エマルション 安定 通信教育


◆ 通信教育講座 ◆
☆ 乳化剤の選択、組み合わせ、配合順序の根拠などを、数値計算をベースに科学的に学ぶ!
☆ 講師の経験・ノウハウを基にした、実務的な考え方、トラブル対処法が学べる!

エマルション安定性を維持する

乳化剤の使いこなしかた


■ 指導講師、開講日
開講日 2020年3月31日(火)   申込締切日:2020年3月27日(金)
受講料 1口 60,000円(税抜き) *1口3名まで受講可
 4名以上の場合、1名につき20,000円(税抜き)  
指導講師

(株)ミルボン 中央研究所 開発顧問 理学博士 堀内照夫 氏

  元 ライオン(株) 研究開発本部
 元 明星大学総合理工学部生命科学・化学系非常勤講師

■ スケジュール/3ヶ月コース
2020年  3月下旬 第T講 テキスト発送
2020年  4月下旬 第U講 テキスト発送/第T講 解答〆切
2020年  5月下旬 第V講 テキスト発送/第U講 解答〆切
2020年  6月下旬 第V講 解答〆切
2020年  7月下旬頃 修了証発行
■本講座を受講して学べること

・安定性を支える要素やそのための処方設計、評価法、加速試験などでのポイント!

・スケールアップや使用感・感触などといった他の重要事項と関連させて、エマルションの安定化技術を学べます!

■講座の全体主旨

「乳化」技術は注目している油性基剤の利便性、ファション性、並びに機能・効果の向上が計れることから、化粧品、医薬品、トイレタリー製品、化学品等の広範囲な産業分野で注目されている基盤技術の一つといっても過言でない。注目している油性基剤の乳化および安定化には「乳化剤の使いこなし方」が大きな役割を果たしている。本講義の狙いは乳化剤の属性も基づく指標値(HLB値、有機概念図法によるIOB値、および拡張HLB値等)を駆使し、科学的な乳化剤の選択法並びに乳化剤の組み合わせ方の修得に主眼をおいている。さらに、エマルション製剤の設計、スケールアップ時の留意事項、安定性の促進試験法等のエマルション科学の基礎知識の習得もできるように編集している。 また、習得したこれらの指標値は単に乳化現象に留まらず、広く、洗浄、分散、可溶化等の界面現象に展開できる。今回は特に、研究者および生産現場でも同じ技術概念でコミュニケーションが図れる事を目的として、指標値に関わる算定式は出来るだけ簡便で、実用的かつ基礎研究にも十分に耐えるものを選定した。本講が安定かつ高品質の製品の生産かつ、乳化製剤の効率的な開発の一助となれば幸いである。

■内容項目
■第1講 エマルションの調製・安定化における乳化剤の役割と乳化剤(界面活性剤)の物理化学的性質

【第1講の主旨】
界面活性剤(乳化剤)は一分子の中に性質の異なる親水基と疎水基の構造要素を兼ね備えた両親媒性化合物である。この界面活性剤は界面に吸着すること、また水(または有機)溶媒中で、自己組織化するユニークな特長を持っている。界面活性剤は乳化をはじめ、分散、可溶化、洗浄、湿潤、起泡、カプセル能等の機能・作用の発現のために積極的に利用されている。
乳化製剤における乳化剤(界面活性剤)は油性基材を水性基材への均一に分散させること、また、生成したエマルション粒子の凝集・合一抑制に重要な役割を担っている。
乳化技術を理解するためには、乳化過程、乳化安定性に深く関わっている乳化剤(界面活性剤)の性質について、その構造要因と機能との関係を理解することが重要である。第一講においては、乳化剤(界面活性剤)水溶液の物理化学的性質について詳細に解説する。

【内容項目】
1 エマルションの製造および製品の安定化における乳化剤の役割
 1.1 エマルションとは
 1.2 エマルションの製造および製品に関する留意事項
 1.3 乳化技術開発の主な要素技術を支援するための指標値
 1.4 エマルションの製造・安定化における乳化剤の役割

