吸音 遮音 セミナー
        
自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
車室内空間の快適性向上と最適設計技術
 
<セミナー No.410426>
【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

★ 吸音・遮音と軽量性の両立するには? CNF、メタマテリアルの動向を詳解!

吸音・遮音材料の開発と

自動車室内の静粛性向上技術


■ 講師
1. 帝京大学 理工学部 機械・精密システム工学科 教授 博士(工学) 黒沢 良夫 氏
2. 三井化学(株) 高分子・複合材料研究所 フロンティアサイエンスG 中川 博 氏
3. レンゴー(株) 中央研究所 研究企画部 企画第二課 齋木 輝 氏
4.

三菱ケミカル(株) アドバンストソリューションズ統括本部 技術戦略本部 情電技術部 機能性エレクトロニクスグループ 博士(工学) 中山 真成 氏

■ 開催要領
日 時

2024年10月25日(金) 10:30〜16:30

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき66,000円(消費税込み・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込み)〕
〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。
         詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

<10:30〜12:00>

1.次世代自動車の振動騒音発生源と遮音・吸音材の最新動向

帝京大学 理工学部 機械・精密システム工学科 教授 博士(工学) 黒沢 良夫 氏

 

【講演概要】
自動車のEV/HEV化によりエンジン騒音が少なくなり、ユーザーの車内静粛性に対する要望は高まっている。特に、ガソリンエンジン車に比べ、タイヤからのロードノイズ (振動伝達音) ・パターンノイズ (空気伝搬音) や高速走行時の風切り音等の高周波車内騒音は目立ってしまい、低減が必要不可欠である。  上記現象を中心に、自動車全般の振動騒音現象を説明し、CAEを用いた最新の予測技術と対策手段・改善結果について解説する。また、近年適用が始まった音響メタマテリアルについて解説・解析事例の説明を行う。

【受講対象】
自動車メーカー、自動車部品メーカーで騒音対策に携わっている技術者
繊維材、樹脂やフィルム等の設計・製造メーカーで防音材開発に携わっている技術者

【受講後、習得できること】
振動騒音の基礎、音響メタマテリアルの基礎、音響メタマテリアルの吸音・遮音効果、自動車騒音対策への適用



1.自動車の振動騒音現象について
 1.1 自動車の主な振動音源
 1.2 自動車の主な振動騒音現象
 1.3 国連の走行騒音規制

2.SEAを用いた風切り音を含む車内音予測手法と軽量化検討
 2.1 SEA (統計的エネルギー手法) とは
 2.2 要因分析結果・寄与度解析結果と風音の影響
 2.3 自動車防遮音材の軽量化検討結果

3.積層防音材の吸音・遮音解析
 3.1 吸音とは、遮音とは
 3.2 解析手法 (伝達マトリックス法)
 3.3 解析ツールの紹介と様々な積層防音材の計算結果
 3.4 最適積層構造の検討
 3.5 極細繊維材の吸音率予測手法

4.音響メタマテリアルの吸音・遮音解析
 4.1 音響メタマテリアルの構造例の紹介
 4.2 音響メタマテリアルの吸音解析
 4.3 音響メタマテリアルの遮音解析

5.防音材が積層された自動車パネルや車室空間の吸音材の有限要素解析
 5.1 自動車フロアまわりの遮音・放射音解析
 5.2 車室空間の吸音材の最適配置検討


【質疑応答】


<13:00〜14:00>

2.吸音・遮音のメカニズムとNVへの取組み

三井化学(株) 高分子・複合材料研究所 フロンティアサイエンスG 中川 博 氏

 
 

【講座概要】
自動車や建築業界で昨今音響メタマテリアルの研究開発が盛んにおこなわれています。その理由は、従来の吸音材・遮音材だと対策が難しい周波数帯域に対して適用できる可能性を有しているからにほかなりません。ただ、音響メタマテリアルを用いるとはいえ、そこで発現する吸音や遮音のメカニズムや正しい評価法をしっかり理解しておくことは非常に重要です。このセッションでは、吸音・遮音の基本的な考え方に加え、吸音材や遮音材の内装としてよく用いられる多孔質材料の吸音メカニズムについて紹介したうえで、吸音・遮音性能の代表的な計測方法およびその注意点についてご説明と、不織布・ウレタンをはじめとした当社の NV 関連素材について紹介します。



