第1節 開発段階におけるターゲット・プロダクト・プロファイル(TPP)作成のポイント
はじめに
1.TPPの特徴と作成のポイント
1.1 TPPの特徴
1.2 効能・効果に関する記述を作成する際のポイント
1.3 用法・用量に関する記述を作成する際のポイント
1.3.1 投与経路と剤型
1.3.2 用量
1.4 使用上の注意に関する記述を作成する際のポイント
1.4.1 合併症・既往歴等のある患者
1.4.1.1 腎機能障害患者
1.4.1.2 生殖能を有する者
1.4.1.3 高齢者
1.5 臨床試験の計画に関するTPPの効用
1.5.1 TPP作成の視点−臨床成績
1.6 臨床試験の立案に関する作成する際のポイント
1.6.1 臨床試験の計画立案
2.TPP作成における課題
2.1 臨床開発部門とマーケティング部門のミッションの違い
2.2 なぜ、臨床開発プロジェクトの組織横断的チームにマーケティング部門のスタッフが参加しても、マーケティング部門のスタッフは機能していないのか?
2.3 いつからマーケティング部門のスタッフが臨床開発プロジェクトに参加すべきか?
3.製品価値を最大化するためのTPPをどのようにして構築するか?
4.各ステージゲート設定の必要性とその各ステージゲートにおけるTPP作成のポイントについて
4.1 創薬標的検証終了時点のゲート
4.2 前臨床開発開始前時点のゲート
4.3 臨床第T相開始前時点のゲート
4.4 探索的試験終了時点のゲート
5.TPPとPPP
おわりに
第2節 特許期間と薬事承認の関係性
はじめに
1.特許制度と薬事承認制度の関係の全体像
2.特許期間延長制度と薬事承認
2.1 特許期間延長制度の内容
2.2 延長期間の計算方法
2.3 特許期間延長制度の国による違い
2.4 薬事承認と特許期間延長
2.5 延長された特許権の効力
3.異種発明の活用と薬事承認
3.1 異種発明の活用とは
3.2 異種発明に関する特許の種類
3.3 用途特許と薬事承認 「虫食い」承認
3.4 結晶特許と薬事承認
3.5 塩特許と薬事承認
3.6 異種特許の強さと薬事承認
4.再審査期間
5.まとめ
第3節 臨床薬理試験の計画作成と進め方
はじめに
1.医薬品開発における臨床薬理
1.1 新薬開発
1.1.1 第T相(最も代表的な試験:臨床薬理試験
2.臨床薬理試験におけるQT評価6)
2.1 QT/QTc間隔への薬剤の作用の評価方法の概要
2.1.1 QT/QTc評価試験
2.1.2 QT/QTc評価試験のデザイン
2.1.3 QT/QTc評価試験における用量-効果と時間経過の関係
3.食事の影響試験、最終製剤試験7)
4.PII及びPIII試験における臨床薬理(PK/PD)
第4節 治験実施計画書作成時の留意点
1.治験実施計画書作成時の全般的留意事項について
1.1 良いプロトコールの三大要素
1.2 プロトコールの構成
1.3 逸脱はどこで起こるか
1.4 逸脱を招きにくいプロトコールについて
1.5 開発コンセプトが読み取れるプロトコールとするには
2.治験実施計画書作成時の各項目別留意点について
2.1 開発の経緯について
2.2 選択基準・除外基準について
2.3 検査スケジュール及び検査項目一覧表について
2.4 併用禁止薬の設定について
2.5 既往症,合併症について
2.6 有害事象の重症度判定について
2.7 有害事象の治験薬との因果関係について
2.8 原資料の特定について
2.9 設定の根拠について
2.9.1 用法・用量の設定根拠
2.9.2 有効性評価項目の設定根拠
2.9.3 目標症例数の設定根拠
第5節 適切なPOC試験計画の立案、設計
はじめに
1.POC試験の目的
2.適切な(TPP達成レベルを評価可能な)POC試験の立案・設計
2.1 KOLの協力
2.2 基本デザイン、実施国
2.3 エンドポイント
2.4 例数、群数、投与/評価期間
2.5 実施施設、責任医師・担当医師
2.6 試験計画の承認、社内共有化
3.POC試験結果の適切な評価、判断と共有化
3.1 POC試験結果の適切な評価、判断
3.2 POC試験結果を踏まえた意思決定の共有化
おわりに
