1節 悪心・嘔吐
1.がん薬物療法の現状
1.1 がんの診断から薬物療法開始まで
1.2 化学療法レジメンの決定からオーダーまで
2.がん薬物療法による悪心・嘔吐対策
2.1 がん薬物療法による悪心・嘔吐ガイドラン
2.2 制吐薬の問題点
3.がん治療における制吐薬の課題
2節 脱毛
1.脱毛の発生機序
1.1 毛器官の構造と機能
1.2 毛周期
1.2.1成長期 anagen
1.2.2退行期 catagen
1.2.3休止期 telogen
2.がん治療で起こる脱毛
2.1抗がん剤による脱毛とその機序
2.2放射線治療による脱毛とその機序
3.実臨床における対処法
3.1脱毛の評価
3.2 脱毛時のケア
3.2.1 頭髪のケア
3.2.2 頭皮のケア
3.2.3 眉毛・睫毛等の脱毛とケア
3.3 脱毛の予防について
3節 食欲不振
1.がんによる食思不振と体重減少
1.1 がん関連体重減少(cancer-associated bodyweight loss:
CAWL)
1.2 がん誘発性体重減少(cancer-induced bodyweight loss:
CIWL)
2.食思不振への対策
4節 便秘
1.便秘症とは
2.便秘の種類
2-1 機能性便秘
2-2 器質性便秘
3.便秘症の診断
3-1 機能性便秘の診断基準
3-2 器質性便秘の画像所見
4.便秘症の治療
4-1 下剤による便秘対策
4-2 悪性狭窄に対する対応
5節 倦怠感
1.病態
1.1 一次的倦怠感
1.1.1 セロトニンの調節異常説
1.1.2 HPA axis調節異常説
1.1.3 サーカディアンリズム異常説
1.1.4 筋代謝/ATP調整不全説
1.1.5 迷路神経求心性線維の活動異常説
1.1.6 サイトカイン調整不全説
1.2 二次的倦怠感
1.2.1 貧血
1.2.2 悪液質
1.2.3 抑うつ
1.2.4 睡眠障害
2.評価法
2.1 NRS
2.2 BFI
2.3 CFS
2.4 PFS
3.病期ごとの倦怠感
3.1 周術期での倦怠感
3.2 化学療法・放射線療法での治療期における倦怠感
3.3 終末期での倦怠感
4.倦怠感に効果のある治療
4.1 薬物療法
4.2 非薬物療法
4.2.1 運動療法
4.2.2 教育・カウンセリング
6節 骨髄抑制・貧血
1.発熱性好中球減少症(FN)とは
1.1 FNの定義
1.2 FNの初期評価
1.3 FNの起炎菌
1.4 FNに対する初期治療
1.5 初期治療に反応しない場合の対応
1.6 FN患者の外来治療
1.7 G-CSF製剤の適正使用
2.貧血
2.1 貧血の鑑別
2.1.1 小球性貧血
2.1.2 正球性貧血
2.1.3 大球性貧血
2.2 化学療法実施症例中患者への輸血
2.3 赤血球造血刺激因子製剤(erythropoiesis stimulating agents:ESA)の適応
3. 血小板減少
3.1 がん化学療法に伴う骨髄抑制が原因の血小板減少
3.2 骨髄抑制以外で起こりうる血小板減少
7節 口腔粘膜炎・口内炎
1.がん口腔支持療法とは
2.がん治療における口腔の特徴
3.口腔粘膜障害の基礎
3.1 口腔粘膜障害の評価
3.2 口腔粘膜障害の発生率
3.3 口腔粘膜障害のリスク因子
3.3.1 治療因子
3.3.2 患者因子
3.4 口腔粘膜障害の発生機序
3.4.1 抗がん剤・放射線治療
3.4.2 分子標的薬
3.4.3 免疫チェックポイント阻害薬
