【講座主旨】
官能評価は食品・衣料・化粧品から自動車・情報機器・ロボット・まであらゆる商品開発の現場で使われる必須のツールです。しかし、使用者の感じた感覚を正確に評価し、商品設計やマーケッティングに結び付けるのは難しいものです。この
セミナーでは、モノの手触りや触覚に関するアンケートを設計、得られたデータを解析し、商品設計の基本になる物性値に結び付ける方法を、具体例を交えて説明します。特に、アンケート等で得られた官能評価の結果と摩擦データをはじめとする物理的な評価結果との関係を解析した例について、化粧品をはじめとする具体的な商品を対象として紹介しますのでご参考ください。
【講座内容】
1.官能評価とは?
1.1 なぜ官能評価をするのか?
1.2 機器分析との違いと特徴
1.3 官能評価のプロセス
1.4 倫理審査
2.官能評価に影響を及ぼすファクターとそのコントロール
2.1 評価方法の種類
2.2 実験環境をどうするか?
2.3 試料数とその提示法
2.4 パネルの選び方と数
2.5 評価に使うことばの選び方
2.6 官能評価の尺度と特徴
3.官能評価用質問紙の作り方
3.1 フェイスシートにはどんな内容を盛り込むか?
3.2 質問紙の具体例
4.商品開発のための官能評価 ー最新情報ー
4.1 化粧水連用による官能評価の変化
4.2 時系列官能評価法による化粧品塗布中の感触評価
4.3 雰囲気の時系列官能評価 −感動曲線描画法の有用性?−
4.4 感触用語に寄らない保湿剤水溶液の官能評価方法と溶液物性との関連
5.手触り・触感のメカニズムと触覚センシング
5.1 ヒトの触覚認識メカニズム
5.2 商品開発の現場で使われる触覚センサ
6. 触覚センシングの最新動向
6.1 ヒトはなぜ多彩な触感を感じるのか?
6.2 ヒト指モデル・人工皮膚を利用した触覚センシング
6.3 ヒトの触動作を模倣した触覚センシング
6.4 高速カメラ・フォースプレートハイブリッドシステム
6.5 しっとり感・さらさら感の発現メカニズム
6.6 ヒト皮膚および毛髪の摩擦ダイナミクスと触感
6.7 メイクアップ化粧料の摩擦ダイナミクスと触感
【質疑応答】
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