第1章 温度応答性
第1節 刺激応答性高分子への官能基導入と新材料への展開
1.はじめに
2.官能基を導入した水和-脱水和型温度応答性高分子の設計と合成
3.温度応答性高分子の相転移と相分離現象
4.温度応答性脂肪族ポリエステルへのカチオン基の導入
5.直接メチレン化した脂肪族ポリエステルへの官能基の導入
6.おわりに
第2節 イオン液体を溶媒とする温度/ 光応答性高分子材料
1.イオン液体中での温度誘起相転移
2.イオン液体中での光誘起相転移
第3節 温度応答性高分子とDNA との複合化と認識挙動
1.はじめに
2.PNIPAA mとDNA との複合化とアフィニティー沈殿
3.DNA 担持ナノ粒子と配列特異的界面現象
4.おわりに
第4節 キラル構造を有する刺激応答性ゲル
1.はじめに
2.自然界の天然高分子をミメティックする(1)
3.自然界の天然高分子をミメティックする(2)
4.おわりに
第5節 温度応答性ポリリン酸エステル
1.ポリリン酸エステル(PPE)
2.ポリリン酸エステルの精密合成
3.ポリリン酸エステルの温度応答性
4.酵素応答性ポリマー
5.温度応答性ナノ粒子
6.まとめ
第6節 UCST 型温度応答性ポリマーの設計とバイオマテリアル応用
1.はじめに
2.ウレイド高分子の調製と感温性
3.ウレイド高分子による簡便かつ迅速なタンパク質分離
4.ウレイド高分子によるスフェロイド-単層培養の切り替え
5.おわりに
第7節 温度応答性を示す生分解性ゾルゲル転移ポリマー
1.はじめに
2.生分解性インジェクタブルポリマー、その応用と課題
3.力学的強度の向上と温度応答性制御
4.薬物放出速度の抑制
5.即時溶解による用時調製への対応
6.温度とpH に応答するIP:ゲル化pH 領域の制御
7.温度に応答して共有結合を形成するIP
8.おわりに
第8節 温度応答性形状記憶ポリマーの設計と医療応用
1.形状記憶ポリマーとは?
2.形状記憶ポリマーの作製法
3.形状記憶ポリマーの医療応用
4.おわりに
第9節 水の出入りを伴わずに異方的に高速大変形するヒドロゲルアクチュエータ
1.はじめに
2. 着想の元となった研究:磁場配向した酸化チタンを内包するヒドロゲルの力学特性
3. アクチュエータへの応用展開:磁場配向した酸化チタンを内包するヒドロゲルの変形特性
4.おわりに
第10節 ナノ構造勾配をもつ温度応答性ゲルの作製
1.はじめに
2.シリカ濃度勾配ゲル
3.空孔密度勾配ゲル
4.勾配型semi-IPNs
5.まとめ
第11節 生体機能を模倣するコア-コロナ型感温性微粒子の創製
1.はじめに
2.刺激に応答して物性変化する微粒子
3.分解性と温度応答性をあわせもつ微粒子
4.おわりに
第12節 ヘモグロビンを模倣した刺激応答性の二酸化炭素可逆吸収材料
1.はじめに
2.工業的なCO2 の分離回収方法
3.生体内におけるCO2 分離とヘモグロビン
4.ヘモグロビンを模倣したCO2 可逆吸収材「アミン含有ゲル粒子」
5.アミン含有ゲル粒子から成るCO2 可逆吸収フィルム
6.おわりに
第13節 温度応答性クロマトグラフィー
1.はじめに
2.温度応答性高分子修飾クロマトグラフィー担体の作製方法
3.疎水性を強くした温度応答性クロマトグラフィー
4.温度応答性イオン交換クロマトグラフィー
5.温度応答性タンパク質吸着クロマトグラフィー
6.温度応答性高分子ブラシ修飾モノリスシリカによる高速分析
7.結 言
第14節 温度応答性ゲルを用いた物質分離システム:脱水操作について
1.はじめに
2.感温性ゲルを用いた脱水濃縮操作