4.口腔粘膜障害の具体的対処法
4.1 治療前の口腔支持療法
4.1.1 患者教育
4.1.2 口腔コンディショニング
4.2 治療中の口腔支持療法
4.2.1 口腔の評価
4.2.2 口腔のケア
4.2.3 口腔粘膜障害の管理30-32)(図6)
5.口腔支持療法の効果
8節 口腔内の併発症(口腔乾燥症、感染症、口臭、出血、疼痛、顎骨壊死)
1.がん治療中患者にみられる口腔内併発症
1.1口腔乾燥症
1.1.1口腔乾燥症の概念と原因
1.1.2診断
1.1.3治療
1.1.4各種物品の使用
1.2がん治療中における感染症対策の目的
1.3がん治療中患者における日和見感染症
1.3.1がん治療中患者にみられる口腔カンジダ症
1.3.2がん治療中患者における感染症対策治療上の問題点・注意点
1.4口臭
1.4.1口臭の原因
1.4.2口臭への対応
1.5出血
1.5.1出血の原因
1.5.2出血への対応
1.6疼痛
1.6.1口腔カンジダ症
1.6.2粘膜炎
1.6.3口腔乾燥症
1.6.4炎症に伴う疼痛
1.6.5全身状態の悪化に伴う疼痛
1.6.6骨転移による疼痛
1.6.7神経障害性疼痛
1.6.8心因性疼痛
1.7骨吸抑制薬関連顎骨壊死
1.7.1骨吸抑制薬関連顎骨壊死とは
1.7.2骨吸抑制薬関連顎骨壊死への対応
1.8舌苔
9節 味覚障害(taste disturbance)味覚異常(taste disorder)
1.味覚
1.1 味覚の発生機序
1.2 味覚異常(taste disorder)の症状
1.3 味覚異常の機序
2.味覚異常をきたす抗がん剤
3.抗がん剤による味覚障害の発現時期と特徴
3.1 発現時期
3.2 症状
3.3 周辺症状
4.治療
4.1 原因の除去
4.2 食事療法
4.3 亜鉛含有剤
4.4 漢方治療
10節 抗がん剤の血管外漏出と静脈炎
1.血管外漏出と静脈炎の定義と徴候
1.1 定義
1.1.1 血管外漏出(extravasation :EV)
1.1.2 静脈炎(phlebitis)
1.1.3 フレア反応
1.2 血管外漏出、静脈炎の徴候
2.血管外漏出と静脈炎発生のリスク因子と予防
2.1 血管外漏出のリスク因子/静脈炎のリスク因子
2.1.1 抗がん剤の特性
2.1.2 血管の選択と穿刺技術
2.1.3カテーテルの留置期間
2.1.4 中心静脈ルート(中心静脈カテーテル/埋込型中心静脈ポートなど)の不具合
2.1.5 輸液ポンプの使用
2.2 静脈炎・血管痛の予防
2.2.1 ゲムシタビン
2.2.2 ビノレルビン
2.2.3 エピルビシン
2.2.4 オキサリプラチン
2.2.5 ダカルバジン
2.3 患者教育
3.血管外漏出・静脈炎発症時の対応とフォローアップ
3.1 血管トラブルの鑑別
3.2 静脈炎への対処方法
3.3 血管外漏出時の対処方法
11節 末梢神経障害(しびれ)
1.抗がん薬に伴う末梢神経障害の病態
1.1 末梢神経障害が発生しやすい抗がん薬
1.2 末梢神経障害の発生時期による分類
2.末梢神経障害の情報収集とアセスメント
2.1 情報把握
2.2 末梢神経障害の程度の評価
2.3 末梢神経障害を抱えるがんサバイバーの体験 当事者の語りからの理解
2.4 末梢神経障害の主観的評価尺度
3.末梢神経障害の支持療法・セルフケア教育
3.1 末梢神経障害の支持療法
3.2 セルフケア教育
12節 皮膚障害
