も解説!
・水素と共に注目が高まる「メタネーション」、  「アンモニア」の最新研究も紹介!


■ 著者紹介

【監 修】  
市川 貴之 広島大学 大学院先進理工系科学研究科 教授
   
【執筆者】(掲載順) 
市川 貴之 広島大学 大学院先進理工系科学研究科 教授
福島 知宏 北海道大学 大学院理学研究院化学部門 講師
村越  敬 北海道大学 大学院理学研究院化学部門 教授
宍戸 哲也 東京都立大学 都市環境科学研究科 教授
坪ノ内優太 新潟大学 自然科学系 特任助教
Zaki Zahran 新潟大学 自然科学系 客員研究員
八木 政行 新潟大学 自然科学系 教授
Linghui Li 筑波大学 大学院理工情報生命学術院
近藤 剛弘 筑波大学 数理物質系 教授/東北大学 材料科学高等研究所 特任教授
森下 政夫 兵庫県立大学 大学院工学研究科 教授
松澤 幸一 横浜国立大学 大学院工学研究院 准教授
久保 由治 東京都立大学 都市環境学部 教授
森下 泰地 大阪大学 大学院工学研究科
橋本 大輝 大阪大学 大学院工学研究科
櫻羽 真煕 大阪大学 大学院工学研究科
星本 陽一 大阪大学 大学院工学研究科附属フューチャーイノベーションセンター 准教授
鈴木 正史 あいち産業科学技術総合センター 産業技術センター化学材料室 主任研究員
濱口 裕昭 あいち産業科学技術総合センター 産業技術センター化学材料室 主任研究員
伊原 良碩 株式会社伊原工業 代表取締役
梶木 盛也 株式会社大林組 グリーンエネルギー本部 担当部長
高井 健一 上智大学 理工学部 教授
近藤 亮太 関西大学 化学生命工学部 准教授
花田 信子 早稲田大学 先進理工学部 専任講師
齋藤 寛之 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 量子技術基盤研究部門 グループリーダー
早川 幸男 岐阜大学 工学部 助教
大出  剛 東京海洋大学 学術研究院 特任教授
山元 康博 株式会社名村造船所 船舶海洋事業部設計本部技術開発センター センター長
牧平 尚久 岩谷産業株式会社 岩谷水素技術研究所 担当部長
首藤登志夫 東京都立大学 大学院都市環境科学研究科 教授
礒原豊司雄 日本製鉄株式会社 技術総括部 部長代理
堀 慎一朗 パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 電材&くらしエネルギー事業部 環境エネルギーBU 水素プロジェクトリーダー
安井 健治 パナソニック株式会社 グローバル環境事業開発センター 環境エネルギー事業推進 室 主務
神 戸 市  
小笠原 慶 東京ガス株式会社 水素・カーボンマネジメント技術戦略部 革新的メタネ―ション技術開発グループマネージャー
坪田  潤 大阪ガス株式会社 エネルギー技術研究所 フェロー
安達香奈子 株式会社IHI 資源・エネルギー・環境事業領域カーボンソリューションSBU技術センター カーボンソリューション設計部
中田谷直広 日立造船株式会社 環境事業本部開発センターWtEプロジェクトグループ 課長代理
武安光太郎 筑波大学 数理物質系 助教(現:北海道大学 触媒科学研究所 准教授)
岡アあづさ 東洋エンジニアリング株式会社 次世代技術開拓部 プログラムリーダー
段野孝一郎 株式会社日本総合研究所 リサーチ・コンサルティング部門 プリンシパル/戦略企 画部 部長   
京藤 正浩 日揮グローバル株式会社 サステナブルソリューションズ ローカーボンエネルギー&ケミカル本部
プロジェクトマネージャー アンモニアプロジェクトアドバイザー
片山  祐 大阪大学 産業科学研究所 准教授
菊地 隆司 北海道大学 大学院工学研究院 教授
植野 敬弘 日本エア・リキード合同会社 水素エネルギー事業本部 本部長
平田 惇二 日本エア・リキード合同会社 水素エネルギー事業本部
魏  弘之 日本エア・リキード合同会社 水素エネルギー事業本部
岡田 佳巳 千代田化工建設株式会社
恒見 清孝 国立研究開発法人産業技術総合研究所 エネルギー・環境領域ゼロエミッション研究 企画室 研究企画室長
伊藤 吾朗 茨城大学名誉教授/大学院理工学研究科 特命研究員
大熊 隆次 JFEテクノリサーチ株式会社 機能材料ソリューション本部 環境耐久性・腐食解析 センター 主査
岡ア 三郎 株式会社神戸工業試験場 生産本部材料試験部技術統括室
吉川 倫夫 株式会社神戸工業試験場 生産本部材料試験部疲労試験課
鶴井 宣仁 株式会社神戸工業試験場 代表取締役副社長

