第1節 ラマン分光分析とTPD-MS分析による硫化物固体電解質の化学構造解析
1.熱処理によるイオン伝導度の変化
1.1 試料作製条件
1.2 X線回折、及びラマン分光法による構造解析
2.熱焼成時の化学構造変化
2.1 昇温時の発生ガス分析:TPD-MS
2.2 昇温時の化学構造分析 (in situ Raman)
2.3 昇温時の結晶構造変化 (in situ XRD)
第2節 全固体電池内部のポテンシャル分布推算とそれに基づいた設計指針
1.電池内部のポテンシャル分布を考慮する意義
2.固体電解質内部のポテンシャル分布推算モデル
3.結果と考察
3.1 固体電解質デバイス内部のポテンシャル分布
第3節 放射光X線回折を硫化物ガラスの結晶化過程の観察
1.放射光X線PDF装置
2.75Li2S-25P2S5硫化物ガラスの結晶化過程におけるex-situ PDF解析
3.差分PDF解析によるガラス・結晶混在構造の分離解析
4.アニール過程に形成される微結晶とイオン伝導の相関
5.70Li2S-30P2S5硫化物ガラスの結晶化過程のin-situ PDF解析
6.時分割計測と差分PDF解析による昇温速度違いの結晶化過程観察
第4節 X線光電子分光法を用いた全固体電池の固/固界面・表面解析
1.X線光電子分光法
1.1 X線光電子分光法の原理
1.2 定性・定量分析・化学状態分析
1.3 帯電補正
1.4 深さ方向分析
1.5 試料調整法
2.硬X線光電子分光(HAXPES:Hard X-ray photoelectron spectroscopy)
2.1 HAXPESについて
2.2 HAXPES角度分解法による深さ方向分析
3.全固体電池材料評価への応用
3.1 XPSを用いた全固体電池用正極材料の評価
3.2 HAXPESを用いた電池材料評価
第5節 第一原理計算による全固体電池界面の解析
1.計算手法と計算モデル
1.1 計算モデル
2.計算結果
2.1 硫化物電解質 (β-Li3PS4) /酸化物活物質界面構造
2.2 酸化物電解質/酸化物活物質界面構造
2.3 酸化物コート層/硫化物界面構造
3.まとめ
第6節 二次イオン質量分析法による固体電池材料のリチウム拡散係数測定
1.固体電解質薄膜の測定
2.正極薄膜の測定
第7節 PFG-NMR法による固体電解質のLi拡散測定とイオン伝導度との相関
1.固体電解質に応用するためのPFG-7Li NMRの原理
2.測定例
2.1 7Liスペクトル
2.1.1 Li拡散係数は観測時間Δに依存する。
2.1.2 Li拡散係数はPFGの強度gに依存する。
2.2 衝突回折
3.イオン伝導度とLi拡散の関係
第8節 全固体リチウムイオン電池を用いた放射光軟X線オペランド顕微分光
1.放射光軟X線オペランド分光
2.放射光軟X線顕微光電子分光
3.全固体LIBを用いた放射光軟X線顕微オペランド光電子分光
第9節 放射光X 線を用いた全固体リチウムイオン電池のオペランド解析
1.全固体リチウムイオン電池の合剤電極内部における反応分布形成
2.2D-XAFS法による反応分布の観察
3.CT-XAFS法による反応分布の観察
第10節 全固体空気電池実現に向けた構造解析およびインピーダンス解析
1.無機固体電解質を用いた全固体型リチウム−空気電池の構成
2.全固体型リチウム−空気電池の電気化学特性
3.全固体型リチウム−空気電池のインピーダンス解析
4.全固体型リチウム−空気電池の構造解析
第11節 マイクロピラー配列構造型の薄膜全固体リチウムイオン電池の数値シミュレーション
1.メソスケールの数値シミュレーションの重要性
2.三次元薄膜全固体リチウムイオン電池のモデリング
2.1 数値解析モデル
2.2 三次元薄膜全固体リチウムイオン電池のメッシュ作成
3.計算結果および考察
3.1 放電過程
3.2 充電過程
4.まとめと展望
4.1 薄膜全固体リチウムイオン電池の解析の今後
4.2 第三者に対する解析モデルの共有
第12節 数値シミュレーション技術を活用した電極構造設計とその評価
1.計算手法
1.1 マルチネットワークモデルの作製
1.2 解析基礎式
1.3 粒子構造パラメータの算出
1.4 計算条件・対象構造
第13節 全固体Liイオン電池負極における活物質・電解質間の界面反応に関する分子動力学シミュレーション
1.負極活物質であるハードカーボン内のLi拡散シミュレーション
