【本セミナーで学べること】
1)イオン交換樹脂の基礎(原理、種類、構造、性能)
2)イオン交換樹脂の選定方法
3)イオン交換樹脂の実験及び解析方法
4)イオン交換樹脂の効果的運用のポイント(トラブル、劣化の原因と対策)
5)イオン交換樹脂の応用(水処理、溶剤精製、触媒、新エネルギー、PFAS除去など環境、機能性食品)
【講座概要】
イオン交換樹脂は水処理のみならず、電子材料の高品質化、金属や有価物の回収精製、触媒としての活用など幅広いプロセスに応用されており、品質向上やプロセスの効率化さらには新製品の開発にも貢献しています。本セミナーでは、これからイオン交換樹脂の実験を始めたい、銘柄選定や実験方法を学びたい、さらにはより知識を深めてイオン交換樹脂を使いこなしていきたいとお考えの皆様に効果的な活用のために必要なイオン交換樹脂の構造や反応・劣化などの基礎知識とイオン交換樹脂の選定から実験・実用化までの実践知識を、多彩な応用例を交えながらに分かりやすく解説いたします。また、実験や実運用で陥りやすいトラブルの対応やPFAS除去やモノリス状イオン交換樹脂などの最新情報、分離精製プロセスの構築・改善に役立つ情報をご提供いたします。
1.イオン交換樹脂における吸着・分離のメカニズム
1.1 イオン交換体の用途と分類
1.2 イオン交換のメカニズム
1.2.1 イオン交換反応
1.2.2 イオン交換選択性
1.2.3 イオン交換速度
2.イオン交換樹脂の性質
2.1 イオン交換樹脂の構造
2.1.1 化学的構造(官能基・高分子母体)
2.1.2 物理的構造(細孔構造)
2.1.3 架橋度と性質
2.2 イオン交換樹脂の種類と特徴
2.2.1 陽イオン交換樹脂
2.2.2 陰イオン交換樹脂
2.2.3 キレート樹脂
2.2.4 合成吸着剤
2.2.5 触媒用イオン交換樹脂
2.3 イオン交換樹脂の反応と性質
2.3.1 物理的性質 〜水分保有能力、耐熱性、物理的強度、膨潤収縮〜
2.3.2 化学的性質 〜イオン交換反応・選択性・再生〜
3.イオン交換樹脂の取り扱いと操作
3.1 イオン交換樹脂の実験方法と基本操作
3.1.1 原液の適用範囲
3.1.2 イオン交換樹脂の選定方法
3.1.3 通液条件設定と操作
3.1.4 実験方法と解析 〜処理液質・実用的交換容量・再生実験〜
3.1.5 耐久性の評価
3.1.6 スケールアップ
3.2 イオン交換樹脂の取り扱い方
3.2.1 イオン交換樹脂の性能低下 〜熱分解、化学的分解、有機物による汚染、破砕〜
3.2.2 性能劣化の管理と対策
3.2.3 イオン交換樹脂の再生方法と再生剤 〜再生方法と水質の関係、経済的再生方法〜
4.イオン交換樹脂の利用・応用のポイント
4.1 水処理への利用
4.1.1 用水処理 〜純水/超純水〜
4.1.2 環境対策 〜排水処理・有価物の回収とリサイクル PFASの除去 〜
4.1.3 飲料水処理、浄水器 〜飲料水中の硝酸イオン、塩素酸の除去〜
4.2 化学プロセスへの利用
4.2.1 電子材料の精製 〜微量金属除去(IPA PGMEA等)、溶媒・薬品の高純度化、溶剤回収
〜
4.2.2 金属の回収・精製への応用 〜高純度金属、金属回収、金属の精製、メッキ浴の回生〜
4.2.3 新エネルギー分野への応用 〜リチウムイオン電池、燃料電池〜
4.2.4 触媒としての利用〜固体触媒としての利点と用途例〜
4.2.5 新しいイオン交換樹脂(モノリス型)、キレート樹脂の紹介
4.3 医薬・食品産業への利用
4.3.1 分離材の選定と精製方法 〜脱塩、脱色、吸着溶離、クロマト分離〜
4.3.2 機能性食品の分離精製 〜糖類、ポリフェノール、アミノ酸など〜
4.3.3 食品の風味改善 〜果汁、酒類など〜
4.3.4 有害物質の除去 〜重金属、アルデヒドなど〜
4.3.5 医薬産業への利用 〜合成吸着材を用いた精製分離〜
【質疑応答】
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