シリコンスラッジの回収と表面処理、応用 セミナー
        
先端半導体製造プロセスの 最新動向と微細化技術
 
 

<セミナー No.601234>

【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

★ 太陽電池、半導体製造工程で廃棄されるシリコンくずの有効利用!
★ 凝集剤などの薬剤を使わずに回収する方法を解説!

シリコンスラッジの回収と表面処理、応用


■ 講 師

1.

法政大学 生命科学部 教授 博士(工学) 森 隆昌 氏
2. 信州大学 繊維科学研究所 教授 博士(工学) 向井 康人 氏
3. 東京電機大学 工学部 電気電子工学科 教授 博士(工学) 佐藤 慶介 氏
■ 開催要領
日 時

2026年1月21日(水) 10:30〜1615

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき60,500円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき55,000円〕
〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

※定員になり次第、お申込みは締切となります。

■ プログラム

【10:30-12:00】

1.沈降方向と垂直な直流電場によるシリコン粒子の沈降促進

●講師 法政大学 生命科学部 教授 博士(工学) 森 隆昌 氏
 

【習得できる知識】
直流電場を利用した微粒子の沈降促進技術

【講座の趣旨】
沈降方向と同じ方向ではなく、垂直な方向に直流電場を印加し、水中のシリコン微粒子を効率よく沈降濃縮する技術を紹介します。凝集剤等の薬剤は一切使用せずに、微粒子を沈降濃縮します。講演では、なぜ沈降方向と垂直な直流電場で粒子の沈降が促進されるのか、そのメカニズムについても解説します。

1.沈降濃縮の基礎

2.凝集剤を使用しない濃縮技術の必要性

3.沈降方向と垂直な直流電場による粒子の沈降促進メカニズム

4.沈降方向と垂直な直流電場による沈降促進技術のシリコン粒子回収への応用

【質疑応答】


【13:00-14:30】

2.凝集・沈降,濾過操作によるシリコン,シリカ等微粒子の分離・回収技術

●講師 信州大学 繊維科学研究所 教授 博士(工学) 向井 康人 氏

【専門】
分離工学

【略歴、著書】
・世界濾過工学会日本会 役員,化学工学会東海支部 常任幹事 ほか
・世界濾過工学会日本会編「濾過工学ハンドブック」ほか執筆多数

 
【習得できる知識】
・凝集,沈降,濾過などの固液分離の基礎
・液中の微粒子の分離・回収方法
・多成分系微粒子の選択分離方法

【講座の趣旨】
シリコンを回収するための沈降分離技術,ならびにシリカをはじめとする酸化物微粒子を回収するための沈降分離技術および濾過分離技術について紹介する。

1.固液分離技術の分類と基礎
 1.1 沈降分離の基礎
 1.2 凝集操作の基礎
 1.3 濾過分離の基礎

2.太陽電池製造工程で排出されるシリコンの回収
 2.1 太陽電池製造工程におけるシリコンの加工と排出
 2.2 凝集・沈降による排液からのシリコンの回収
 2.3 重液分離法による排液からのシリコンの回収

3.選択凝集を利用した多成分系微粒子の沈降分離
 3.1 シリカ等酸化物微粒子のゼータ電位の溶液環境依存性
 3.2 pH制御による多成分系微粒子の選択分離
 3.3 電解質濃度制御による多成分系微粒子の選択分離

4.pH依存性の高い微粒子懸濁液の濾過分離
 4.1 酸化物微粒子のゼータ電位と粒子径のpH依存性
 4.2 単一酸化物微粒子からなる濾過ケークの特性
 4.3 二成分酸化物微粒子からなる濾過ケークの特性

5.シリカナノコロイドの濾過分離
 5.1 種々の濾過方式によるシリカナノ粒子の濾過特性
 5.2 シリカナノ粒子からなる濾過ケークの特性
 5.3 粒子系の異なる二成分シリカナノ粒子の濾過特性

【質疑応答】


【14:45-16:15】

3.シリコンスラッジへの表面処理と電池材料への応用

●講師 東京電機大学 工学部 電気電子工学科 教授 博士(工学) 佐藤 慶介 氏

【専門】
半導体電子材料

 

【習得できる知識】
・シリコン負極の基礎知識を習得できる。
・シリコンスラッジ表面への微細加工技術を習得できる。
・蓄電容量を向上させるシリコン負極への機能性付加技術を習得できる。
・充放電サイクル寿命を向上させるシリコン負極への機能性付加技術を習得できる。

【講座の趣旨】
温室効果ガスの削減は地球規模の課題であり、2015年にパリ協定が締結されています。その中で、日本は中期目標として2030年の温室効果ガスを2013年度の水準から26%削減することを目標に定めています。この目標を達成するためには、様々な用途で広く利用されているリチウムイオン二次電池、近年では全固体電池等のバッテリーの高性能化が急務であり、2030年にかけてバッテリーの需要拡大が見込まれております。この状況下において、世界規模で推進されている電気動力車(EV車)等の普及に向けた高性能バッテリーの開発が必要となります。
本セミナーでは、カーボンニュートラル社会の実現ならびにSDGsの達成に必須となるバッテリーの性能向上において、ブレークスルーの一つに挙げられているシリコン負極材料の創製技術について解説します。ここでは、産業廃棄物であるシリコンスラッジ材料の粒子径の制御技術や最新技術であるスラッジ表面への低コストかつ簡易な微細加工技術について解説します。さらに、リチウムイオン二次電池や全固体電池の蓄電容量と充放電サイクル寿命等の性能面の向上を目指す実用化に向けた要素技術について解説します。

1.リチウムイオン電池の動向と課題
 1.1 リチウムイオン電池の動向
 1.2 リチウムイオン電池への要求
 1.3 リチウムイオン電池材料の開発状況

2.シリコン負極の課題と解決技術
 2.1 リチウムシリコン合金によるシリコンの体積膨張とその緩和技術
 2.2 シリコン表面の保護被覆層(固体電解質界面(SEI)層)の崩壊とその緩和技術
 2.3 シリコン/導電助剤配合比による蓄電容量と充放電サイクル寿命の影響とその緩和技術

3.シリコン負極を用いたリチウムイオン電池の性能
 3.1 体積膨張緩和を目指したシリコン負極の微粉化による充放電サイクル寿命の効果
 3.2 SEI層の崩壊緩和を目指したシリコン負極への金属被覆による蓄電容量と充放電サイクル寿命の効果
 3.3 電気伝導向上を目指したシリコン負極への不純物添加による蓄電容量と充放電サイクル寿命の効果
 3.4 電気伝導向上を目指したシリコン負極への導電性バインダー被覆による充放電サイクル寿命の効果
 3.5 電気伝導向上を目指したシリコン負極への2次元材料被覆による充放電サイクル寿命の効果
 3.6 導電助剤の未添加を目指したシリコン/グラフェン複合負極による蓄電容量と充放電サイクル寿命の効果

4.シリコン負極を用いた全固体電池の性能評価
 4.1 液体電解質と固体電解質の違い
 4.2 電気伝導向上を目指したシリコン負極への不純物添加と2次元材料被覆による蓄電容量と充放電サイクル寿命の効果

5.今後の展望

【質疑応答】