第1節 関節リウマチ
1.アジュバント関節炎
1.1 作製法
1.2 関節炎の時間的経過
1.3 薬剤による発症予防・治療効果
2.コラーゲン関節炎
2.1 作製法
2.1.1 マウス
2.1.2 サル
2.1.3 ラット
2.2 関節炎の時間的経過と特徴
2.2.1 マウスコラーゲン関節炎
(1)時間的経過
(2)Th17細胞について
2.2.2 サルコラーゲン関節炎
(1)時間的経過
(2)貧血とヘプシジン、フェリチン、Feなど
2.2.3 ラットコラーゲン関節炎
(1)時間的経過
2.3 薬剤による発症予防・治療
2.3.1 マウス
(1)免疫抑制剤の効果
(2)IL-6阻害剤およびTNF阻害剤の効果
(3)Tofacitinibの効果
2.3.2 サル
(1)IL-6阻害剤の効果
(2)ケモカイン受容体阻害剤の効果
2.3.3 ラット
(1)非ステロイド系抗炎症薬、および抗リウマチ薬の効果
(2)免疫抑制剤の効果
3.抗コラーゲン抗体関節炎
3.1 作製法
3.2 関節炎の時間的経過
3.3 薬剤による発症阻害効果
4.プリスタン(Pristane)関節炎
4.1 作製法
4.2 関節炎の時間的経過
4.3薬剤による発症予防・治療
4.3.1 MTXの効果
4.3.2 抗炎症剤の効果
5.K/BxNマウスとGPI関節炎
5.1. 血清移入関節炎
5.2. GPI関節炎6.SKGマウス
6.1 MTXによる発症予防・治療
7.HTLV-1 Taxトランスジェニックマウス
8.IL-1Ra欠損マウス
9.F759マウス 第2節 変形性関節症
1.自然発症モデルマウス
1. 1 系統
(1) OA モデル動物としてのマウス
(2) 自然発症 OA モデルマウスの系統
1. 2 入手方法
1. 3 関節病態
(1) 発症部位
(2) 性差
(3) 発症頻度
(4) 原因遺伝子
(5) 分子病態
1. 4 関節以外の病態
(1) 膝蓋骨
(2) 軟骨下骨
(3) 骨格
(4) 腱
(5) 靭帯
(6) 肥満
(7) 脂質代謝
1. 5 薬効評価法
(1) 実体顕微鏡
(2) X 線撮影
a. Micro-focus X 線;
b. 走査型電子顕微鏡;
(3) 組織染色
(4) 分子マーカー
(5) 陽性対照薬
a. Ro 32-3555 (MMP inhibitor)
b. Pralnacasan (Caspase-1 inhibitor)
c. Glucosamine sulfate
d. Simvastatin (HMG-CoA reductase inhibitor)
e. Anti-oxidative vitamins / selenium
f. Asp-Phe methyl ester (Aspartame)
1. 6 ヒト OA との相違
(1) 炎症
(2) 骨棘
(3) 痛み
2. 外科的変形性膝関節症モデル
2.1 動物モデルの作製方法
2.1.1 試験動物
- 種および系統
- 検疫馴化期間
2.1.2 外科処置
2.2 病態モデルの評価方法
2.2.1 関節疼痛の測定8)
2.2.2 関節液採取
2.2.3 軟骨組織の病理評価
2.2.4 滑膜組織の遺伝子発現(real-time PCR法)
2.3. 病態モデルの評価結果
2.4. まとめ
第3節 骨粗鬆症
1.骨粗鬆症モデル動物種の選択
2.骨粗鬆症モデル動物の概要
2.1 骨吸収亢進型モデル
2.1.1 卵巣摘出(OVX)モデル/精巣摘出(ORX;Orchiectomy)モデル
(1) げっ歯類のモデル
(2) げっ歯類以外のモデル
2.1.2 低Ca食飼育モデル
2.1.3 不動・非荷重モデル
(1) 概要
(2) 不動化モデル
(3) 非荷重モデル
(4) 不動化・非荷重モデルの系統差と雌雄差
2.1.4 RANKL投与骨粗鬆症モデル
(1) 概要
(2) GST-RANKL投与骨粗鬆症モデル
2.1.5 OPG欠損マウス
2.2 骨形成低下型モデル
2.2.1 自然加齢動物
(1) 概要
(2) 加齢マウス・ラット
2.2.2 老化促進モデルマウス
(1) 概要
(2) SAMP6マウス
2.2.3 ステロイド投与モデル
2.2.4 ホモシスチン含有食負荷モデル
3. 代表的な骨粗鬆症モデル動物(ラット)の作製方法