2.乳化技術の開発推移

3.乳化剤(界面活性剤)水溶液の物理化学的性質
 3.1 界面活性剤(乳化剤)の分類と性質
  (1)アニオン界面活性剤
  (2)カチオン界面活性剤
  (3)非イオン界面活性剤
  (4)両性界面活性剤
 3.2 界面活性剤(乳化剤)機能発現のため化学構造の何処に注目すべきか
 3.3 界面活性剤の溶解挙動
  (1)界面活性剤の溶解度曲線の物理化学的な意味とは
  (2)イオン性界面活性剤の溶存状態の指標値―クラフト点以上、以下での溶解性は?
  (3)非イオン界面活性剤の溶存状態の指標値―曇点以上、以下での性状は?
 3.4 界面活性剤の表面張力―濃度曲線の測定からなにがわかるのか?
 3.5 界面活性剤の表面活性能を高めるためには
  (1)臨界ミセル濃度(cmc)の測定法
  (2)臨界ミセル濃度に対する界面活性剤のアルキル鎖長および官能基の影響
  (3)臨界ミセル濃度に対する添加剤の影響(塩、アルコール等)
  (4)臨界ミセル濃度に対する温度の影響
  (5)ミセル成長および会合数
 3.6 界面活性剤の分子集合状態
  (1)界面活性剤の濃度と溶媒の極性を変えるとその分子集合状態はどのように変化するのか?
  (2)界面活性剤の化学構造要因によってその分子集合体はどのように変化するのか?
 3.7 界面活性剤の構造要因と分子集合体
 3.8 高濃度界面活性剤分散液の高次分子集合体
  (1)ヘキサゴナル液晶
  (2)ラメラ液晶
  (3)キュービック液晶 

【演習問題】

■第2講 エマルションの安定化における乳化技術と乳化剤の使い方
          ―乳化剤の選択法(The HLB System)を中心としてー

【第2講の主旨】
乳化製剤の調製において、乳化剤の選択はきわめて重要である。膨大な数の乳化剤から、注目している被乳化油性基剤に対して、最適な乳化剤を短期間で選択できる手法があれば大変便利である。この様な要求に対して、第二講においては、乳化剤の選択法として、HLB方式を中心に、油相の所要HLB値のもとめかた、複合界面活性剤の混合界面活性剤のHLB値の算出法、複合界面活性剤による最適化の指針について解説する。
GriffinによるHLB法はノニオン界面活性剤の選択にたいしては、非常に優れたものであるが。日常、使用しているトイレタリー製品(洗剤、台所洗剤)化粧品、化学品等の製品はいずれも、ノニオン界面活性剤単独で処方がくまれていることはほとんどない。アニオン界面活性剤/ノニオン界面活性剤混合系、カチオン界面活性剤/ノニオン界面活性剤混合系、またはアニオン界面活性剤/カチオン界面活性剤混合系等の様々ケースがある。従来、上記の混合系を取り扱う際、混合系の属性はほとんどの場合、重量分率またはモル分率で行われていた。例えば、アニオン界面活性剤/非イオン界面活性剤混合系でも、用いる界面活性剤の化学構造がことなれば、データ間の相互比較は簡単ではない。これは、重量分率またはモル分率が混合界面活性剤系の属性を示していないためである。複合界面活性剤の属性をなんらかの指標値で表現できれば、大変、便利である。
第U講義では、界面活性剤の属性、(親水基)/(疎水基)比を有機概念図法による、(無機性値)/(有機性値)比(IOB値)で、置き換える計算法の習得する。またこの(IOB値)用いた小田方式による界面活性剤のHLB値の算定式の紹介と、GriffinのHLB値との整合性について言及する。(ここでは、小田方式による界面活性剤の算定式によって計算されたHLB値をGriffinのHLB値と区別するため、拡張HLB値(E-HLB値と呼ぶことにする。)