3.多孔質感温性PNIPA ゲルの開発
4.新規の第三世代多孔質感温性ゲルの開発
5.まとめ
第15節 UCST 型温度応答性高分子ゲルを用いた金属イオン分離
1.はじめに
2.感温性高分子を用いた物質分離
3.まとめ
第16節 温度応答性インプリントゲル
1.温度応答性インプリントゲル
2.IPN 型温度応答性インプリントゲルの分子設計
3.吸着サイトが温度依存しない刺激応答性吸着樹脂の分子設計
第17節 温度応答性ゲルを用いた金属イオンの温度スイング吸着
1.はじめに
2.温度応答性ゲルの金属イオン吸着特性
3.温度応答性共重合ゲルの金属イオン吸着特性
4.温度応答性ゲルと抽出剤を併用する温度スイング固相抽出法
5.おわりに
第18節 熱応答性発光性ゲル
1.低分子ゲル化剤の分子設計
2.低分子ゲル化剤のゲル化挙動と溶媒効果
3.ゲルの構造
4.ゲル化剤(1)の蛍光特性
第2章 pH 応答性
第1節 刺激応答性抗酸化ポリマー
1.はじめに
2.ニトロキシドラジカル含有ナノ粒子のpH 応答能
3.ニトロキシドラジカル含有ナノ粒子のナノメディシンとしての展開
4.将来像
5.おわりに
第2節 pH 応答性ポリロタキサンを用いた医薬システム
1.ポリロタキサンの材料応用
2.pH 分解性ポリロタキサンの設計
3.pH 分解性ポリロタキサンの医薬応用
4.pH 分解性ポリロタキサン会合体の調整と機能
5.おわりに
第3節 pH 応答性カルボキシメチル化ポリビニルイミダゾールの分子設計:遺伝子送達および人工酵素への展開
1.はじめに
2.CM-PVIm の遺伝子送達システムへの展開
3.CM-PVIm の人工酵素への展開
4.おわりに
第4節 デオキシコール酸とリン脂質の二成分からなるpH 応答ミセルの開発と細胞質へのタンパク質デリバリー
1.はじめに
2.DLPC とDA の混合溶液の物性
3.pH 応答による脂質膜崩壊
4.DLPC/DA ミセルによる細胞質へのデリバリー
5.X 線小角散乱法(SAXS)によるミセルの構造変化の観察
6. pH 応答性DLPC/DA ミセルのメカニズムと細胞質へのタンパク質デリバリー
7.おわりに
第5節 pH 応答性リポソームの設計とDDS 応用
1.はじめに
2.脂質相転移を利用したpH 応答性リポソームの設計
3.機能性高分子を利用したpH 応答性リポソームの設計
4.pH 応答性高分子修飾リポソームを基盤とした遺伝子デリバリーシステム
5.pH 応答性高分子修飾リポソームを基盤とした抗原デリバリーシステム
6.おわりに
第6節 pH 応答性ペプチド集合体の構築とナノゲートへの応用
1.はじめに
2. b-シートペプチドより成る分子膜のpH による構造転移とその膜透過特性制御
3. DDS 担体のナノゲートとしての微小pH 変化に応答するb-シートペプチド
4.おわりに
第3章 光応答性
第1節 光異性化を利用した光応答性表面と薄膜
1.はじめに
2.単分子膜の伸縮応答
3.液晶の光配向制御
4.光応答高分子ブラシ
5.ブロック共重合薄膜の光配向
6.おわりに
第2節 光誘起表面レリーフ形成材料の設計
1.はじめに
2.アゾベンゼン化合物
3.非アゾベンゼン化合物
4.おわりに
第3節 高分子液晶における光刺激による応答と特性
1.緒言
2.液晶における光刺激の効果
3.液晶性アゾ高分子を利用した多層膜構築と光記録
4.高分子液晶の薄膜状態における光応答と構造制御
5.主鎖型高分子液晶の光応答
6.今後の展開
第4節 反応現像型感光性ポリマーを利用した微細パターン形成
1.はじめに
2.反応現像画像形成によるポジ型微細パターン形成
