【10:30〜13:00】
【第1部】 エクソソームDDSの課題点と実用化への挑戦
東京医科大学 医学総合研究所 分子細胞治療研究部門 講師 吉岡 祐亮 氏
【講座主旨】
エクソソームは細胞が分泌するナノスケールの小胞であり、生体における天然の分子デリバリーシステムを担っている。このエクソソームの特徴に注目した新たなデリバリーシステムの開発が世界中で行われており、治療応用を示した実例も報告されている。しかし、技術的な問題点なども多く残っており、実用化に向けた研究段階である。本セミナーでは、エクソソームを用いたドラッグデリバリーシステムの可能性、その利点や問題点などを述べる。
【講座内容】
1. はじめに(自己紹介)
2. エクソソームとは?
2.1 細胞間コミュニケーションツール
2.2 ExosomeとExtracellular vesicles (EVs)の違い
2.3 エクソソーム研究の歴史
2.4 エクソソームコミュニティー
3. 天然のデリバリーシステム エクソソーム
3.1 エクソソーム内包物
3.2 エクソソームによる細胞間コミュニケーション
3.3 エクソソームと疾患の関係
4. エクソソームによるDDSの開発
4.1 エクソソームDDSの実例
4.2 エクソソームDDSの課題
4.3 エクソソームDDSの実用化に向けて
5. おわりに
【質疑応答】
◆講師略歴◆
2008 早稲田大学教育学部理学科生物学専修
卒業
2010 早稲田大学大学院先進理工学研究科生命理工学専攻 博士前期課程 卒業
2013 早稲田大学大学院先進理工学研究科生命理工学専攻 博士号取得(博士(理学))
2010-2013 日本学術振興会 特別研究員(DC1)
2013 国立がん研究センター研究所 分子細胞治療研究分野 がん特別研究員
2015 国立がん研究センター研究所 分子細胞治療研究分野 研究員
2019-現在 東京医科大学 医学総合研究所 分子細胞治療研究部門
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