EpiSensA 皮膚感作性試験 セミナー

                  
不純物の分析法と化学物質の取り扱い
生体吸収性外科材料の使い方と新しい材料の有用性
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<セミナー No 504112 (Live配信)、504164(アーカイブ配信)>
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★ 他のin chemico、in vitro皮膚感作性試験との併用や選択の考え方とは?
★ LabCyte EPI-MODEL以外の表皮モデルの使用展望とは?そのバリデーションの現状とは?

EpiSensAを用いた

皮膚感作性試験代替法の手技・使用判断


■ 講師
【第1部】 

花王(株) 安全性科学研究所 第2研究室 グループリーダー 水町 秀之 氏

【第2部】

山陽小野田市立山口東京理科大学 工学部医薬工学科 教授 小島 肇 氏

■ 開催要領
日 時

2025年4月11日(金)13:00〜16:30
 
【アーカイブ(録画)配信】
  2025年4月23日(水)まで申込受付(視聴期間:4月23日〜5月3日まで)

会 場

Zoomを利用したLive配信 or アーカイブ配信 ※会場での講義は行いません
 セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。

聴講料

聴講料 1名につき49,500円(消費税込/資料付き)
 〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき44
000円〕
 〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度が
あります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

【13:00〜14:30】

【第1部】 再構築ヒト表皮モデルを用いた皮膚感作性試験法EpiSensAの解説

花王(株) 安全性科学研究所 第2研究室 グループリーダー 水町 秀之 氏

 

【講座主旨】

近年の動物実験に対する法規制や動物愛護の観点から、動物を用いない皮膚感作性評価手法の確立が求められており、幾つかの有用な代替法がOECDテストガイドライン (TG) に収載されている。一方、これまでの代替法には難水溶性物質(e.g. LogKow>3.5)の適用性が低いなどの共通の課題が存在していた。これに対し、我々は再構築ヒト表皮モデル(RhE)を用い、感作特異的なマーカー遺伝子の発現を指標とする代替法Epidermal Sensitization Assay (EpiSensA)を開発した。EpiSensAは動物実験と同様に被験物質原体や、有機溶媒を用いた曝露が可能である。難水溶性物質を含む多様な136物質を用いた検証の結果、既存代替法では判定不可の物質を含めてすべて判定可能、かつ動物実験LLNAに対する一致率は82%と、高い適用性と予測性が確認された。2018年よりJaCVAM主導の下で国際validation研究が行われ、2024年6月に、RhEを用いた初のin vitro皮膚感作性試験法としてOECD TG 442Dへと収載された。本セミナーでは、EpiSensAの開発背景や性能解説を交えながら、標準作業手順書(SOP)やTGの記載内容を中心に、EpiSensA実施における注意点、重要なポイントを主に解説する。

【講座内容】

1.EpiSensAの開発背景
2.他のTG法と比較したEpiSensAの性能評価
3.OECD TG収載に向けた取り組み
4.感作性判断におけるEpiSensAの活用
5.EpiSensAのプロトコル解説
6.試験実施における手技上のポイント、注意点
7.使用する器具、試薬、機器などに関して
8.データ判断の注意点
9.試験の適用範囲、Limitationに関して
10.技術移管、手技習熟確認に関して

【質疑応答】

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◆講師プロフィール◆

・専門分野:毒性学

・学位:博士(工学)

・略歴:
2011年 3月 九州大学 工学部 物質科学工学科 卒業
2012年 3月 九州大学大学院 工学府 物質プロセス工学専攻 博士前期課程 修了
2015年 3月 九州大学大学院 工学府 物質プロセス工学専攻 博士後期課程 修了
2015年 4月 花王株式会社 入社 安全性科学研究所へ配属 現在に至る

・所属学会
日本動物実験代替法学会 代議員
日本毒性学会 学会員

・受賞歴
日本動物実験代替法学会 第30回大会 優秀演題賞
日本動物実験代替法学会 第33回大会 優秀演題賞
日本動物実験代替法学会 第36回大会 優秀演題賞
日本動物実験代替法学会 2024年度 学会賞(Replacement部門)
2021年度 日本毒性学会 田邊賞

 

【14:45〜16:30】

【第2部】 EpiSensAと他の試験法に併用に関する考え方と判断

山陽小野田市立山口東京理科大学 工学部医薬工学科 教授 小島 肇 氏

 

【講座主旨】

花王(株)にて開発された皮膚感作性試験代替法EpiSensAが2024年6月に、経済協力開発機構(OECD)テストガイドライン(TG)442Dの中に収載された。この試験法を初めとするTG442C〜TG442Eに収載されている他のin chemicoまたはin vitro皮膚感作性試験をガイドライン(GL)497“皮膚感作性デファインド アプローチ”に加えるべく、OECD専門家グループの中で議論が進んできた。本講演では、この現状をお話しするとともに、試験法選択と評価の判断についてお話したい。
一方、EpiSensAはJ-TEC(株)製の表皮モデルLabCyte EPI-MODELのみを用いてバリデーションがなされ、EpiSensAとしては、このモデルしか利用できない。現在、他の表皮モデルでも評価できるよう、MatTek社製のEpiDermを用いたバリデーションがEpiSensAの性能標準に準じて実施されている。この状況についてもお話する予定である。

【講座内容】

・デファインド アプローチとは?
・GL497の概要
・TG442Cの概要
・TG442Dの概要
・TG442Eの概要
・試験法のボーダーライン
・GL 497 2o3
・in silicoの利用
・GL 497 ITS
・SARA-ICE
・OECDにおけるGL497の改定
・小括

・性能標準とは?
・Me-too バリデーション
・EpiDermを用いたバリデーションの進捗
・小括
・総括

【質疑応答】

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◆講師プロフィール◆

・学位:薬学博士

・略歴:
1983年3月 岐阜大学農学部農芸化学科卒業
1983年4月 日本メナード化粧品株式会社 入社
1984年10月 国立遺伝学研究所 形質遺伝部出向
1986年4月 日本メナード化粧品株式会社 復職
1996年8月 長崎大学薬学部博士号取得
2005年11月 国立医薬品食品衛生研究所 入所 (薬理部室長)
2015年4月 国立医薬品食品衛生研究所 安全性予測評価部室長
2021年4月 国立医薬品食品衛生研究所 再任用
2021年6月 一般財団法人食品薬品安全センター 秦野研究所 研究顧問(現在に至る)
2022年4月 国立医薬品食品衛生研究所 食品添加物 部特別研究員
2024年4月 国立医薬品食品衛生研究所 客員研究員 (現在に至る)
2024年4月 山陽小野田市立山口東京理科大学工学部 教授(現在に至る)

 

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