高屈折率 光学樹脂 セミナー
        
ウェブハンドリング、 Roll to Rollを利用した生産技術とトラブル対策
次世代ディスプレイへの応用に向けた 材料、プロセス技術の開発動向
 

<セミナー No.509223>

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★分子構造、粒子分散状態、加工法により透明性への影響は? さらなる高屈折率化に向けた新しい手法を一挙公開!

ポリマーの高屈折率化技術

〜高屈折率モノマー/フィラー分散/シルセスオキサン〜

■ 講 師

1.

FAM テクノリサーチ  代表 博士(工学) 山田 保治 氏

2.

公立千歳科学技術大学 理工学部 応用化学生物学科 教授 工学博士 谷尾 宣久 氏
3. 京都大学 大学院 工学研究科 高分子化学専攻 教授 田中 一生 氏

4.

京都工芸繊維大学 新素材イノベーションラボ   特任教授 松川 公洋 氏
■ 開催要領
日 時

2025年9月12日(金) 10:00〜1700

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき66,000円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき60,500円〕
〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

※定員になり次第、お申込みは締切となります。

■ プログラム

【10:00-11:30】

1.光学用透明樹脂の基礎と屈折率制御

FAM テクノリサーチ  代表 博士(工学) 山田 保治 氏
 

1.透明樹脂の概要
 1.1 透明樹脂の分子設計
 1.2 透明樹脂の種類と特徴
 1.3 透明樹脂の概要(合成法と特性)
  (1)アクリル樹脂(PMMA)
  (2)ポリカードネート(PC)
  (3)環状ポリオレフィン樹脂(COP, COC)
  (4)カルド(フルオレン)計樹脂
  (5)透明エポキシ樹脂
  (6)透明(脂環族)ポリイミド

2.透明性の分子設計と制御
 2.1 光の透過性(光の3要素(反射、吸収、散乱))
 2.2 光散乱損失と光吸収損失
 2.3 ヘイズ値(くもり値:Haze)
 2.4 透明樹脂の分子設計と向上方法
  (1)樹脂の透明性改良方法
  (2)高透明化
  (3)複合材料の透明性
  (4)ポリイミドの着色機構と透明化

3.耐熱性の分子設計と制御
 3.1 耐熱性とは?
 3.2 耐熱樹脂の分子設計と向上方法
 3.3 高耐熱透明樹脂
  (1)高耐熱透明マレイミド系ポリマー
  (2)アクリル樹脂の高耐熱化(アダマンチル化、フルオレン系アクリレート)
 3.4透明ポリイミド
  (1)ポリイミドの着色機構
  (2)透明ポリイミドの分子設計(ポリイミドの透明化)
  (3)透明ポリイミドの合成法
  (4)代表的な透明ポリイミド
  (5)透明ポリイミドの開発状況

4.光学特性(屈折率、複屈折率)の分子設計と制御
 4.1 分子構造による屈折率の制御
  (1)屈折率と分子構造・環境因子
  (2)高屈折率化
  (3)トリアジン系多分岐ポリマー
  (4)屈折率の温度依存性
 4.2 分散特性(屈折率とアッベ数)の制御
 4.3 無機フィラー複合化による屈折率の制御
  (1)微粒子の種類と屈折率
  (2)複合材料の屈折率
 4.4 複屈折の制御-複屈折とは?
  (1)固有複屈折率と分子構造
  (2)複屈折率と分極率の関係
  (3)配向複屈折と応力複屈折
 4.5 成形加工(加工法・成形条件)の影響
 4.6 低複屈折率化(ゼロ複屈折)
  (1)ランダム共重合法
  (2)違法性低分子ドープ法
  (3)複屈折性結晶ドープ法

5.無機材料との複合化による透明樹脂の高機能化
 5.1 複合材料の合成法
  (1)層間挿入法(層剥離法)
  (2)ゾル−ゲル法
  (3)in situ重合法
  (4)コアシェル構造型ハイブリッド材料
 5.2 複合化の効果−無機材料との複合化でどんな効果が得られるか?
 5.3 複合材料の特性
  (1)透明性
  (2)熱特性
  (3)機械的特性
  (4)寸法安定性(熱膨張率)
  (5)表面硬度・耐摩耗性

6.ガラス代替樹脂・フィルムへの応用
 6.1 ガラス代替透明フィルムの開発状況
 6.2 ガラス代替透明樹脂・フィルムの用途
  (1)光学・ディスプレイ用途への応用
  (2)自動車用途への応用 - 自動車の軽量化


