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【10:00〜11:40】
第1部 「触感」,「触り心地」のメカニズムとその測定評価,その応用
●講師 山形大学 大学院理工学研究科 教授 博士(工学) 野々村
美宗 氏
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【講座の趣旨】
しっとり,さらさら,べたべた等の触感は化粧品・医薬品・衣料から自動車・情報機器・ロボットまであらゆる商品の評価を左右す
る重要な因子です。このセミナーでは,ヒトが触覚を認知するメカニズム説明したうえで,触覚センシングシステムについて解説します。
次に,講演者が取り組んできた人工皮膚・指モデルの開発やしっとり感・さらさら感の評価法について最新の成果を紹介します。
【セミナープログラム】
1.なぜ触覚を研究するのか? 触覚に着目したものづくりの可能性
・触覚に着目したものづくりの可能性
・事例紹介:衣料・化粧品・自動車・情報機器
2.ヒトの触覚認識メカニズム
・触覚受容器における情報処理
・脳における情報処理
・触覚センサと触覚ディスプレイ
3.手触り・触感の定量化技術の最新動向
・ヒトはなぜ多彩な触感を感じるのか?
・ヒト指モデル・人工皮膚を利用した触覚センシング
・ヒトの触動作を模倣した触覚センシング
・高速カメラ・フォースプレートハイブリッドシステム
・しっとり感・さらさら感の発現メカニズム
・ヒト皮膚および毛髪の摩擦ダイナミクスと触感
・メイクアップ化粧料の摩擦ダイナミクスと触感
・手術用ロボットのための触覚ディスプレイシステム
【質疑応答】
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【12:30〜13:30】
第2部 風合い・肌触りの数値化とその応用について
●講師 大阪大学 大学院 工学研究科 環境エネルギー工学専攻 准教授 博士(工学) 秋山
庸子 氏
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【講座の趣旨】
「しっとり」,「さらさら」,「べとべと」・・・感覚的な言葉で表される 言葉は,新感覚のものづくりのヒントになることも多い。このような感覚を
作り出すのはどのような物理的特性であるのか,風合い・肌ざわりを表す言葉 の背後にある物理的因子を明らかにすることが必要である。それぞれの触感
を特徴づける物理モデルの構築方法について解説し,それを材料設計に生か した例について具体例を挙げて紹介する。
【セミナープログラム】
1.風合い・肌ざわりの物理現象とは?
1.1 五感における皮膚感覚の重要性と特異性
1.2 触感の物理モデルと材料の微構造との関係づけ
2.背後の物理現象を理解するための官能評価データの解析
2.1 物理現象を意識した触感の官能評価
2.2 機器測定と官能評価との関係づけ
3.触感の物理モデルに基づく材料設計への可能性
3.1 材料設計の具体例(繊維製品や化粧品の実例を中心に)
3.2 類似した感覚の見分け方
3.3 高次触感の解明と新触感の創出に向けて
【質疑応答】
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【13:40〜14:40】
第3部 触感・風合い・温冷感の測定原理と評価方法
●講師 カトーテック(株) 常務取締役 河内 敬 氏
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【セミナープログラム】
1.「風合い」とは何か?その数値化とニーズ
・「風合い」「触り心地」「快適性」を測定するKES(R)
2.ヒトが「温感」・「冷感」を感じるメカニズム,その数値化とニーズ
・接触冷温感,保温性,熱伝導率 ・「手触り感覚」が関係する物性値
3.それぞれの測定について(各種測定機器とその測定原理,試料の
設定や調整,測定環境条件など)
・自動車,化粧品など,身の回りの製品の品質・快適性評価
4.応用事例
5.今後の展望
【質疑応答】
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【14:50〜15:50】
第4部 錯覚・クロスモーダル・マルチモーダルなどの人間の知覚特性を利用した触覚提示技術とその可能性
●講師 筑波大学 システム情報系知能機能工学域 助教 博士(工学) 橋本 悠希 氏
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【セミナープログラム】
1.触覚の構造と機能
1.1 触覚受容器の種類と特徴
1.2 各触覚受容器の時空間的役割
2.触覚における錯覚・クロスモーダル・マルチモーダル研究
2.1 錯覚の事例
2.2 クロスモーダルの事例
2.3 マルチモーダルの事例
3.効率化された触覚提示技術の可能性
3.1 これまでの触覚提示技術が持つ問題
3.2 効率的な触覚提示への取り組み
3.3 触覚の効率化がもたらす未来
【質疑応答】
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【16:00〜17:00】
第5部モバイル端末の表面テクスチャとユーザー体験に関する多角的アプローチ
●講師 富士通(株) デザインセンター エクスペリエンスデザイン部 深谷 正子 氏
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【講座の趣旨】
プロダクトデザインにおける表面テクスチャの意匠開発は, 見映えの良さだけではなく, お客様が手に取った時に感じる物理的な触感とそれに伴う感覚的なフィードバック,
感情や印象など総合的に考慮して行われる。 本講座では,これらを定量かつ定性的に評価した事例をお伝えする。
【セミナープログラム】
1.モバイル端末の市場変化
2.手に持つ情報端末としての質感嗜好の特徴?
3.カラー,マテリアル,フィニッシュの工夫
4.イメージを伝える質感と商品として望まれる質感
5.フィジカルからデジタルへ。多くの可能性と課題
【質疑応答】
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