【講座の趣旨】
政府は2030年までにE10ガソリンを日本でも導入することを公表した。E10ガソリン、すなわち10%のバイオエタノールを添加したガソリンは、世界ではスタンダードだが、日本ではこれから導入されていくことになる。
この講座では、バイオエタノールの製法から世界の情勢、E10導入の目的、E10導入時に発生する様々な問題点(あなたの愛車は大丈夫か)とその対策、今後の予想等について解説する。
また、農作物の食用にならない葉や茎の部分、雑草類、廃木材、紙、廃棄衣類などを原料として製造する未来の自動車燃料、第二世代バイオエタノールの製造技術や開発の状況、F1燃料への採用可能性などについても説明する。
【習得できる知識】
・自動車燃料としてのバイオエタノールの製造方法
・E10ガソリンの導入に伴う問題点とその対策
・E10ガソリン導入の目的(気候変動だけが目的ではない)
・第二世代バイオエタノールの製造技術と開発状況
1.はじめに
1.1 政府が導入方針を決めたE10ガソリンとは何か
1.2 世界のエタノールブレンドガソリン導入状況
1.3 第一世代と第二世代のバイオエタノール
2.ガソリンとは
2.1 ガソリンの作り方
2.2 自動車燃料として求められる品質
3.バイオエタノールとは何か
3.1 第一世代バイオエタノールの作り方
3.2 気候変動対策だけではないバイオエタノールの導入目的
3.3 なぜバイオエタノールがガソリンの代わりになるのか
3.4 バイオエタノールとガソリンの違い
4.E10ガソリン導入時の問題点
4.1 なぜ日本では導入が遅れたのか
4.2 日本国内のバイオエタノール製造プロジェクト
4.3 ETBEによるバイオエタノールの導入
4.4 E10導入の目的
4.5 E10導入時の問題と対策(車両への影響、燃費、蒸発性、オクタン価、水混合時の問題)
5.第二世代バイオエタノール
5.1 第二世代バイオエタノールの概要
5.2 原料
5.3 生化学法
5.4 熱化学法
5.5 第二世代バイオエタノールプロジェクト
6.今後の展望
6.1 F1燃料への採用の可能性
6.2 プラスチック等への利用
6.3 持続可能航空燃料(SAF)への応用
【質疑応答】
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