フォノン 熱伝導 セミナー
        
次世代パワーデバイスに向けた 高耐熱・高放熱材料の開発と熱対策
次世代半導体パッケージの最新動向とその材料、プロセスの開発
 

<セミナー No 501224>

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★ナノスケールにおける熱伝導の基礎から先端材料への応用事例までじっくり解説します!

フォノンエンジニアリング
基礎と熱電変換応用事例

■ 講師

1. 東京大学 生産技術研究所 教授 博士(工学) 野村 政宏 氏

2.

九州大学 工学研究院 機械工学部門 教授 博士(工学) 宮崎 康次 氏
3. 明治大学 理工学部電気電子生命学科 助教 博士(工学) 横川 凌 氏
■ 開催要領
日 時 2025年1月29日(水)  10:30〜17:00
会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料 1名につき 60,500円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき55
,000円

〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕
■ プログラム

【10:30-14:00 】

1.フォノンエンジニアリングの基礎と半導体熱マネジメント技術
              
東京大学 生産技術研究所 教授 博士(工学) 野村 政宏 氏
 


【習得できる知識】
・ナノスケールにおける熱伝導の基礎知識
・ナノ構造を用いた半導体における高度な熱伝導制御技術
・先端半導体デバイスの放熱において重要となる物理
・ナノ構造を使った熱電変換材料の設計指針とデバイスの応用研究事例

【講座の趣旨】
 先端半導体デバイスの放熱問題の意識の高まりやゼロカーボン社会の実現に大きな関心が集まっている。ナノ構造を含んだ半導体材料・デバイス中の熱伝導は特殊で、正確な熱伝導の理解と半導体デバイスの熱設計を行うためには、弾道性などのナノスケール特有の輸送特性と界面熱輸送を正しく理解することが必須である。熱伝導をナノスケールフォノン輸送の観点から解析することで、、ナノ構造により高度な熱輸送制御が可能になっている。本講演では、ナノスケールにおける特殊な熱伝導の基礎物理をわかりやすく解説し、先端半導体デバイスの熱マネジメントと熱電変換材料開発に重要となるフォノン・熱伝導の基礎と応用について解説する。


1.ナノスケールフォノン輸送と熱伝導
 1.1 なぜ今、「熱マネジメント」が重要なのか?
 1.2 ナノスケールの熱伝導は何が特殊なのか?
 1.3 高度な熱伝導制御のための基礎知識
 1.4 過去の代表的な研究の紹介

2.フォノンエンジニアリングの基礎
 2.1 フォノンの弾道性を用いた熱伝導制御
  2.1.1 フォノニック結晶の作製法
  2.1.2 ナノ・マイクロ構造の熱伝導測定法
  2.1.3 ナノ構造Siにおける熱伝導の物理
  2.1.4 指向性をもった熱伝導と集熱
 2.2 フォノンの波動的性質を用いた熱伝導制御
  2.2.1 フォノニクスと研究の歴史
  2.2.2 フォノンとフォトンの類似性と相違性
  2.2.3 熱を光のように操れるのか?
  2.2.4 フォノニック結晶とバンドエンジニアリングの基礎
  2.2.5 フォノニクスに基づく熱伝導制御

3.ナノ構造による熱伝導制御の応用例:熱電変換と先端半導体の熱マネジメント応用
 3.1 熱電変換 
  3.1.1 熱電変換の基礎
  3.1.2 熱電変換材料開発と高性能化
  3.1.3 熱電変換デバイスの熱設計事例
 3.2ナノ構造による熱伝導制御の応用例:先端半導体の熱マネジメント応用
  3.2.1 先端半導体における熱マネジメントの重要性
  3.2.2 先端半導体の放熱において理解すべき熱伝導の物理
  3.2.3 界面熱抵抗の微視的解析例



【質疑応答】


【14:10-15:25】

2.フォノンエンジニアリングによる異種熱電材料間の界面熱抵抗と塗布熱電材料

九州大学 工学研究院 機械工学部門 教授 博士(工学) 宮崎 康次 氏
 

【講座の趣旨】
 異種材料が接触する場合,接触面が完全に接触していても界面熱抵抗という 小さな熱抵抗が生じる。ナノテクを用いて,この界面の数を増大させると 見かけの熱伝導率を下げることができ,熱電変換材料の高効率化などに 応用が期待される。この界面熱抵抗について,実験と第一原理計算から アプローチした結果を解説しながら,それら手法にについて解説する。


1.界面熱抵抗とは
  1.1 熱伝導と界面熱抵抗
  1.2 異種材料間の界面熱抵抗
  1.3 界面熱抵抗を考慮した混合物の見かけの熱伝導率

2.塗布熱電材料
  2.1 熱電塗布膜
  2.2 熱電塗布膜の熱伝導率測定
  2.3 3オメガ法による異種材料の界面熱抵抗測定

3.界面熱抵抗モデルについて
  3.1 界面熱抵抗モデル(DMM, AMM, MTM)
  3.2 フォノン分散関係
  3.3 古スペクトルDMMモデルによる計算とメカニズム理解

4.機械学習を用いた分子動力学計算
  4.1 分子動力学法について
  4.2 MTPポテンシャルについて
  4.3 得られた熱伝導率と界面熱抵抗

【質疑応答】


【15:35-17: 00】

3.フォノンエネルギーの測定方法、応用

明治大学 理工学部電気電子生命学科 助教 博士(工学) 横川 凌 氏

 

【講座の趣旨】
 近年,デバイスの高性能化に伴い熱が重要視されており,材料・デバイス中の熱特性を正しく捉えることは高効率デバイスを作製する上で欠かせない。計算によるフォノン輸送の予測,熱伝導および熱散逸の機構を調べる研究などが活発に行われている。本講座では,格子振動とフォノンの関係について触れたあと,フォノンエネルギーの評価手法として挙げられるX線非弾性散乱,ラマン分光法の原理,活用法について紹介する。


1.はじめに
 1.1 フォノンエンジニアリング
 1.2 格子振動とフォノンの関係
 1.3 フォノンエネルギー測定手法

2.X線非弾性散乱法
 2.1 原理
 2.2 X線非弾性散乱装置
 2.3 X線非弾性散乱スペクトル,フォノン分散曲線の一例
 2.4 計算結果との比較

3.ラマン分光法
 3.1 原理
 3.2 ラマン分光装置
 3.3 ラマンスペクトルの一例
 3.4 ラマンスペクトルの活用方法


【質疑応答】


 

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