第6節 製品計画期(POC-承認申請)までの薬事戦略ネジメント
はじめに
1.希少疾病医薬品など開発を取り巻く規制環境の変化
2.Label案駆動型の薬事戦略ツール
3.TPPのコンセプトに基づいたグローバル薬事戦略
3.1 開発企業により任意に選択されて主要項目で構成される「TPP」
3.2 希少疾病医薬品のグローバル薬事戦略とTPPの位置づけ
3.3 TPP活用と標準モデル
3.3.1 「TPP」
3.3.2 「TPP」記載する「必須Target」と「付加価値Target」
3.3.3 「TPP」達成と販売予測
3.3.4 「TPP」とクリティカル・サクセス・ファクター(CSF)
3.3.5 「TPP テンプレート」と「TPP」
3.3.6 Labeling案(主として添付文書案)の作成
3.4 TPPは開発計画並びに実施への影響
3.5 「TPP」実施における開発チームの役割と責任
3.5.1 開発チームリーダーの役割
3.5.2 各部門代表から構成される開発チーム員の役割
3.5.2.1 薬事部門:
3.5.2.2 マーケティング部門:
3.5.2.3 メディカル部門の役割:
3.5.2.4 「TPP」作成プロセス
3.6 開発早期における「TPP」挑戦課題
3.7 TPP-商業化の成功"を可能にする為の課題
4.規制当局とパートナーシップとTPP
4.1 PMDA対面助言(治験相談)目的と結果管理-「TPP」活用場面
4.1.1 対面助言
4.1.2 対面助言全般に関する留意点
4.1.3 相談事項作成に関する留意点
4.1.4 相談資料作成に関する留意点
4.1.5 照会事項回答作成並びに相談者見解についての留意点
4.1.6 本相談(対面助言)に際しての留意点
4.1.7 対面助言記録確定に際しての留意点
5.グローバル薬事戦略に組み込まれるべきTPP
6.薬事戦略企画書(モデル)の基本構成とTPPの添付
7.導入開発候補品に関する開発決定と薬事戦略
おわりに
第7節 CMC申請資料作成のための効率的マネジメントの視点
はじめに
1.申請のための効率的なオペレーションモデルの着眼点
1.1 組織―組織構造と人員
1.2 意思決定
1.3 パートナーネットワーク
1.4 プロセスアーキテクチャー
2.CMC申請のための効率的なプロジェクトマネジメントの着眼点
3.おわりに
第8節 審査側からみた承認審査が遅れる要因
はじめに
1.開発成功率と承認申請
2.医薬品医療機器法における審査・承認
3.承認申請資料作成の前に準備すべき事項
3.1 承認申請に必要とされるデータ
3.2 承認申請添付資料(Common Technical Document:CTD)
4.審査官が感じる、医薬品のデータパッケージの改善点
4.1 事実に基づいた記載の重要性
4.2 臨床デザインについて
4.3 リスク管理計画書(RMP)との関係
5.過不足のない文書を書くために
6.審査官から見た開発効率化と承認取得までの時間短縮のポイント
6.1 よく見られるミス・問題点
6.2 照会事項の内容の確認
6.3 回答方針の明確化
6.4 回答作成の際の参考資料
6.5 添付文書案の作成
6.6 再照会を避けるためには
7.承認取得までの時間を短縮する、審査当局とのよりよいコミュニケーションについて
7.1 PMDAの構成
7.2 PMDAと厚労省の違い
7.3 当局との信頼醸成
第9節 医薬品の審査報告書を読み解く
はじめに
1.審査報告書とは
1.1 審査報告書
1.2 審査報告書の記載例
1.3 照会事項の種類
1.3.1 科学的根拠に関する事項
1.3.2 申請者の考え方を顕在化する目的で出される事項
1.3.3 効能・効果,用法・用量及び使用上の注意
1.4 代表的な照会事項
1.4.1 試験デザインの適切性
1.4.2 臨床データパッケージ
1.4.3 臨床的位置付け
2.項目別の照会事項と回答
2.1 原薬の規格及び試験方法に関する照会事項
2.1.1 照会事項1:有効成分(多糖類,たん白質)の規格
2.1.2 照会事項2:不純物の規格値の再検討
2.2. 製剤の規格及び試験方法に関する照会事項
2.2.1 照会事項3:製造工程における製剤均一性