1.殺細胞性抗がん薬
1.1 アルキル化薬
1.1.1 シクロフォスファミド,イフォスファミド,チオテパ
1.1.2 シスプラチン,カルボプラチン,オキサリプラチン
1.2 代謝拮抗薬
1.2.1 フルダラビン,クラドリビン,ゲムシタビン,ペメトレキセド
1.2.2 5-FU,カペシタビン,テガフール
1.3 抗腫瘍性抗生物質
1.3.1 ドキソルビシン,ダウノルビシン
1.3.2 ブレオマイシン
1.4 有糸分裂紡錘体阻害薬
1.4.1 パクリタキセル,ドセタキセル
1.4.2 ビンクリスチン,ビンブラスチン,ビノレルビン
1.5 トポイソメラーゼ阻害薬
1.5.1 トポテカン,イリノテカン
1.5.2 エトポシド
2.抗腫瘍性分子標的薬
2.1 シグナル伝達経路阻害薬
2.1.1 イマチニブ,ダサチニブ,ニロチニブ
2.1.2 ゲフィチニブ,エルロチニブ,セツキシバブ,パニツムマブ
2.1.3 ビスモデジブ
2.2 アポトーシス促進因子分解阻止薬
2.2.1 ボルテゾミブ
2.3 血管新生抑制薬
2.3.1 ソラフェニブ,スニチニブ
2.4 免疫修飾剤
2.4. 1 イピリムマブ
2.4. 2 ニボルマブ,ペンブロリズマブ
2.5 遺伝子治療
2.5.1 ベムラフェニブ,ダブラフェニブ
2.5.2 トラメチニブ
13節 間質性肺炎
1.薬剤性肺障害
1.1 薬剤性肺障害とは
1.1.1 発生機序
1.1.2 薬剤性肺障害の病変部位
1.2 間質性肺炎
1.2.1 びまん性肺疾患とは
1.2.2 肺胞性肺炎と間質性肺炎
1.2.3 間質性肺炎の病態
1.3 薬剤性間質性肺炎
1.3.1 薬剤性間質性肺炎のパターン
2.がん治療と間質性肺炎
2.1 他の治療との併用による間質性肺炎の発現
2.2 投与量に依存した副作用の発現
2.3 抗悪性腫瘍薬の治療歴に関連した副作用の発現
2.4 支持療法による間質性肺炎の発現
2.5 既往歴により、禁忌の薬剤
2.6 併用療法による間質性肺炎発現率の増加
3.抗悪性腫瘍薬治療をするにあたって
3.1 抗悪性腫瘍薬治療前
3.1.1 患者の肺の状態捉える
3.1.2 患者の肺障害のリスク因子を捉える
3.1.3 現在使用している薬剤を把握する
3.1.4 患者指導
4. 抗悪性腫瘍薬治療中
4.1.1 観察
5.間質性肺炎が発症した場合
5.1 診断基準
5.2 診断
5.3 検査
5.4 治療
5.4.1 薬剤による治療法
5.4.2 薬剤による発現率、重症化のちがい
14節 減量
1.肝障害時の薬物調整
1.1 アルキル化薬
1.2 葉酸代謝拮抗薬
1.3 ピリミジン代謝拮抗薬
1.4 アンスラサイクリン系
1.5 DNAトポイソメラーゼ阻害薬
1.6 微小管阻害薬
1.7 白金製剤
1.8 タキサン
1.9 ビンカアルカロイド
1.10 分子標的薬
2. 腎障害時の薬物調整
2.1 アルキル化薬
2.2 葉酸代謝拮抗薬
2.3 ピリミジン代謝拮抗薬
2.4 アンスラサイクリン系
2.5 DNAトポイソメラーゼ阻害薬
2.6 微小管阻害薬
2.7 白金製剤
2.8 タキサン
2.9 ビンカアルカロイド
2.10 分子標的薬
3. 透析時の薬物調整
3.1 アルキル化薬
3.2 葉酸代謝拮抗薬
3.3 ピリミジン代謝拮抗薬
3.4 アンスラサイクリン系
3.5 DNAトポイソメラーゼ阻害薬
3.6 白金製剤
3.7 タキサン
3.8 ビンカアルカロイド
