開発早期段階での医薬品の事業性評価 セミナー
                           
 
 
 

<セミナー No 603103>

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★ rNPV法、類似取引比較法、科学的評価を組み合わせた複合的な事業性評価!
★ 説得力のある「成功確率(PoS)」を設定するロジックとは?


開発早期段階での
医薬品の導入/導出・投資の際の事業性評価


■ 講師
エヌ・アール・エー サービス 代表 野澤 厳  氏
■ 開催要領
日 時

【Live配信】2026年3月11日(水) 10:30〜16:00 8
【アーカイブ(録画)配信】 2026年3月23
日まで受付(視聴期間:3月23日〜4月2日まで)

会 場 Zoomを利用したLive配信 または アーカイブ配信 ※会場での講義は行いません
セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき 55,000円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき49
,500円〕

〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

【講座の趣旨】
 開発早期段階の医薬品評価は、データ不足と高リスクの中で意思決定を迫られる難所です。本講座では、科学的根拠を事業数値へ翻訳するロジック構築(rNPV)、類似取引との比較検証、不確実性を管理する契約条件の設計までを体系的に解説します。単なる計算手法にとどまらず、戦略的な投資・提携判断を導くための実践的ノウハウを習得します。


◆習得できる知識
1.早期開発品に特化した評価手法:rNPV法、類似取引比較法、科学的評価を組み合わせた複合的なアプローチ(トライアングレーション)。
2.科学的根拠の数値化(Science to Numbers):非臨床・初期臨床データの解釈に基づき、説得力のある「成功確率(PoS)」を設定するロジック。
3.将来を見据えた市場予測:現時点ではなく「10年後の標準治療」を意識したTPP(目標製品特性)の策定と、それに基づく売上シナリオ。
4.rNPVモデル構築の実務的勘所:バイオテック特有の割引率設定、開発期間・コストの見積もり、終価(Terminal Value)の扱い方。
5.リスク管理型のディール構造:高い不確実性をヘッジするための「オプション契約」や「マイルストン偏重型」契約の設計ノウハウ。
6.戦略的な意思決定プロセス:感度分析を用いて重要変数を特定し、投資判断(Go/No-Go)や交渉の落としどころを探る技術。


【講座内容】

第1部:イントロダクション 〜早期評価の"罠"と心構え〜(40分)
1. Early Stage評価とLate Stage評価の決定的な違い
 ・情報の非対称性と欠如: データがない中でどう「仮定」を置くか
 ・Time Value of Money: 上市までの期間(10年以上)がもたらす割引率のインパクト
 ・「rNPVは万能ではない」: 計算結果がマイナスでもGoサインが出る戦略的理由
2. 評価の全体像(Valuation Triangulation)
 ・3つの視点:
  1) 科学的評価(Scientific): 創薬としてのポテンシャル
  2) 事業性評価(Commercial): rNPVによる収益予測
  3) 市場比較(Market): 類似取引事例(Comparables)との整合性
 ・価値(Valuation)と価格(Price)の峻別: 「価値」は論理、「価格」は交渉

第2部:科学的リスクを数値化する 〜Science to Numbers〜(50分)
1. Translational Science(橋渡し研究)の評価
 ・「死の谷」を超えるロジック: 動物モデルのデータはヒトに外挿できるか?
 ・MOA(作用機序)の検証: 新規メカニズムのリスクとFirst-in-Classのプレミアム
 ・バイオマーカーの有無: 臨床試験の成功確率(PoS)を劇的に変える要素
2. Target Product Profile (TPP) の策定戦略
 ・ゴールからの逆算: 10年後の医療現場で選ばれるための「Must Have」と「Nice to Have」
 ・TPPの動的変化: 開発段階(Phase)が進むにつれてTPPをどう修正するか
3. 成功確率(PoS: Probability of Success)の精緻化
 ・ベンチマークデータの活用: 疾患領域別・モダリティ別の平均成功確率(統計データ)
 ・アセット固有の調整(Adjustment):
  1) 安全性リスク(毒性データ)による減点
  2) 有効性シグナルによる加点
  3) モダリティ(抗体、核酸、細胞治療など)による特異的リスク

