研究・実験データの収集、管理セミナー
        
『実験の自動化・自律化によるR&Dの効率化と運用方法』
『少ないデータによるAI・機械学習の進め方と精度向上,説明可能なAIの開発』
 
<セミナー No.601512>

【Live配信】

★大事なのは成功データだけではない!!
★日々生まれる実験データを漏れなく収集、管理し開発の加速に繋げる方法とは!


研究・実験データの収集,一元化とプラットフォーム構築


■ 講師
1.

iASYS Technology Solutions(株) テクニカルアドバイザー 桑田 武 氏

2. 奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 物質創成科学領域 助教
                /(国研)理化学研究所 客員研究員 高須賀 聖五 氏
3. 積水化学工業(株) 先進技術研究所 情報科学推進センター センター長 兼 MI推進グループ長 新明 健一 氏
4. 東京科学大学 総合研究院 科学生命科学研究所 准教授 安藤 康伸 氏
■ 開催要領
日 時

2026年1月14日(水) 10:00〜17:15

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき66,000円(消費税込み、資料付) 
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込)〕

大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。
詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい。

■ プログラム

<10:00-11:30>

【第1部】LLMとつながる実験データベース:試して広げる材料実験のAI活用

iASYS Technology Solutions(株) 桑田 武 氏

【講演趣旨】
LLMの登場により、実験データベースの重要性が飛躍的に高まっています。本セミナーでは、実験データに向いたデータベースの選び方や、LLMを簡単につなぐMCP技術を分かりやすく解説します。「自分のデータで気軽に試せる」環境を整えることで、思いついたAI活用アイディアをすぐに実践でき、DXの推進につながります。グラフ型データベースや計測データ格納システムなどの具体例を示しながら、材料実験データで実際に試した事例をデモを交えて紹介し、どのような活用の可能性があるかをご紹介します。

【講演項目】
1.重要度が増す実験データベース

2.進化するAI技術を「自分のデータで試せる」環境の必要性

3.実験データに向いているデータベースの例

4.LLMとデータベースをつなぐ実用的な技術:MCP

5.材料実験データでAIを試した事例紹介

【質疑応答】


<12:15-13:45>

【第2部】研究DXを推進するための
         電子ラボノート基盤型自動実験プラットフォームの構築

奈良先端科学技術大学院大学/(国研)理化学研究所 高須賀 聖五 氏

【講演趣旨】
研究DXにおいては、実験データは蓄積するだけではなく、FAIR原則(Findable, Accessible, Interoperable, Re-usable) に基づいて管理することが重要である。本講演では、研究DX推進を目指した電子ラボノートの選定、導入および運用に関するNAISTでの具体的な取り組みについて紹介する。

【講演項目】
1.はじめに

2.研究DXにおける電子ラボノートの位置付け
 2-1.世界の動向
 2-2.FAIRデータ
 2-3.実験における人間とAIの関係性
 2-4.目指すデータフロー

3.電子ラボノート導入に向けた取組み
 3-1.電子ラボノートの導入ハードル
 3-2.電子ラボノートの導入戦略
 3-3.導入へ向けた6つのアクション

4.電子ラボノートの実装・活用
 4-1.機械学習に適したテンプレート作成
 4-2.Application Programming Interface (API) の活用事例
 4-3.自動実験装置との統合

5.おわりに

【質疑応答】


<14:00-15:30

【第3部】実験データ/失敗データの収集・管理と実験効率化、MI活用への展開

積水化学工業(株) 新明 健一 氏

【講演趣旨】
本講演では、研究現場で日々生まれる実験データを、成功・失敗を含めて漏れなく収集・標準化し、MI(マテリアルズ・インフォマティクス)に展開して実験効率を高める実践を解説します。成功データのみならず失敗データも含めて集めることの重要性、実験計画法、MI活用に有効なデータ収集、管理の方法、そして収集したデータを活用し、開発の加速に繋げる実践方法について共有します。

【講演項目】
1.はじめに
 1-1.当社R&Dの目指す姿
 1-2.変化する素材産業とMIの導入

2.素材・材料開発効率化のための実験データの収集・蓄積
 2-1.実験データ収集・蓄積の課題
 2-2.有効なデータ収集、管理、MI活用への展開事例
 2-3.実験データ収集を進めるための仕組み化

3.実験データ収集を進めるための人材育成
 3-1.データ駆動型開発を進められる人材とは
 3-2.データ活用人材のレベルの可視化
 3-3.データ活用人材の拡大の壁。どう進めるか
 3-4.実験計画法、品質工学からパラメータ設計を理解する

4.MI活用で成果創出を加速するための環境整備
 4-1.事業貢献につながるテーマ選定
 4-2.成果刈取りの仕組み化

5.今後
 5-1.実験自動化による自律的な開発サイクルの構築

【質疑応答】


<15:45-17:15

【第4部】研究・実験データの構造化とプラットフォーム構築に必要なスキル

東京科学大学 安藤 康伸 氏

【講演趣旨】
本講演では、MIの実践事例を通じて、研究活動で生じるデータの生成・蓄積・活用のサイクルについて知っていただき、特に研究・実験データを構造化するために必要な考え方・基礎知識について学んでいただきます。そして、データベース(DB)を作成する際の目的の明確化と出口戦略、そのために必要な具体的なスキルセットについても解説します。

【講演項目】
1.マテリアルズ・インフォティクス概要
 1-1.データ生成・蓄積・活用の循環サイクル
 1-2.データ収集時に考えなければいけないこと
 1-3.データ取得コストについて
 1-4.活用可能なデータとは

2.データ取得のためのベイズ最適化
 2-1.ベイズ最適化の背後にある数理
 2-2.自律実験装置とAIソフトウェア
 2-3.ロボット制御のための環境整備

3.材料データ蓄積を行う上で必要なこと
 3-1.データベース構築の3つの目的
 3-2.データベースの種類
 3-3.ツリー構造を利用した実験データ蓄積
 3-4.電子ラボノートの事例

4.データベース開発に必要なスキルセット
 4-1.誰のためのDBか
 4-2.開発コストの見積もり
 4-3.デスクトップアプリとウェブアプリ
 4-4.フロントエンドとバックエンド
 4-5.アジャイル開発という考え方

5.DB構築の出口戦略
 5-1.パーソナルDB
 5-2.DBを介した共同研究
 5-3.DBの共有・共用
 5-4.パブリックDB
 5-5.材料データと課題の多様性への対応

【質疑応答】