2.グラファイト/ Li2S-P2S5電解質界面におけるLi拡散メカニズム
2.1 グラファイト/ Li2S多粒子モデルにおけるLiの拡散シミュレーション
2.2 グラファイト/ Li3PS4多粒子モデルにおけるLiの拡散シミュレーション
2.3 PS4骨格構造がLiイオン伝導性を向上させるメカニズム
第14節 硫化物系固体電解質/黒鉛系負極界面の電気化学的評価
1.全固体リチウム二次電池黒鉛負極研究の動向
2.全固体リチウム二次電池黒鉛負極界面に着目した研究
2.1 黒鉛−ガラス系固体電解質界面
2.2 黒鉛−アルジロダイト結晶系固体電解質界面
3.まとめ
第15節 全固体電池の「材料開発」、「電池作成プロセス改善」に向けた分析評価技術
1. 材料開発
2. 電池作成プロセス改善
2.1 表面コート層被覆状態
2.2 各部材の分散性評価
第16節 硫化物型全固体電池用正極の熱安定性評価と発熱反応機構
1.硫化物型全固体電池用電極材料の熱的安定性
2.実験方法
2.1 試料作製
2.2 構造評価
3.LPS-NMC正極複合体の加熱時における構造変化
3.1 Ex-situ SEM観察
3.2 粉末X線回折測定
3.4 Ex-situ TEM観察
4.LPS-NMC正極複合体の発熱に対する対策指針
第17節 オペランド電子エネルギー損失分光法(Operando -EELS)を用いた全固体Liイオン電池の反応解析
1.手法と材料
1.1 走査透過型電子顕微鏡を用いた電子エネルギー損失分光法(STEM-EELS)
1.2 全固体Liイオン電池の試料構造
2.実験結果
2.1 オペランドSTEM-EELSによる正極内部のLi濃度変化の観察
2.2 充電前後における遷移元素Coの電子状態変化の観察
第18節 走査プローブ顕微鏡によるリチウムイオン電池電極材料の表面解析
1.走査プローブ顕微鏡観察に適した結晶膜試料の作製法
1.1 リチウム蒸気結晶成長法
1.2 チタン酸リチウム結晶膜の作製
1.3 マンガン酸リチウム結晶膜の作製
2.走査プローブ顕微鏡によるリチウムイオン電池電極材料の表面解析
2.1 チタン酸リチウム負極材料表面の原子レベル構造解明
2.2 マンガン酸リチウム正極材料表面の in?situ AFM 観察
2.3 走査広がり抵抗顕微鏡法による電池反応界面の直接観察
第19節 構成材料およびセルの機械的特性評価技術
1.熱応力・残留応力・化学的誘起膨張/収縮により発生する応力
2.機械的基礎物性評価
2.1 縦弾性係数E
2.1.1 ナノインデンテーション法(NIT法)
2.1.2 引張試験法
2.1.3 曲げ試験法(4点曲げ)
2.2 破壊強度σf
2.3 ポアソン比ν
2.4 熱膨張係数α,化学膨張係数αch
3.セル構造体の機械的特性評価技術
3.1 変形評価(レーザー法)
3.2 応力評価(ひずみゲージ法)
3.3 残留応力・化学的誘起膨張/収縮により発生する応力評価(X線法)
3.4 変形・損傷評価(アコースティック・エミッション法:AE法)
3.5 はく離損傷評価(テラヘルツ波法)
第20節 Li7P3S11 結晶および70Li2S-30P2S5 ガラスの第一原理分子動力学計算
1.硫化物系固体電解質のシミュレーション
2.結果および考察
2.1 L7P3S11 結晶の解析
2.2 70Li2S-30P2S5 ガラスの解析
第21節 Li金属/ガーネット型固体電解質界面の観察と抵抗変化の評価
1.高い界面抵抗の物理化学的起源の解明
2.界面抵抗の低減方策とその機構解明:異種金属薄膜層の導入
第22節 放射光マルチスケールCT技術を用いたセラミックス内部欠陥の3次元形状観察
1.放射光マルチスケールCT
2.アルミナの内部欠陥の3次元構造観察
2.1 緻密焼結体の内部欠陥構造
2.2 初期焼結の内部欠陥構造
3.内部欠陥の起源
3.1 従来の研究との比較
3.2 内部欠陥収縮の阻害要因
4. 破壊強度の推定
4.1 Type I欠陥
4.2 Type III 欠陥
4.3 Type II 欠陥
第23節 電気インピーダンススペクトロスコピー法を用いた電極スラリーの定量評価
1.電池スラリーに対する電気的等価回路
1.1 電気的等価回路の基礎
1.2 10パラメータ電気的等価回路(EEC)
2.電池スラリーのオンラインEIS計測
3.電池スラリーの内部構造
|