【講座主旨】
医薬品市場において度々大きな変化がありましたが、その都度製薬企業の取り組み方の違いによってその後の企業業績の明暗が分かれました。今また創薬モダリティの台頭によって医療市場が大きく変わろうとしています。このような大きな市場変化への対策としてしばしば比較的成功している競合企業を対象にベンチマーク調査が行われますが、リソース不足やトレンドに乗る機会を逸したケースでは他社を参考にすることも難しくなります。このようなケースでは客観的市場調査に基づくマーケットドリブンの事業戦略が功を奏してきたように思います。
そこでここでは過去の事例を参照しながら、ベンチマーク手法の特徴とその留意点またこれを補完するマーケットドリブンの事業戦略についてお話ししたいと思います。さらに創薬モダリティの開発競争におけるリスク回避の観点から創薬基礎研究データの評価について考察したいと思います。
【講座内容】
1.医薬品市場激変時の製薬企業の課題
1.1 プロトンポンプ阻害薬による抗潰瘍薬市場の変化
1.2 高脂血症治療薬による新しい医薬品市場の創出
1.3 創薬モダリティの標的市場戦略の課題
1.4 コロナワクチン開発と意思決定スピード
2.一般的なベンチマーク手法
2.1 戦略的疾患領域とTarget Product
Profile
2.2 ベンチマーク手法の適用における課題
2.3 マーケットドリブンの事業戦略
3.創薬モダリティ
3.1 創薬プロジェクト評価の留意点
3.2 公的研究機関の創薬研究ポリシーの問題点
3.3 求められる製薬企業の対応
【質疑応答】
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