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【講座概要】
近年、第一原理計算と同等の精度を維持しつつ、分子動力学シミュレーションを大幅に高速化できる手法として、機械学習原子間ポテンシャル(MLIP)が急速に発展・普及しています。本セミナーでは、MLIPの基本的な考え方から最先端の応用事例までを整理し、体系的に解説します。
はじめに、従来の原子間ポテンシャルとの違いを概観し、構造記述子の進展や同変性といった概念がなぜ重要となるのかを説明します。続いて、学習データの準備方法やモデルの設計・評価といった実践的な観点について、具体例を交えて紹介します。
さらに近年では、元素周期表の大多数の元素を対象としたFoundation Model型のMLIPが登場し、従来とは異なる活用の枠組みが広がりつつあります。本セミナーでは、こうした最新の潮流にも触れながら、固体材料や有機材料をはじめとする多様な物質系への応用事例を取り上げ、MLIPが研究・開発の現場でどのように活用されているのかを示します。
MLIPを活用したシミュレーションの高度化や、材料開発プロセスの効率化を目指す方にとって、有益な内容となることを目指します。
【受講対象】
計算化学、材料科学、原子シミュレーションに関心をお持ちの研究者・技術者の方を主な対象としています。これから機械学習原子間ポテンシャルの導入を検討されている方、分子動力学計算の高度化を目指す方、さらには大学・企業においてシミュレーション技術に携わる初学者から中級者まで、幅広い層にご参加いただける内容です。
【受講後習得できること】
・機械学習原子間ポテンシャル(MLIP)の基本概念と、従来型原子間ポテンシャルとの相違点を理解できる。
・記述子の発展の経緯や、不変性・同変性といった概念が求められた背景を踏まえ、MLIPモデルの構造と特徴を把握できる。
・MLIPの学習プロセス(データ作成・学習・検証)の全体像を理解し、実務への適用手順を習得できる。
・自身の研究テーマへMLIPを導入する際の留意点(精度評価、解釈性、モデル選択など)を整理できる。
1.機械学習原子間ポテンシャル(MLIP)の概要
1.1 MLIPとは何か
1.1.1 従来の原子間ポテンシャルとの違い
1.1.2 第一原理精度と計算速度の両立
1.2 MLIPが注目される背景
1.2.1 大規模分子動力学(MD)計算の必要性
1.2.2 材料開発などの応用領域の拡大
1.3 実際のMLIP応用例
2.MLIPの理論的基礎
2.1 記述子の考え方
2.1.1 回転・並進・鏡映対称性(E(3)群)が何故必要か?
2.1.2 局所環境の特徴量化の方法
2.2 不変性と同変性の概念
2.2.1 エネルギーと力の関係
2.2.2 E(3)不変性・同変性の意義
2.3 ブレークスルーMLIP
2.3.1 Behler?Parrinello Neural Network (NN)
Potential
2.3.2 Atomic Cluster Expansion
2.3.3 メッセージパッシング型Graph NN MLIP
3.MLIP構築のフロー
3.1 学習データの準備
3.1.1 第一原理計算のポイント
3.1.2 サンプリング戦略
3.1.3 Universal Datasetの利用
3.2 学習プロセス
3.2.1 コスト関数の構成
3.2.2 学習・検証・テスト
3.3 精度評価と解釈性
3.3.1 RMSE、MAEなどの指標
3.3.2 結合エネルギーらに基づく評価
3.3.3 モデルのブラックボックス性とその対処
4.最新動向
4.1 Foundation Model
4.1.1 スケーリング則の発見
4.1.2 MLIP運用方法の変化
4.1.3 Fine-tuningについて
4.2 電子状態計算との融合
4.2.1 電子基底状態計算の動向
4.2.2 電子励起状態計算へ
4.3 物理学的に本質的な学習を行うには
4.3.1 Attention機構の利用とUnconstrained Modelの登場
5.まとめ
【質疑応答】
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