【本講座で学べること】
・固体NMRの基本
・固体NMRによる二次電池の解析方法
・ex situ 測定とオペランド測定の違い、それぞれからわかること
・デンドライトの観測実例
・最近の研究成果
【講座概要】
リチウムイオン電池をはじめとする二次電池の普及は進んでいるが、発火などの事故は依然として大きな問題となっている。電池が過充電されると負極活物質上にデンドライト状リチウムが析出し、セパレータを破って短絡の原因になるため、デンドライトの析出状況を的確に観測することは極めて重要である。本講演では、固体核磁気共鳴法(NMR)を用いたリチウムイオン電池やその他二次電池の負極上のデンドライト析出過程の精密観測について、NMRの原理からその場観測(オペランド解析)手法も含めた最新の研究成果までを紹介する。
1.電池の固体NMR測定
1.1 NMRについて
1.2 NMR測定の長所と短所
1.3 固体NMRの特徴(7Li, 23Na)
1.4 ex situ 測定とオペランド計測
2.炭素負極,その他電池材料のNMR観測
2.1 電池材料の7Li NMR, 23Na NMR信号シフトの要因と帰属
2.2 リチウムイオン電池負極上のデンドライト生成過程および時間経過による変化過程の観測
2.2 ナトリウムイオン電池電極内ナトリウムの状態分析
2.3 NMRからわかるデンドライト析出メカニズム
【質疑応答】
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