3.反応現像画像形成によるネガ型微細パターン形成
4.エンプラ-無機ハイブリッドポリマーの反応現像画像形成の適用
5.おわりに
第5節 水系で光制御されるフォトクロミックポリマー材料
1.はじめに
2.水溶液中で顕著な光応答を示すスピロピランポリマー
3. スピロピランポリマーの光応答集積に基づくマイクロ構造体構築の動的制御
4.スピロピランポリマーゲルからなる光駆動ソフトアクチュエータ
5.光駆動ソフトアクチュエータ表面のマイクロ形状制御
6.おわりに
第6節 ポリエチレングリコール(PEG)修飾マイクロアレイ基板を用いるパルスレーザー照射による遺伝子導入
1. PEG 修飾マイクロアレイ基板を用いるレーザー光刺激による遺伝子導入系の開発
2. PEG 固相化スポットと周囲を細胞非接着層としたlAy 基板による血球系細胞への巨大遺伝子導入
3.g-lAy へのナノ秒パルスレーザー照射による遺伝子導入の効率化
第7節 光・温度二重刺激応答性高分子材料の設計と細胞制御
1.はじめに
2.金ナノ粒子を搭載したデンドリマーの光温熱療法への応用
3. 金ナノ粒子を包埋したコラーゲンゲルを可視光応答性細胞培養基材として用いたピンポイント細胞分離技術
4.おわりに
第8節 ナノマテリアルとしての光応答性DNA
1.マテリアルとしてのDNA
2.核酸アナログ化アゾベンゼンの導入による光応答性DNA の設計
3.光応答性DNA による二重鎖形成と解離の可逆的光制御
4.光応答性マイクロカプセルによる抗がん剤放出の光制御
5.まとめ
第9節 光応答性超分子ポリマー
1.まえがき
2.光による重合・脱重合が可能な超分子ポリマー
3.光で形態が変化する超分子ポリマー
4.むすび
第10節 光刺激応答性ソフトナノチューブ
1.はじめに
2.光刺激による形態可変
3.人工分子シャペロンの構築
4.バイオリアクターの構築
5.金ナノ粒子の光温熱特性の利用
6.おわりに
第11節 光応答性界面活性剤による分子集合体の形成制御
1.はじめに
2.界面活性剤の分子構造と形成する分子集合体の関係
3.光応答性界面活性剤を用いたミセル形成および可溶化の制御
4.紐状ミセルの形成/ 崩壊を利用した溶液粘性の光制御
5.光分解性界面活性剤を用いた粒子分散の光制御
6.おわりに
第12節 光応答性動的分子触媒
1.刺激応答性分子触媒
2.光応答性動的分子触媒
3.光応答性動的協同機能触媒
4.遮蔽環境制御を基盤とする光応答性動的分子触媒
5.電子状態制御を基盤とする光応答性動的分子触媒
6.光応答性動的分子触媒の活用
7.まとめ
第4章 電場・磁場応答性
第1節 電気刺激ゲルアクチュエータの設計と応用
1.はじめに
2.アクチュエータ基本構成
3.材料と作製法
4.駆動モデル
5.応 用
6.まとめと今後の展開
第2節 導電性高分子を用いた電場駆動型ソフトアクチュエータ
1.導電性高分子アクチュエータ
2.マイクロアクチュエータ
3.アクチュエータの高性能化
4.湿度応答型アクチュエータ
5.おわりに
第3節 液晶エラストマーの配向制御と刺激応答特性
1.はじめに
2.配向制御されたネマチックエラストマーの多様な熱変形挙動
3.ポリドメインネマチックエラストマーの電場駆動
4.コレステリックエラストマーの温度、ひずみ、電場に対する応答特性
5.おわりに
第4節 磁場応答性ソフトマテリアル
1.はじめに
2.磁性ソフトマテリアルのアクチュエータ
3.磁性ソフトマテリアルの可変粘弾性
4.おわりに
第5章 分子応答性
第1節 分子認識応答性ゲルの設計と応用