3.1 卵巣摘出(OVX)ラットの作製
3.1.1 概要
3.1.2 使用する動物について
3.1.3 作製方法
(1) ラットの準備と手術
(2) 群設計と飼育
3.2 精巣摘出(ORX)ラットの作製
3.2.1 概要
3.2.2 使用する動物について
3.2.3 作製方法
3.3 坐骨神経切除(Sciatic neurotomy)による不動化ラットの作製
3.3.1 概要
3.3.2 作製方法
4. 代表的な骨粗鬆症モデル動物(ラット)の評価方法
4.1 概要
4.2 骨量測定
4.2.1 骨量測定法
4.2.2 DXA法による骨密度測定
4.2.3 pQCT法による骨密度測定
4.2.4 μCTによる骨微細構造の評価
4.3 骨形態計測
4.3.1 骨組織の標識(ラベル)
4.3.2 骨組織の採取と組織の固定および保存
4.3.3 非脱灰骨標本の作製
4.3.4 薄標本の作製
4.3.5 凍結薄切標本の作製
4.3.6 骨形態計測
4.3.7 骨形態計測のアウトソーシング
4.4 骨代謝マーカー
4.4.1 概要
4.4.2 骨吸収マーカー
4.4.3 骨形成マーカー
4.5 骨強度
4.5.1 概要
4.5.2 三点曲げ試験
4.5.3 ねじり試験
第4節 炎症性腸疾患
1. 炎症性腸疾患モデル動物の試験方法 全般
1.1. 化学物質惹起型
1.1.1 酢酸誘発腸炎モデル
1.1.1.1 動物
1.1.1.2 惹起方法
(1) 絶食の有無
(2) 酢酸溶液の注腸
1.1.1.3 評価方法
(1) 大腸浮腫
(2) 有効な薬剤
1.1.2 大腸漿膜内酢酸注入ラットモデル
1.1.2.1 動物
1.1.2.2 惹起方法
(1) 絶食
(2) 酢酸溶液の注入
1.1.2.3 評価方法
(1) 潰瘍測定
(2) 潰瘍部位の好中球浸潤
(3) 有効な薬剤
1.1.3 Dextran Sulfate Sodium誘発大腸炎モデル
1.1.3.1 DSS誘発大腸炎予防的投与モデル
(1) 動物
(2) 惹起方法
(3) 群分け
(4) 評価方法
(5) 有効な薬剤
(6) マイルドな系に関する補足
1.1.3.2 DSS誘発大腸炎治療的投与モデル
(1) 動物
(2) 惹起方法
(3) 評価方法
(4) 有効な薬剤
(5) 実験条件最適化のポイント
1.1.3.3 DSS誘発慢性大腸炎予防的投与モデル
(1) 動物
(2) 惹起方法
(3) 評価方法
(4) 有効な薬剤
(5) 補足
1.1.4 ハプテン誘発腸炎モデル
1.1.4.1 OXAエマルジョン誘発好中球大腸浸潤モデル(DTH型)
(1) 動物
(2) 惹起方法
(3) 評価方法
(4) 有効な薬剤
1.1.4.2 OXA誘発大腸炎モデル(非感作型1回注腸法)
(1) 動物
(2) 実験条件最適化のポイント
(3) 惹起方法
(4) 評価方法
(5) 有効な薬剤
1.1.4.3 TNBS誘発大腸炎モデル(非感作型1回注腸法)
(1) 動物
(2) 実験条件最適化のポイント
(3) 惹起方法
(4) 評価方法
(5) 有効な薬剤
1.2. CD4+CD45RBhighT細胞移入腸炎モデル
1.2.1 動物
1.2.2 実験の流れ
1.2.3 実験の詳細
1.2.3.1 脾臓細胞の単離
1.2.3.2 Mouse CD4+ T cell isolation kit (Miltenyi
Biotec, Cat. 130-090-860)
を用いたネガティブセレクションによるCD4+T細胞の単離
1.2.3.3 抗CD4および抗CD45RB抗体によるCD4+T細胞の蛍光染色
1.2.3.4 FACSAriaによるCD4+CD45RBhigh T細胞の分取
1.2.3.5 CD4+CD45RBhigh T細胞のscidマウスへの移入
1.2.4 実験のポイント
1.2.4.1 脾臓細胞の単離
1.2.4.2 Mouse CD4+ T cell isolation kitによるCD4+T細胞の単離
1.2.4.3 CD4+T細胞の抗体染色
1.2.4.4 FACSAriaによるCD4+CD45RBhigh T細胞の分取
1.2.4.5 CD4+CD45RBhigh T細胞のscidマウスへの移入
1.2.5 評価方法
1.2.6 有効な薬剤