1.自己紹介・会社紹介

2.吸音・遮音の基礎
 2.1 吸音、遮音と音響メタマテリアル
 2.1 吸音、遮音とは
 2.2 吸音:反射、インピーダンス
 2.3 遮音:質量則、剛性則、コインシデンス、二重壁

3.吸音・遮音性能の測定方法
 3.1 吸音率・透過損失
 3.2 音響管を用いた吸音率・透過損失測定、測定の注意点
 3.3 残響室を用いた吸音率・透過損失測定、測定の注意点

4.多孔質材料の吸音メカニズム
 4.1 多孔質材料中の音波の振る舞い
 4.2 毛細管モデル
 4.3 Rigid frameモデル、Limp frameモデル、Biotモデル


【質疑応答】


<14:15〜15:15>

3.セルロースナノファイバーを利用した軽量性吸音材料の開発

レンゴー(株) 中央研究所 研究企画部 企画第二課 齋木 輝 氏
 

【講座概要】
本講座では、当社が開発したセルロースナノファイバー「RCNF」について、高い遮音性を有するロックウールシート「RCNF配合無機シート」の開発事例を中心に紹介する。RCNF配合無機シートは、ロックウールが持つ軽量かつ不燃性という特徴を維持しつつ、RCNFの配合により高い遮音性を実現したシートである。自動車をはじめ様々な分野で防音材の高性能化、軽量化への貢献が期待できる素材である。


【受講後、習得できること】
セルロースナノファイバーという素材についての基礎的な知見と建材や自動車用途に求められる遮音材への適用による効果



1.レンゴーの会社紹介・事業概要

2.レンゴーのセルロース関連製品のご紹介
 2.1 セロファン(生分解性パッケージ REBIOS(レビオス))
 2.2 セルロース微粒子 「ビスコパール」
 2.3 セルロースナノファイバー 「RCNF」

3.セルロースナノファイバー(CNF)について
 3.1 セルロースナノファイバー(CNF)とは?
 3.2 セルロースナノファイバーの特徴

4.レンゴーオリジナルセルロースナノファイバー「RCNF」について
 4.1 RCNFの特長
 4.2 RCNFによる適用効果事例

5.RCNFによる新しい効果 〜遮音性能の付与〜 について
 5.1 RCNF配合無機シート
 5.2 無機繊維(ロックウール)について
 5.3 ロックウールの課題と解決策
 5.4 更なる付加価値 「遮音性」について

6.まとめ


【質疑応答】


<15:30〜16:30>

4.音響メタマテリアル技術を活用した遮音・制振シートの開発と応用

三菱ケミカル(株) アドバンストソリューションズ統括本部 技術戦略本部 情電技術部 機能性エレクトロニクスグループ 博士(工学) 中山 真成 氏
 

【講座概要】
近年、質量則を凌駕し、軽量で高い遮音性能を示す材料として音響メタマテリアルが注目されています。しかし、音響メタマテリアルは、共鳴・共振を生じる構造体を多数集積させた複雑な形状で設計されることが多く、量産、実装、コストの面で実用化が難しい一面もあります。我々は自社で培ってきた材料およびシミュレーション技術を活かし、実用性の高いシート状の2種類の音響メタマテリアルReso-Core?(レゾコア)Type-AおよびType-Bを開発しました。本講演では、音響メタマテリアルの実用化に向けた開発事例を紹介し、音響メタマテリアルの特徴を有する遮音・制振材の具体的な実装方法や機能、並びに開発過程で必要な評価・解析技術等について解説します。さらに、音響メタマテリアルの特性を理解することで、個別の騒音・振動課題に応じて音響メタマテリアルを効果的に適用するための参考にもしていただければ幸いです。


【受講対象】
音響メタマテリアルを利用した製品開発を検討されている方、質量則に従う既存材では対処が難しい騒音・振動課題に取り組まれている方、新規防音材の調査・開発を検討させている方


1.一般的な防音材料について

2.音響メタマテリアルについて

3.音響メタマテリアルシートReso-Core?の紹介

4.音響メタマテリアルシートReso-Core?の機能、メカニズム、実装方法について

5.音響メタマテリアルシートReso-Core?の応用
 5.1 金属錘のあるシート(Reso-Core? Type-A)の遮音・制振材への応用
 5.2 樹脂のみからなるシート(Reso-Core? Type-B)の遮音材への応用


【質疑応答】


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