逆問題解析による材料の構造、プロセス条件設計の解説セミナー
        
AI、シミュレーションを用いた劣化・破壊評価と寿命予測
マテリアルズインフォマティクスのためのデータ作成とその解析、応用事例
 

<セミナー No 601212>

【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

★ 材料構造の記述子化、モデル化、逆問題設定の基礎から事例まで!

逆問題解析による材料の構造、プロセス条件設計


■ 講師

1.

奈良先端科学技術大学院大学 データ駆動型サイエンス創造センター センター長 特任教授,東京大学 名誉教授 理学博士 船津 公人 氏

2.

(株)JSOL エンジニアリング事業本部 部長 博士(工学) 小沢 拓 氏,エンジニアリング事業本部 新田 浩也 氏
3. 東京都市大学 理工学部 機械工学科 准教授 博士(工学) 岸本 喜直 氏
■ 開催要領
日 時

2026年1月15日(木) 10:30〜16:15

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき 60,500円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき
55,000円

〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

【10:30-12:00】

1.ポリマー設計のためのモデル化と逆解析

奈良先端科学技術大学院大学 データ駆動型サイエンス創造センター センター長 特任教授,東京大学 名誉教授 理学博士 船津 公人 氏
 

【講座の趣旨】
高分子材料設計を行うにあたっての材料表現法、モデル化法などの実践的な方法を学びます。
 なるべく数式を使用せずにモデル化と逆解析の考え方の概念を分かりやすく解説をし、講演後すぐに材料設計に取る組めるマインドを作ることを目標とします。

1.はじめに
 1.1 データ解析の基礎
 1.2 扱うデータの特性を把握する
  (1)主成分分析
  (2)回帰分析の基礎

2.ケモインフォマティクスとは?
 2.1 データのモデル化法について
 2.2 モデルの逆解析について

3.分子設計の事例紹介
 3.1 医薬品分子設計
   a)化学空間の可視化による構造探索
   b)タンパクと化合物の相互作用空間の可視化と構造探索

4.ポリマーアロイを題材とした有機材料の設計
 4.1 輝度向上性フィルムの成分組成とプロセス条件の最適化
 4.2 PPを主体として輸液用パックの開発
 4.3 共重合ポリマーの設計
   ・構造の記述子化について
 4.4 少ないデータからのモノマー設計

5.少ない実験データから出発して少ない実験回数で目的物性を実現させるには?
 ・ベイズ最適化の活用

6.ソフトセンサー
 6.1 化学プラントの監視のためのソフトセンサー
   a)ソフトセンサーの構築法
   b)ソフトセンサーの劣化
   c)適応型ソフトセンサーの開発
 6.2 ソフトセンサーを用いた制御

7.プロセス・インフォマティクス
 ・材料設計・プロセス設計・品質管理と制御の連動

8.自動化化学への展開

【質疑応答】


【13:00-14:30】

2.シミュレーションと逆解析を含むデータサイエンスを用いた材料設計

(株)JSOL エンジニアリング事業本部 部長 博士(工学) 小沢 拓 氏,エンジニアリング事業本部 新田 浩也 氏
 

【講座の趣旨】
今日の材料設計においてはシミュレーションとデータサイエンス技術の適用が重要となってきている。初学者向けに基本的な考え方と事例を紹介する。

【習得できる知識】
材料設計のためのシミュレーションとデータサイエンスの基礎知識

1. 概要
 1.1 材料の多階層(マルチスケール)特性
 1.2 シミュレーションとデータサイエンスによるアプローチ
 1.3 最近のトレンドとマテリアルズ・インフォマティクス

2.シミュレーションによる材料設計
 2.1 量子化学・第一原理計算(MO、DFT)
 2.2 全原子分子動力学(MD)
 2.3 粗視化分子動力学(CGMD)
 2.4 逸粒子動力学(DPD)
 2.5 レプテーションダイナミクス(Slip-Link&Spring、PCN)
 2.6 平均場・自己無撞着場理論(SCFT)
 2.7 連続体の多相構造シミュレーション(PhaseField、FEM)
 2.8 マルチスケールシミュレーション

3.データサイエンスによる材料設計
 3.1 教師あり学習(回帰・分類)
 3.2 教師無し学習(クラスタリング)
 3.3 分子記述子(ディスクリプタ)
 3.4 定量的構造物性相関(QSPR)
 3.5 データの入手と加工
 3.6 ハイスループット計算によるデータ構築
 3.7 ベイズ最適化
 3.8 逆解析による物性から分子構造の予測
 3.9 シミュレーションのための機械学習(機械学習ポテンシャル)
 3.10 シミュレーションのための機械学習(MD-GAN)

【質疑応答】


【14:45-16:15】

3.逆問題解析による接着接合部の応力分布、表面性状推定

東京都市大学 理工学部 機械工学科 准教授 博士(工学) 岸本 喜直 氏
 

【講座の趣旨】
工学における逆問題の応用事例として、接着接合部の応力分布推定手法とねじ締結部の表面性状推定手法を紹介する。また、これらの手法の基礎となる有限要素法の概要ならびに逆問題の解法を解説する。

1.工学における逆問題概要
 1.1 順問題と逆問題
 1.2 順問題の解法(有限要素法)
 1.3 線形逆問題の解法(チホノフの適切化法)
 1.4 非線形逆問題の解法(ダウンヒルシンプレックス法)

2.応用事例1 接着接合部の応力分布推定
 2.1 逆問題の設定(有限要素法による応力解析)
 2.2 チホノフの適切化法による解法
 2.3 検証実験

3.応用事例2 ねじ締結部の表面性状推定
 3.1 逆問題の設定(有限要素法による振動解析)
 3.2 ダウンヒルシンプレックス法による解法
 3.3 検証実験

4.まとめ

【質疑応答】