【講座主旨】
再生医療推進法が制定されて以来、再生医療等製品の製造を他社に委託することが可能になりました。近年、再生医療に用いられる細胞を製造する上で重要な足場材料に関連する技術開発が盛んに行われており、再生医療市場の拡大に伴ってその足場材料の役割が非常に高まっています。本講演では、足場材料特許の国内外での状況を概観するとともに、特許出願から分析できる近年のトレンドについて包括的に解説します。
まず足場材料開発の歴史を踏まえ、足場材料の種類や構造に着目した出願動向分析を行います。足場材料に求められる様々な特性に関連した特許についても解説します。また近年、3Dバイオプリンティングやナノテクノロジーの応用、バイオマテリアルそのものの進化、生体活性分子による機能性付与といった観点から数多くの革新的な技術開発が行われており、これらの出願動向分析による技術トレンドの紹介も行います。各項目の主要特許については深掘りして解説します。
さらに、参加頂いた皆様が今後特許戦略を構築する上でのポイントとなる事項や、具体的なビジネスを行う上で望ましい特許出願についても考察します。
【講座内容】
1.足場材料に関する基礎知識
2.足場材料特許の動向と特徴
2.1 国内外の特許出願動向
2.2 特許出願のカテゴリと主要特許の解説
―種類(複合材料)、構造、製造方法、機能性付与技術など
2.3 特許出願から見る技術トレンドと今後の展望
3.足場材料の特許戦略
3.1 特許制度
3.2 特許調査戦略
3.3 特許出願戦略
3.4 ライセンス戦略
【質疑応答】
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◆講師プロフィール◆
・専門分野:バイオ・医薬品
・経歴
2003年 大阪大学大学院 理学系研究科 COE特別研究員(蛋白質研究所)
2005年 高島国際特許事務所
2012年 株式会社Medical Patent Research(在職中)
2021年 株式会社エピトープサイエンス Founder(在職中)
2024年 京都大学iPS細胞研究所(在職中)
・著書等
竹田英樹、小崎知広 「再生医療製品と知的財産権」日本再生医療学会雑誌 13 (4), 394-399,
2014-11
小崎知広 「核酸医薬品のCMC管理戦略」第7章「核酸医薬特許の考え方と調査」
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