バイオ燃料 セミナー
        
微生物を用いた有用物質生産技術の開発
 
 

<セミナー No 505215>

【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

★ 発酵・培養プロセスの構築、商業生産に向けた課題、バイオ燃料の将来展望!

バイオ燃料の製造技術と今後の展望
-木質/藻類バイオマスからの生産法-

■ 講師

1.

財部技術士事務所 財部 明郎 氏

2.

日本大学 生産工学部 専任講師 博士(農学) 秋田 紘長 氏
3. 佐賀大学 海洋エネルギー研究所 准教授 博士(理学) 出村 幹英 氏
■ 開催要領
日 時

2025年5月30日(金) 10:30〜16:15

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
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聴講料

1名につき 60,500円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき
55,000円

〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

【10:30-12:00】

1.バイオエタノール、バイオディーゼルの原料、製造技術と今後の展望

財部技術士事務所 財部 明郎 氏 (元 ENEOS総研)
 

【講座の趣旨】
 政府は2030年までにE10ガソリンを日本でも導入することを公表した。E10ガソリン、すなわち10%のバイオエタノールを添加したガソリンは、世界ではスタンダードだが、日本ではこれから導入されていくことになる。
 この講座では、バイオエタノールの製法から世界の情勢、E10導入の目的、E10導入時に発生する様々な問題点(あなたの愛車は大丈夫か)とその対策、今後の予想等について解説する。
 また、農作物の食用にならない葉や茎の部分、雑草類、廃木材、紙、廃棄衣類などを原料として製造する未来の自動車燃料、第二世代バイオエタノールの製造技術や開発の状況、F1燃料への採用可能性などについても説明する。

【習得できる知識】
・自動車燃料としてのバイオエタノールの製造方法
・E10ガソリンの導入に伴う問題点とその対策
・E10ガソリン導入の目的(気候変動だけが目的ではない)
・第二世代バイオエタノールの製造技術と開発状況

1.はじめに
 1.1 政府が導入方針を決めたE10ガソリンとは何か
 1.2 世界のエタノールブレンドガソリン導入状況
 1.3 第一世代と第二世代のバイオエタノール

2.ガソリンとは
 2.1 ガソリンの作り方
 2.2 自動車燃料として求められる品質

3.バイオエタノールとは何か
 3.1 第一世代バイオエタノールの作り方
 3.2 気候変動対策だけではないバイオエタノールの導入目的
 3.3 なぜバイオエタノールがガソリンの代わりになるのか
 3.4 バイオエタノールとガソリンの違い

4.E10ガソリン導入時の問題点
 4.1 なぜ日本では導入が遅れたのか
 4.2 日本国内のバイオエタノール製造プロジェクト
 4.3 ETBEによるバイオエタノールの導入
 4.4 E10導入の目的
 4.5 E10導入時の問題と対策(車両への影響、燃費、蒸発性、オクタン価、水混合時の問題)

5.第二世代バイオエタノール
 5.1 第二世代バイオエタノールの概要
 5.2 原料
 5.3 生化学法
 5.4 熱化学法
 5.5 第二世代バイオエタノールプロジェクト

6.今後の展望
 6.1 F1燃料への採用の可能性
 6.2 プラスチック等への利用
 6.3 持続可能航空燃料(SAF)への応用

【質疑応答】


【13:00-14:30】

2.木質系バイオマスを原料としたバイオ燃料の発酵生産

日本大学 生産工学部 専任講師 博士(農学) 秋田 紘長 氏

 

【講座の趣旨】
 地球温暖化の抑制に貢献することを目的に、2024年11月、経済産業省から「2030年度からバイオ燃料10%混合ガソリンの供給を開始する」ことが提案されました。但し、食糧自給率の低い我が国では、トウモロコシやサトウキビ等の穀物からバイオ燃料を発酵生産することが困難です。
 本講演では、今後の需要増大が見込まれている「木質系バイオマスを原料としたバイオ燃料の発酵生産」について、木質系バイオマスの前処理からバイオ燃料の発酵生産までの一連の流れを解説するとともに、我々が開発したバイオエタノールとバイオイソブタノールの生産法についても紹介します。

【習得できる知識】
 下記の知識・ノウハウについて習得できます。
 ・木質系バイオマスの前処理からバイオ燃料の発酵生産までの一連の流れ
 ・発酵生産を利用する利点
 ・バイオ燃料の発酵生産に関する基礎的な知識

1.バイオ燃料とは
 1.1 カーボンニュートラル
 1.2 バイオ燃料の種類

2.木質系バイオマスを原料としたバイオ燃料の発酵生産
 2.1 木質系バイオマスの前処理からバイオ燃料の発酵生産までの一連の流れ
 2.2 木質系バイオマスの水熱処理
 2.3 水熱処理物の酵素糖化
 2.4 バイオ燃料の発酵生産

3.事例紹介1 -バイオエタノールの発酵生産-
 3.1 耐熱耐酸性酵母Pichia kudriavzeviiを利用する利点
 3.2 同時糖化発酵を利用したバイオエタノールの発酵生産
 3.3 P. kudriavzeviiの酸耐性メカニズム
 3.4 P. kudriavzeviiの阻害物耐性メカニズム

4.事例紹介2 -バイオイソブタノールの発酵生産-
 4.1 大腸菌Escherichia coliを利用する利点
 4.2 E. coliを対象とした遺伝子組換え
 4.3 炭素カタボライト抑制の解除
 4.4 キシロース誘導型外来遺伝子発現システム
 4.5 同時糖化発酵を利用したバイオイソブタノールの発酵生産
 4.6 海水を利用したバイオイソブタノールの発酵生産

【質疑応答】


【14:45-16:15】

3.微細藻類からのバイオ燃料「藻類オイル」生産技術と課題

佐賀大学 海洋エネルギー研究所 准教授 博士(理学) 出村 幹英 氏

 

【習得できる知識】
微細藻類についての基礎知識、微細藻類バイオマスや藻類オイルの生産技術、藻類オイルの基礎知識・応用利用・現状・課題

【講座の趣旨】
微細藻類とは何か、微細藻類バイオマスとは何か、藻類オイルとは何かといった基礎的情報から、微細藻類バイオマスや藻類オイルの生産の工程と技術を解説し、課題点と今後の方向性についても紹介したい。

1.藻類の基礎知識
 1.1 藻類とは何か、微細藻類とは何か
 1.2 微細藻類のCO2固定量
 1.3 微細藻類の環境問題への貢献
 1.4 世界中で研究開発されている微細藻類の種類

2.「微細藻類バイオマス」「藻類オイル」の利用
 2.1 微細藻類バイオマス・藻類オイルとは何か?―その主成分とは?
 2.2 藻類オイルの過去から現在と未来ー第一次ブームから第三次ブームへ
 2.3 藻類オイルのバイオ燃料以外の用途

3.微細藻類バイオマスと藻類オイル生産の工程
 3.1 「培養株」確立―何を育てるのか?
 3.2 スケールアップへ向けた小規模培養
 3.3 大量培養ー様々な培養装置
 3.3 効率的な濃縮・収穫技術 -微細藻類の細胞を回収するには?
 3.4 最適な抽出技術
 3.5 全工程の最適化と商業化へ向けた課題

【質疑応答】

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