第1節 自動車室内の振動、不快音の発生メカニズムとその制御
1.主な振動騒音現象と発生メカニズム
1-1 路面およびタイヤに起因する現象
1-1-1 乗り心地
1-1-2 シェイク
1-1-3 フラッタ
1-1-4 ロードノイズ
1-1-5 パターンノイズ
1-2 パワーユニット(エンジン、モータ)に起因する振動騒音
1-2-1 エンジン振動
1-2-2 エンジン透過音
1-2-3 吸排気系振動
1-2-4 吸排気系騒音
1-2-5 こもり音
1-2-6 アイドリング振動
1-2-7 エンジンシェイク
1-3 駆動系に起因する現象
1-3-1 ギヤ音
1-3-2 タイヤねじり共振
1-3-3 プロペラシャフト曲げ共振、ねじり共振
1-3-4 スナッチング
1-4 その他の現象
1-4-1 風切り音
1-4-2 ブレーキジャダー
1-4-3 ブレーキ鳴き
1-4-4 ワイパーびびり振動
1-5 ハイブリッド車や電気自動車特有の振動騒音
1-5-1 モータ電磁気騒音
1-5-2 補機類の騒音
2.対策事例
2-1 ロードノイズ対策
2-1-1 入力、伝達系での対策
2-1-2 放射部での対策
2-2 風切り音対策
2-3 自励振動対策
第2節 高速輸送機関や流体機器から発生する空力騒音
1.キャビティ音
1-1 音の発生機構
1-2 キャビティ音の測定例
1-3 強いキャビティ音発生時の流れ場
1-4 キャビティ音の低減
2.端部を有する折れ部形状周りの流れからの発生音
2-1 端部近傍からの音波の発生
2-2 音の発生機構
2-3 音の発生条件
3.平板列まわりの流れからの発生音
3-1 発生音の特徴
3-2 音の発生機構および低減手法
第3節 自動車用吸音材料の内部構造と吸音特性への影響
1.実験方法
1-1 供試材
1-2 実験装置
2.結果および考察
2-1 表面観察結果
2-2 吸音率測定結果
2-3 X線CT試験による内部構造観察結果
2-4 考察
第4節 自動車用防振材料、制振材料の開発と利用技術
1.自動車運転時に発生する振動問題
1-1 自動車からの振動、振動の発生源とその種類
1-1-1 発生源
1-1-2 振動の種類と現象
1-1-3 実際に行われてる振動、騒音対策と人への影響
2.防振による振動対策
2-1 防振の基本技術
2-2 防振ゴムによる振動対策の実際技術
2-3 ゴム材料の特性と開発の方向
2-4 液体封入防振ゴムの開発、実用化
2-5 その他方式の開発、
3.制振材料による振動対策
3-1 制振の基本技術
3-2 制振材料の開発と使い方
3-2-1 ポリマーアロイによる制振材料の開発
3-2-2 その他配合剤で損失係数を向上させる技術
第5節 自動車の構造音響連成系の最適設計
1.構造音響連成系の支配方程式
2.有限要素法による構造音響連成系の離散化
2-1 境界条件の概要
2-2 構造系の離散化
2-3 音響系の離散化
2-4 離散化された構造音響連成系の支配方程式
3.音圧を低減するための最適設計指針(最適性条件)の導出
3-1 導出
3-2 振動音響連成係数r=0の物理的な意味
4.最適性状態図とそれに基づく構造最適化
4-1 最適性状態図
4-2 最適性状態図に基づく構造最適化
5.最適性状態図に基づく構造最適化
5-1 条件の説明
5-2 音圧感度に基づく構造最適化
5-3 最適性状態図に基づく構造最適化
5-4 最適性状態図に基づく構造最適化の適用の流れ
第6節 自動車用制振・吸音材への要求特性と車内音・車外音対策
1.制振・防音(吸音、遮音)性能の評価量
2.自動車の車内音・車外音の発生機構と制振防音構造
2-1車内音の発生機構と制振防音構造
2-2車外音の発生機構と制振防音構造
3.制振防音材の基本特性と要求性能
3-1 自動車用防音材(吸音・遮音材)の特性と要求性能
3-2 制振材を積層した構造物の振動特性と要求性能
4.今後の課題と要求特性
第7節 自動車の風騒音の発生メカニズムと低減技術