1.分子認識応答性ゲルの設計戦略
2.分子架橋ゲル
3.分子インプリントゲル
4.分子応答性ゾル-ゲル相転移ポリマー
5.分子認識応答性ゲルの応用
6.まとめ
第2節 グルコース応答性ポリマーの設計と医療応用
1.はじめに
2.糖尿病とインスリン療法の現状
3.糖尿病治療を目的としたグルコース応答システム
4.ボロン酸ゲルを応用した人工膵臓のアプローチ
5.モデルマウスでの機能実証
6.今後の展開
第3節 細胞親和型可逆形成ポリマーゲルシステムによる内包細胞の機能制御
1.緒言
2.糖誘導体により可逆的にゲル/ ゾル転移するポリマー系の設計
3.PMBV/PVA ハイドロゲルの粘弾性特性
4.PMBV/PVA ハイドロゲル内に固定化した細胞の挙動
5.細胞周期制御による分化誘導効率の向上
6.結 論
第4節 細胞内ATP 濃度に応答する遺伝子治療用核酸キャリア
1.はじめに
2.高分子ミセル型核酸キャリアと刺激応答性
3.PBA を用いたATP 応答性siRNA キャリア
4.ATP 応答性キャリアのpDNA 送達への展開
5.他のATP 応答性薬物キャリア
6.まとめ
第5節 細胞内シグナルに応答する刺激応答性DDS の開発
1.はじめに
2.細胞内シグナル応答型DDS(D-RECS システム)
3.D-RECS システムの課題
4.おわりに
第6節 分子認識ゲート膜とその展開
1.はじめに
2.分子認識イオンゲート膜
3.分子認識ポリアンフォライト膜
4.生体分子架橋ゲート膜
5.DNA アプタマー機能化ゲート膜
6.おわりに
第6章 その他の応答
第1節 自励振動ゲル
1.はじめに
2.自励振動ゲルの設計とその化学・物理構造設計による振動挙動制御
3.生体模倣アクチュエータへの応用
4.自動物質輸送システムの構築
5.自律性を有する高分子溶液・機能流体への展開
6.おわりに
第2節 洗濯バサミ型2 核遷移金属錯体の超音波応答性分子集合
1.低分子の刺激応答性分子集合
2.超音波応答性分子集合
3.集合キラリティーと金属配列制御への応用
4.分子集合機構
第3節 癒着防止用インジェクタブルゲル
1.腹膜癒着とは
2.術後癒着の病理
3.Injectable ゲルと温度応答性高分子ゲル
4.まとめ
第4節 モータータンパクを用いた分子ロボットの創製
1.はじめに
2.生体分子モーターの能動的自己組織化
3.生体分子モーターを用いた集団運動
4.生体分子モーターがもたらすその他の特性
5.おわりに
第5節 マイクロサイズの分子ロボット
1.はじめに
2.DNA 分子ロボット
3.磁気ガイド型分子ロボット
4.化学反応駆動型分子ロボット
5.人工細胞型分子ロボット
6.合成生物型分子ロボット
7.おわりに
第7章 製品化
第1節 非侵襲的細胞回収のための温度応答性細胞培養器材
1.はじめに
2.温度応答性細胞培養器材UpCellR、RepCellTM
3.温度応答性細胞培養器材を用いた非侵襲的な細胞の回収
4.温度応答性細胞培養器材を用いた細胞シート研究と再生医療製品の開発
5.おわりに
第2節 温度に応答する熱可逆性ハイドロゲル(Mebiol GelR)
1.はじめに
2.Mebiol GelRの熱可逆ゾル-ゲル転移
3.細胞3 次元培養担体としての応用
第3節 pH 応答性高分子を用いた高耐水性・高洗浄性粉末の開発と化粧料への応用
1.緒言
2.背景
3.実験結果と考察
4.まとめ
第4節 自己組織化を利用した湿度応答性カラーフィルムの開発
1.自己組織化現象を利用した微細構造形成
2.湿度応答性を示す構造発色体の形成
3.パターニング
4.まとめ |