触感  評価 セミナー

                  
“使いやすさ”の定量評価と製品設計への落とし込み方
エマルションの安定化のための新しい調製技術と評価
 
<セミナー No405112>

☆ 官能評価・定量評価の手法   ☆ 評価データを物性値を結びつける手法


触り心地/テクスチャー

知覚メカニズム・評価技術と商品開発


■ 講師
【第1部】 

(株)日本カラーデザイン研究所 プロジェクト推進部 シニアマネージャー 稲葉 隆 氏

【第2部】 山形大学大学院 理工学研究科 バイオ化学工学専攻 教授 博士 (工学) 野々村 美宗 氏
【第3部】 京都工芸繊維大学 繊維学系 先端ファイブロ科学専攻 准教授 永野光 氏
■ 開催要領
日 時

2024年5月13日(月)10:00〜17:00

会 場

Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は 「こちら」 をご確認下さい。

聴講料

聴講料 1名につき60,500円(消費税込/資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき55
,000円〕

〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

【10:00〜12:00】

【第1部】 色がテクスチャー知覚と触り心地に与える影響

(株)日本カラーデザイン研究所 プロジェクト推進部 シニアフェロー 博士(総合社会文化) 稲葉 隆 氏

 

【講座主旨】

いわゆる触感は対象物に触れた時に手や肌で受ける感じのことであるが、実際は触れる以前に見ることで予期されたり、表面の見た目によって影響を受けることがある。たとえば、物理的に同じ表面の状態(テクスチャー)であったとしても色が異なると粗さや滑らかさといった触印象に違いが生じ、触り心地も微妙に変化する。このような視覚によってとらえられる触感のことを視覚的触感と呼ぶ。本講演では色による視覚的触感がもつ知覚的な影響と情緒的な影響について解説する。
まず最初に、色の知覚と色がもつ情緒的効果について理解していただく。次いで、色と香り、色と音楽などといった色を軸とした多感覚感研究を俯瞰する。その上で色と触感の相互作用に関する研究成果として、色が触印象を喚起すること、逆にテクスチャーが色印象を喚起すること、実際にテクスチャーを触ることで得る触印象にテクスチャーの色が影響を与えること、さらに、色が触感による感情喚起に影響をもつことを説明する。
様々なものづくりにおいてCMF(色・素材・表面加工)が重視されているが、色とテクスチャーのマッチングによる魅力の創出に対して参考にしていただける内容を目指す。

【講座内容】

1.はじめに(色×テクスチャーによるプロダクトの魅力創出)

2.色の知覚と情緒性
 2.1.色はどのようにあらわされるか?
 2.2.色の表記と分類
 2.3.色彩調和と多色配色の考え方
 2.4.色の知覚的影響と情緒的効果
 2.5.色彩感情研究(普遍性/個別性)
 2.6.色彩感情(カラーイメージ)の測定
 2.7.色の感性評価の方法

3.色を軸とした多感覚間研究
 3.1.配色による感覚の視覚化
 3.2.色と香り、色と味覚
 3.3.色と音楽

4.色と触感の相互作用に関する研究
 4.1.触感とは
 4.2色が喚起する触印象
 4.3.テクスチャーが喚起する色印象
 4.4.テクスチャーの触印象に色彩が及ぼす影響
 4.5.触感による感情喚起に色彩が及ぼす影響

5.おわりに(色×テクスチャーの課題と実践的な活用)

 ※以上の内容は変更することがあります。

【質疑応答】

 

【12:45〜14:45】

【第2部】 触り心地/テクスチャー評価のためのアンケート設計と商品開発

山形大学大学院 理工学研究科 バイオ化学工学専攻 教授 博士 (工学) 野々村 美宗 氏

 
【講座主旨】

官能評価は食品・衣料・化粧品から自動車・情報機器・ロボット・まであらゆる商品開発の現場で使われる必須のツールです。しかし、使用者の感じた感覚を正確に評価し、商品設計やマーケッティングに結び付けるのは難しいものです。この セミナーでは、モノの手触りや触覚に関するアンケートを設計、得られたデータを解析し、商品設計の基本になる物性値に結び付ける方法を、具体例を交えて説明します。特に、アンケート等で得られた官能評価の結果と摩擦データをはじめとする物理的な評価結果との関係を解析した例について、化粧品をはじめとする具体的な商品を対象として紹介しますのでご参考ください。

【講座内容】

1.官能評価とは?
 1.1 なぜ官能評価をするのか?
 1.2 機器分析との違いと特徴
 1.3 官能評価のプロセス
 1.4 倫理審査

2.官能評価に影響を及ぼすファクターとそのコントロール
 2.1 評価方法の種類
 2.2 実験環境をどうするか?
 2.3 試料数とその提示法
 2.4 パネルの選び方と数
 2.5 評価に使うことばの選び方
 2.6 官能評価の尺度と特徴

3.官能評価用質問紙の作り方
 3.1 フェイスシートにはどんな内容を盛り込むか?
 3.2 質問紙の具体例

4.商品開発のための官能評価 ー最新情報ー
 4.1 化粧水連用による官能評価の変化
 4.2 時系列官能評価法による化粧品塗布中の感触評価
 4.3 雰囲気の時系列官能評価 −感動曲線描画法の有用性?−
 4.4 感触用語に寄らない保湿剤水溶液の官能評価方法と溶液物性との関連

5.手触り・触感のメカニズムと触覚センシング
 5.1 ヒトの触覚認識メカニズム
 5.2 商品開発の現場で使われる触覚センサ

6. 触覚センシングの最新動向
 6.1 ヒトはなぜ多彩な触感を感じるのか?
 6.2 ヒト指モデル・人工皮膚を利用した触覚センシング
 6.3 ヒトの触動作を模倣した触覚センシング
 6.4 高速カメラ・フォースプレートハイブリッドシステム
 6.5 しっとり感・さらさら感の発現メカニズム
 6.6 ヒト皮膚および毛髪の摩擦ダイナミクスと触感
 6.7 メイクアップ化粧料の摩擦ダイナミクスと触感

【質疑応答】

 


【15:00〜17:00】

【第3部】 触覚知覚メカニズムと触感性評価手法

京都工芸繊維大学 繊維学系 先端ファイブロ科学専攻 准教授 永野 光 氏

 
【講座主旨】

触覚の基礎である,粗さ感,硬軟感,温冷感などの触覚の知覚メカニズムとともに,触感性および触動作を定量的に評価・分析する手法を解説します.

【講座内容】

1.触覚の知覚メカニズム
 ・粗さ感の知覚
 ・摩擦感の知覚
 ・硬軟感の知覚
 ・温冷感の知覚

2.触感評価手法
 ・多次元多階層モデル
 ・触動作評価
 ・時系列評価

【質疑応答】

 


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