【内容項目】
4.乳化とは

5 エマルションの形態とその特徴
 5.1 自然界(動物・植物)における自己乳化形態( Oleosome )
 5.2 粘土物質を乳化剤に用いたエマルション形態と特徴
 5.3 微粒子を乳化剤としたPickering Emulsionの形態と特徴
 5.4 界面活性剤を乳化剤に用いたエマルション形態と特徴
  (1)多相エマルション
  (2)無水エマルション
  (3)発色エマルション
  (4)ゲルエマルション
  (5)リピッドマイクロスフェア
  (6)ベシクル

6.物質/物質間の相溶性の指標値

7.HLB方式による乳化剤の選定およびその最適化指針
 7.1 HLB方式による乳化剤の選択手順
 7.2 非イオン界面活性剤のHLB値と水溶液の外観および応用
 7.3 油相の所要HLB値の求めかた
  (1)主な油性基剤の所要HLB値
  (2)混合油性基剤の所要HLB値の求めかた
  (3)EIP法による油性成分の所要HLB値の測定法
 7.4 非イオン界面活性剤のHLB値
  (1)主な非イオン界面活性剤のHLB値
  (2)混合非イオン界面活性剤のHLB値の求めかた
  (3)混合界面活性剤によるHLB値の最適化指針

8.拡張HLB法
 8.1 HLB値の概念の推移
 8.2 Davies方式による界面活性剤のHLB値の求め方
 8.3 有機概念図法による界面活性剤の(親水性/疎水性)比の算出法
 8.4 小田方式による界面活性剤のHLB値の計算法
 8.5 拡張HLB法による混合界面活性剤のHLB値の求めかた

9.乳化技術
 9.1 物理的(機械的)乳化方式
  (1)乳化機の種類と特徴
  (2)高せん断力の乳化機の性能比較
 9.2 物理化学的乳化方式
  (1)油相の混合ー溶解度パラメータの活用
  (2)Fedors式による溶解度パラメータの計算法
  (3)乳化剤の添加法
 9.3 主な物理化学的乳化方式
  (1)転相乳化法
  (2)転相温度乳化法
  (3)D相乳化法
  (4)ゲル乳化法
  (5)液晶乳化法
 9.4 低エネルギー乳化法

10.乳化のスケールアップ時の留意事項

 【演習問題】

■第3講 エマルションの安定性評価法・物性評価法

【第3講の主旨】
エマルションの安定性・物性評価技術は乳化製剤の外観の維持、製品の安定性を予測するために重要である。エマルションの安定性は1)物理的な要因、2)化学的な要因および3)微生物的汚染等の要因によって支配されている。最終回の第三講においては、エマルションの安定性評価技術の根底を流れる作用機構―エマルションの破壊過程および保存温度とエマルションの溶存状態(相図)―を解説したのち、安定評価の加速試験法についても言及する。さらに、エマルションの機能特性の評価に関わる物性評価技術について解説する。

【内容項目】
11.エマルションの安定性評価
 11.1 保存経日中におけるエマルションの変化
  (1)主な化学的変化
  (2)主な物理的変化
  (3)微生物汚染による主な変化
 11.2 エマルションの不安定化過程
 11.3 エマルションの粒子径とクリーミング速度およびブラウン運動
 11.4 エマルションの安定性の加速試験法

12.エマルションの物性評価
 12.1 エマルションの「型」の判別法
 12.2 エマルションの粒子挙動の観察
  (1)凍結割断法
  (2)光子相関分光法により粒子径測定
 12.3 スピンプローブ法ESRによろ乳化膜の配向性
 12.4 エマルション中の水の様態観察
  (1)近赤外線スペクトル
  (2)1H−NMR法による水の観察
  (3)広幅NMRによる自由水、固定水の測定

13.エマルションのレオロジー的性質
 13.1 化粧品の種類とレオロジー特性
 13.2 主な流動曲線
  (1)ニュートン流動
  (2)擬塑性流動
  (3)塑性流動
  (4)ダイラタント流動
  (5)チキソトロピーとレオペクシー
 13.3 レオロジー特性の測定事例紹介

14.おわりに

 【演習問題】

 

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