2. IL-10KO移入モデル
2.1. IL-10KO移入モデル
2.1.1 作成方法
2.1.1.1 IL-10 (-/-)マウスの入手と維持
2.1.1.2 移入細胞の取得
2.1.1.3 細胞移入
2.1.2 本モデルの特徴
2.1.3 病態・薬効の評価法・判定基準
2.1.3.1 便性状評価法
2.1.3.2 剖検時評価
2.1.3.3 病理評価
2.1.3.4 判定基準
2.1.4 他のモデルとの特徴比較
2.2. ヒトとの相違点
2.2.1 発症機序
2.2.2 病態
2.2.3 遺伝子発現変化
2.2.4 ヒトに外挿できるバイオマーカー
第5節 重症筋無力症
1.病態モデルの作製方法
1.1 AChRの抽出及び精製
1.1.1 材料
1.1.2 方法
1.2 AChR免疫によるEAMGの誘導
1.2.1 材料
1.2.2 AChRの免疫
(1) 慢性型EAMG
(2) 受動型 EAMG
2.病態の評価
2.1 動作スコア(clinical score)
2.2 AChRに対する抗体価
2.2.1 材料
2.2.2 抗原(AChR)の調製
2.2.3 抗体価測定
2.3 筋電図(Electromyography)
2.4 病理
2.4.1 材料
2.4.2 標本採取
2.4.3 α-BungarotoxinによるAChRの染色
2.4.4 AChRに沈着した補体の免疫組織染色
2.5 筋肉中のAChRの定量
2.5.1 材料
2.5.2 筋肉抽出液中のAChRの定量
第6節 多発性硬化症
1.MSの病態
2.MSの動物モデルと新規MS治療薬の薬効評価への応用
2.1 新規MS治療薬,フィンゴリモド塩酸塩
3.各EAEモデルの特徴
3.1 Lewisラットの急性EAEを用いる薬効評価
3.1.1 予防的投与実験
3.1.2 治療的投与実験
3.2 SJL/Jマウスの再発寛解型EAEを用いる薬効評価
3.2.1 予防的投与実験
3.2.2 治療的投与実験
3.2.3 再発抑制効果の評価
3.2.4 脱髄とT細胞浸潤に対する作用の評価
3.3 C57BL/6マウスの慢性型EAEを用いる薬効評価
3.3.1 予防的投与実験
3.3.2 治療的投与実験
3.3.3 脱髄とT細胞浸潤に対する作用の評価
3.4 DAラットの慢性型EAEを用いる薬効評価
3.4.1 予防的・治療的投与実験
第7節 SLE(全身性エリテマトーデス)
1. New Zealand
Black/New Zealand White F1 Hybrid (NZB/NZW F1)
マウス
1.1 樹立の経緯・特徴
1.2 発症機序
1.2.1 遺伝的背景
1.2.2 食餌の影響
1.2.3 性ホルモンの影響
1.2.4 抑制性T細胞の機能低下説
1.2.5 B細胞の内因性異常説
1.2.6 T細胞の役割
1.2.7 骨髄細胞の役割
1.2.8 サイトカインの役割
(1)IL-6
(2)IFNγ、IL-18
(4)BAFF/BLys
1.2.9 その他の異常
1.3 免疫抑制剤・免疫調節剤による発症の予防・治療
2. MRL lpr/lpr マウス
2.1 樹立の経緯
2.2 特徴
2.3 発症機序
2.3.1 骨髄細胞異常説
2.3.2 T細胞の役割
2.3.3 B細胞の役割
2.3.4 サイトカイン、ケモカインの役割
2.4 薬剤による発症予防・治療
3. BXSBマウス
3.1 起源
3.2 特徴
3.3 発症機序
3.3.1 B細胞の役割
3.3.2 T細胞の役割
3.3.3 サイトカインの役割
3.4 薬剤による発症予防・治療
4. 遺伝子改変マウス
4.1 CD19トランスジェニックマウス
4.2 BLyS(BAFF) トランスジェニックマウス
4.3 CD40リガンドトランスジェニックマウス
4.4 Bcl-2トランスジェニックマウス
4.5 Lynノックアウトマウス
4.6 CD22ノックアウトマウス
4.7 SHP-1ノックアウトマウス
4.8 FcγRノックアウトマウス
第8節 皮膚炎
1.皮膚炎の発症形態
1.1 自然発症NC/Ngaマウスの皮膚炎発症
1.2 TNCB誘発皮膚炎マウスの皮膚炎発症
2.皮膚病態の評価項目
2.1 掻破行動(掻破行動の測定法については,3.1で詳細に述べる).