【質疑応答】


【12:10〜13:40】

2.透明ポリマーの屈折率制御、屈折率予測

公立千歳科学技術大学 理工学部 応用化学生物学科 教授 工学博士 谷尾 宣久 氏

 

【習得できる知識】
 光学用透明樹脂の屈折率制御、屈折率予測に関する基礎知識が得られる。

【講座の趣旨】
  透明ポリマーの屈折率制御が重要な技術課題となっている。ここでは、透明ポリマーの屈折率特性と分子構造との定量的関係について述べ、屈折率を制御するための構造制御法について解説する。さらに、屈折率をポリマーの化学構造のみから定量的に予測する屈折率予測システムについても紹介させていただく。


1.
透明ポリマーの基礎
 1.1 透明になるポリマーとは
 1.1 非晶構造とガラス状態

2. 屈折率制御
 2.1 屈折率と分子構造
 2.2 屈折率の波長依存性
 2.3 屈折率の温度依存性
 2.4 屈折率の制御
 2.5 透明ポリマーの屈折率予測

3.透明ポリマーの屈折率予測システム

【質疑応答】


【13:50〜15:20】

3.有機無機ハイブリッド材料の開発と 高屈折率材料への応用

京都大学 大学院 工学研究科 高分子化学専攻 教授 田中 一生 氏

 

【講座趣旨】
 シリカの立方体構造を有するPOSSを高分子に導入すること で、熱安定性の増強等、 様々な機能を付与できる。今回、樹脂材料の高・ 低屈折率化のための分子フィラーについて、POSSを用 いた研究について 概説する。特に、それぞれ高・低屈折率化において相反し易い他の物性パ ラメータとの 両立について、フィラーの分子設計指針を説明する。また、置 換基により作成法が異なる修飾POSSの合成についても詳述する。

1.POSSの合成および同定法
 1-1 八置換アルキル・アミノPOSSの合成
 1-2 同定法

2.樹脂の剛直性・耐熱性向上のための分子フィラーへの応用
 2-1 これまでの研究紹介〜ハイブリッド化との比較
 
 2-2 高分子の耐熱・機械的特性向上
  1) PS,PMMAの熱的・機械的特性の変化
  2) DSC,TGA,動的粘弾性による測定

 2-3 応用:高分子の屈折率制御

 2-4 樹脂の低屈折率化と機械的特性の両立
  1) 低屈折率高分子の背景
  2) 低屈折率材料の課題
  3) POSSによる樹脂の耐熱性・機械的特性向上
  4) 低屈折率化のためのPOSSフィラー開発
  5) 低屈折率化と機械的特性向上の両立のためのフィラー設計

 2-5 樹脂の高屈折率化と安定性向上
  1) 高屈折材料の産業的意義
  2) 高屈折率を示す高分子
  3) 硫黄含有高分子 複合材料
  4) 高屈折率材料開発における課題
  5) 高屈折率・高アッベ数のための理論的背景
  6) 硫黄含有有機−無機ハイブリッドの開発


【質疑応答】


【15:30〜17:00】

4.かご型シルセスキオキサン(POSS)による 分子フィラーの設計指針と樹脂の屈折率制御

京都工芸繊維大学 新素材イノベーションラボ   特任教授 松川 公洋 氏

 

1.有機無機ハイブリッド材料の基礎
 1.1 有機無機ハイブリッド材料について
 1.2 有機無機ハイブリッド材料の合成方法

2.チオール基含有シルセスキオキサンを用いた 有機無機ハイブリッド
 2.1 チオール基含有シルセスキオキサンの合成と特徴
 2.2 高屈折率ソフトマテリアルとしての機能と応用
 2.3 自己修復材料としての可能性

3.ジルコニアナノ粒子分散と有機無機ハイブリッドへの応用
 3.1 ビーズミルによるナノ粒子分散の特徴と課題
 3.2 デュアルサイト型シランカップリング剤によるジルコニアナノ粒子分散と応用
 3.3 酸無水物によるジルコニアナノ粒子分散と応用

4.チタニアナノ粒子分散と有機無機ハイブリッドへの応用
 4.1 重合性チタニアナノ粒子の合成
 4.2 チタニアナノ粒子を含有する光架橋薄膜への応用

5.高屈折率有機無機ハイブリッド材料のまとめ

【質疑応答】

 

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