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【習得できる知識】
・ガス透過の基礎知識
・粘土材料の基本特性と注意点
・複合化の設計におけるノウハウ
・本コーティング剤の性能と用途例
【講演ポイント】
酸素や水蒸気といった微量ガスのバリア制御技術は、歴史的には食品包装から応用され、近年では電子デバイスやエネルギー分野まで幅広く重要性が高まっています。さらに今後は水素社会の実現に向けた水素の利活用が本格的に進むと見込まれております。しかし水素は極めて小さく拡散しやすい分子であり、安全な貯蔵・輸送には高いバリア性が不可欠です。
本講座では、古くから利用されてきた無機材料である「粘土」に着目し、その層状構造を活かすことで、金属材料をも上回る水素バリア性能を実現可能なコーティング技術の最新成果を紹介します。
【プログラム】
1.はじめに
1-1 ガスバリアとは
○ガスバリア材料の歴史と用途、酸素・水蒸気・水素の透過のメカニズム、分子拡散モデルの基礎。
1-2 粘土の構造と機能
○スメクタイトを中心とした粘土鉱物の構造、アスペクト比がもたらす特性、日常生活で活かされる機能性
2.バリア塗工液の開発
2-1 ナノコンポジット膜とは
○粘土と樹脂を複合化することによる迷路効果、バリア性向上のメカニズム
2-2 樹脂の選択と配合
○水系樹脂の種類、粘土との相性やレオロジー特性の比較
2-3 樹脂の構造とバリア性への影響
○樹脂の違いとアレニウスプロットによる活性化エネルギー比較
3.粘土系水素ガスバリア膜の性能
3-1 既存材料との水素ガス透過度の比較
○各種樹脂やSUS材との水素透過度の比較結果
3-2 課題としての密着性
○機材密着性という課題、及び適用範囲拡大に向けたアンカーコート剤の検討
3-3 耐久性における優位点
○低温耐性、ガンマ線照射実験結果紹介
4.水素脆化を抑制できるのか
4-1 実験方法と結果
○金属表面へのコーティングがもたらす水素侵入抑制効果の検証と脆化試験の結果紹介
【質疑応答】
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