2.2.2 照会事項4:使用を避けるべき残留溶媒の規格
2.3 製剤の安定性試験に関する照会事項
2.3.1 照会事項5:含量違いの製剤の安定性試験
2.3.2 照会事項6:海外製造所の安定性試験方法と申請規格との差異
2.4 薬理作用及び作用機序に関する照会事項
2.4.1 照会事項7:非臨床試験からの有効性の裏付け
2.4.2 照会事項8:動物での用量反応性
2.5 安全性薬理試験に関する照会事項
2.5.1 照会事項9:QTc間隔延長のリスク
2.5.2 照会事項10:中枢神経系に関する安全性薬理試験未実施
2.6 非臨床薬物動態試験に関する照会事項
2.6.1 照会事項11:投与量範囲の適切性
2.6.2 照会事項12:薬物代謝酵素に関する試験成績を申請資料として提出しなかった理由
2.7 毒性試験に関する照会事項
2.7.1 照会事項13:規格及び試験方法に設定されている不純物の安全性の担保
2.7.2 照会事項14:本薬投与による発がんリスク
2.8 臨床薬理試験に関する照会事項
2.8.1 照会事項15:薬物動態における民族差と,有効性及び安全性の差異
2.8.2 照会事項16:肝障害患者での投与について
2.9 有効性:主要評価項目に関する照会事項
2.9.1 照会事項17:国際共同P-3試験の主要評価項目の設定理由
2.9.2 照会事項18:日本人集団と全集団の有効性の差について
2.10 有効性:効能・効果に関する照会事項
2.10.1 照会事項19:申請効能・効果 の設定根拠
2.11 有効性:用法・用量に関する照会事項
2.11.1 照会事項20:海外P-3試験において固定用量を設定した経緯及び体重別の用量調節の必要性
2.11.2 照会事項21:国内P-3試験における2種類の維持用法・用量の比較について
2.12 臨床試験の安全性に関する照会事項
2.12.1 照会事項22:本剤による横紋筋融解症及びミオパチーのリスク?
2.12.2 照会事項23:安全性プロファイルの国内外差について
2.13 臨床的位置付けに関する照会事項
2.13.1 照会事項24:多発性硬化症(MS)の治療における本剤の臨床的位置付け
2.13.2 照会事項25:本剤の臨床的位置付け
3.照会事項が出された背景を考える
3.1 非臨床試験のデータ不足
3.1.1 照会事項26:対象癌腫に対する有効性データ
3.1.2 照会事項27:主薬理試験からの臨床的有効性
3.1.3 照会事項28:安全性薬理試験の用量設定
3.1.4 照会事項29:薬物動態試験が不足
3.1.5 照会事項30:不純物の遺伝毒性試験が不足
3.1.6 照会事項31:毒性試験時の代謝物の曝露量が不足
3.2 臨床試験のデータ不足
3.2.1 照会事項32:日本人での併用投与PK試験の不足
3.2.2 照会事項33:日本人での生物学的同等性(BE)試験の不足
3.2.3 照会事項34:低用量の有効性に疑問
3.2.4 照会事項35:日本人における有効性のデータが不足
3.2.5 照会事項36:QT間隔延長についての注意喚起
4.照会事項を減らすためには
4.1 同種・同効品の審査報告書から学ぶ
4.2 CTDチェックリストの作成と活用
4.2.1 CTDチェックリストの作成
4.2.2 非臨床試験チェックリストの作成
4.3 CTD資料のチェック体制
4.4 回答書作成時のチェック体制
5.照会事項に回答する際の注意事項
第10節 治験(臨床試験)総括報告書の作成とレビューテクニック
はじめに
1.ガイドラインとテンプレート
1.1 ガイドラインでの想定
1.2 柔軟な適用
2.CSRを作成してみよう
2.1 CSRの主な構成
2.1.1 治験の概要(Synopsis)
2.1.2 治験の計画(Investigational Plan)
2.1.3 有効性の評価(Efficacy Evaluation)
2.1.4 安全性の評価(Safety Evaluation)
2.1.5 本文中には含めないが、引用する表、図及びグラフ(tables, Figures
and Graphs Referred to but Not Included in the
Text)
