第1節 エポキシ樹脂の低誘電化と接着性との両立
1.樹脂材料の低誘電化に向けた設計手法
2.誘電特性の観点から見た場合のエポキシ樹脂
3.低誘電エポキシ樹脂の開発事例
2.1 低分子タイプ
2.1.1 フッ素原子の導入によるアプローチ
2.1.2 分子設計、分子の回転運動の抑制によるアプローチ(フッ素原子非含有のエポキシ樹脂)
2.2 中分子タイプ
2.3 高分子タイプ
第2節 次世代高速通信用多層積層板向けPPE樹脂の設計とその特性評価
1.VS-PPEの開発
1.1 開発コンセプト
1.2 VS-970の性状
1.3 VS-970の硬化物特性
2.VS-970系組成物の評価とモルホロジー解析
2.1 VS-970/SEBS系
2.1.1 VS-970/SEBS系硬化物評価結果
2.1.2 VS-970/SEBS系モルホロジー観察
2.1.3 VS-970/SEBS系モルホロジー形成メカニズム
2.2 VS-970/反応性希釈剤系
2.2.1 反応希釈剤の選定
2.2.2 反応希釈剤の評価結果
2.3 VS-970/tBS/H1041系
3.積層板作製
3.1 VS-970配合系積層板の特性
4.補足評価
4.1 周波数依存性
4.2 組成物設計思想の検証
5.結論
第3節 低誘電特性を有するマレイミド樹脂の設計と応用
1.マレイミド樹脂とは
2.マレイミド樹脂の反応性
3.マレイミドの単独重合における硬化性 各種開始剤/硬化促進剤比較
4.マレイミド樹脂の硬化物性
5.マレイミド樹脂の構造と誘電特性
6.マレイミド樹脂の高周波領域、および高温領域における誘電特性
7.難燃性
8.高機能化 各種の材料との配合
8.1 エポキシ樹脂との配合
8.2 ポリフェニレンエーテル類との配合
8.3 炭化水素樹脂の配合
9.マレイミド樹脂を超える高耐熱・低誘電樹脂開発の試み
第4節 液状ビスマレイミドの開発とそれを利用した低線膨張複合材料への展開
1.高速通信における材料とその性質
1.1 電磁波の伝送速度と材料の関係
1.2 誘電率と材料の関係
1.3 低誘電材料と課題
2.液状ビスマレイミド LMIシリーズの開発
2.1 開発の経緯
2.2 LMIシリーズ
2.2.1 LMIシリーズの熱硬化
2.2.2 LMIシリーズの光硬化
2.3 LMIシリーズを用いたシリカ複合材料
2.3.1 シリカとの複合化
2.3.2 シリカ複合硬化物の機械・熱特性
2.3.3 シリカ複合硬化物の硬化度
第5節 芳香族ビニル化合物の精密重合技術と5G/6G時代の高周波基板向け芳香族ビニル系低誘電損失材料の開発
1.芳香族ビニル化合物と精密重合技術
2.ハーフチタノセンを用いたスチレンのシンジオ特異性リビング重合
2.1 芳香族ビニル化合物から誘導される機能材料に対する先端情報通信技術分野に於ける要求
2.2 次世代高速・高周波基板材料の材料設計
2.3 多分岐構造を有する可溶性ジビニルベンゼン系樹脂の合成
2.4 多分岐構造を有する可溶性ジビニルベンゼン系樹脂の特性
4.6G時代に向けた次世代低誘電材料の開発の取り組み
4.1 接着性の末端官能基を有する分岐ポリマーの開発
第6節 1,2-PB及び1,2-SBSの特性と高周波銅張積層板への応用
1.CCLの技術背景
2.高速通信CCL樹脂層に求められる特性
2-1 低誘電(Df, Dk)
3.熱硬化性材料としてのポリブタジエン
3-1 ポリブタジエンユニットの硬化
3-2 ポリブタジエンユニットの架橋方法
3-3 ポリブタジエン硬化物の物性
3-4 スチレンブタジエンスチレン共重合体(SBS)
3.5 分岐型二重結合含有難燃剤の添加
3.6 分岐型二重結合含有シランカップリング剤
4.熱硬化性ポリブタジエンの応用展開
4.1 ポリブタジエンユニットの酸化
4.2 部分的な水素化
4.3 1,2-ポリブタジエンユニットと機能性ユニットとの共重合体
4.3.1 耐熱性を有するユニットとの共重合
4.3.2 Tgに影響を及ぼす化学構造要素
4.3.3 Tgに影響を及ぼす側鎖の化学構造
4.3.4 CCLに必要とされる耐熱性ユニット
4.3.5 PIBMAの立体効果
4.3.6 共重合体への応用
4.3.7 PB/PIBMA共重合体硬化物の物性
4.3.8 PB共重合体溶解性試験
4.3.9 PB/PIBMA共重合体の混合物の硬化
第7節 アルカリ性水溶液で加工できる低誘電ポリマーの設計とその特性
