【習得できる知識】
・ゴム・ポリマーの劣化反応機構、ゴム材料の劣化防止技術、添加剤の種類と機能、
・ブリード・ブルームの発生機構、ブリード・ブルームの防止技術
【講座の趣旨】
現代社会において、ゴム材料およびゴム製品は市民生活において不可欠な工業製品となっている。ゴム製品は、動的条件下で使用されることが多く、ゴム・ポリマーの劣化は、静的な条件下での熱・光エネルギーによる酸化劣化反応に加えて、環境の周辺媒体の影響や繰返し変形による材料劣化も現実の問題となっている。本講では、基礎的な劣化反応の機構について説明し、劣化防止処方技術としての添加剤処方などの実例を紹介した後で、添加剤・配合剤のゴム材料表面への滲出によって発生するブリード・ブルーム現象の発生メカニズムと、それを防止する処方技術についても解説する。
1.高分子の劣化反応機構
1.1 炭化水素ポリマーの酸化劣化と光酸化劣化
1.2 ジエン系ゴムの酸化劣化とオゾン酸化劣化
1.3 オレフィン系ゴムの酸化劣化
2.劣化防止処方としての添加剤
2.1 酸化防止剤(老化防止剤)の種類と特性
2.2 一次酸化防止剤と二次酸化防止剤の役割
2.3 紫外線吸収剤と耐光性添加剤
2.4 加硫ゴム成型品におけるワックスの役割
2.5 その他の添加剤
3.配合処方/材料設計上のゴム材料の劣化防止の考え方
3.1 配合処方の設計
3.2 劣化速度の評価:促進試験の方法
4.ブリード・ブルーム現象と発生防止技術
4.1 ブリード・ブルーム現象の発生機構
4.2 ブリード・ブルーム現象の発生防止処方の考え方
4.3 硫黄のブルーム防止
4.4 加硫促進剤のブリード防止
4.5 その他のブリード・ブルーム防止処方
5.Q&A
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