■ 目  次

 
序章 水素の製造・利用技術の最新動向    《市川 貴之》

 
第1章 水素製造のための触媒開発

第1節 水電解電極触媒の開発    《福島 知宏/村越 敬》
 1.水電解反応の基礎
 2.電子移動反応機構
 3.酸素発生反応機構
 4.計算科学による反応機構解析
 5.材料特性
 6.安定性
 7.機械学習解析
 8.中間体分光計測
 9.展望    

第2節 低温でアルコールから水素を製造する触媒の開発    《宍戸 哲也》
 1.はじめに
 2.メタノールの水蒸気改質(SR)と酸化的改質(ATR)
 3.O2オン/オフサイクルによる触媒の耐久性評価
 4.O2オン/オフサイクルにおけるCuの酸化還元挙動
 5.Pd-CZA触媒の自己活性化能
 6.さいごに    

第3節 グリーン水素製造システムの構築に向けた高性能酸素発生電極触媒の開発
                           《坪ノ内 優太/Zaki Zahran/八木 政行》
 1.はじめに
 2.混合金属酸化物FeNiWOx電極触媒
 3.NiSx/C3N4ナノワイヤー電極触媒
 4.おわりに    

第4節 硫化ホウ素とグラフェンを用いた高活性・高寿命アルカリ水電解触媒
                                 《Linghui Li/近藤 剛弘》
 1.はじめに
 2.r-BSの合成と評価
 3.r-BSとグラフェンの複合体(r-BS+G)のOER活性
 4.ニッケルフォームに担持したr-BS+G触媒(r-BS+G-NF)
 5.おわりに    

第5節 タングステン炭化物を利用した白金フリー水素発生触媒の開発    《森下 政夫》
 1.はじめに
 2.強磁性コバルトナノ結晶ドープタングステン炭化物による水素生成
 3.CoドープW炭化物の触媒作用による水素生成反応の活性化エネルギー
 4.CoドープW炭化物の磁気的性質
 5.アンモニアボランの加水分解反応の熱力学サイクル
 6.CoドープW炭化物の内部磁場に起因する触媒反応機構
 7.プロトンと磁性金属との磁気双極子作用
 8.おわりに    

第6節 グリーン水素製造のための水電解の遷移金属系触媒    《松澤 幸一》
 1.背景
 2.アルカリ溶液中におけるZr二元酸化物系薄膜の酸素発生反応(OER)
 3.酸性溶液中のMn二元酸化物系薄膜の酸素発生反応
 4.まとめ

 
第2章 水素の製造技術

第1節 色素増感光電気化学セルを用いた水素発生技術の開発    《久保 由治》
 1.はじめに
 2.光電気化学セル(PEC)
 3.色素増感光アノード型電気化学セル(DS-PAEC)
 4..セルの調製
 5.色素増感光カソード電極型電気化学セル(DS-PCEC)
 6.タンデム型色素増感光電気化学セル
 7.おわりに    

第2節 粗水素を直接活用した複素環化合物の触媒的水素化反応
      ―有機ハイドライド法を応用したH2精製技術―
             《森下 泰地/橋本 大輝/櫻羽 真煕/星本 陽一》
 1.研究背景
 2.典型元素触媒を利用したLOHCによるH2精製
 3.おわりに    

第3節 メタン直接分解によるターコイズ水素製造技術の開発
              《鈴木 正史/濱口 裕昭/伊原 良碩》
 1.はじめに
 2.ターコイズ水素製造技術の開発動向
 3.金属触媒板を用いたターコイズ水素製造
 4.生成炭素の物性評価
 5.まとめ    

第4節 地熱由来電力を利用したグリーン水素サプライチェーンの構築    《梶木 盛也》
 1.はじめに
 2.地熱の利用
 3.サプライチェーンの構築
 4.大分県九重町での取り組み
 5.九重水素の供給
 6.ニュージーランド(NZ)水素サプライチェーン構築
 7.NZ水素の供給
 8.おわりに