1.アルカリ性水溶液を現像液に用いたネガ型感光性絶縁材料と誘電特性
2.β-ケト酸を含むポリマーの設計
3.サンプルの作製
3.1 β-ケト酸を含むポリマー (PHEMAMal) の合成
3.2 β-ケト酸を含むポリマー (PHEMAMal) の成膜
4.β-ケト酸を含むポリマー (PHEMAMal) の熱誘起脱炭酸反応
4.1 熱重量測定 (TGA) による解析
5.β-ケト酸を含むポリマー (PHEMAMal) の誘電特性
第8節 低誘電ポリマー/セラミックスのハイブリッド化と発泡・多孔質化技術
1.社会的背景
2.基板材料の開発状況
3.コンパウンディングの意味
3.1 COP-アルミナ複合材料
4.多孔質化による低誘電、低損失化のアプローチ
5.国際競争と目標スペック
第9節 構造制御シルセスキオキサンの合成法と低誘電率材料への応用
1.構造制御シルセスキオキサン(SQ)の合成
1.1 かご型SQの合成
1.1.1 一種類の置換基を有するT8化合物(T8R8)の合成
1.1.2 二種類の置換基を有するT8化合物(T8RxR’(8-x))の合成
1.1.3 大型POSS(Tn、n > 8)の合成
1.2 ダブルデッカー型SQ(DDSQ)の合成
1.2.1 四つの同一反応基を有するDDSQ
1.2.2 二つの同一反応基を有するDDSQ
1.2.3 非対称DDSQ(ヤヌスDDSQ)の合成
1.3 ラダー型SQ(LDSQ)の合成
1.3.1 二環式LDSQの合成
1.3.2 三環式LDSQの合成
1.3.3 多環式LDSQ(三つ以上の縮合環をもつ)の合成
2.構造制御SQに基づく低誘電率材料
2.1 POSSに基づく低誘電率材料
2.2 DDSQに基づく低誘電率材料
第10節 低誘電ハロゲンフリー難燃剤の特性と応用技術
1.伝送遅延と伝送損失
2.誘電理論と分子設計
2.1 比誘電率と Clausius-Mossotti の式
2.2 誘電正接とデバイ緩和
3.PQ-60難燃劑の特?
4.PQ-60難燃劑の応用例
第11節 5G, 6Gへ向けた低誘電性材料の3Dプリンティング技術
1.低誘電性材料の3Dプリンティング
1.1 低誘電性材料を用いる材料押出し法(MEX法)
1.2 低誘電性材料を用いる粉末床溶融法(PBF法)
1.3 低誘電性材料を用いる液槽光重合法(VPP法)
第12節 ミリ波での誘電率・導電率測定手法と装置の性能評価
1.ミリ波誘電率・導電率測定の重要性
1.1 誘電率とは
1.1.1 ミリ波における誘電率測定の重要性
1.2 導電率とは
1.2.1 ミリ波における導電率測定の重要性
2.誘電率と導電率が伝送に及ぼす影響
2.1 基板内の伝送損失
2.1.1 ミリ波の誘電率・導電率と性能の関係
2.1.2 誘電損失
2.1.3 導電損失
3.誘電率・導電率の実測
3.1 誘電正接と比導電率の周波数特性
3.2材料測定の基本装置
3.2.1 ミリ波における材料測定において重要な3つの物
3.2.2 ネットワークアナライザ
3.2.3 治具
3.2.4 ソフトウェア
3.3 誘電率測定装置
3.3.1 スプリットシリンダ共振器
3.3.2 ファブリペロー共振器
3.3.3 空洞共振器(TM共振器)
3.3.4 フリースペース法
3.4 導電率測定装置
3.4.1 ファブリペロー共振器(導電率)
4.ミリ波誘電率測定治具の見極め方
4.1 装置の見極めはとても重要
4.1.1 委託測定で同じ試料を複数社に依頼したら値が異なった?
4.2 測定器選定の時に注意して見る点
4.2.1 周波数特性が載っていない場合
4.2.2 簡単に測定できる値しか載せていない
4.2.3 スケールが意味もなく大きい
4.2.4 複数種の測定治具で同じ値が出るか?
4.3 ミリ波導電率測定治具の見極め方
4.3.1 周波数特性が載っていない場合
4.3.2 簡単に測定できる値しか載っていない場合
第13節 自由空間法を用いたミリ波/テラヘルツ波帯誘電率計測技術と高確度化
1.自由空間法を用いた誘電率測定
2.測定系と測定方法
3.角スペクトル法を用いた解析手法
4.電磁界解析シミュレーションによる解析手法の妥当性検証
5.不確かさ解析
6.低損失材料の誘電率測定結果
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