3.9 分子標的薬
15節 胸水
1.症候
2.胸水の存在診断
2.1 胸部単純X線
2.2 CT検査
2.3 超音波検査
3.胸水の質的診断
3.1 滲出性胸水と漏出性胸水
3.2 病理学的検査
3.3 細菌学的検査
4.がん治療の経過に伴って出現する胸水
4.1 膿胸
4.2 乳び胸
4.3 血胸
4.4 びまん性悪性胸膜中皮腫
4.5 抗悪性腫瘍薬による胸水
4.6 放射線治療に伴う胸水
4.7 併存する心、肝、腎疾患による胸水
4.8 Meigs症候群
4.9 膿胸関連リンパ腫
4.10 がん性胸膜炎 悪性胸水
5.胸水に対する治療
5.1 利尿剤、輸液量
5.2 原因に対する治療・悪性胸水に対する積極的抗がん治療
5.3 苦痛症状に対する治療と経過観察
5.4 悪性胸水に対する侵襲的処置
5.4.1 胸腔穿刺
5.4.2 留置カテーテルによる持続排液
5.4.3 植込み型胸腔ポートによる持続排液
5.4.4 胸水濾過濃縮再静注法
5.4.5 胸膜癒着術
16節 癌治療に伴う排尿障害
1.排尿機能障害
2.子宮頸癌術後
3.直腸癌手術後
4.排尿障害の評価方法
5.排尿障害に対する治療
5.1 間欠(自己)導尿[clean intermittent (self) catheterization:
CIC,CI(S)C]
5.2 薬物療法
17節 前立腺がん患者における性機能障害
1.手術療法と性機能障害
1.1 手術療法後の勃起障害
1.2 手術療法後の射精障害
2.放射線療法と性機能障害
2.1 外照射と勃起障害
2.2 組織内照射と勃起障害
3.内分泌治療と性機能障害
3.1 間欠的内分泌治療
4.監視療法と性機能障害
18節 不妊
1.妊孕性とは何か
2.卵巣予備能とその評価方法について
3.抗がん剤による妊孕性の低下について
3.1 アルキル化剤
3.2 抗がん性抗生物質
3.3 白金製剤
3.4 抗腫瘍性植物成分製剤
3.5 代謝拮抗剤
3.6 ホルモン剤
3.7 分子標的治療薬
4.妊孕性温存治療
5.男性患者の妊孕能温存治療
19節 がん悪液質
1.がん悪液質の診断基準及び病期分類
2.がん悪液質における病態生理
2.1 食欲不振
2.2 エネルギー消費量の増加
2.3 脂質代謝
2.4 蛋白質代謝
3.がん悪液質の臨床的特徴
3.1 生存期間への影響
3.2 PS、QOLへの影響
3.3化学療法に及ぼす影響
4. がん悪液質の臨床評価
4.1 食欲不振・食事摂取量減少 (Anorexia or reduced food intake)
4.2 Catabolic drivers
4.3 筋肉量及び筋力 (Muscle mass and strength)
4.4 機能的および心理社会的効果 ( Functional and psychosocial
effects)
5.がん悪液質に対する治療介入
5.1 栄養療法
5.2 運動療法
5.3 薬物療法
20節 トルソー症候群
1.トルソー症候群の病態
1.1 凝固能亢進のメカニズム
1.2 凝固能亢進をきたすがん種と臨床症候
2.トルソー症候群の治療
2.1 がん関連静脈血栓塞栓症(VTE)の治療
2.2 がん関連動脈血栓塞栓症(ATE)の治療
2.3 がん関連播種性血管内凝固(DIC)の治療
3.トルソー症候群の予防
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