 
第3章 水素の貯蔵技術

第1節 水素脆化メカニズム解明に向けた最近の研究と脆化抑制技術    《高井 健一》
 1.はじめに
 2.水素の吸着から水素脆化破壊まで
 3.水素脆化理論
 4.水素脆化破壊における潜伏期
 5.水素脆化感受性評価と破壊形態
 6.水素脆化破壊におけるき裂発生挙動の解析
 7.水素脆化抑制に向けた技術
 8.おわりに    

第2節 実用化に向けたMg系水素貯蔵材料の現況と動向    《近藤 亮太》
 1.マグネシウムとその利用
 2.マグネシウム系水素貯蔵材料
 3.水素貯蔵材料開発の動向
 4.作動温度・作動圧力の調整を目指して
 5.今後の展開と予測される用途

第3節 高活性マグネシウムの材料特性と水素貯蔵タンクの開発    《花田 信子》
 1.はじめに
 2.マグネシウムの水素吸蔵・放出反応速度の改善
 3.水素を熱媒体としたMgH2-カーボンナノチューブ複合体水素貯蔵タンク
 4.おわりに    

第4節 新規水素化物Al3FeH4の開発    《齋藤 寛之》
 1.はじめに
 2.水素吸蔵合金
 3.高温高圧水素化と放射光その場観察
 4.アルミニウム鉄合金水素化物
 5.おわりに

 
第4章 水素の利用技術

第1節 アンモニアを原料とした水素発電システム    《早川 幸男》
 1.背景と目的
 2.アンモニアを原料とした水素発電システムの概要
 3.Ru-Li/zeolite触媒によるアンモニアからの脱水素プロセス
 4.PMRによる水素分離精製プロセス
 5.アンモニアを原料とした水素発電システムと実証試験
 6.今後の展望    

第2節 水素燃料電池船の開発と社会実装    《大出 剛/山元 康博/牧平 尚久》
 1.はじめに
 2.社会実装に向けた取り組み
 3.水素燃料電池船の建造
 4.水素バンカリング
 5.エネルギー供給システム
 6.まとめ    

第3節 エンジンにおける水素の利用    《首藤 登志夫》
 1.自動車用燃料としての水素の意義
 2.燃料電池と比較した水素エンジンの利点と課題
 3.水素エンジンの出力と熱効率
 4.直接噴射式水素エンジン
 5.クローズドサイクル式水素エンジン
 6.水素キャリアを利用したエンジン    

第4節 水素を利用した還元鉄製造技術    《礒原 豊司雄》
 1.はじめに
 2.鉄鉱石からの鉄鋼製造(炭素による還元)
 3.水素による鉄鉱石の還元とCOURSE50プロジェクト
 4.高炉への水素のさらなる吹込みと課題
 5.シャフト炉による水素製鉄
 6.カーボンリサイクル高炉/シャフト炉
 7.GREINS(グレインズ)
 8.海外における水素製鉄の取り組み
 9.鉄鋼における水素利用の課題
 10.さいごに    

第5節 純水素型燃料電池の開発    《堀 慎一朗/安井 健治》
 1.水素型燃料電池システムの開発
 2.3電池連携によるエネルギーマネジメントシステム
 3.さいごに    

第6節 水素スマートシティ神戸構想の推進    《神戸市》
 1.はじめに
 2.水素スマートシティ神戸構想
 3.普及啓発
 4.おわりに

 
第5章 メタネーション・メタノール

第1節 再エネ水素によるメタネーション技術    《小笠原 慶》
 1.メタネーションの意義
 2.既存メタネーション技術の実証と地域連携への展開
 3.海外大規模e-methaneサプライチェーン構築
 4.革新的メタネーション技術開発
 5.e-methaneの社会実装拡大に向けた課題
 6.むすび    

第2節 再エネ水素と廃棄物由来バイオガスを活用したバイオメタネーション技術    《坪田 潤》
 1.はじめに
 2.日本の状況
 3.再エネ水素によるCO2のメタネーション
 4.バイオメタネーションの原理
 5.バイオメタネーションの方式
 6.下水汚泥を対象とするバイオメタネーション
 7.国土交通省下水道応用研究でのバイオメタネーション技術開発
 8.生ごみ由来バイオガスを対象とするバイオメタネーション
 9.おわりに    

