【講座概要】
現在、半導体は産業上の一部品としてではなく、経済安全保障にも関わる極めて重要な「特定重要物資」として取り扱われています。半導体製造技術の最先端では2nm、更にはより以細な製造技術の研究開発も進められています。その一方、我が国の半導体産業の特長の一つは、車載用マイコンやセンサ用半導体、パワー半導体を始めとして最先端の微細製造技術を必ずしも必要としない半導体デバイスに競争力を有することです。
本セミナーでは、後者の製造を多く担う、いわゆるレガシーファブの量産ラインの前工程において、装置稼働率や歩留まりの向上に必要となる製造技術について紹介します。前工程の中でも、特に収益性に関わりが大きいプラズマエッチングプロセス及びその装置に関し、不良発生の抑止や予知保全、メンテナンス費用削減、装置機差の低減等に資する技術について解説します。
【受講対象】
半導体製造工程におけるプラズマプロセス技術に携わっている方など
【受講後、習得できること】
プラズマエッチングプロセスにおける異常検出やプロセスモニタリング手法(パーティクル検出、異常放電検出、プロセスチャンバー状態診断等)、プラズマプロセス装置チャンバー内部品部材のプラズマ耐性評価についての知識
【プログラム】
1.はじめに
1.1 半導体を取り巻く情勢、半導体産業界の動向
1.2 半導体の製造工程とプラズマプロセス
1.3 量産ラインにおけるプラズマプロセスの課題
1.4 半導体製造効率と歩留まり
1.5 プラズマエッチングプロセス
2.プラズマエッチングプロセスにおけるパーティクルの課題
2.1 パーティクル対策の必要性
2.2 パーティクルのその場検出手法
2.3 パーティクルの発生メカニズム
3.プラズマプロセスにおける異常モニタリング・検出技術
3.1 プロセス異常モニタリングの必要性
3.2 異常放電の課題
3.3 異常モニタリング、検出手法(アコースティックエミッション手法、プラズマインピーダンスモニタリング手法等)
4.プラズマ耐性材料とその評価技術
4.1 プロセスチャンバー用部品部材の腐食とパーティクル発生
4.2 高プラズマ耐性材料
4.3 チャンバー部品部材のプラズマ耐性評価手法〜セラミックス部材を例として
【質疑応答】 |