【講演概要】
リチウムイオン電池は低温、高率充電で負極にLiが析出し、寿命・安全性に影響を及ぼすことが知られている。本報告では、定置用途として有望視されているリン酸鉄リチウム(LFP)正極、炭素(Gr)負極電池を対象にし、Liの析出条件、機構解明を行った。その結果、従来の低温・高率充電以外の条件でもLi析出のリスクがあること、その要因がLFPとGrに特徴的な反応機構によることを明らかにした。
【受講対象】
現行リチウムイオン電池の技術者・研究者
【受講後習得できること】
現行リチウムイオン電池の劣化機構の理解
1.背景
1.1 定置用リチウムイオン電池(LIB)の利用シーンとSOC運用範囲
1.2 金属Li析出に関する先行研究
1.3 金属Li析出に対する既報告と本報告の違い
2.試験条件
2.1 リン酸鉄リチウムイオン電池(LFP系LIB)の製品スペックと試験条件
2.2 非破壊劣化診断法(dV/dQ法)による金属Li析出予測と充電末電池の解体調査
3.結果及び考察
3.1 dV/dQ 法による金属 Li 析出予測について
3.2 dV/dQ 法による金属 Li 析出予測の課題
3.3 非破壊での金属Li析出予測に対する多角的視点アプローチ:手法の提案
3.4 金属Li析出メカニズムをどのように説明するか?
3.5 LFP 系 LIB の容量回復について
4.まとめ
【質疑応答】
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