第3節 合成メタンを製造する小型メタネーション装置の開発    《安達 香奈子》
 1.はじめに
 2.メタネーション技術
 3.小型メタネーション装置開発の経緯とコンセプト
 4.小型メタネーション装置の仕様
 5.適用事例    

第4節 清掃工場から排出される二酸化炭素を利用したメタネーション技術開発
                                        《中田谷 直広》
 1.メタネーション技術の紹介
 2.日立造船のこれまでの技術開発
 3.環境省委託事業における清掃工場を対象としたメタネーション
 4.まとめ    

第5節 Cu系触媒におけるメタノール合成のポテンシャルエネルギーダイアグラム
                                           《武安 光太郎》
 1.はじめに
 2.実験的アプローチの方法
 3.Cu(111)上に生成したフォーメートの水素化
 4.ジオキシメチレンの分解の活性化エネルギー
 5.Cu(111)表面におけるメタノール合成のポテンシャルエネルギーダイアグラム
 6.おわりに    

第6節 再生可能エネルギー由来の水素とCO2からのメタノール製造    《岡ア あづさ》
 1.はじめに
 2.メタノールの需要と日本における位置づけ
 3.メタノールの合成方法
 4.おわりに

 
第6章 アンモニアの合成

第1節 アンモニアの開発動向―日本の脱炭素政策とアンモニア活用    《段野 孝一郎》
 1.トランジションにおいて重要な役割を果たすアンモニア
 2.カーボンニュートラル実現に向けた日本のアンモニア活用戦略    

第2節 アンモニアの製造技術    《京藤 正浩》
 1.はじめに
 2.グレーアンモニアの製造方法
 3.ブルーアンモニアの製造方法
 4.グリーンアンモニアの製造方法
 5.おわりに    

第3節 水共存下での室温アンモニア電解合成    《片山 祐》
 1.リチウム媒介型の電気化学的窒素-アンモニア変換反応
 2.これまでの研究動向
 3.水添加系の開拓
 4.水の添加による性能への影響
 5.まとめと展望    

第4節 常圧220℃でのアンモニア電解合成    《菊地 隆司》
 1.はじめに
 2.アンモニア電解合成に関する既往の研究
 3.リン酸塩電解質を用いたアンモニア電解合成
 4.アンモニア電解合成電極触媒
 5.おわりに

 
第7章 水素の輸送技術

第1節 水素ステーションの現状と展望    《植野 敬弘/平田 惇二/魏 弘之》
 1.水素モビリティ社会の発展
 2.水素ステーションの現状
 3.商用の水素モビリティ    

第2節 LOHC-MCH法を用いる水素の大規模貯蔵輸送技術
          ―SPERA水素TMシステムの開発と実用化への取り組み    《岡田 佳巳》
 1.はじめに
 2.SPERA水素TMシステムの概要
 3.SPERA水素TMシステムの特長
 4.総合的な水素サプライチェーンシステム
 5.国際間水素サプライチェーン実証
 6.実用化に向けた取り組み
 7.コストダウン技術開発のシナリオ
 8.まとめ    

第3節 水素ステーションの定量的リスク評価    《恒見 清孝》
 1.はじめに
 2.方法
 3.結果
 4.考察
 5.まとめ

 
第8章 水素利用のための試験・評価技術

第1節 金属材料における水素脆化と水素の可視化技術    《伊藤 吾朗》
 1.はじめに
 2.金属材料におけるHE
 3.金属材料中の水素の可視化技術
 4.おわりに    

第2節 水素脆性評価試験    《大熊 隆次》
 1.はじめに
 2.水素チャージ法
 3.定荷重遅れ破壊試験
 4.定歪み遅れ破壊試験
 5.陰極水素チャージ低歪速度引張試験(陰極水素チャージSSRT)
 6.昇温脱離水素分析法
 7.水素可視化
 8.電気化学的水素透過試験
 9.まとめ    

第3節 金属材料の水素ガス環境中材料試験と分析・解析技術
                      《岡ア 三郎/吉川 倫夫/鶴井 宣仁》
 1.はじめに
 2.水素ガス密封型中空試験法
 3.超高圧水素ガス環境中ミニチュア試験法
 4.連続電解チャージ式低ひずみ速度引張試験における水素拡散の分析および解析
 5.おわりに

 
※本書に記載されている会社名,製品名,サービス名は各社の登録商標または商標です。 なお,必ずしも商標表示(R,TM)を付記していません。
 

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