1.風騒音の発生メカニズム
1-1 理論
1-2 狭帯域音の発生機構
1-3 広帯域音
2.風騒音の低減技術
2-1 狭帯域音
2-2 広帯域音
第8節 自動車用遮音・防音材料の開発、その軽量化
1.Biot理論に基づく防音材料のモデル化と構造検討
2.高遮音防音材の開発
3.エアトーン(R)の特長と実使用例
第9節 車両における吸音・遮音の設計と振動・騒音の低減化技術
1.開発品の概要
1-1 開発品の防音構造
1-2 開発品のアイデア
2.開発品の有効性調査
2-1 平板試料の音響透過損失
2-2 フィルムと遮音材の振動
2-3 車両音響性能
2-3-1 スピーカ加振計測結果
2-3-2 加速走行計測結果
3.開発品の消音メカニズム
3-1 開発品の周波数応答関数
3-1-1 遮音材の振動
3-1-2 フィルムの振動
3-1-3 逆位相で振動する遮音材とフィルム
3-2 フィルムと遮音材の理想的な振動形態
第10節 気柱共鳴音レゾネータの開発と世代進化
1.第一世代デバイス技術概要
2.第二世代デバイス技術概要
3.デバイスの狙い
4.システム構成と基本構造コンセプト
5.第一世代技術内容
5-1 消音機能
5-2 強度機能と組付け性
5-3 ホイール構造
6.第二世代技術内容
6-1 レゾネータ配置最適化
6-2 レゾネータ形状最適化
7.ロードノイズ低減効果
第11節 電気自動車の走行音における「EVらしさ」と「受容性」の評価
1.はじめに
1-1 自動車の静音性による新しい音デザイン課題
1-2 音のデザインのための音質評価手法
1-3 非音響的事象を利用した潜在的イメージの記述
2.潜在的イメージ記述法による「EVらしい音」の評価
2-1アンケート調査による非音響的事象関連語の収集
2-2 関連語の抽出と相互関係分析
2-3 音色と景色の印象評価
2-4 音質評価指標に着目した追加検討
2-4-1 音の鋭さとEVらしさの比較
2-4-2 音の粗さとEVらしさの比較
2-4-3 刺激ごとの考察
3.受容性との関係
3-1 実験方法
3-2 結果の統計的分析
第12節 電気自動車におけるサウンドデザイン
1.電気自動車の動向から考える、e-NVHとサウンドデザイン
2.報知音と報知音アルゴリズム
3-1.EVに対する音の要求
3-2自動車エンジン音を生み出すシステム
3-2-1 ASDの変遷
3-2-2 ASDの機構
3-3 EV/HV車両に対するサウンドデザインと考えられる信号処理方法
3-3-1 サイン波合成
3-3-2 EVSP Method I. 時間波形圧縮ストレッチ法
3-3-3 EVSP Method II. 間欠時間調整法
3-3-4 EVSP Method III. イベント駆動(プラスアルファ)
4.自動車の官能評価とEV/HVの車両の音の課題
4-1 イメージとのつながりと評価
4-2 EV/HVの評価
第13節 車内騒音伝達機構のモデル化
1.車内騒音の発生メカニズム
2.車内騒音予測事例
3.波数・周波数スペクトルを用いた流体・構造振動・音響解析
第14節 吸音材が配置された自動車車室を模擬した空間の減衰音響解析
1.解析手法
1-1 吸音材を有する3次元閉音場の離散化
1-2 モード損失係数の近似計算法(MSKE法)
1-3 MSKE法を用いた減衰応答計算
2.実験結果と解析結果
2-1 テストピースと減音量について
2-2 テストピース計測結果
2-3 実験検証と解析結果
第15節 プラズマアクチュエータを用いた翼後縁騒音の制御
1.翼後縁から生じる線スペクトル音:トレーリングエッジノイズ
2.制御デバイス:プラズマアクチュエータ
3.制御実験の概要と結果
3-1 境界層不安定の低減によるトレーリングエッジノイズの抑制
3-2 局所定常吹き出しによる制御
3-3 攪乱の人工励起によるトレーリングエッジノイズの制御
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