【講座の趣旨】
分子間にはvan der Waals力と呼ばれる普遍的な引力が働く。この引力が存在するために,微粒子等の分子集合体の形成が可能になる。同時に,微粒子表面は高エネルギー状態になり,表面張力・界面張力が発生し,微粒子分散系が凝集する原因になる。第1部では,分子間と微粒子間に働くvan
der Waals引力および後者を特徴づけるHamaker定数について解説する。
【セミナープログラム】
1.分子間力とは何か:分子間力が存在しないと分子集合体
(微粒子から細胞,さらに,われわれ人間に至るまで)は存在できない
2.分子間van der Waals相互作用
2.1 Keesom相互作用:極性分子と極性分子
2.2 Debye相互作用:極性分子と無極性分子
2.3 分散力相互作用:無極性分子と無極性分子
3.表面・界面とは何か
3.1 表面張力:分子間力の存在のために物体の表面は高エネルギー状態にある
3.2 表面に関わる自然界の意思
3.2.1 物体は自分の体積を増やしたい(膨張したい)
3.2.2 物体は表面積を減らしたい
上記のバランスで物体の大きさが決まる
4.分子間van der Waals引力と微粒子間van
der Waals引力
4.1 London-van der Waals定数とHamaker定数
4.2 微粒子分散系の凝集とHamaker定数(凝集促進因子)
4.3 Hamaker定数と表面張力
【質疑応答】
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