第3部:市場予測と事業シナリオの構築(50分)
1. 「10年後の市場」を予測する
 ・疫学データの読み解き: 患者数、診断率、治療実施率のファネル分析
 ・競合環境(Landscape)の分析:
  1) 将来の標準治療(SoC): 既存薬ではなく、開発中の競合品と比較する
  2) 参入順位(Order of Entry): 2番手、3番手になった時のシェア減衰カーブ
2. 売上収益(Revenue)のモデリング
 ・薬価(Price)の予見性:
  1) 日米欧の薬価算定ルールの違いとトレンド
  2) HTA(医療技術評価)/費用対効果の影響
 ・ピーク時売上と独占期間: 特許切れ(LOE)のタイミングと特許延長戦略

第4部:定量的評価の実践 〜rNPVと類似取引比較〜(70分)
1. rNPV(リスク調整後正味現在価値)モデルの構築
 ・コストと期間の仮定: 早期段階特有の「手戻り」や「予備費」の考え方
 ・割引率(Discount Rate)の設定:
  1) Big Pharma(低コスト)vs Biotech(高コスト)の資本コスト格差
  2) 開発ステージに応じた割引率の調整(Step-down方式)は必要か?
 ・終価(Terminal Value): 早期評価において無視できないウェイトを占める永続価値
2. マーケット・アプローチ(類似取引比較法)の活用
 ・Deal Comps(類似ディール)の抽出: 適切なベンチマークを見つけるための検索条件(適応症、Phase、モダリティ)
 ・評価の補正: 「5年前のディール」と「現在」の市況の違いをどう調整するか
 ・rNPVとの乖離(Gap)分析: 理論値(rNPV)と相場(Market)がズレた時の解釈と説明ロジック

第5部:不確実性を管理するディール構造と投資判断(40分)
1. 早期段階特有のディール構造(Deal Structuring)
 ・フロントローディング vs バックローディング: リスク分担のための支払い設計
 ・オプション契約(Option Deals):
  1) 「PoC確認後にライセンス権を行使する」仕組み
  2) Option FeeとExercise Feeのバランス
 ・共同研究開発(Co-development): コスト負担と利益配分のバリエーション
2. 意思決定のための感度分析(Sensitivity Analysis)
 ・Key Value Driversの特定: 価値を最も大きく変動させる変数は何か?(トルネードチャート)
 ・損益分岐点分析: 薬価がいくら下がると投資回収不能になるか
 ・Exit戦略の多様性: 自社販売、Phase 2での導出、M&Aのシナリオ比較

第6部:まとめ・質疑応答(10分)
 ・Key Takeaways: 本日の要点振り返り
 ・実務チェックリストの共有
 ・Q&A


【質疑応答】


略歴
レナセラピューティクス株式会社 事業開発本部長/東京大学大学院医学系研究科 客員研究員/N.R.A.サービス代表
東京理科大学大学院工学研究科修士課程修了後、ライオン株式会社にてDrug Delivery System研究に従事し、その成果により城西大学より薬学博士号を取得。1989年より久光製薬株式会社にて11年以上勤務し、その間7年間米国研究所に駐在。2001年に株式会社ジェノファンクションを創業し代表取締役を務めた後、複数のバイオベンチャーで経営・事業開発を担う。2012年からはサンファーマ株式会社にて日本事業の立ち上げに貢献し、2018年にはリベロセラ株式会社を共同創業し代表取締役に就任。2021年よりRepertoire Genesis株式会社にて事業開発を推進した後、2024年11月より現職。
核酸医薬、遺伝子治療、細胞療法などを対象とした事業開発に幅広い経験を有し、資金調達、共同研究、知的財産・契約交渉、原薬事業、薬事、安全管理まで多岐にわたる実務を経験。加えて、個人事業「N.R.A.サービス」を通じて、業界動向調査やコンサルティングを提供している。