2.2 安全性の評価
2.3 CSRの作成プロセス
2.4 CSRの必要条件
2.5 CSRのQuality
3.CSR作成に必要な文書/資料
第11節 メディカルライティングに必要な統計学的知識とその思考法
はじめに
1.データの種類と対応する解析方法
1.1 データの種類
1.1.1 量的データ(quantitative data)
1.1.2 質的データ(qualitative data)
1.2 治験でよく用いられる解析手法
1.2.1 パラメトリックとノンパラメトリック1)
1.2.2 検定方法の使い分け
2.統計学的検定でのP値とは
2.1 帰無仮説(null hypothesis)
2.2 P値(probability value)
2.3 有意水準(significant level)
3.点推定(平均)と区間推定(信頼区間)
3.1 点推定(Point Estimation)と区間推定(Interval Estimation)
3.2 区間推定と天動説
3.3 95%信頼区間の使い方
4.症例数の設計
4.1 統計解析の結果は変えられる
4.2 医学的に意味のある差
5.多重性と多重比較
5.1 多重性(Multiplicity)2),3)
5.2 多重比較(Multiple Comparison)4)
6.混合効果モデル
第12節 必須文書の監査
はじめに
1.治験の「必須文書」と「監査」
1.1 必須文書
1.2 GCP監査
1.3 個々の治験の監査と必須文書
2.監査の手順
2.1 治験依頼者の必須文書の監査
2.1.1 監査計画
2.1.2 監査対象資料
2.1.3 監査チェックリストの利用
2.1.4 監査の実施
2.2 実施医療機関における必須文書の監査
2.3 監査の報告
3.申請資料の信頼性の基準
第13節 アカデミア医療機関でLean Six Sigmaを応用した品質活動
1.P1ユニットにおけるLean Six Sigmaの活用と組織展開
1.1 LSSを活用した業務改善活動を開始するにあたって
1.2 Define(取り組むべき課題の定義)
1.3 Measure(現状の把握)
1.4 Analyze(根本原因の特定)
1.5 Improve(改善策の検証)
1.6 Control(改善効果の確認)
2.LSSを活用して
第14節 リーンシックスシグマによる臨床試験の品質マネジメント
はじめに
1.ISOにおけるQMSの概略
1.1 QMSの7原則
1.2 リスクに基づく考え方
2.リーンシックスシグマの概略
2.1 リーン
2.2 シックスシグマ
2.3 リーンシックスシグマ
3.リーンシックスシグマによる品質改善の手順・ツール
3.1 LSSによる品質改善の手順DMAICと代表的なツール
3.2 その他必要な品質改善ツールやスキル
4.臨床品質マネジメントシステムQMSの概略
4.1 Risk Based Approach
4.2 Issue management
5.リーンシックスシグマによる臨床試験の品質マネジメント
5.1 医療機関でのLSSによる品質マネジメント事例
5.2 製薬会社でのLSSによる臨床試験の品質マネジメント事例
おわりに
第15節 医療機関におけるeSourceの活用、Direct Data Captureの実現に向けた取り組み
はじめに
1.取り組み事例
2.実施体制と準備
3.医療機関での体制整備・責務
3.1 医療機関の理解が鍵
3.2 手順書の見直し
3.3 入力画面の仕様検討
3.3 バリデーション
3.4 トレーニング
3.5 アカウント管理
3.6 実施前〜運用中のリスクマネジメント
3.7 データ保管
4.依頼者の体制
4.1 治験実施計画書への明記
4.2 施設SOPの変更点を確認
4.3 データ収集のプロセスの効率化
4.4 原資料の特定がポイント
4.5 データベース固定のプロセス
5.効果と課題
5.1 医療機関のコメント
5.2 依頼者のコメント
5.3 システムに対する課題と改善要求、
6.今後の期待、可能性
7.実現するために
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