2.2 経皮水分蒸散量(Trans Epidermal Water Loss: TEWL)
2.3 皮膚炎スコア
3.掻破行動の評価法
3.1 掻破行動の種類
3.2 掻破行動の日内リズムと測定方法
4.皮膚炎発症機序の考察
4.1 皮膚炎発症とアレルギー反応
4.1.1 肥満細胞の関与
4.1.2 免疫細胞の関与
4.2 掻痒誘発因子としてのInterleukin-31(IL-31)
4.2.1 自然発症皮膚炎モデルにおけるIL-31の発現
4.2.2 薬物誘発皮膚炎モデルにおけるIL-31の発現
第9節 結膜炎
1 代表的な作製技術と特徴比較
1.1 外眼部炎症
(1)カラゲニン惹起結膜炎モデル例
(2)アラキドン酸惹起結膜炎モデル例
1.2 アレルギー性結膜炎
(1)メディエーター惹起結膜炎モデル
・ヒスタミン惹起結膜炎モデル例
・PAF惹起結膜炎モデル例
(2)アレルギー性結膜炎モデル
・受動感作アレルギー性結膜炎モデル例
・能動感作アレルギー性結膜炎モデル例(マウス)
・能動感作アレルギー性結膜炎モデル例(モルモット)
(3) W型アレルギーによる結膜炎モデル
2 病態・薬効の評価法・判定基準(陽性対照薬)
2.1 外眼部炎症
(1)カラゲニン惹起結膜炎モデル
(2)アラキドン酸惹起結膜炎モデル
<眼瞼結膜浮腫重量測定方法>
2.2 アレルギー性結膜炎
(1)メディエーター惹起結膜炎モデル(ヒスタミン、PAFなど)
・ヒスタミン惹起結膜炎モデル
・PAF惹起結膜炎モデル
(2)アレルギー性結膜炎モデル
・受動感作アレルギー性結膜炎モデル
・能動感作アレルギー性結膜炎モデル
(3)W型アレルギーによる結膜炎モデル
<結膜中の色素漏出量測定方法>
<眼部の引っ掻き回数測定方法>
<結膜組織からのヒスタミン遊離量測定方法>
<結膜炎症状スコア評価方法>
<結膜中炎症性細胞浸潤評価方法>
3 ヒトとの相違点
3.1 外眼部炎症
3.2 アレルギー性結膜炎
4 症状の発現の速さおよび持続
4.1 外眼部炎症
4.2 アレルギー性結膜炎
第10節 肺線維症
1.ブレオマイシン(BLM)誘発マウス肺線維症モデル
1.1 BLM誘発肺線維症モデル作製におけるさまざまな誘発条件
(1) マウスの系統ではICR、C3H、C57BL/6などがBLMによって肺線維化を起こしやすい
(2) 投与経路では、気管内投与(it)よりも全身投与の方が
病理組織においては臨床における肺線維症に似ている
(3) BLM投与は単回よりも数回に分けた方が、合計投与量が同じであっても肺線維化は起こしやすい
(4) マウスの週齢は高い方が肺線維化を起こしやすい
(5) 体重の推移
1.2 筆者らが設定した投与条件
(1) 炎症期が10日目でピークになり、その後遅れて線維化が発症する
(2) プレドニゾロンは炎症を抑制するが線維化は抑制できない。
一方、ピルフェニドンは炎症も線維化も両方抑制した
(3) ピルフェニドンの抗線維化作用の要因分析(サイトカイン作用プロファイル)
(4) 備考
2.線維 化の評価方法
2.1 定量的評価法
2.2 肺病理組織の評価法
(1) 定性的評価法
(2) 画像評価法
2.3 肺機能検査(全肺気量,コンプライアンス,肺気量の測定)
3.その他の肺線維症・間質性肺炎モデル
第11節 糸球体腎炎
1.SCG/Kjマウスの作製と特徴
1.1 SCG/Kjマウスの作製
1.2 SCG/Kjマウスの特徴
1.2.1 半月体形成性糸球体腎炎とANCA
1.2.2 好中球機能とMPO-ANCA
1.2.3 疾患関連遺伝因子
2.SCG/Kjマウスの入手・繁殖
2.1 SCG/Kjマウスの入手
2.2 SCG/Kjマウスの繁殖維持
3.SCG/Kjマウスを用いた評価
3.1 投与法及び投与時期
3.2 生存率と尿検査
3.3 腎病理組織
3.4 MPO-ANCA
3.5 抗DNA抗体
3.6 サイトカイン
3.7 CD3+B220+リンパ球 |