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※Pythonの実行環境はクラウド環境であるGoogle
Colaboratory
(https://colab.research.google.com/) を活用します
【講座の趣旨】
日本の製造品は高品質の代名詞となっているが、その裏では、依然として製造現場で活躍する熟練者たちの経験や勘に依存している部分も大きい。しかしながら、技能継承や技術の均てん化の問題に加え、近年のデータ社会・AI時代の到来も相まって、データを武器とした品質向上や製造の効率化が喫緊の課題となっている。一方で、日本の製造業では中小企業が99%を占めるとされ、予算的にも規模的にも全社を挙げたデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進には限度があり、いかに現場レベルでデータ活用を推進できるかが大きな鍵を握っている。
本セミナーでは、Excel/Pythonを用いた品質データ分析の手法について演習を交えながら実践的に学び、実務への適用に向けたスキルを養う。分析手法の基本的な知識から、Excel/Pythonの基本的な操作方法、分析の考え方、製造現場特有のポイントなどについて、なるべく数式を用いずに初学者向けにわかりやすく説明する。
◆習得できる知識
・統計学の基本的な知識を習得できる
・可視化の基本的な考え方とExcel/Pythonでの実行方法を習得できる
・データを活用した製造品質分析の基本的な考え方とExcel/Pythonでの実行方法を習得できる
【講座内容】
※当日の理解度や進度に応じて、適宜調整する可能性があります
1. イントロダクション
1) 製造業における従来の統計解析
2) 従来の統計的手法とビッグデータ分析による品質管理の違い
3) 製造業におけるビッグデータ分析の適用範囲
4) 製造業におけるビッグデータ分析事例
2. 統計学の基礎
1) 記述統計学と推測統計学
2) データの特徴の捉え方
3) 記述統計量/変数の尺度
4) 正規分布/工程能力指数(Cp)
5) 相関係数/相関と因果の違い
3. データ観察による工程・品質の傾向把握(Excel/Python演習)
1) 可視化による観察
a) ヒストグラムによる品質指標のばらつき確認
b) 散布図/散布図行列による連動因子の確認
c) 箱ひげ図による各因子の傾向確認
d) 時系列での不良傾向確認
2) 数値化による観察
a) 要約統計量(代表値/ばらつき指標/順序統計量)による傾向確認
b) 相関(相関係数/相関行列/偏相関係数)による連動因子の確認
4. 分析モデルによる製造品質不良の要因分析
1) 代表的な分析手法の概要と手法の選び方
2) 不良件数の予測(数値予測)
a) 線形回帰による不良予測と影響因子の絞込み(Excel演習)
3) 不良要因の分析(分類予測)
a) ロジスティック回帰による良品/不良品の判別
b) 決定木分析による良品/不良品の判別(Python演習)
4) モデルの評価と改善
a) モデルの評価指標:Precision(適合率)とRecall(再現率)
b) 精度向上に向けたモデルチューニングの考え方
【質疑応答】
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